情報過多の荷物持ちさん、追放される   作:エム・エタール⁂

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8話

 

「いやー、しっかし、あのセシィがあんなにも時間をかけた上に、最後には我の力まで借りて炎の合体攻撃をするなんて、とんでもない強敵じゃったのー!」

「あー、うん、そだねー」

 

 結局、相手の脳まで止めてしばらく悩んだ後に、仲間の力を借りることに目覚めました。

 

 竜の炎で合体攻撃、うん、夢が好きそう、だから問題ない。

 

 ・・・・・・・・・・・・なんか、別の方法、仕入れとこう。

 

「それにしてもなんかセシィ。キャラ変わっておらんかったか?」

「うん。今回は相手に僕の記憶を刻み込むために、強気で行く必要があったから。なんかあんなキャラになった」

 

 そして、根底から悪辣ヒールであることがわかった。まあ、残当? はい。

 

「刻み込む? のじゃ?」

「そう、忘れられないくらい強烈に印象付ける。彼の情報を取り出したら、まず目につくくらい」

「それで、何になるのじゃ?」

「わからない? それだけ体の一部のように大きくすれば、」

 

 『放出』、僕に関する記憶っと、

 レコウに関してちょっと残んないように周辺も丁寧に、まあレコウとは最終的に合体攻撃もしたし多分大丈夫でしょう。

 

「ほら、簡単でしょ?」

「・・・・・・・・・・・・それはもはや、空間魔法に収まらない気がするのじゃが」

「何言ってるの? 僕が使えるんだから空間魔法だよ」

 

 記憶なんて、所詮電気信号らしいし。

 ちなみに僕の電気信号、全二種類だって。昔の夢とアレン、どっちか抜いたら死ぬね、笑える。

 

 ん、あれ、三個目ある。何だろこれ?

 

「・・・・・・・・・・・・うん」

「なんじゃ?」

「いや、まあ、それにしても、流石にこれを毎回やるのはちょっと面倒臭いかな。別に雑に記憶をあさって引っこ抜けないこともないけど、別のも引っかかって多分死ぬし」

 

 廃人になってもいいなら、いくらでも抜き出せるんだけど。

 まあ損傷した記憶は、見た方も廃人になりかねないし。

 

「・・・・・・ほーん。そういえば、前に我のも覗いておったな」

「ああ、あったね、一番上にクマさんのこと書かれてたっけ」

「う、変なことは見とらんよな?」

「変なことって、あくまで取り込まないと表層しか見れないし、それにそんなに詳しく覚えて、」

 

 ニューロンシナプス、三つ目、発展中。

 

「全然、全くこれっぽっちも、覚えてないからね!」

「え、おう、ならいいのじゃが・・・・・・。そんなに強く言わんとも」

 

 べ、別に、そもそもの母数が少ないから、簡単に表層に出てこれるだけなんだからね!

 

 

 

 ・・・・・・・・・・・・慣れ親しんだ臭いを消して、表の町に帰ってきた。

 

「ふぅ、慣れないな。いい気分だ。この町でやれることも無くなったし、そろそろ行こうかな」

「おう、次はどこに行くんじゃ?」

「そうだね、特に予定は無いけど、アレンが次に行く町とか? どこだろうな、まだわからないか?」

「うーむ、我は遠くのダンジョンに行きたいのじゃが。結局は悪者の巣でも、殆どお金を持ってこなかったようじゃし」

 

 ああ、そんなこと言ってたっけ、忘れてた。やっぱり僕は、アレンが一番だな。

 

「そうだったね。じゃあ、そうしようか」

「ん。おお! そうしようそうしようじゃ!!」

 

 遠くか、となると、もう一晩待った方がいいか?

 なんか色々あったせいで時間を食ったし、今から行ってもどうせ、どこにも入れなそうだ。

 

「よし、そうと決まったら。とりあえずアレンのご飯用意しよ、」

「お、おう。・・・・・・いや、流石にそろそろ、そやつも料理が入りすぎてて、おかしいと思うんじゃ無いか?」

 

 いや、そんないうほど、確かに途中レコウが食べ歩きじゃーとかやってたせいで時間使ったけど、

 

「・・・・・・まだ、アレンなら、何とかっ、」

「セシィ、貴様たまに、そいつのこと本当に敬愛してるのかわからなくなるぞ」

「うー、でも、アレンに変なものなるべく食べさせたく無いし、別の店で食べる時もできる限り確認して調整してたし、今の三食全部が僕なのが理想だし、ほんとは十二食ぐらい食べてほしいし、」

「まーた知らん情報が出たの。というかそこまで行ったら、どんなに栄養バランスが良くても体壊すじゃろ」

 

 ・・・・・・しかし、本当に最近アレンはずっと僕のご飯を食べてくれるな。前までは旅先でどうしようもない時しか食べてくれなかったのに。

 まあ宿のご飯とか、こっそり全部すり替えてたけど、

 

 何でだろ、でも嬉しい。

 

「だからなるべくこのままで行きたい。なんかこう、実はこの鞄は無限に料理が出てくる鞄でしたとか、」

「いや、流石に無理じゃろ。セシィの料理が毎日食べられるって、どんな国宝級の鞄じゃ」

「言い過ぎでしょ、僕の料理なんて。本当は、ちょっと嫌だったんだよ、こんな汚い手で作ったの。でも、アレンが作れって言って、文句を言いながらも食べてくれたから・・・・・・、」

「あーはいはい。しっかし、いつかは我も味見とかじゃなく、我のために作った本気の料理を食べてみたいものじゃの」

 

 それは、まあ、おいおい。

 ドラゴンの好みなんて知らないし。

 

 ・・・・・・夢に沿って、プリンとか作ってみたら吹っ飛びそう。今度、材料探してみるか。

 

「といっても、とっくに前に説明書として挟んでおいたんだよね。バカだから、もしかしたらまだ気づいてないかもだけど、バカだし、」

「ああ、なんじゃ、そうじゃったのか。・・・・・・というか、いま、」

「うん、今は赤色が持ってるから。あれ、魔力は多いけど頭がね。・・・・・・・・・・・・あ、よく考えたら」

「お、何で我の方を見るのじゃ?」

 

 ・・・・・・流石に、あれほど酷くはないか。

 でもあの赤は、普通に魔力探知できるし、ほんと邪魔だった。

 

 それに、いっつもアレンにベタベタするし。思い返したらムカついてきた、赤シネ。

 まあでも、胸部装甲がない分ましだったか、やっぱ緑シネ。

 

「結構、キャラ被ってるな。全然イラつきはしないけど、」

「お、なんじゃ? よくわからんけど、それでキレられたら我泣いてたぞ?」

 

 流石に申し訳なくなったので、今日はアレンに作った余り物で、レコウ用の料理を作ってみました。

 

 感極まった様に食べられて、逆に罪悪感がわきました、さんかく。

 

 

 

「さて、今夜はどうするのじゃ? 一回くらい、人間の宿屋にでも泊まってみるか?」

「そんなお金ないでしょ。いつも通り、収納空間の中にして」

「むー、せっかく近くにあるんじゃが。少しくらい、お金を取っておけばよかったかの?」

「はいはい、次からそうしなよ。それに、宿屋の中じゃ、金のクマさんも出せないでしょ」

 

 あんなもの、外に出したら床が抜けるし、そもそも部屋に入り切らないんじゃないか。

 どうやってあんなの抱いて寝てるんだ・・・・・・、って、あれ?

 

「・・・・・・そういえば。そもそもレコウ、別にあれ抱いて寝てなくない?」

 

 思い返してみても、ずっと僕の横でゴロゴロしていた。寝ぼけて抱きついてきたことはあったけど、

 

「・・・・・・ん、あれ? ・・・・・・あー、言われてみれば、確かになのじゃ」

「何で?」

「そりゃ、だって、そもそもあれは・・・・・・。

「あれは?」

「か・・・・・・。っ、いや、そう、あれ人間の体の状態で抱きついたら、押しつぶされてしまうからな!!」

「あー、なるほどね」

 

 今度、小さいクマでも作ってみるか。

 一から作るならともかく、見本もあるし、多分何とかなるだろう。

 

「そうじゃ、そうじゃ、それよりほら、早く行くんじゃ! 目立たないように、あそこに入る時は、誰もいない場所じゃないといけないんじゃろ?」

 

 腕を引っ張られる。痛くない、変な感じだ。

 気分がいい、何でだろう、でもせっかくだし、このまましばらく引き摺られてみたいな、なんて、

 

 

 

 ・・・・・・・・・・・・、

 

 

 

 ・・・・・・・・・・・・?

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・ぅ、」

「ん、おーい、セシィ? 少しは自分で動いてくれんかの?」

「・・・・・・・・・・・・ぉ、」

 

 耳元で誰かが呼んでるはずなのに、頭に入ってこない。

 何でだろう、楽しい気分だったはずなのに、その時の感情が思い出せない。

 腕を引っ張られる感触も、心配そうな表情も、全てが鬱陶しく感じてしまいそう。

 

 ・・・・・・・・・・・・ぁ、れ?

 

「・・・・・・・・・・・・っ、」

「え、本当に大丈夫か? セシィ!?」

 

 セシィ? ・・・・・・・・・・・・僕は、

 

 ・・・・・・・・・・・・。声が、聞こえる。

 

「いったい、急にどうしてしまったんじゃ?」

「・・・・・・・・・・・・ぁ、ぇ、。ぉぇ、」

「え、何? ・・・・・・声? 我はセシィほど耳は良くないんじゃが、何か聞こえるかの?」

 

 嘘、なんで、ありえない。

 

 おかしい、予測と違う、僕が間違えたのか?

 

 こんな、ずっと、はやい、なんて、

 

「お、何か、こっちに叫びながら走ってくる男がいるの? 何じゃ? ・・・・・・・・・・・・部屋? 空けとけ? 一行が来た? 一体何の、」

 

 ・・・・・・・・・・・・ぁ、れ、

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・勇者、御一行の、・・・・・・じゃとっ!?」

「んーーーーーーっ!!!!!!」

 

 

 

 

 

 後にして考えれば、アレンがこの街に早く来る理由なんて、いくらでもあったんだけど。

 当時の僕は、きっと初めてできた友達に浮かれて、いつもの思考ができていなかったんだろう。

 

「っ、なるほど、セシィはこの声を聞いて、」

「・・・・・・ぁ、アレンの声だ〜」

「いや違う、こやつほどの耳なら、直接本人の声まで聞こえてしまうのか!? いや、そんなことより、どうして勇者がもうこの町に来てるんじゃ!?」

 

 ああ、数日ぶりのアレンの生声、

 脳がとろける〜、他のことなんて何も考えられないー、

 

「・・・・・・外行きの声だ〜、誰かの馬車に乗ってきたんだね、珍しー♪」

 

「っ、なるほど、野営担当がいなくなった分、最速で移動することを選んだんじゃな! しかし、それにしても何故そんなすぐ出発したんじゃ!?」

 

「あれー? でもー、あのダンジョンの奥の秘宝は、もう手に入ったのかな〜? あれ手に入れるまで、出発しないって言ってたのにー」

 

「秘宝? あれはそんな簡単には・・・・・・。っ、あ、セシィの鞄!? まさかあれをダンジョンの秘宝と勘違いしたのか!? あそこにあるのは全然違うものじゃのに!!」

 

「あ、生アレンがこっちに来てるー♪」

 

「というか、そうじゃ、奴の居場所は常に把握しとるんじゃろ!? 何で今まで気づかなかったんじゃ!!」

 

「遠くにいる時に勝手に居場所を探ったらストーカーだけど、近くでたまたま聞こえちゃう分にはしょうがないよね⭐︎」

 

「どっちにしろストーカーじゃ!? いや、それより何でそんな中途半端に良識あるんじゃ!?!?」

 

 あ、歩いてる。凄い、

 こっちの方向だ、運命感じちゃう、

 僕のほう見てる、世界で一番ラッキーな偶然、

 あ、僕の方に話しかけてきた、全次元で零番超えて・・・・・・、

 

 ・・・・・・アレ?

 

 あれ、アレ? あれ? ん? アレ? レレ?? ンンン? アレアレアレレン♪ レアアレン⭐︎ アン♡ アハハ、・・・・・・・・・・・・

 

 アレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレ???????????????????????????????????????????????????????????????????????????????

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