「ワークショップ?」
「ああ。今度やることになってな。ちょっと人が増えると思うが気にせず来てくれ」
「へー。ララライってそんなこともするんだ」
「お互いいい刺激になるだろ?」
ぽんぽんぽんと頭の上でサッカーボールを連続で弾く。
公演を見た初日にお父さんが買ってくれたサッカーボールである。
これも芸の肥やしだなとサッカーを教えてくれたのだ。
リフティングは一人でもできるし、なんとなく熱中できる。
ペン回しのような、といえば伝わるだろうか。
高校生探偵もぽこぽこボールを蹴っていたので、役作りにもなるかもしれない。
ぽんと頭で弾いたあとは足で受けて膝、足と左右逆に受けたりいろんな手段を試していく。
その様子を劇団ララライのトップの金田一さんは呆れたように見ている。
「にしてもあっという間にうまくなったな」
「そう? ま、親父に教わったしね」
「ハワイでか?」
「ハワイでね」
名探偵の特殊技技能を披露すると出てくるセリフである。
お前高校生でどんだけハワイ行って何を教わったんだよという感じだが、流石にリフティングを教わったのはハワイではなく公園とかだと思う。
しかし、ワークショップか。
カミキヒカルと星野アイの出会いの場である。
一月程度らしいか今のタイミングは弟が生まれるタイミングと考えると一年少々。
別れる→妊娠発覚なのか、妊娠発覚→別れるなのかは分からないが、ワークショップ含めて二人の関係は半年程度の仲らしい。
1、アイのデビュー【終了】
2、ララライへのワークショップ◀
3、カミキとの出会い、恋愛
4、アクアルビーの妊娠
5、ゴロー殺害
6、新居移転
7、アイ殺害
8、ドーム公演
現在がここだとわかったのは大きいだろう。
とはいえ、カミキヒカルとアイの関係を邪魔する気はなかった。
なぜなら確かにアイはそれで命を救われるだろうが、弟と妹が生まれなくなるからだ。
皆は両親に弟と妹をねだって困らせたことはないだろうか?
まあ正直両親の仲はいいので、そのうちどちらかが生まれそうな気はするがかわいいが確定している弟と妹である。
原作のファンでもある。アクアとルビーと会いたい思い。
(それに助ける理由もなくなるし……)
言ってしまえばアイドルなんていくらでもいる。
十年に一人の才能も十年も立たずに現れる。
ただのアイドルに助ける価値なんてあるだろうか。
例えば転生主人公だったとして、ただのアイドルをどれだけ助けるだろうか。
死ぬとわかっている相手を助けないとなると罪悪感が溢れそうだが、生まれる予定の人間を生まれなくするのはそれと違うだろうか。
だから出会いは邪魔しない。
今回の大事なミッション連絡先を手に入れる。
これだろう。
いざというときに直接の連絡先の有無は大きく異なるにちがいない。
ララライのワークショップタイミングはものすごく難しい。
明記されていないので、もしかしたら12歳すぐでカミキとの関係は長いのかもしれない。
個人的には長い間の関係の場合、父親を斎藤社長が全く心当たりなしにはならない(アイが隠し通せるかなあ? B小町の内部リークの危険もあるし)のではないかというのもあり、割と出会ってすぐ体の関係までいき、でも恋人関係は愛に繋がらないなとすぐ捨てたと想定。(アイは母子家庭でそもそも家庭…愛の関係に根本からして父親の存在を想像できない)みたいな。
でも、逆に時期を逆算するとワークショップになるとバレるのでワークショップ後ある程度は付き合いがあったとするのが自然かなー。半年ぐらいデートしたり話をしたりしていて、多少は情があるみたいな。
アイ:アイドルをある程度こなし慣れた三年目の停滞期。このままやっても嘘はアイにならないんだろうな、と思い始めてやる気が低下してきており、そこにテコ入れとしてワークショップに参加することになった……という感じ。
・ワークショップ(仮
カミキ:14歳(中学3年。低身長)
アイ :15歳
大輝 : 3歳
愛梨 :23歳
清十郎:26歳
メム : 8歳