もしもあの日、デンジと出会ったのがマキマだったら   作:純愛の悪魔

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エンドタイプ:D

マキマは───自分の気持ちを自覚した。

 

 そうか…やっとわかった

私は……君が

デンジ君が──

欲しいんだ

 

「マキマ…?おいマキマ、どうしたんだよ…急に黙っちまって…」

 

欲しい

君が…デンジ君が

私を見てくれる君が

私だけを見てくれる君が

 

「デンジ君、デンジ君は──私のこと、好き?」

 

「マキマのこと……?」

 

ああ──欲しい

私を怯えずに見るその目が

私を求めてくれるその手が

私と語り合ってくれるその口が

私と共に歩いてくれるその足が

私に安らぎを与えてくれたその体が

私に初めてを教えてくれたその心が

 

──デンジ君の、全てが欲しい

 

どうすればいいのかな…

 

 

そんなの、簡単だ

 

 

「私を愛していると言いなさい」

 

 

 


 

 

今日は良い天気だねデンジ君

こんな日はピクニックでもしたら楽しいかも

ふふ、ピクニックっていうのはね私とふたりっきりで色んな所へ遊びに行って私とふたりだけで美味しいものをたくさん食べるんだよ

ふたりだけ…ふたりっきりでね

 

あっ、デンジ君…涎垂れちゃってる

動かないでね……ん、取れたよ

こうして顔を近付けるとよくわかるけど…また大きくなったね

成長期だもん、まだまだ背も伸びるし、もっと……カッコ良くなるよ

ん…?……勿論、今も世界一カッコ良いよ

でも、もっともっとカッコ良くなるの

これから歳をとって…大きくなって……

 

………ごめんね、足……まだ痛い?

おかしいよね……デンジ君が大きくなるのは嬉しいのに…

嬉しいのに…嫌なんだ

デンジ君が歳をとって……いつか、私を置いていっちゃうんじゃないかって!!私…だから……!

………そうだよね、デンジ君が私を独りになんてする訳ないのに

でも、やっぱり怖いんだ…

例えば

時間

他人
距離

この世には私とデンジ君以外に不必要なものがたくさんある

私はただ、デンジ君とふたりだけの…閉じた世界が欲しだけなのに

要らないものが…私の頭の中に入ってくる

 

だから、全部消す事にしたんだ

 

色々考えて、考えて、考えて、考えて、考えて、考えて、考えて、悩んで、悩んで、悩んで、悩んで、悩んで、悩んで、悩んで、悩んで、ずっとずっとずっとずっとずっと…デンジ君と居る方法を想ってた

いつかデンジ君が寿命で死んじゃうじゃないかって、ベッドの上で泣いたり

いつかデンジ君が私の知らない誰かに騙されて何処かに連れて行かれるんじゃないかって絶望して

いつかデンジ君が………私を嫌いになるんじゃないかって…

だから、そんな要らないものは消そうと思ったんだ

 

ねぇデンジ君、私…いっぱい頑張ったんだよ?

デンジ君以外となんて、話すだけでも吐き気がするに…頑張って我慢して、いっぱいいっぱい頑張って……

だから……全部終わったら、いっぱい抱き締めて?

いっぱい頭を撫でて、たくさん私を褒めて欲しいの

 

大丈夫、すぐに終わらせて帰ってくるからね

この日の為に準備してきたから…すぐに終わるよ

 

私は絶対に負けない

なぜなら──私はデンジ君を愛しているから

この気持ちとこの気持ちを持つ私を私は疑わない

自分を信じて夢を追い続ければ──夢はいつか、必ず叶う

 

「デンジ君、これからはずっと一緒だからね

一緒にたくさん食べて寝て、幸せな生活をしよう」

 

マキマはそう呟くと杖をついて歩きだした。

その左足は、半ば程から明らかにサイズの違う小さな足が縫い合わされていた。

その小さな足はドロドロに腐敗し、一歩ごとに蛆と液体を垂れ流す。

 

その後ろには、腐敗しきって所々が白骨化した子供の死体が丁重に安置されている。

その左足は、半ば程から明らかにサイズの違うしなやかで美しい女性の足が縫い合わされていた。

 

 

エンドタイプ:D

支配の悪魔(Domination Devil)

 

 

 


 

 

 

お姉ちゃんは悲しいよ

 

虐待する親をもった子供は、友達を叩く事が多いんだって

なんでだと思う?

親に与えられたストレスを発散してるから?

違うよ

答えはね──知らないから

愛を、好意の伝え方をそれ以外に知らないから

親から与えられた暴力を、愛だと思って生きるから

だから──それを自分の大切な人に向けるの

知らない事は、この世の何よりも──

 

残酷で、悲しいこと

 

お姉ちゃんは悲しいよ

マキマちゃんは…愛を知らないんだね

縛りつけて、離れないように側に置いて

それを愛だと思ってる

 

誰よりも対等な関係を望むマキマちゃんの愛が、誰よりも一方的だなんて

皮肉で冗句的……笑えないけどね

 

きっと……怖かったんだね

自分の思い通りに全てを動かし続けていたマキマちゃんが、生まれて初めて思い通りにいかないかもしれない事に直面して

それが、自分の一番大切な事だった

だから……いつもと同じように、思い通りにしようとした

でも、そうしてしまった時点で……思い通りじゃなくなった

 

マキマちゃん自身も、どこかでわかってたんだろうね

だから、必死に自分の想いを見ないふりして我慢して…

でも、気付いてしまった

だから……

 

お姉ちゃんはね、マキマちゃんに笑って欲しい

だから──もう一度

もう一度、やり直そう

 

 

 

 

今度は、間違わないでね

 

君達も

マキマは──

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