推しの子の異母兄   作:もこもこ@

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075 転生したら実は甥っ子がいたことを知った。

 

「はー、しかし、アクアがせんせだなんて全く気づかなかったよ」

「え、そうなのかい?」

「うん、そもそもせんせってアイのファンじゃなかったじゃん」

「君に布教されたからね。それに……アイを応援してると元気になれたさりなちゃんを見てるみたいでなんか応援したい気持ちになったから」

「そうだったんだー」

 

 そう言われればアクアはディープなアイファンだったが、さりなが死んだ後くらいの時期のアイについて知識が強い気がする。

 自分の布教でアイファンを増やせていたというのはなんだか嬉しい。

 

「ま、しかしこれで姫川なにがしとは会わなくても良くなったな」

「え?」

「え?」

 

 はて? イマイチ意味がわからない。

 アクアは何を言っているんだろ? 

 

「い、いや、本物がいるんだからシローなんていらないだろ?」

「え?」

「え?」

 

「シローせんせとアクアでせんせ分が二倍でしょ? むしろお得じゃん!」

「お、おと……いや、ルビー? お前アイドルだろ?」

「あ、アクアになった」

「なったっていうかな、え? そいつと付き合うの?」

「えー? 付き合うなんて、アクアのえっち! まだそんな関係じゃないっていうか~」

「じゃあ付き合ってっていわれたら?」

「付き合うけど?」

 

 アクアは一生ルビーの家族だと言うなら、姫川大輝(シローせんせ)にも家族になってもらえば超ハッピーじゃん。

 二度目の人生、私は欲張りに生きたい! 

 

「い、いやでも」

「もー! 姫川大輝さんはいい人だよ?」

「男は狼だぞ! イケメンなら倍ドンだ!」

 

 アクアはせんせを信じられないらしい。

 そうだった。アクアはせんせのことを知らないんだった。

 そりゃー、私みたいに信じられなくても仕方がないよね。

 

「でも、姫川大輝さんってゴローせんせの甥なんだって」

「おい、だからって……おいだからって……甥!?」

「ゴローせんせの弟の子どもなんだって」

「え、マジカ……いや、父親なんて全然知らなかったけど……え? 甥??」

 

 ああ、やっぱり知らなかったんだ。

 まあ私だってお父さんとは全然触れ合ってないからよくわかんないけどね。

 かかる治療費のため、お父さんは仕事を増やして頑張ってたらしいけど。

 

「ゴローせんせの甥なんだもん。信じてあげて! ね、アクア!」

「う、うぐう。いや、どっちかと言うと、ゴローに似てるほうが不安だけど。ファンには手を出してないみたいだけど、何人か怪しい関係のやつがいるみたいだし、くそう、ほんとにうう、アイ……俺はどうしたら……」

「ぷふっ。なんかアクアおじさんくさーい」

 

 中身がわかると今まで接触を控えていたのが馬鹿みたいに距離が近くなっても嫌にならない。

 ソファーに腰掛けたアクアに肩を抱くようにへばりつく。

 

「なんだよ」

「なんでもなーい」

 

 自分の中にあった兄妹であっても異性であり、せんせーのアイドルを目指すうえで接触しないようにしていた無意識の壁が消えて、ママのようにお母さんのようにアクアにも接する事ができるようになった。

 これが家族ってことなのかなー。

 

 **

 

 

【朗報】妹が死に別れた元患者のさりなちゃんだった【悲報】

 

 

 脳内にクソみたいなタイトルが流れて消えた。

 ついでに言えばルビーの周りをちょろちょろする(実際はルビーがチョロチョロしているわけだが)オス狼が前世の甥だったらしい。

 

 まじかよ。

 

 天涯孤独だと思っていた吾郎に家族が残っていたというのはちょっと嬉しい。

 死んだ俺のことを知ろうとしてくれたこともあわせてそう思う。

 

 ただ、周りの医大生と比べれば俺は普通に遊んでいた程度ではあったが、遊んでいた方ではあるし、続かない方でもあるので、甥と言われるとむしろ心配になる。さりなちゃんにそれだけ信頼されているというのは嬉しいかも知れない。でもめっちゃ反対しづらい。

 

 

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