一般人時々バーサーカー   作:黒カム

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なんかお気に入りめっさ増えてない?


太陽先生とタイヨウ生徒

 

 

 

「──それにしてもノラ坊は剣でも杖でもなく"テッポウ"を使うのじゃな。妾とて実物を見るのは初めてじゃ」

 

スリングを肩にかけ猟銃を持ち歩くタイヨウを物珍しそうに見るプリシラ。

 

「みんな使わないのか、これ」

「まあなー。遠距離は魔法があるし、近距離は剣が主流。リーチが欲しいってんならみんな槍を使う」

「まあ要は、全てにおいて中途半端な武器じゃな。好んで使う物好きはおらん」

 

そんな2人の言葉に淡白な反応のタイヨウ。

 

「魔法苦手なやつが魔獣を狩るために作られたもんだが……まあ、魔法に比べちゃ攻撃力が無いからなあ」

「見たところ"魔弾"を撃てる造形のようじゃが……もはや無くなった武器じゃと思うておったぞ」

「魔弾?」

 

興味のそそられる単語。

肩から外し、タイヨウはそれを構えて持つ。

 

「なんじゃ?己で使う武器の性能を把握しておらんのか?これだからノラ坊は…」

 

やれやれとわざとらしく首を横に振るプリシラ。

その言葉にタイヨウはイラッとした。それを知ってか知らずか、タイヨウに向けてドヤ顔でプリシラは言葉を続けた。

 

「どれ、貸してみよ」

「………」

 

断る理由も特になく、眉をしかめながらタイヨウはプリシラへ手渡した。

 

グリップを何度か握り、そのまま構えた。

直後に何かが、光がプリシラから銃へと流れ込む。

 

光が消えたと同時に玉を装填するように取っ手を引いた。

そのまま引き金を引くと、

 

 

──ドンッ!

 

 

弾が発射。街中を駆ける1つの弾丸。

プリシラは構えを解き、肩に担ぐように銃を立てた。

 

「……いやいやいや、ここで撃つなよ」

「なに、心配いらぬ。何も狙っておらん。それに妾の不都合になることなど起こらん、故に人には当たらぬ。当たるとすればそれは妾にとって都合の良い出来事になるはずじゃ」

「何言ってんだこいつ」

 

タイヨウは真顔でそう言った。

 

「つか、使い慣れてんな。使ってたのか?」

「馬鹿者。こんなもの好き好んで使う者など居らんと言うたじゃろう。話を聞いておらんかったか?いつだったか忘れたが妾が読んだ書物にこれのことが書いてあっただけじゃ」

 

それにしちゃ手馴れてる。でも嘘を言ってるようにも見えない。

 

「妾のやる事は正しい。故に初めて触るものでも知恵があれば使い方なんぞ手に取るようにわかる。みっともなくまごまごすることは無い」

「……さいですか」

「ノラ坊は本を読むか?」

「あ?……まあ、暇つぶし程度には読んでたか」

「それは良い事じゃな。知識、知恵は何者にも変え難い力じゃ。よく読みよく学べ。それが貴様の糧になる」

 

真面目なことを言うプリシラ。

……その顔に浮かべたドヤ顔が無ければ完璧だっただろう。

 

プリシラから返される猟銃。

しかし、

 

「魔弾なんでどうやって打つんだ?」

「自身のマナを注ぐのじゃ」

「……マナって何?」

「……ほんとに本を読んでおるのか?いや、そもそも基礎中の基礎……もしやノラ坊、貴様、大瀑布の向こうから来たとかいう者か?」

「え?……あー、まあそうだな」

 

タイヨウの言葉にプリシラは手にしている扇子を開き口元を隠しながらくつくつと笑った。

 

「なるほど、なるほどのう。であれば貴様もこの国の言語は分からぬのではないか?」

「まあ、そうなるな」

「字を読めねば本どころの騒ぎでは無いなぁ。……では、早速部屋へ戻ろうぞ」

「あ?」

 

扇子を閉じ、先導して歩き出すプリシラ。

その唐突な行動にタイヨウは着いていけず、対してアルデバランはため息を吐いた。しかし、そのため息はどことなく嬉しそうな、そんな感情が籠っていた。

 

「字を教えてやろう。妾、手ずからな。……泣いて喜ぶんじゃぞ?」

 

顔だけ振り返ったプリシラの顔は、どことなく楽しそうなものだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから何時間経過したか。外は既に暗くなっていた。

あれから部屋へと帰り、みっちりしごかれた数時間。タイヨウの体は真っ白に燃え尽きていた。

 

読み書きを教えるという提案ははっきりいって願ってもない事だった。街中を歩いてる時も言葉は通じるが店前の看板の文字だけは読めなかった。

これはでかい、と思ってはいたが、

 

「ま、まさか一日で文字全部覚えさせてくるとは思わねーだろ…」

「当たり前じゃ。早う字を覚えてもらわねば、その分、読める本も少なくなろう。詰め込むべき時に詰め込むのが吉じゃ。もっともノラ坊の学習能力が思ったより高かった故な、興が乗ってしまったところもあるのは否めんがな」

 

机につっ伏すタイヨウの横で優雅に紅茶を飲むプリシラ。

散乱した紙に、へし折れた羽根ペンが数本。それだけでどれほどの速度で、どれだけの量を頭に詰め込んだのか想像できるだろう。

 

「お疲れさん兄弟。紅茶あるぜ?」

「ポットごとくれ」

 

そう言ってティーポットを貰う。

そのまま蓋を開け、口を開き、顔を上に向け口内へと注いだ。

 

幸にもこの世界の文字は日本語のように五十音と英語の二十六文字からなるものであったため、意外と覚えられた。

 

「さてと、兄弟。大浴場があるんだが……一緒にどうだ?」

「え?まじ?入る入るー」

 

疲れた体を癒す風呂。

これでもタイヨウは無類の風呂好き。さらに大浴場、彼の勉強で疲れた心はすぐにそちらに引き寄せられた。

 

「よっしゃ、裸の付き合いってやつだな。行こうぜ」

「……おいっすー」

「タオルは適当に使え。すぐに上がれよ?この後は妾の晩酌に付き合え」

 

プリシラからのお達しを最後に廊下を並んで歩く2人。

手に握るタオルを持ちルンルン気分である。

 

そんな中、タイヨウはアルデバランに向かって口を開いた。

 

「あ、そーいやアルさん」

「おーう?どうしたー」

「もしかしてアルさんってさー……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺と同じ……この世界に召喚されたクチ?




こんな国語力も語彙力も表現力も皆無な作者の暇つぶし小説をお気に入りしてくれてありがとうございやす。

誤字脱字、添削してくれてる人にまじ感謝。
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