「ねえねえ、お兄ちゃん、あの女なんだったんだろ?」
狙ったみたいに同じ様に服と眼鏡が被ったあのロリ先輩だ。
幼くこそ見えるが、なんだか態度がちょっと先輩感を出していた。
お兄ちゃんとワイワイしているうちになんだか空気が変わっていて、話しているうちになんか丸め込まれてその日は解散になってしまったが、女の勘が言っている。
あの人敵だ!
とはいえ、強敵ではないだろう。なにせちっちゃいから! 幼いのは私もだが、私にはママから引き継いだ未来があるのだ。
ママのようにばーん、すら、ぼーんと美しさの極地のバランスで完成するに違いない。
なにせアイの娘だから。
きっとあのロリ先輩は今年も来年もロリだ。わかる。
アイドルになったらきっとこってりしたファンがつくタイプ。
いや、胸は意外にあるように見えた。胸には未来があるのかもしれない。
……ロリ巨乳は邪教だろうか。
「ん? んー、あれだな」
お兄ちゃんが顎で指した先にはお家のテレビがあった。
つけっぱのテレビはママも大輝も出てないドラマ回を垂れ流していたが、美しく舞う一人の少女がいた。
「重曹を舐める天才子役!?」
「十秒な、十秒。彼女、スポンサー受けいいらしいし、アイドルがあんま燃えそうなこと言うなよ?」
太陽に輝くことも、人の輝きを引き出すこともできる有馬かなは太陽の王女……とか言われだしている。
学校でも有馬かなすきーって人いたっけ。
昔は泣き役多くて暗いイメージあったけど今はめちゃくちゃ輝いて見えるって。
実際おもしろいドラマや映画には彼女がいることが多い。
それだけ人気ってことだよね。
新B小町も売れてはいるし、メンバーもそれぞれの路線でピンでも売れてるけど、知名度では……まあ、これからだよね!
「というか、昔あったことあるだろ? カントクの作品に初めて出たとき。そういや、あのときも大輝さんいたな」
「くっ、おじゃま虫ってこと!?」
「ていうか、幼馴染みたいだな」
ほれと差し出されたスマホの画面を見れば確かにそう書いてある。
赤ん坊の頃から一緒にいることが多くて、この二人については誰も一緒にいても騒がないらしい。
むーん、でも私の女の勘が疼くっ、うずくよお!!
せんせだってそうだもんね、看護師さん何人にも好かれててさあ、女の子にもたくさん好きって言われて、たくさん付き合っては別れて!
大輝だってせんせの血を引いてるんだもんね!
私、アイドル! 負けられない戦いが始まる!!
**
戦いはいつだって真剣勝負! 人生は1秒だって惜しいもの。
ならばぶつかっていくしかないよね!
私は……てかお兄ちゃんあいつと共演したことあんじゃん連絡先よこせ! 呼び出して!としつこくねだってこの場を勝ち取ったのだ。
お願いする立場だったから向うの指定した喫茶店だけど、メニューが全部高い!
アイドルのお給料はあるけど、学生にはつら!って感じだ。
気にもしないって顔してるしこれがアウェー!
雰囲気のいい声も聞かれない個室。漂う空気が品のいいコーヒーの香りをしていてなんだか空気からして高級だ。
「はあ? 私と大輝の関係? 彼女よ彼女」
「はー!?」
「ていうか、さりな風コーデで来ないでよ。あんたアイドルって自覚あんの?」
絆を見せつけるつもりでさりなのカッコで来たが、そういえばこいつ
むむっ、せんせの初めてのさりなは私だが、大輝の初めてのさりなはこいつなのか。
「そっ、それより彼女ってちゅ、ちゅ~する関係ってこと!?」
「はー? ちゅーどころかこれよこれ」
自分で作った輪っかにずっぽし出入りさせるロリ先輩。こいつ自分の見た目がわかっているのか。
なんだかその動作だけで犯罪感がある。
「はっ、はー!? さい、最初の女ってことお!?」
「いやま、最初でもなかったし、彼女も私だけじゃないけどね……」
「え、え?」
「売れっ子役者やってんのよ? 顔もいい、背も高い、金もある、気も使えるんだからモテないわけ無いでしょ?」
「そ、そりゃそーだけど」
「あんたアイドルなんでしょ? スキャンダルになるだけよ。犬に噛まれたと思って恋なんて諦めちゃいなさい。今ならきれいな思い出になるわよ」
このロリ先輩、情報で殴ってくるんですけど!
しかも悪いことは言わないわ、とか諭すように言ってくるんですけど!
優しさを感じさせるようにお姉さんのような顔をして言ってくるが、私はこの人生で最高に幸せになる努力をするって決めたんだ。
「やだっ! 諦めない!」
「いや、諦めなさいよ!」
「あきらめない!」
「半泣きで何言ってるのよ!」
「あきらめないっ!!」
「うがああ……一体どうなってんのォ……」
( ゚д゚ )クワッ!!!とその思いを伝え続けると、私の気持ちがきっと届いて打ちのめされてしまったのか、眼の前でロリ先輩は頭を抱えて唸りだしてしまった。
ロリ先輩は数分うんうんと唸り続けていると壊れたみたいに頼んでいた1000円くらいのアイスコーヒーをガバガバ口に流し込むとドンとグラスをぶち壊す勢いでテーブルに叩きつける。割れちゃうよ先輩。
「……好きにしたらいいんじゃない?」
「いいの!?」
「好きにすればいいわ」
飲み終えたアイスコーヒーのストローを噛み始めたロリ先輩はヤサグレロリに変化していた。
「わーい!」
少し使ってもいいわみたいな空気を感じるが私としては一番になって
なんとなく人が良くて損するタイプなんだろうなーと思うがチャンスには全力で乗っかるのがアイドルである。
「殴ってもいいけど、刺したりはしないでね。私のなんだから」
「はー? 刺しませんし殴りませんけどー!?」
扱いがめっちゃ悪いな!
まあ敵じゃないならいいんだ!
いまさらですが、ロマサガ2やってました。
同化の法(吸収の法)により重みを己のものにするカミキと転生やら親の思いを引き継ぐやらでより輝く継承法のルビー・アクア。
推しの子はロマンシング・サガ2だった……!
ルビー「先アイドルアイの無念を晴らす!」(`・ω・´)シャキーン