マーリン伝説   作:プロトタイプ・ゼロ

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第五話「開幕するよ」

 

 

 

 

 

 

 アレから数年の時が過ぎた。王都キャメロットを目指していた私たちだったが、急遽予定を変更して世界を回る旅にしたのだが……これまたおかしいことばかりだった。というかもはや歴史どこいったレベルである。

 

 まぁ、旅の内容はともかく円卓の騎士となる人材は順調に集めていったよ。割と骨が折れたよ。私の正体を隠しなから未来の円卓の騎士達をなんとか誘導して秘密裏に開発していた新たな王都へ導くのは。おそらく本家マーリンならこれらをたやすくやり遂げるんだろうなぁと思う。

 

「さて、アルトリア。いや、我らが王アーサーよ、準備はいいかな?」

 

「えぇ、とっくに出来ております」

 

「そうかい」

 

「ですが、その……」

 

 青いマントを羽織り、頭に王冠を乗せたアルトリアが何処か居心地が悪そうにこちらを見る。私が1から創り上げた神聖王都キャメロットの住心地は良くなかったのかな?

 

「そのように、他人行事にされるのは少し心が痛みます」

 

「ははっ……悪く思わないでくれ。流石にこれから王様となる少女にこれ以上言葉遣いの譲歩はできないよ」

 

「てすが……いつも通りにしていただければよろしいかと」

 

「うん、無理だね」

 

 私の言葉にがっくりと肩を落とし残念にしている。

 

「君の新しい相棒はどうだい?」

 

「……聖剣は相変わらずわたしのことを主と認めたくないようです。どれほど魔力を込めても吸い取られてしまうだけで、宝具を放つことさえできません」

 

 まいったなぁ……まさか、エクスカリバーがアルトリアを認めないなんて。さすがに予想外だ。

 

 旅の合間にいつの間にかカリバーンがエクスカリバーに変化したことについては驚いたけど。本当にいつの間にか選定の剣は聖剣に変わっていたんだもん。もしかしてそれが原因なのか? 本来と違う方法で聖剣に変化しているから……いやそれだと意味がわからない。

 

 あ、そう言えば私が最初に造りあげた退魔の聖剣も、ようやく私以外のちゃんとした持ち主を選んでくれたらしい。自分から持ち主となりうる世界へ旅立っていくさまを見たときには、思わず涙が出たくらいだよ。

 

 今はどんな世界で、どんな持ち主と戦っているのかねぇ。まぁ、私は知ってるけど。

 

 どうせ今頃同じ名前なだけの別人達とともにこれまた同じ名前なだけの魔王と戦っているんだろうねぇ。忙しい子だよ。

 

 いやそんなことはどうでもいいんだ。うん、とてもどうでもいい。重要なのはアルトリアが聖剣の力を十分に引き出せる状態ではないということだ。それは困る。非常に困る。いくらアルトリアがなかなか死なない不死性を持っているからとしても、これからの戦いで聖剣を使えないのは不利だ。なんとかして聖剣に認めてもらいたいところだが、おそらく難しいだろう。

 

「それじゃあ、王様としての責務頑張ってきてね」

 

「はい!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜

 

 

 

「マーリン殿。少しよろしいでしょうか?」

 

「おや、ガヴェイン卿? どうかしたかい?」

 

 アーサー王お披露目+円卓の騎士が始まってから数ヶ月後、なんとなく城の中を歩いていた私の後ろから声をかけてきたのは、後に太陽の騎士と呼ばれることとなる爽やかイケメンことガヴェインだった。円卓の騎士に認められてからまだ日が経っていないため、ガヴェイン卿の装備は私の知るものとは大幅に違い、なんなら聖剣ガラティーンすら持っていない。まぁ、そのうち円卓の騎士達には専用装備を用意するけど。

 

「実は、ご相談がありまして……」

 

「ほう……? わざわざ私に相談事とはなにかな?」

 

「実は……」

 

 ふむふむ、なるほど。あー……。

 

「食事の問題、かぁ……確かに最近忙しくて改善してなかったね」

 

「そうです!! いくら我らが王のために強くなろうとしているとはいえ、やはり美味い食事を食えないというのは辛いというもの……そこでこの私が!! 一つ、料理をしてみたいと思いまして」

 

 おや、なんだか怪しい雰囲気になってきたぞ……?

 

 料理スキルが壊滅的なほど酷い彼に任せたらあとがどうなるのか想像するのも嫌だ。ここはなんとしても諦めてもらうしかない。

 

「そうかい。うん、わかった。君の気持ちは大変嬉しい。あぁ、嬉しいとも。だけど食事のことに関しては私の方でなんとかしておこう。だから君はおとなしくしているように」

 

「なぜですか!? 私は考えたんです!! じゃがいもを茹でればより美味しくなるのでは!! と!!」

 

「帰れ」

 

 私らしくもない無下に扱うような言葉が口に出てきたが、これはしょうがないだろう。というかあの時立ち寄った村が頭おかしいだけで、今のこの状況が正しいんだよなぁ……。

 

 アルトリアも立ち寄った村で色々美味しいものを食べているから舌が肥えているだろうし……仕方ない。一肌脱ぐしかないか。

 

 あとじゃがいもを茹でただけじゃあ美味しくならねぇよ。

 

 その後、ガヴェイン卿は私の指示を聞かずに勝手にやらかしてくれたらしい。流石にキレそうになった。

 

「えぇと、塩や砂糖に胡椒とかも必要だなぁ……あぁもう、あの脳筋騎士め。いらんことしてくれたなぁもう」

 

「彼も彼なりに私たちを手伝おうとしてくれているのです。そう邪険にするものではないかと」

 

「そうだけどさぁ……いや待って? モルガン? いつの間にいたの?」

 

「最初から」

 

 最初からかぁ……いやいたなら声かけてほしかったなぁ!?

 

「ふふ……相変わらず面白い人ね」

 

「はぁ……君には敵わないな。まぁいいか」

 

「もうすぐ、あなたと私の子供がそっちに行くから。ちゃんと彼女に会わせてあげてほしい」

 

「私じゃなくてアルトリアと君のね?」

 

「それじゃあ、また来ます」

 

 来なくていいよ。いや、助けられてるから来て欲しいけど。でもまぁ……モードレッドが来るのは楽しみだな。やっぱり原作同様口の悪い子なんだろうか?

 

 今から楽しみになってきたよ。

 

「そういえば、ランスロットのやつしばらく実家に帰っているみたいだけど……いつになったら帰ってくるんだろうか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

「ここが、父さんのいる……」

 

「驚いたかい? さぁ、早くマーリンに会いに行こう! 大丈夫だ。お前ならすぐに円卓の騎士になれる」

 

「そうだといいのですが……」

 

 神聖王都キャメロット。そこへやってきたのは大柄の男と銀髪で片目を隠した少年だった。

 

「それで、そのマーリンとやらはどこにいるのですか?」

 

「ふふ。そう焦らずともすぐに会えるとも」

 

「別に焦ってなどありません」 

 

 大柄の男――ランスロットは満面の笑みを浮かべ、自慢の息子――ギャラハッドの頭を撫でる。それを鬱陶しそうに跳ね除けながらギャラハッドは神聖王都キャメロットを見上げた。

 

「とても大きい城だ」

 

「あぁ、別の場所にあるというもう一つのキャメロットとも引けを取らないほどにな」

 

「この城を創り上げたのはマーリンだと聞く。なぜ、同じ名前の城などを……」

 

「それは、本人に聞いてみればいいだろう」

 

 その言葉に対し、ギャラハッドは返事をする事なく足を進める。ランスロットはやれやれと肩をすくめながら荷物を持ち直し、息子を追いかけ始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 




こ〜んな感じになりました!!後悔はしていねぇ!!

展開が早いだろう?俺もそう思った!!だが後悔はしていねぇ!!ふははははははははは!!

このマーリンはカルデアに召喚されますか?

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