子役業界は入れ替わりが激しい。
そもそも、子役をやらせたい主体が親というのもあるかもしれない。
だからだろうか。
俺の親友でありライバルであった
『俺、サッカー選手になるわ。役者とかカッコ良くないし。大輝もサッカーやらん?』
やんねーわ! やんねーわ!!
全てはサッカー漫画のせいだった。おのれ、週刊誌。
アイツラはいつだってスポーツ少年を応援してる。
何が努力、友情、勝利だよ。役者界には努力と才能しかねーわ!
そんな悲しい出会いと別れを経験しながら、真の友達は役者仲間じゃなくて小学校に期待することにする。
まあ? 幼稚園の頃からの付き合いとか? 記憶にも残らんでしょみたいな所あるし?
え、一生の友達になるって?
しょんぼり。
しかし、常に悪い話ばかりではない。
「ああそうだ、ダイキ、ララライから依頼が来てるぞ」
「え、ホント?」
「金田一さんが子役探してたからな、ねじ込んできた」
「えー! すごいじゃん、お父さん」
「尊敬していいぞ」
「してるしてる」
親子仲は良好である。
むしろ最近は役者熱が上がり続けているせいで父といる時間のほうが長くなってきている感もある。
現場の送り迎えも時間が合えばやってくれるし、余裕があれば父の訓練や舞台を見ることが増えてきた。
そんな中でのララライである。
役者としてぱっと輝けず、ララライから距離を取ったらしい父だったが、今再び関わりが深まりだしているらしい。
「おう、清十郎。そいつがお前の子か? 姫川に似て賢そうだな」
「金田一さん。俺に似て役者に向いてるんですよ」
「はは、そりゃいい。お前も最近評判いいみたいだしキテるよなあ。チャンス無駄にすんなよ」
「ハイッ!」
なんだか感動したように目を輝かせている父親がいた。
父にとってララライは特別なんだろうなあ。
キョロキョロとあたりを見回せば誰もがなんとなくレベルが高い役者に見えてくる。
今回は何でもミステリーで子供になってしまう薬を飲まされた名探偵が真犯人を追い詰める舞台だ。
序盤とラストシーンでは大きくなるので全編ではないが主役と言っていいだろう。
めっちゃシーンが多いし、セリフも多い。
コミカルだったりシリアスだったり動きも大きいのでたしかにこれは演じる人を選ぶかもしれない。
「犯人はあんただ!!」
ビシリと指摘する。
「うーん、ちょっと迫力が弱いな。主役らしいきらめきがほしいんだけど」
「むむむっ」
「犯人はあんただ!!」
ババンと指摘する。
「うーん、声を大きくすればいいってわけじゃないんだよ」
「むむむっ」
ついに来た。無茶ぶりである。
子供らしいシーンも、大人の身長くらいの坂をスケボーで一気に降りるアクションもやってのけたがこの輝きというのが難しい。
思えば父からも技術や心、経験を詰め込まれたが、輝きについては特に教わったことがない。
天性のものなんだろうか。
才能ないのかなあ……。
答えの出ない問題に頭の中がぐるぐると回り続ける。当然答えなんて出ない。
「そんなに難しいものじゃないさ。キミなら取得できるよ。姫川大輝くん?」
ちょっと考えてみろと時間を与えられたがうんうん唸るだけの俺の前に一人の役者が現れた。
顔をあげるとそこには両方の瞳を輝かせる一人の男がいた。
あらすじ抜粋:姫川大輝視点からカミキヒカルのドラマをあれこれ考えたりします。
ここまで全然考えてない? そうね、考察話は先に書いているのにいつまで立っても
たどり着かないんだぜ、ようやくカミキヒカルがでてきたんだぜ。
こんな話なのに読んでいただいてありがとうございます。