推しの子の異母兄   作:もこもこ@

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086 美少女調査探偵アイ!!

 

「でさあ、実は君のことアイドルコンサートで見かけたなって思ってさー」

「え、どこだろ?」

「B小町?」

「そうそう。私も見に行ってたんだ~」

「へー、奇遇だね」

「でさ、ファーストライブなのにめちゃくちゃヲタ芸している人がいたからさ~」

「あ、いや、それは、うん。まあね」

「シロー先生かってなっちゃったよ」

「ソレ、ヨクイワレルー」

 

 娘のファーストライブで暴れまわっていたのは彼だったようだ。

 普段娘を自慢できないのもあり、話がはずむ。

 アイが抹茶ラテを空にする。

 

「あのさ……もうちょっと静かになれるところに行かない?」

 

 ちょろい男は簡単に釣れた

 とは言え、アイもちょっとドキドキしていた。

 

 別に彼女は若年で子供を生んだが、貞操観念がゆるいわけではない。

 人気アイドルとして上り詰める間に体を売ったことはないし、カミキくんしか経験もない。

 

 だが、大事な娘の相手としてふさわしいかも確認しておかなきゃ。

 彼への興味で胸はざわめいていた。

 

「服脱ぎたくないんだよね。このまましない?」

 

 案内されたホテルは広いしきれいだ。

 するだけにしてはちょっと広いかもしれない。

 

 わかってたことだけど金払いいいなー。

 

 と、ここで思ったのだが、脱いだら即バレしてしまいそうってことだ。

 うーんと脳内で理由を考えるが、出てきたのはとりあえず押してけ! ってことだ。

 お、おうと少し戸惑われた。

 

「なに、背中に入れ墨でも入れてる?」

「そんなのないよーん。ちらっ」

 

 背中を彼の方に向けて背中を見せる。

 そこでどうやら何かに納得してくれたようである。

 よしよし。

 ま、大人の魅力にかければカミキくんの子どもなんて楽勝だよね~? 

 

「なら別にいいけど、俺は入ったほうがいい?」

 

 お風呂の方に目を向けているので、シャワーを浴びてくるかどうからしい。

 シャワーを浴びるか浴びないか。どっちかで言うなら当然浴びたほうがいい。

 

「うん。そーして」

「了解」

 

 そうしてシャワーを浴びだしたかれであるが、ここはラブホ。

 なんとガラス越しにシャワーを浴びる彼の裸身が見えてしまう。

 

 ……ほう。

 

 ……ほうほう

 

 …………なるほどね☆

 

 彼がシャワーを浴びて戻って来る。役者だけあって、鍛えられている引き締まったからだ。

 スマートでありながらも力強さを感じる。

 アイとてマルチタレント。

 

 アイドルとはいってもすでに元でもあるし、いわゆるベッドシーンの撮影位はしている。

 しかし、少年と青年の間でありながら見る人のために鍛えられた体は見惚れるものがある。

 自分と同じくアイドルの体(見る人のための体)だ。

 ウンウン。

 テレビで見えないところもしっかりしている。

 役者は体が資本だもんね。

 

「あ、見えてた?」

「うーん。いいカラダしてるね」

「はは、ありがと」

 

 シャワーを浴び終えた大輝くんが同じベッドに座り込む。

 沈む彼の体。

 ベッドの横に男がいるということ自体がなんだか懐かしい。

 

 肩に触れられるうちになんだか気持ちがそういうことをしてもいいような気になってきた。

 元々する気ではあったが、ライブや撮影の開始合図をもらったときのような"入る"カンジだ。

 

 大切なものを扱うように優しく抱き寄せられると唇を合わせる。

 柔らかい唇。でも、大人の男っぽく感じる。

 優しく柔らかく合わせた後にこちらの様子を見ながら少しずつ深く。

 

 ああ、心地いいかも。

 このままずっとしていいかもしれない。

 いつの間にか目を閉じされることを受け入れていた。

 

「んっ、上手だね」

「ありがと」

 

 これは、もしかしたら。

 思った以上に良すぎるかもしれない──

 

 

 **

 

 

 ベッドに放置された小さな風船は中にたっぷり液体が入ってたぽんたぽんだ。

 素材越しにもどろりとしてそうなものがたくさん詰まっている。

 

 一発でアウトになりそうな濃さと量だな、と思う。

 

 そういうとこは親子似てるかもなあ。

 

 一回が終わってひとまずスイッチが切れた気がする。

 カミキくんは行為そのものより行為のあとの抱き合う時間を好んでいた気がする。

 ちょっと気怠いあの時間は私も嫌いじゃなかったから、ちょっと油断していたかもしれない。

 

 それは事故のようなものだった。

 ポロリと被っていた白のニット帽が脱げ落ちてしまったのだ。

 中に収められていた長い紫色の髪がサラリと肩を滑って落ちていく。

 

「あ、脱げちゃった」

「は?」

 

 慌てて帽子を被ったが、反応で分かる。気付かれちゃったか。

 これだから有名人は困っちゃうのだ。

 

「あ、アイ?」

「そうだよ~、いやー、何年ぶりかな? ドームの日以来? おっきくなったね!」

「お、おおう」

 

 元気いっぱいだった彼のバットはもうしょぼである。

 男の子って面白いもの付いてるよねえ……。

 犬の尻尾みたいにわかりやすい。

 

 ちょっと笑いそうになっちゃったよね☆

 

 




バッターはバットをフルスイングしてぶっ飛ばしたがボールはキャッチされてしまってワンナウトなのである(最低の表現)
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