水星の魔女と地球の悪魔   作:yomiyomi

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また長文になってしまった.....


第9話「交錯 ~その4~」

 

チュチュ「....ったく、おせーんだよお前は」

 

 

スレッタ「あ...ああ、アムロさん...っ!」

 

アムロ「援護する、立て直せスレッタ!」

 

構造物の上からミカエリスに対してビームライフルを集中砲火する

 

スレッタ「一旦下がります...っ」

 

その隙間にスレッタとエアリアルはスラスターを駆使してなるべくシャディクたちと距離を取った

 

シャディク「.....チッ!」

 

降り注ぐビーム弾と、着弾によって引き起こされた瓦礫や粉塵がミカエリスの視界を妨げる 

 

メイジー「シャディク!出過ぎだよ!」

 

サビーナ「一旦引け!シャディク....!」

 

サビーナたちはシャディクへの攻撃をやめさせるため、ゼムリアに対して反撃を試みる。

 

アムロ「...チィ、数が違うか」

 

アムロは構造物に沿うようにしてフィールドへと降って行く

 

レネ「こっち来るんじゃない?」

 

サビーナ「シャディク」

サビーナは指示を仰ぐ

 

シャディク「....俺はエアリアルをやる。5人は連携してアムロを仕留めろ」

 

シャディク「指揮はサビーナ、君に任せる」

 

サビーナたち「「了解!」」

 

その指示を受けたサビーナたちは即座にアムロの方へと機体を走らせる。

 

メイジー「5対1かぁ...過剰すぎないかな?」

 

エナオ「地球の悪魔は侮れない」

 

イリーシャ「アムロくん、少しかわいそうだけど...」

 

レネ「へぇ....あたしちょっと興味あるかも〜」

 

サビーナ「私語は慎め、一瞬で終わらせるぞ」

 

 

アムロ「....全部で5機...シャディクは乗ってはくれなかったか」

 

ボン!と大きな音をたててゼムリアがフィールドに着地、

その際に舞った粉塵の中で、アムロはライフルの再装填(リロード)を終わらせる。

 

サビーナ「メイジー・イリーシャは左、エナオ・レネは右から回り込め」

 

4人「「コピー!」」

 

前、右、左からそれぞれベギルペンデが迫る

 

サビーナ「粉塵の中を撃て!」

 

サビーナが声を上げると共に5人は一斉に舞った粉塵を狙ってビームライフルを撃つ。

 

アムロ「来るか」

 

ゼムリアは放たれたビーム弾を避ける為に粉塵から出て後方へと下がる

 

サビーナ「......今だ、突貫してアムロを仕留めるぞ!」

 

5機は既に射程圏内にアムロを捉えており、左右からはアムロに向けられた銃口が4つ...そして

 

サビーナ「アムロ・レイ...消えろ!」

 

前方から舞った粉塵を掻き分けて、サビーナのベギルペンデがビームサーベルを片手に突っ込んできた。

 

アムロ「....甘いぞ」

 

アムロは唯一空いた後ろの僅かなスペースにバックステップする

 

メイジー「下がった、撃って皆!」

 

メイジー、イリーシャ、エナオ、レネのベギルペンデが一斉にゼムリアに対して近距離射撃を行った

 

放たれたビーム弾がゼムリアに着弾するその間際....

 

____ピキィン!

 

アムロ「今か...!」

 

ゼムリアのバックパックスラスターが唸る、一気に前方のサビーナ機へ突っ込んだのだ。

 

サビーナ「っな!?」

 

サビーナは急接近したアムロを仕留めるべくビームサーベルを振った

 

しかし、それに合わせるようにアムロもサーベルを展開、ゼムリアとサビーナのベギルペンデが、双方のサーベルのプラズマ光で明々と輝らされる。

 

レネ「マジで!?」

 

エナオ「サビーナに弾が当る...皆サーベルに持ち替えろ!」

 

サビーナ「....貴様!」

 

アムロはスラスターをブーストさせてサビーナを前へ前へと押し込んで行く

 

エナオ「下がれサビーナ!」ビッ!

 

アムロ「後ろか?」

 

エナオがゼムリアの頭部めがけてビームサーベルを一閃、

しかしそれを察知したアムロは脚部スラスターを噴出させて斬撃を躱すと共にサビーナ機の頭を飛び越えたのだ。

 

エナオ「逃した....っ!?」

 

メイジー「イリーシャ!詰めるよ!」

 

イリーシャ「うん!」

 

サビーナ機の両脇から2機のベギルペンデがアムロに向かってくる

 

メイジー「私がライフルで追い込む、イリーシャはそこを仕留めて!」

 

メイジーはビームライフルでアムロを狙うが、至近距離であるにも関わらず全て躱される。

 

アムロ「...また来るか?」

 

メイジー「っ!なんで当たらないの!?」

 

イリーシャ「仕留めさせてください....っ!」

 

イリーシャがゼムリアの背後からビームサーベルで突撃する

 

アムロ「気に乗るな...!」

 

アムロはイリーシャのサーベルの持ち手部分をライフルで撃った。

 

ボォンッ!

 

イリーシャ機の右手が爆裂する

 

イリーシャ「きゃぁッ!?」

 

メイジー「イリーシャ!前だッ!」

 

イリーシャ「え______ザシュンッ!

 

ベギルペンデの頭部が宙を舞った。

 

アムロは更にイリーシャ機からライフルを奪うと、そのライフルでメイジーを撃つ

 

メイジー『うわっ!......よくもイリーシャを....ッ!!』

 

アムロ「子供の感情に付き合えるか!」

 

メイジー『あなただって同い年の子供じゃないかっ!』

 

エナオ「メイジー、援護する!」

 

エナオとレネがアムロを挟む形で援護射撃する

 

サビーナ「メイジー、前に出すぎるな!」

 

メイジー「私に仕留めさせて!」

 

メイジーはサビーナの警告を無視してアムロに突っかかっていく

 

アムロ「.....チィ」

 

アムロは一旦彼女たちから距離をとる

 

メイジー『逃げるなぁぁーっ!』

 

レネ「完全にアツくなっちゃってる...」

エナオ「よせメイジー...!」

 

案の定、メイジーだけはアムロにピッタリとついてきた。

 

メイジー「墜ちて!」

 

メイジーはライフルを連射するが、前を向いているはずのゼムリアにスルスルと全弾を避けられてしまう

 

メイジー「偏差も効かないっていうの....?」

 

エナオたちも援護にかけつけてくる

 

アムロ「まだ来る...」

 

メイジー「エナオ、レネ!両脇から挟み込んで!」

 

レネ「りょーかい!」

 

エナオ「少し冷静になれ、メイジー!」

 

ゼムリアの両サイドからレネとエナオが来ている。

 

アムロは使っていたイリーシャのライフルをメイジーに向って()()()()()

 

メイジー「えっ.....」

 

アムロ「ッ!」ドシュンッ!

 

______ドカァァンッ!

 

投げられたライフルに(一瞬だけ)気を取られたメイジー機の頭部を自分のライフルで狙撃し、破壊した。

 

エナオ「メイジー....!」

 

レネ「一気に二人も...ちょっと強いかもっ」

 

サビーナ「....馬鹿が!」

 

 

アムロ「シャディクはどこだ?」

 

エナオ『行かせないぞ...アムロ・レイ!』

 

サビーナ、エナオ、レネの3機は獲物を追い詰める(シャチ)のようにピッシリとした逆三角の形でアムロを追いつつ狙撃していく。

 

アムロ「追い込むつもりか?」

 

アムロは機体に細かな動作や弾みをつけて、なるべく大きな動作をせずに迫るビーム弾を避けきる

 

レネ「すっご....ホントに当たんないじゃん」

 

エナオ「ジェタークとペイル寮を下しただけのことはある...」

 

サビーナ「.....やはり、貴様は危険だアムロ・レイ。必ずシャディクの所に行かせるわけにはいかないッ」

 

 

*  *  *

 

 

スレッタ「....えっと、まだ追いかけて来てる...?」

 

スレッタはシャディクから逃れるために構造物がまるで森のように乱立するエリアまで来ていた

 

スレッタ「エアリアル...なんで応えてくれないの...」

 

先程ミカエリスらが放った波動を受けて以来、エアリアルのGUNDフォーマット本来の能力が失われてしまったようだ。

 

スレッタ「とりあえず、しばらくはここに...」

 

ドォーンッ!

 

エアリアルがもたれかかった構造物が吹き飛ばされた

 

スレッタ「わっ!?」

 

崩れ落ちる建物の向こう側からミカエリスがゆっくりと現れる。

 

スレッタ「くっ...逃げなきゃ...」

 

シャディク『無駄に足掻かないでくれよ....水星ちゃん』

 

スレッタ「!.....いやです!」

 

シャディク『そう言うって、思ったよッ!』

 

ビームブレイサーからサーベルを展開してエアリアルの頭部を狙う

 

スレッタ「っ!私一人で...!」

 

シャディク『今までそのGUNDフォーマットに頼りきりだった君になにができるんだ?』

 

スレッタ「えっ....」

 

シャディク『結局君は誰か他人にすがることでしかことを成せない人間なのさ。であれば、自力で這い上がることのできる人間に協力するべきだろ?』

 

スレッタ「協力...?」

 

シャディク『ミオリネは俺といた方が幸せになれる。良くもわからないあんな男といるくらいなら...』

 

スレッタ「あんな男.....アムロさん?」

 

シャディク『俺の隣なら一生金に困ることもない、何にも恐れることだってない!今回の決闘だって、彼女が負けて困ることなんて一つもない....!』

 

シャディク『アムロ・レイ.....あの男は危険さ。あいつといれば、この先きっと良くないことにミオリネが巻き込まれる』

 

シャディク『それなのに....彼女はなぜ、あいつを.....ッ!』

 

スレッタ「そんなの決まってます!」

 

シャディクのコックピットにスレッタの声が響く

 

シャディク『....なに?』

 

スレッタ「アムロさんには確かにお金も、権力...だって多分ないです」

 

スレッタ「....でも!アムロさんは、()()()()()()()を全部持ってる人ですっ!」

 

スレッタ「強くて、優しくて、全部守ってくれる人なんです....!」

 

スレッタ「一緒に居たいって、そう思える人なんです!だから、ミオリネさんだってアムロさんのほうがいいんですよっ!」

 

シャディク『..........』

 

スレッタ「シャディクさんがミオリネさんとアムロさんを引き離そうって、そう考えてるなら....私がそうさせません!」

 

シャディク『やかましいぞ....スレッタ・マーキュリーッ!』ギリッ

 

ビームブレイサーをガトリングに切り替えてエアリアルに放った

 

スレッタ「.....ごめんね、エアリアル」

 

スレッタ「だけど、もう少しだけ....踏ん張らせてっ!」

 

スレッタはビームライフルを構えて怒れるシャディクのミカエリスを迎え撃つ。

 

 

*  *  *

 

 

サビーナたちはアムロを3方向から狙撃しているが、一定の距離を保ったアムロにしてみれば3方向からの弾道を読み切ることはさほど苦なことではなかった。

 

エナオ「このままだと弾が無くなるぞ」

 

レネ「前方に構造物あり」

 

サビーナ「...あそこでヤツを追い詰める。」

 

前方に構造物が一つ生えており、サビーナはそこでアムロを仕留めにかかろうとしていた

 

アムロ「....前になにかあるな」

 

アムロは構造物を避けようとするが....

 

サビーナ「レネ!」

 

レネ「了解っ!」

 

レネ・コスタがその道を塞ぐ

 

レネ『逃げてばっかないで、少しはあたしの相手もしてよっ!』

 

アムロ「っチィ...」

 

アムロはビームライフルをレネ機の頭部に向ける

 

レネ『っと!危ないよ、もぉ〜!』

 

しかしレネは咄嗟に頭部をずらす

 

アムロ「避けるか.....ん?」

 

サビーナ『やァッ!』

 

サビーナがサーベルを構えて空かさず突っ込む

 

アムロ「っ、ここまで出力が違うのか?」

 

サビーナ「追い詰めた....エナオ、レネ、展開するぞ」

 

エナオ・レネ「「コピー!」」

 

上にサビーナ、右にエナオ、左にレネ...という布陣で構造物を背中にアムロを囲む。

 

サビーナは壁にフットユニットを食い込ませ機体を固定した

 

サビーナ『ここまでだ。アムロ・レイ』

 

それぞれがゼムリアにビームライフルを向けて停止する

 

アムロ(誰から来るか.....)

 

サビーナ「.........撃てッ!」

 

アムロ(来たな....!)

 

最初に引き金を引いたのはエナオ

 

アムロは撃ち出されたライフルを躱すために一歩前に出る

 

サビーナ(やはり動いたな...)ニヤ

 

サビーナはその動きを読んでアムロが避ける動作に()()()に予めライフルをゼムリアの前方に撃ち出していた。

 

サビーナ『堕ちろ、アムロ・レイ!』

 

アムロ「やらすかよ...ッ!」ドシュュンッ!

 

アムロは上から迫るビーム弾に自らが発射したライフルを直撃させる

 

サビーナ「なっ....」

 

エナオ「レネ、カバーだ!」

 

レネ「了解!」

 

エナオとレネは同時にライフルを放つ

 

アムロ「ここで仕留める....!」

 

エナオの放った弾に再びビームライフルを当てて相殺、レネには己の最後の()()()()を放り投げた。

 

ボカァァンッ!

 

レネ「うッ!?」

 

その爆発はレネの視界を奪う

 

アムロ「....ッ」____ブワァッ!

 

その爆風の中から、2つの目をギラリと光らせたゼムリアが現れる。

 

レネ「ヒッ....!?」ゾクッ

 

レネはライフルを構えるが、アムロのプレッシャーに飲まれてしまい操縦桿に構える手が震える

 

レネ「あ....ぁぁ....._______ザシュンッ!

 

ビームサーベルの閃光が迫るのを最後に、レネ・コスタの視界は暗転した。

 

エナオ「レネっ」

 

エナオは持っていたライフルを投げ捨ててサーベル一本を手に突撃する

 

エナオ『.....っ!アムロ...レイ』

 

バチバチと激しくプラズマの火花が上がる

 

エナオ『お前はなんだ....いったいなんなんだ?』

 

アムロ「俺は...ただの人間だ。なにも守れないままここに来た一人のちっぽけな男さ...!」

 

エナオ『お前は...気持ちが悪い....なんだ、お前の()()()()()()は....』

 

ビッッ!

 

エナオ「っ!?」

 

エナオの駆るベギルペンデの両手がバッサリと切り落とされた

 

エナオ「アムロ・レイ______」

 

アムロが腕を振った後に、ベギルペンデの首が宙を舞って地面へ無造作に落とされる。

 

 

サビーナ「....くっ...」

 

アムロ「.......」スッ

 

ベギルペンデの首が地面に落ちたのを確認したアムロは、無言のままビームライフルをサビーナに向ける。

 

サビーナ『.....っ、シャディクの所には行かせんぞ!』

 

サビーナは狂ったようにライフルを撃つが、アムロはそれを冷静に躱していく 

 

サビーナ「....私のせいで、シャディクの頼みに応えられないとは.....っ」

 

.......しかし、そこから弾切れになるまでに時間はかからなかった

 

ピスッ...ピスッ...というビーム兵器特有の弾切れ音が鳴る

 

サビーナ「ッ、弾が切れた....!?」

 

アムロ(今だ...詰めるッ)

 

ビームサーベルを展開し、ゼムリアのスラスターを一気に点火してサビーナのいる位置まで機体を浮かせた。

 

サビーナ「私は...刺し違えてでも、お前を止めるぞ....」

 

サビーナもライフルを捨ててビームサーベルを取り出し、機体を固定していたフットユニットを壁から引き抜く

 

そのまま壁を蹴り、バックパックスラスターを点火してその速度を上げる。

 

アムロは下から、サビーナは上から。狙いは双方、相手の頭一つ

 

両機体が射程圏内に入る。

 

サビーナ「....今かッ!」

 

サビーナはサーベルの射程にゼムリアが入った瞬間にその腕を振った。タイミングとしては完璧であった

 

通常の決闘であれば、ここで一手先に反応したサビーナの勝利だっただろう.............相手がこの男でなければ。

 

アムロはそれを読んでいたかのように頭を下に屈め、サビーナの一刀は空を斬る

 

サビーナ「.........っ!?」

 

そして、上に向ってビームサーベルを一閃、サビーナ機の右アームが吹っ飛ぶ

 

アムロ「逃すか....!」

 

更にすれ違いざま、ベギルペンデの頭部ユニットにもう一閃見舞う

 

ビシュュッ!

 

MSの装甲が溶解し、中の電子回路ごとサーベルはその全てを断ち切った。

 

サビーナ「........すまない、シャディク....」

 

真っ暗になったコックピット内で項垂れながらそう呟く

 

アムロ「......スレッタは....あそこか!」

 

アムロはエアリアルを感じると、息つく間もなくその位置に向って飛び立った。

 

 

*  *  *

 

 

スレッタ「っ、ぐッ!」

 

シャディク『まだ逃げるか?』

 

エアリアルの左アームを吹き飛ばしてそう告げる

 

スレッタ「っ....にげて、ません!」

 

シャディク『ははっ、本当に....正直だよ君は!』

 

スレッタが一つ反撃すれば、十回の攻撃が返ってくる...シャディクは着々とエアリアルを追い詰めていた。

 

ビーム砲、ガトリング、サーベル、様々な形態を使用してエアリアルの装甲を彫刻を掘るかのように削り落としていく

 

スレッタ「.....ごめん、本当にごめんね...エアリアル」

 

スレッタ「痛いよね....私が頼ってばっかりだったから...」

 

スレッタ「....でも、私やってみたいんだ。ミオリネさんが私達のために作ってくれた会社...手伝いたい」

 

スレッタ「リストになんて書いてないけど、何できるか分んないけど...」

 

スレッタ「わがままかな.....?」

 

エアリアルの動きが停止した

 

シャディク『止まった!スレッタ・マーキュリーッ!』

 

シャディクはサーベルを展開して微動だにしないエアリアルの頭部を狙う。

 

 

アムロ「やめろシャディクッ!」ドシュュンッ!

 

シャディク「なに!うわッ!?」

 

エアリアルとミカエリスの合間を狙ったビームが着弾する

 

アムロ「これ以上弄ばせるかよ!」

 

シャディク「チッ!」

 

アムロはビームサーベルでシャディクに斬りつけた

 

シャディク「アンチドートが効かない.....お前の機体はガンダムじゃないのか....?」

 

アムロ「ずあッ!」

 

一撃はミカエリスの肩パーツを削るが、シャディクは間一髪で斬撃を避けた。

 

シャディク「....いいさ、相手をしてやる。アムロ・レイ!」

 

シャディクは上空へと逃れる

 

アムロ「スレッタ、よく耐えてくれた」

 

スレッタ『.....アムロさん』

 

アムロ「あとは俺が引き継ぐ!」

 

そう伝えてシャディクを追って空に出ていく

 

 

スレッタ「......やっぱり私...なにも出来なかった...」

 

スレッタ「また....アムロさんに頼って....」

 

そんなことないわ

 

スレッタの肩に優しく手が置かれる

 

スレッタ「........え」

 

ほら....あの娘たちも応えてくれているもの

 

エアリアルの目が青く輝く。

 

スレッタ「ああ...エアリアル」

 

スレッタ「.....そっか....良かった、ちゃんといたんだ.....!」

 

 

シャディク『.....まさか、サビーナ達をヤるなんてね』

 

アムロ「つくづく小さいぞ、シャディク!」

 

シャディク『その煩わしい口、今すぐに閉じてやるさ!』

 

単純な出力でゼムリアを凌駕するミカエリスが倍の速度でアムロに攻撃を切り出していく

 

アムロ「お前のようなヤツは、一生過去に囚われ続けるんだ!」

 

シャディク『お前がいなければ、違ったよ!』

 

アムロが追いかければ、シャディクは倍速で逃げる

 

シャディク『お前さえこの学園に来て、ミオリネに接触していなければ...ミオリネの隣には俺がいたんだ!』

 

アムロ「......邪気がっ」

 

ビームライフルでミカエリスのバックスラスターを狙う

 

シャディク『でも、遅くなんてない』

 

ミカエリスは急に逃げの体制から反転、ゼムリアに向って突撃する

 

アムロ「っ来るのか?」

 

双方のビームサーベルが激しくぶつかり合う

 

シャディク『お前さえ倒せれば、ミオリネだってきっと振り向いてくれる....っ!』

 

アムロ「振り向くわけがない...お坊っちゃんだよ、お前は」

 

シャディク『疎ましいッ!』

 

ミカエリスは左アームからもう一つのビームサーベルを展開、ゼムリアに斬りつけた

 

アムロ「チィ!」

 

アムロはライフルを犠牲にその場を離れる

 

アムロ「もう一本あったのか」

 

ライフルの爆発からミカエリスが双剣をもって突っ込んでくる。

 

シャディク『早く....いなくなってくれよ....!』

 

アムロ「それ以上小言を喚くな!」

 

ミカエリスの双剣に対してアムロはサーベル一つでいなす

 

シャディク「押している...いけるぞッ」

 

_______ピッ!

 

シャディクの左アームを、一つの閃光が貫いた。

 

アムロ「!」

 

だらりと力なくぶら下がるミカエリスの左腕

 

シャディク「.....なんだ?」

 

 

スレッタ「.....アムロさん、私達も手伝います!」

 

そこには全身が青く発光するエアリアルがいた。

 

さらに、ゼムリアとミカエリスの周りを11機のビットが取り囲んでいる

 

シャディク「な....アンチドートは....!?」

 

スレッタ「行こう、エアリアル!」

 

その声に反応するように、ビットたちはゼムリアの合間を抜けてミカエリスにビーム攻撃を行う

 

シャディク「ぐっ!?なんだ?」

 

シャディクは必死に逃げるが、ビットたちは今までのお返しと言わんばかりに執拗に追いかけ回す

 

アムロ「スレッタ.....?」

 

スレッタ「次は...そこなんだね!」

 

まるで誰かと楽しそうに会話しているスレッタがそこにはいた

 

アムロ「.....どうしたんだ...?」

 

シャディク「なんだ....ガンダムなのか、お前は!」

 

まるで自らの動きが読まれているかのような攻撃にシャディクは困惑する

 

ビッ!

 

シャディク「ッ!」

 

ビットの攻撃の一つがミカエリスのバックスラスターに直撃する

 

シャディク「っやられた...!?」

 

スレッタ「今です!アムロさん」

 

 

アムロ「.....ッ!」ズアッ!

 

動きが止まったミカエリスのビームブレイサーを叩き切る

 

シャディク「うッ!....アムロっ!」

 

アムロ「でやァァッ!」

 

 

_______ザシュンッ!

 

 

ミカエリスの頭が舞った。

 

 

*  *  *

 

 

『勝者、チーム・ミオリネ』

 

学園に通知が響く

 

オジェロ「や、や.....やったッ!」

 

マルタン「勝っちゃった....」

 

リリッケ「やっぱりアムロ先輩ならやってくれるって思ってました〜っ!」

 

チュチュ「.....あー、一発も入れれなかったぜ」

 

ニカ『チュチュの仇はアムロくんとスレッタがとってくれたよ』

 

スレッタ「.....か、勝った〜....」

 

アムロ『ありがとう、スレッタ。助かった』

 

スレッタ「全部アムロさんのおかげです。私にはこれくらいしか....」

 

アムロ『僕が来るまでよく耐えてくれた。紛れもない、スレッタ自信の力だよ』

 

スレッタ「.......アムロさん」

 

スレッタ(やっぱり....あったかいなぁ、アムロさんは....)ニコリ

 

 

シャディク「.......」

 

ミオリネ『あんたがあの時、スレッタじゃなくてアムロを仕留めることを優先していたら、勝てる公算もあったはずよ』

 

ミオリネ『だけどあんたはリーダー機であるスレッタを自分で仕留めることを選択した。誰かに任せるっていう選択肢もあったのに、ね』

 

シャディク「.......ミオリネ」

 

ミオリネ『人に信じろとか言っておいて、結局あんたは誰も信用してないのよ』

 

勝利に湧く地球寮一同を前に、マイクにそう放ってミオリネは管制室から去っていった。

 

 

 

10話へ続く。

 




アムロが本気出しすぎると、本当に一瞬で終わってしまうので、4割出てるか...というところで抑えてもらいました。
アムロが猛スピードで近づいてきたら怖いなんてものじゃないと思います....
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