水星の魔女と地球の悪魔   作:yomiyomi

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第4話「魔女~その1~」

 

アムロ「.........」

アムロ(いつまでここにいればいいんだよ....)

 

プシュ

 

ミオリネ「アムロ....っ!」

 

アムロ「....!ミオリネ、なぜここに?」

 

ミオリネ「決闘よ!」

アムロ「は?」

 

ミオリネ「決闘で私たちが勝ったら、あんたとスレッタの退学はなし!二人のMSも廃棄処分されずに済むの!」

 

アムロ「しかし、俺はどうすれば?まだ俺の嫌疑は晴れてないんだろ?」

ミオリネ「大丈夫だから。早くアスティカシアに戻るわよ!」

 

_____________________________________

 

 

アスティカシア

 

 

スレッタ「....はぁ..」

 

スレッタ(アムロさんやミオリネさんも帰ってこないし.....私...このまま退学になっちゃうのかな.....)

 

アムロ「ただいま、スレッタ」

 

スレッタ「えっ.......あ、アムロさんっ!」

 

ミオリネ「スレッタ!」

スレッタ「ミオリネさんも!よかったぁ....二人とも何かあったのかなって.....心配で...」

 

ミオリネ「スレッタ、するよ....決闘!」

 

スレッタ「え...?」

アムロ「この決闘に勝てば、スレッタと俺の退学が取り消されるし、MSも廃棄されずに済む....だろ?」

 

ミオリネ「ええ、そうよ」

 

スレッタ「やっぱり...またやるんですね、決闘」

 

ミオリネ「でも....今回戦うのはアムロ、あんたじゃないわ」

アムロ「なに...?じゃあ誰が?」

 

ミオリネは指を指して言う

ミオリネ「スレッタ....よ」

 

 

スレッタ「.......へっ?」

 

アムロ「どういうことだ?ミオリネ」 

ミオリネ「あんたのMSが戻ってこないのよ!フロントに聞いても検査中だからって....!」

 

スレッタ「あの....エアリアルは、戻ってきたんですか?」 

 

ミオリネ「ええ、いま格納庫に入ってるわ」

スレッタ「じゃあ...戦えるの...私だけ、なんですよね?」

 

アムロ「スレッタ...!君がこんなことに付き合う必要は....」

 

スレッタ「ここで私が逃げたら....二人とも嫌な思いをします」

 

アムロ「いいんだよMSなんて。どっかの寮から借りてきたやつに俺が乗ればいいだろ?」

ミオリネ「バカ!そんなのジェターク寮が圧力かけてくるに決まってるでしょ?」

 

アムロ「なら!最悪デミトレーナーでも「わ、私がやります....!」

 

スレッタ「私は...ずっとアムロさんとミオリネさんに助けてもらってばっかりで....なにもできなかった、です...」

 

スレッタ「私も、お二人の力に....なりたいです!」

 

アムロ「スレッタ...」

スレッタ「それに...やりたいことリスト、全然埋まってませんし...えへへ...」

 

ミオリネ「やりたいことリスト?」

 

スレッタ「はい!えっと、友達を作る...あだ名で呼ぶ...図書館で勉強する...屋上でごはんを食べる.....それと...」

 

スレッタ「デートを...する...とか」チラ

アムロ「?」

 

ミオリネ「やればいいじゃない」

スレッタ「....でも、それだと...不倫、に....」

 

ミオリネ「不倫?なんであんたがデートして不倫になるのよ」

 

スレッタ「....へ?あ、いや!なんでもない...です...//」

(うう...なんで私...アムロさんと行くって....)

 

ミオリネ「アンタにも、やりたいことが沢山あるってことでしょ?」

 

スレッタ「は、はい!勿論です!」

 

ミオリネ「ならスレッタ、いい?この勝負絶対に勝ってよね....!」

 

スレッタ「.....はい!絶対に...勝ちますっ!」

 

___________________________________

 

 

ジェターク社

 

 

ヴィム「.......で?どういう風の吹きまわしですかな?」

 

テム「......御社のMS、ダリルバルデに我が社のCSSを積んでいただきたいのです」

 

ヴィム「.....それは、ジェターク社を愚弄しているのか?」

テム「......滅相もございません」

 

ヴィム「そんなものが無くともダリルバルデは勝つ。一度きりのまぐれでいい気にならないでもらいたい」

 

テム「私はグエル君に勝っていただきたいのですよ。ジェタークCEO」

 

ヴィム「.....なに?」

 

テム「先の戦闘で私の息子が得たデータをAIに学習させ、ダリルバルデに搭載するのです」

 

ヴィム「つまり、商売仲間であるシン・セーを裏切ると?」

テム「そうではありません。私は公平な勝負を、と申し上げているだけですよ」

 

ヴィム「なんだと.....?そこまでしなければダリルバルデはシン・セーのMSに勝てないと言いたいのか......!」

 

テム「ええ、なにせRX−03の完成版ですから。数分もかからず撃沈でしょうね」

 

バン...!

 

ヴィム「ふざけるのも大概にしろ...ッ!アーシアンごときが大口を叩くか!」

 

ヴィム「出ていけ...!この事はシン・セーの方にも話させてもらうぞ」

 

テム「そうですか......では、やり方を変えましょう」

 

テムは端末を懐から出す。

 

ヴィム「なんだそれは?」

 

テム「ジェターク社の、これまでの不正、かさ増し、横領、隠蔽.....その全てです。」

 

ヴィム「.......!」

テム「内容は本物ですよ。」

 

ヴィム「貴様も...私を脅すのか?」

 

テム「あなたへ残された選択は一つのはずです」

 

テム「私の指先ひとつでこの会社は終わるのですよ、ジェタークCEO」

 

_________________________________________ _________________________________ ____________________

___________

____

 

 

翌日

 

アムロ「....はぁ、なんとか間に合った」

 

アムロ「...学校なんてろくに行ってなかったから、寝過ごすとこだった」

 

スレッタ「...!アムロさん!」

 

スレッタ「お、おはよう、ございますっ!」

アムロ「おはよう。スレッタ」

 

アムロ「決闘、本当によかったのかい?」

スレッタ「....はい!アムロさんの退学と私の退学、絶対になくします!」

 

 

ひそひそ....

 

女子生徒1「... ねえ見て、あれ」

女子生徒2「あれってガンダムの...?」

 

男子生徒1「やり直しになったんだろ?決闘」

男子生徒2「当たり前だろ?アーシアンなんかがホルダーなんて認められるかよ....」

 

女子生徒1「『悪魔』ってあの人のことでしょ?」

女子生徒2「そうそう....それに、あの水星の娘も.....」

 

スレッタ「あ....」

スレッタは周りの生徒達が自分たちを見て小言を立てているのに気付く

 

スレッタ(悪魔って、アムロさんのことなのかな....そんなこと、ないのに......)

 

アムロ「うっ!」ドンっ!

ふと、男子生徒がアムロにぶつかって来た。

 

 

男子生徒「この悪魔が....はやくここから消えろ」ボソ

 

アムロ「........!」

スレッタ「あ...アムロ、さん!」

 

スレッタ「大丈夫...ですか?」

アムロ「ああ...少しぶつかっただけさ」

 

スレッタ「でも!今...なにか言われて.....」

アムロ「なに、たかが子供の悪戯だよ」

 

昨日から、特にアムロに対しての風当たりが強い。

 

「アーシアンがホルダーを倒す」という、スペーシアンが大半を占める学園からすれば受け入れられないような行為からくる憎しみや怒り。

 

そして、「学園のエースを一方的に叩きのめした」というなんとも悪魔じみたその強さから来る生徒達の畏怖の念が、そういう形でアムロに降りかかっている。

 

 

「アムロくん!スレッタさん!」

そこに、一人の女子生徒が歩いてきた

 

ニカ「おはよう!」

 

アムロ「あ....君は地球寮の」

ニカ「ニカ・ナナウラだよ。そういえばちゃんとお話するのは初めて...だったよね?」

 

アムロ「昨日も今朝も、寮の子達とはすれ違ってしまったみたいだから。ろくに挨拶できてなかったよ...」

 

ニカ「ところでさ.....昨日見てたよ!」

 

ニカ「すっごいね!アムロくんのMS!」

アムロ「え?あ、ああ....どうも」

 

ニカ「最初は動きが単調だったよね?まるで機械的な動き....ていうのかな?でも、途中から動きが爆破的に早くなって....本当に人間みたいな滑らかな動きだった。一体どんな機体構造なのか気になって...!」

 

ニカ「なにが違うのかな?操縦機構?サスペンションかな?いずれにしても従来のとは違うよね.........」

 

アムロ「サスペンションは確かに違う。関節部分は従来とほぼ一緒だけど、操縦用インターフェイスは操縦桿の代わりにアームレイカーという、ボール型のものが採用されてる。」

 

ニカ「ボール型?」

アムロ「そう。そこに5本指を入れて操作する。MSにより細かな動きをつけることができるんだよ」

 

ニカ「へぇ〜....なるほど、それが従来の操縦桿には出来ない細かい動きを可能にしてるんだね!」

 

スレッタ(....凄いなぁ)

アムロ「あとは操縦席全体に、恐らく....「おい、アムロ・レイ!」

 

そこにグエル・ジェタークが現れる

 

グエル「この前の決闘は無効だ。今度こそ決着をつけてやる」

 

スレッタ「えっ、もしかして対戦相手って...?」

アムロ「...今回、君と決闘するのは俺じゃない」

 

グエル「あ?どういうことだよ」

スレッタ「......よかったぁ...相手ってグエルさんか.....」

 

グエル「あぁ!?なにが良かっただとッ!?」

スレッタ「ひ、ひぃっ!」

 

アムロ「スレッタ...今のは少しヒドいぜ?」

 

スレッタ「だ、だって....アムロさんに、一度負けてますし.....」

 

グエル「ち、調子にのるなよ.....ちょっと待て、まさか俺の相手って、その水星女かよ..!?」

 

アムロ「ああ、そうだ」

 

グエル「ハッ!そんなら楽勝だな。水星の田舎者ごときに...」

スレッタ「む.....わ、私とエアリアルはあんなのなんかに負けませんよ....!」

 

グエル「あんなのだとォ!?」

スレッタ「わっ!.....し、失礼します!」

 

ニカ「スレッタさん?」

 

グエル「.......チッ」

 

 

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