推しの子の異母兄   作:もこもこ@

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126 命名バトル

 

 生まれた子どもは双子の男女。

 アクアやルビーと一緒だが、髪色はふたりとも金ではなく紫がかった黒髪で、アイの子どもと言われて素直に納得がいく配色である。

 瞳の色が女の子が紫色で、男の子が緑色である。

 生まれたてのこの子達はすべてが輝いて見える。

 

 だから……

 

「女の子が愛乃光(アイオライト)で男の子が愛芽瑠土(エメラルド)!」

 

 ババーンと全力の笑顔で紙に書いた二人の名前を広げて見せてくれるが、おっと、おおっと!! 

 これは来たな……。

 

 名前は親が子への最初のプレゼントで思いを込めてつけるもの。

 宝石のように輝く存在であるとか、愛されるものであってほしいという願い事態は尊いと思う。

 

 まあ、大輝で(ヒカル)から取ってたりするのは、いやあ、きついっす、ってなるが。

 金で囲っている愛人の名前を元につけるとか……ねえ。

 それに比べれば全然、素晴らしい命名ルールと言えるだろう。

 

 愛乃光……あいのひかりでアイオライトは結構シャレているのではないだろうか。

 ただ、光と書いてライトとよませるのは月と書いてライトと読ませるレベルでちょっと難読だと思われる。

 エメラルドについてはもうホント、なんと言っていいのかわからない。

 暴走族レベル。

 

「……名前は子どもへの思い。きれいで美しく愛される宝石の名前をつけることには反対しない」

「おお、わかってるね!」

 

 だけどもだけども、である。

 

「アクア、アイですら愛久愛海(アクアマリン)って呼ばないんだよな、って言ってたよ」

「うぐっ! ごめんねアクア……じゃない愛久愛海……」

 

 今更遅い! というか、芸名がアクアだからな。

 もう本人的にアクアが名前だろう。

 

「光でライトとか、愛海でマリンとか漢字通りの読みじゃないのは結局子どもや周りが困って、回り回って子どもが困ると思うんだよね」

 

 鷹がいないから小鳥が自由に遊べる、だから小鳥遊でたかなしとか、山がなくて月が綺麗に見えるという意味で月見里でやまなしとか、言葉遊びは昔からある文化といえばそうだが、難読であることには違いない。

 

「ムムッ」

「それに親にも友達にも呼ばれない名前は可愛そうだろ? 愛乃(あいの)ちゃんと愛芽(えめ)くんでどう?」

「ううう~ん、たしかに、結局呼びやすいのになりそうだよね。でもそれならアイノよりアイオがいいかな!」

「アイオなら男の子のほうがいいんじゃない?」

「愛の男でアイオって感じでなんかヤダ!」

「……まあ、一理ある」

 

 アイも小学校にはしっかり通っているので、その手のあだ名が飛び交うのはしっかり見ていたようだ。

 まあ、名前の性別らしさなんて現代ではあんまり……かあ? 

 この子達も芸能界で生きて行くならその時は好きにつければいいだろうし、響きも悪くはないだろう。

 

 うん、よし。

 しめたとばかりに”お”にあたる漢字の候補を上げていく。

 愛緒なんてどうだろうか。

 

 芸能界で大切なのはコネ! 人と人とのつながりが……

 

 あーだこーだと話し合いつつ、

 

「じゃあ、愛音ちゃんと愛芽くんでけってーい!」

「うん、いい名前だ、多分」

 

 と、決定した。

 

 子どもたちに語りかけてみるが、嫌がる様子がなかったのできっといいってことである。

 恨むなら否と言わなかった自分を恨んでほしい。

 

 いやまあ、名前への文句くらい、親として受け止める所存であるが。

 

 **

 

「結局愛ばっかだな」

「まあ、ママの子だから名前負けはしないよ、アイオライトとエメラルドでも。ね! おにいちゃん!」

「宝石名は百歩譲っていいとしても漢字がな……俺に比べて呼びやすくて書きやすそうで羨ましいよ」

「なに、お兄ちゃんママのつけてくれた名前に文句あるの?」

「……な……いや、流石にあるな……呼ばれないし……習字の難易度が爆上がりするし。昔、愛久って書いてちゃんと名前がかけてませんって0点になったことがあったな」

「アイクウケるー」

「ウケない」

 

 決定した異父弟妹の名前にワイワイしているアクアとルビー。

 彼らからの判定は読めるし呼びやすいので満点! と言われたがラインが低そうである。

 

「それで、二人はどうなんだ(・・・・・)?」

 

 アクアから少し鋭くなった視線がこちらを向く。

 どうというのはつまりはこのメンバーが知っている事実のことだろう。

 

「今のところは転生者ではなさそう、という感じかな。名前にもそれっぽい反応もないし、アイや俺に抱かれる様子も特に変な反応なし。演技にしたってそうかも知れないと思って見る目をごまかすのは難しいだろうし。そもそも、体を完全に預けてくれてるし……」

 

 トラストフォールというものがある。

 直訳で『相手を信じて、倒れる』という意味で、支えるから倒れてという状況で本当に倒れたときに支えることで相手への信頼感が芽生える行為だ。

 支えてくれると信頼しているから倒れられるのか、倒れたのに支えてくれたから信頼したのかやや洗脳じみた行為ではあるが、自分を他人に完全に預けるというのは結構難しい。

 

 自我がない倒れる痛みを知らない赤ん坊はともかく、転生前の記憶があればどうだろうか。

 何度か行ったうえで信頼感を得ているならともかく、急に転生したという状況でなんの躊躇もなく体を預けられるかといえば難しいのではないだろうか。

 

 実際、アクアも大人の男の自分が出て抱っこやおっぱいの直吸いができなかった。

 ルビーは排泄時にアクアによそを向かせるなどの羞恥心があったが、双子はそういうのが一切ない。

 

 全く躊躇なくもろ出しである。

 これが転生者でできているのなら相当な狂人であると言っていいだろう。

 

「私は全力で体預けたよ!」

「いや、まあ、そう……」

「あ~、またオギャバブランド開園しないかなぁ~」

「この年齢でそれは流石にドン引きだろ」

 

 ルビーは……ハズレ値というか、例外であると思う。おそらく。

 いきなり目を閉じたらベイビー服に着替えていて赤ちゃんプレイに興じる自分を想像してほしい。

 100点の対応なんてできるはずがないのだ。

 できるのであればそれはもう赤ちゃんプレイのプロと言ってもいい。

 

 ……考えるのをやめよう。

 

 まあ、神様の干渉がないのなら普通の子が生まれるのはむしろおかしくない。

 今度寝たふりでもして変なことをしださなければ間違いないと見ていいだろう。

 

 双子は普通の子どもである。

 

 

 





転生者パターンも色々考えましたがNOT転生者で。

・カミキヒカルパターン:殺し合い再熱。でも子どもは殺せないわけで赤ん坊から一方的に命を狙われるホラー物に。
・原作アクアパターン:アイが生きてくれていることに一瞬幸福を感じつつ、自分が生み出した世界より幸福な世界を見てむしろ絶望しそう。
 全てはお前がうまくやらなかったからだ。アイを狙う人間がいると知っていたのに。
 カミキだってもっといい方法があったってことじゃないか。
 ルビーのことだってお前は放りだして……。
 最後まで行き着いちゃったアクアくんは拾い上げても前世からの負債にまみれて幸せになれなさそう。
・原作アクア&原作あかねパターン:「もうアクアくんの言葉を信じて一人になんてしないよ。絶対に幸せにするからね♡」なんだか幸せな箱に閉じ込められるアクアになりそう。

まあ、せんせの普通のこどもを産ませてあげたかったも考えて普通の子で。
でもアイサン、普通の子ですからねー?

出番が多いと嬉しいキャラは?

  • 星野アイ
  • 星野ルビー
  • 星野アクア
  • 有馬かな
  • 黒川あかね
  • MEMちょ
  • 寿みなみ
  • 不知火フリル
  • 鮫島アビ子
  • 吉祥寺頼子
  • ツクヨミ
  • かぐや様のキャラ
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