推しの子の異母兄   作:もこもこ@

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014 花開く? アイドル

 

 ワークショップを始めてから初めての休日を挟んだ月曜日。

 それは起こった。

 

 

 **

 

 

 訓練でララライにやってきた俺が見たのは、ララライの役者たちが集まってあれこれと噂話をしているところだった。

 

 なんだろうか。

 

 大きな新作でも決まったのだろうか? 

 不思議そうに話に尋ねてみると、『あれだよ、あれ』と促される。

 

 そこにいたのは……光り輝くアイドルだった。

 

(おうふ。あれがアイ……)

 

 前日までの野良で生きていたと言われていたダサガールの姿はなく、それこそステージを降りただけのアイドルのアイがいた。

 皆が思う私生活のアイ、と言っていいだろう。

 

 両目の星が光り輝き、衣服も母親から5000円渡されてなんとか揃えたレベルのセットからどこぞのセンスの良いメーカーのものになった。

 組み合わせもよい。

 カミキヒカルあたりの趣味なのだろうか。

 

「やっぱアイドルって化けるよな―」

「ほんと。この間までのアイちゃんとは別物」

「あれなら抱きたいわ」

「誘ってみる?」

 

 若手の役者たちはワイワイしているが、そんな声もすぐ消えた。

 若手NO1のカミキヒカルが寄り添い出したからだ。

 やはり彼がアイを変えたらしい。

 

 いい相手を取った、という意識こそあれど、劇団で可愛がられている若手の恋を邪魔するメンバーはいないらしく、自然とカミキヒカルとアイはセットで行動するようになった。

 

 ……何があった!? 

 

 カミキヒカルからは以前と同じように、いや、以前より情欲が深まったように見える。

 対してアイの表情は恋を知ったというよりは、どこか興味をもった……という顔だ。

 

 いや、そうか。

 

 おそらく、アイもまたカミキヒカルが愛を求める同士であると気づいたのだろう。

 気づいたというかそういうアプローチをされたのかもしれない。

 興味を持ったから話を聞いてくれるようになり、その中で身だしなみについて話した……とかだろうか。

 

 身だしなみを整えると色んな人の目線も良くなって色々仕事が来るようになるよ、とか。

 もしくはもっとアイドルとしていい嘘がつけるように日常から嘘をついて訓練しようとかだろうか? 

 

 ただ、常に嘘を付き続ける、これがアイドルとしてのアイの完成への一歩であり、同時に腹を割って話すことのなくなったB小町との仲の終わりでもあるような気がする。

 

 大丈夫だろうか。

 

 メンバーにもファンへのものと同じ顔しか見せないアイドルを仲間として信頼できるといえばNOだと思う。

 役者勢はよく舞台後に飲み会をするが、そこで役じゃない中身をお互いに知り合う。

 普段は役しか見えない。だから役を終えた姿を見せ合う飲み会が大好きなのだと思う。

 

 嘘をつかないと愛情を得られないなんてことはないはずなのに、愛を得るために嘘を重ねるその姿。

 色々裏側を知っていると思うところがあるなあ。

 

 

「ねえねえ、君ってここの子なの?」

「え?」

 

 アイに話しかけられてしまった。

 





アイちゃんかれぴと会うためのお店鏑木さんからリサーチしてたりしてマジ真面目!
でもアイが飲食にこだわり強いイメージないので、ぶっちゃけカミキヒカルの案内したお店に行っていて何も活用してないイメージ。

「えー、変装してるからバレないから待ち合わせはスタバで良くない?(よくない」

ぶっちゃけ鏑木さんが恩の売りどころ嗅ぎつけて押し売りしただけじゃないかな感。
でも携帯を分けて持つくらいには色々気をつけれるんですよねー。
アイは難しい子……
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