推しの子の異母兄   作:もこもこ@

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129 突撃先輩

 

「あんたが諸悪の根源ねっ!!」

 

 本日は友人と遊びに行くため、ラフなカッコで帽子を深く被っただけのよく見ればばれる程度の変装でそれはもう気軽な気持ちで友人と遊びに出ていた。

 待ち合わせの場所には友人はもうすでに待っていたので、笑顔で挨拶をすると、いきなり突撃されたのである。

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 危ない、もし彼女がナイフでも持っていれば即死だった。

 

 小柄な女性に当たられたようで、不意を打たれはしたものの、ちょっと姿勢を崩す程度ですむ。

 むしろ体重を乗せて突撃してきた女性の方が危ないくらいなので、転ばないようにぎゅっと抱きとめる。

 

「……石上くん、だれなん、この子」

「ちょっと、紹介するまでは穏便にしてくださいよ、先輩」

 

 腕の中でモゴモゴしている女性を見ると、脳内に駆け巡る記憶……! 

 

『私の名は四条眞妃』

『学年3位の天才にして、正統な四宮の血筋を引く者よ!』

『まあ……向こうから告ってきたら付き合ってあげなくもないけど』

『最近ね……渚の顔見ると胃がズシッとするのよね』

『み~んな燃えちゃえばいいのにね』

 

 白銀会長の壁ダァンが成功したことによって自分の好きな人と親友が付き合い出した不憫かわいい先輩だ! 

 現実でもちんまく可愛らしいが、一体なぜ恨まれているのだろうか。

 まったく心当たりがない。

 

「私の名は四条眞妃! 正統な四宮の血筋を引く者っ! 大企業の令嬢でェ! あんたのせいでネットで不憫先輩扱いされているものよ!!」

 

 OH! ジーザス! 

 

 そういえば、この推しの子世界では『かぐや様は告らせたい』のメンバーが存在している。

 さらに、本人たち許可のうえ、彼女たちの様々な話を元に漫画化、ドラマ化されているのである。

 

 四条眞妃ポジのキャラをカナちゃんが演じており、その可愛さは役柄も相まって原作以上と言っていいだろう。

 カナちゃん出演シーンは三回は見ているいい出来である。

 

「そこがいいのに……」

「ああ……まあ」

 

 お陰で不憫かわいい先輩姿でいたしたこともあるくらいに可愛いというのに。

 実際ぷりぷり怒っているが、かわいらしいものである。

 悪い男に騙されてしまわないか心配になる可愛さがある。

 

「そこがいいのにじゃないっ!! (石上)も頷くな!」

「いやでも、かぐやさん経由で元ネタにされることは同意いただいていると聞きましたよ」

「……くっ! 同意したわよ! ……同意したけど!! 誰にも見せてないところを心情含めてめちゃくちゃクリアに見せてきてたじゃないっ! なんなの!? 漫画家ってエスパーなの!? それともあんたがエスパーなの!? というか、私はあんなにあんなにじゃない!! ……わよね?」

「いえ、あんなにあんなでした。解像度めちゃくちゃ高いなって思ってみてました。でも、ドラマで見てもやっぱり可愛い先輩だなって白銀会長とも話してましたよ」

「それはうれしいけど……というか、いつまで抱きしめてるのよっ! ……お、男に抱きしめられてしまった……」

 

 ピシッと痛くない程度に手を払われてしまった。

 気遣いのできる子である。

 

「でも、色々フェイク入ってますし、当時をよく知っている人たちじゃないとわからないと思いますよ、眞妃さん」

「名前呼びっ!? ……他の人にわからなくても私はわかるし、おばさまも放送のたびに『そうだったんですか?』ってからかってくるのよね」

「でも数倍からかい返してるってかぐやさんから聞きますよ。醜態って意味ではかぐやさんとか僕のほうがひどいというか。……というか、褒められてるならいいじゃないですか。僕なんて役者かっこよすぎる上に陰キャクソハーレム野郎とか罵られてますよ。僕のハーレムってどこにあるんですかね……?」

「漫画の中よ」

「草」

 

 話は面白いが街中の待ち合わせ場所だけあり人も多い。

 場所をカフェに移す。

 

「一言文句を言いたかっただけと」

「……まあ、同意はしたわけだし、みんなが好き勝手に話したからああなったんだと思うし? あなたがネタとして話したにせよ、先生がうまく書いたにせよ、最初は石上のせいだろうし?」

「話以上に優しいですね」

「そう。このツンデレ先輩はいい人なんです。……タイミングと言うか、運というか、めぐり合わせが悪いだけで。で、一言文句を言いたいと言われたのはそうなんですけど、ちょうどいいなとも思ってて。親友と好きな人が付き合って散々ラブラブするところを眼の前で見せられたうえで学生でき婚。その上、生まれた子どもに真喜と同じ名前をつけられる始末なんです」

「始末言うな」

「自分じゃない自分が子どもとして二人の間で幸せそうにすくすく育つ中、残された先輩はインドに行ったりしていますが、全く悟れず二人を祝いながらもなにかあるごとにダメージを負っていて、このままでは友達においていかれているのに自分は進めず暗闇の泥沼ぐらし、一生独り身独身OLルートを歩むことが決まっている状態です」

「ねえ石上、私あんたになにかひどいことした?」

「だから、気持ちを切り替えるべきかなって、連れてきた。仲のいい話せる友達だし」

「ねえ聞いてよ」

 

 ……なるほど。

 生徒会で相談しているときに見せた闇深い目に都度都度なっており、何年たっても変わらないならそりゃ心配にもなるか。

 ただ言いたい。

 

「いや、相談相手悪すぎっ!」

 

 確かに仲の良い話せる友達ではあるが、性的には一般的にはよろしくない複数と付き合っておりうち一名が子どもを生んでる相手のいる男である。

 初恋敗れた相手につける相談相手ではない。

 だがその一言は今なお言い争う二人には聞こえなかったようだった。

 




不憫かわいい先輩はとても不憫かわいい。

そういうことですかって? そういうことですね……(意味深

出番が多いと嬉しいキャラは?

  • 星野アイ
  • 星野ルビー
  • 星野アクア
  • 有馬かな
  • 黒川あかね
  • MEMちょ
  • 寿みなみ
  • 不知火フリル
  • 鮫島アビ子
  • 吉祥寺頼子
  • ツクヨミ
  • かぐや様のキャラ
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