奸臣に反逆凌辱されたい内政チート転生姫様vs奸臣のフリをする善良ハゲデブ宰相   作:RKC

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数百年後のエリュシオンについては感想欄で色々と妄想を膨らませてくれた人がいたので、アイデアを借りている部分もあります。


28話 歴史に埋もれた真実

 ~~数百年後・とある国のwikipedia~~

 

 エリュシオン。

 国の標語「科学 自由 友愛」

 国歌:「民よ、国を守り給え」

 国鳥:鵜

 Etc~~

 

 エリュシオン共和国。通称“エリュシオン”はエリュシオン大陸の中央に位置する共和制国家。首都はプロメトロ。本土のほか、エリュシオン植民地帝国の名残で世界各地に海外県、海外領土が点在する。

 

 国際政治や経済、文化において世界的な影響力を持つ民主主義の大国、先進国の一つである。国連安全保障理事会常任理事国のほか、その他開発機構、条約機構の主要なメンバーである。

 

 世界でも数少ない核兵器の保有が認められている国であり、その他にも戦闘機や潜水艦などを多数保有しており、強力な軍事力を有している。

 

 同時に国際オリンピック委員会の本拠地が本土に置かれており、オリンピック※1起源の国でもある。

 

 (※1 犠牲が多く出る戦争の代替手段としてスポーツで国同士競い合う催しであり、年に一回開催される。

 

 国の規模や生活水準に比例して才能ある人物や成長環境が整うため、戦争に劣らないほど国の強さが表出する上、犠牲も無いという事で現状国際間の争いを解決するのに最良の手法とされている。

 

 1836年、エリュシオンの植民地であったエッセィオンがオリンピックで金メダルをもぎ取り、独立した話はあまりに有名である。

 

 なぜオリンピックと言う名前なのか。由来は分からないがエリュシオンの黄金時代を築いたエリュシオン・クロノス・ソフィアが名付け親という事はハッキリしている)

 

 国内総生産(GDP)は世界1位かつ、購買力平価でも世界2位と非常に豊かな経済力を有する国である。また、数多くの世界遺産を有しており、世界でも類を見ない性の奔放さに富んだ国の上、世界三大淫劇「ロミオと間男とジュリエット」「露出狂の変人」「ハイエナキング」発祥の地という事で最も観光客の多い国でもある。

 

 エリュシオンの性の奔放さに富む文化は、過去の黄金時代が原因だと言われている。この時代は民の生活に余裕があり、識字率も向上したため小説が流行った。その際、今でも古典官能文学の筆頭とされる作品、「縛って犯して ――暴かれる私の本性――」(作者不明)が大流行し、それに続くフォロワーも出てきたため、昨今のような文化を育んだ可能性が高い。

 

 また、凌辱・喪失癖を表すソフィアズム(前述のエリュシオン・クロノス・ソフィアとの関連性は謎。現在はクラン・ソフィーという人物が語源という説が主流)や従属癖を表すクレアズムなど、性癖の種類を表す単語もこの国の人物の名前が元になっていることが多い。

 

 加えて、黄金時代に国が豊かになり、余裕の出てきた男たちが娼婦を買い漁ったせいで夫婦の数が20%も減少し、少子化が進む異常事態が発生したことがある。その問題を解決するために娼婦の地位を上げ、自由恋愛以外での性にかかる金を大幅に増加させた。

 

 このような背景があるため、エリュシオンの国内にアダルトグッズの会社は存在せず、それらのグッズに非常に高い関税がかかっている。(国外マフィアの一斉摘発のキッカケとなった“オナホール・ディルド密輸事件”はあまりにも有名)

 

 また、エリュシオンの国内では売春が合法とされている(エリュシオン内でも売春と呼ばれるが、これは春に咲く桜の花言葉「純潔」を売るという意味ではなく、春に咲くルピナスの花言葉「幸福」を売る、から語源が来ている)。

 

 しかし、許可制になっており認可試験の難易度は弁護士試験にも劣らないほどと言われている。試験内容は感染症の恐れが無いかの身体検査(合格率98%)に始まり、売春関係の法や性に関する医学的知識を問う筆記試験(合格率60%)、最後に本番行為手前までの客の接待を行う実施試験(合格率10%)の3部構成となっている。

 

 その難易度がありながらも、性に奔放な文化、娼婦の地位向上の名残からか売春士はエリュシオン国内では非常に人気の高い職業である。(小学生のなりたい職業ランキング男女ともに第2位)

 

 また、自由恋愛以外での性にかかる金額を大幅に増加させた過去があるため、売春士の年収は高い。出来高制の側面が大きいが職業別平均年収ランキングでも堂々の1位に君臨している。

 

 性に奔放な一方、性教育には力を入れており、性感染症割合、中絶率は世界で最も低い。また、エリュシオン文部性科学省の“ハメ外してもゴム外すな”というキャッチフレーズはあまりに有名であり、ネットミームと化している。

 

 主に信仰されている宗教はなく、しいて挙げるなら科学信仰と言える。エリュシオン歴1400年頃は唯一の答えこそが大事だという結論派が主流だったが、後年、答えを求めるための仮説検証こそが大事だと言う過程派に分かれ、宗教戦争を起こした事もある。

 

 その際に前述のオリンピックの舞台を活用し、結論派のアンサー・マッスル氏と過程派のプロテイン・プロセス氏の壮絶なレスリング対決が行われた。結果としてはプロテイン・プロセス氏の勝利に終わり、今は過程派が主流となっている。

 

 このような科学信仰の背景があるため、エリュシオンの科学力は今でも高く、高名な学者を多く輩出しており、エリュシオン国内で学者は非常に人気の高い職業である。(小学生のなりたい職業ランキング男の子:3位 女の子:1位)

 

 また、性には奔放だが、子供が生まれない事を危惧して同性愛に対する偏見が厳しかった時代もあったが、科学的に同性愛などの一般的な感性からは異なる性癖が生まれるメカニズムが解明され、今では同性愛も性癖の一つとして認められるようになっている。このエピソードはエリュシオンの科学信仰を表している典型だろう。

 

 

 

 

           ♢

 

 

 

 

 ~~数百年後のエリュシオン~~

 

「おーい、お前ら席に着け~!」

 

 教室内に響くのは歴史の教師の声。ほぼ同時に予鈴が鳴り、生徒たちはそれぞれ席につく。

 

「……よし、全員席についたな。じゃあこれから授業を始めるぞ。教科書の80ページを開け。

 今日はエリュシオンの黄金時代を作り上げたと言われている、ソフィア・エリュシオンについてやるぞ。中間テストは彼女についての問題を重点的に出すからしっかり覚えろよ!」

 

 教師が激励を飛ばして授業は本題に入る。

 

「えー、まずは前回までの授業を思い出してくれ。当時のエリュシオンは封建制であり王国だった。初めは大きく肥沃な領土を基に発展していったが、その豊かさにかまけて次第に上層部が腐敗。

 

 賄賂や横領など不正が跋扈する暗黒の時代と呼ばれる程の惨状に。そんな時に産まれたのがソフィアだ。両親が亡くなり、他に子供のいなかった彼女は幼くして女王となった。しかし、ただ祭り上げられたわけではなく、彼女は数々の偉業を為していった。

 

 まず初めに農業改革。今では当たり前に使われているが、当時は農村の一部でしか使われていなかった堆肥を全国的に広めた。加えて農具の改良。プラウや千歯扱きなどを広めて農業の効率を大きく上げた。また、四圃式農業の開発により生産率も大きく上げた。

 

 当時の農業従事者の割合は8~9割ほどだと言われているが、農業改革後のエリュシオンは5割を下回るほどだったそうだ。

 

 また彼女は当時火を付けたら燃える薬としか思われていなかった火薬にも目を付けた。火薬の量産法を確立し、火薬を使った兵器“ライフル銃”を開発した。

 

 豆知識だが、このライフル銃は当時の科学力からすればとんでもないシロモノだったんだぞ。量産の事を考えれば球状にたどり着くだろうに、わざわざ弾丸を円錐状にした事。流体力学も無い時代に空気抵抗があるらしいという事を知っていたんだ。

 

 加えてライフリング加工。銃身の内側に溝を彫ることによって弾丸に回転を与える機構だ。当時の技術でこれを再現するのは酷く難しかっただろうな。しかし、そこまでしてこの加工を施したという事はマグヌス効果を直感的に知っていたという事になる。

 

 このライフル銃は今の銃器と根本的に大差がない。つまり、ソフィアの時代で既に完成されていたと言えるな」

 

 生徒の一人が“うんうん”と笑顔で頷いていた。恐らく熱心な銃マニアだろう。

 

「少し脱線したから戻るぞ。ソフィアは農業改革と火薬の量産と銃の発明の他に、不正を働いていた役人たちの一斉処刑も行った。政治の浄化を図った訳だな。しかし、この処刑によって今まで不正を行っていた貴族達が反感を抱いた。

 

 結果起こったのが貴族反乱だ。当時、有力だったザラミス家、レントール家、クラウディン家を筆頭に貴族達が王家に反旗を翻した。貴族達は兵を動員し王都を攻め、ソフィアはこれをモラン湖で迎え撃った。

 

 これが有名なモラン湖の戦いだな。貴族側の兵力は約3万、一方でソフィア側の兵力は1万5千と二倍の兵力差があった。しかし、この戦いはソフィア側の圧勝に終わる。

 

 その理由はいくつかがあるが、一番大きいのはライフル銃だろうな。

 当時、飛び道具の射程は300mが限界だったが、ソフィアの開発したライフル銃は800m先まで届いたと言われている。その射程を生かしてソフィア軍の将軍ライルは100人の銃兵を山に隠し、敵の将軍を狙撃させた。結果貴族側の将軍コーヴァスは狙撃によって討ち取られ、混乱した貴族の軍は壊滅させられたという。

 

 この戦いはライフル銃が実践投入された初めての戦いだ。これを機に戦争は銃の時代に移る事となる。……とはいえ、数十年ぐらいはエリュシオン王国が無双していたんだがな。

 

 そもそも銃がオーパーツと呼べるぐらい高性能で、他国が真似できなかった。見かけを真似る事は出来てもライフリングや弾の形状など、詳細まで真似できず、飛距離で大きく劣っていた。

 

 それに加えて火薬の問題もある。この時ソフィアが使っていたのはニトロゲルと呼ばれる当時使われていた黒色火薬の50倍以上の爆発力を持つ火薬だった。加えて他の国が用いた黒色火薬は煙が大量にでるため、視界を遮り射撃が出来なくなる問題があった。

 なんなら煙が出ている所に敵の銃兵がいるぞ、と目印にされていたぐらいだ。

 

 とにかく貴族達を鎮圧したソフィアは少しの間内政に力を入れた。長さや重さの単位統一、植林や道路の整備だな。これらの人手は農業改革で浮いた農民を用いて行ったと言われている。また、真珠の原産国であったレア王国を属国に迎え入れ、真珠の養殖も成功させている。

 

 ソフィアは内政を成功させて国力を高めていったが、ここでコレラという疫病が流行した。今でこそ根絶されている病気だが、当時の死亡率は60%を越えるものだったんだ。

 

 エリュシオン大陸の国々では多くの死者が出たが、ここで活躍したのがやっぱりソフィアだ。彼女は今でも防疫に有効なアルコール消毒を、蒸留酒を用いて行ったり、感染者の隔離を行ったと言われている。また、細菌を発見したのも彼女と言われているな。

 

 アルコール消毒に関しては“色々やってたらなんか上手くいったんじゃない?“と発言していた歴史研究家たちもこの事実には困ったらしい。なにしろ当時には細菌を見る事の出来る分解能の顕微鏡は無かったと言われている。

 しかし、彼女の偉業をまとめた当時の手記には“細菌”の文字が記されている。そのため、ソフィアは非常に人間離れした視力を持っていた説が学会で真剣に議論されている程だ。

 

 また、酷い下痢に悩まされるコレラの治療として、水に塩や砂糖を加えた経口補水液を使用したのも彼女が初めてだ。電解質の不足についても知っていたようで、“未来から来た説”と“悪魔と取引をした説”も真剣に議論されているな。学者泣かせの偉人だ。

 

 これらの対策により、エリュシオンのコレラによる死者は他の国の10分の1以下にまで抑えられた。またソフィアは周辺国にも治療法や予防法を教えたそうだ。しかし、そのせいで当時のエリュシオン大陸で広く信じられており、各地で病院のような役目も果たしていたエッセ教の恨みを買う事となった。

 

 余談だが、二十年前まではここで突然ソフィアの名前が一切語られなくなったんだ。ソフィアが女王を退き、民主主義に代わるまでの間ソフィアらしいとんでもない発明や法則の発見があったものの、それらは全て他の人物の功績とされていた。

 

 しかし、二十年前に当時の役人が残したとある絵が発見されたんだ。それが教科書の右下にも載っているこの絵だな」

 

 教科書の右下には女の子が多くの人間に囲まれ、首を絞められている絵が載っている。

 

「これが発見された時は何かの風刺画かと思われたが、首を絞められている女の子がソフィアなのではないかと言う疑問が持ち上がったんだ。

 

 劣化が酷いが、隣にある彼女の肖像画とも酷似しているだろう? また、ソフィアの功績をまとめた手記も同時に見つかり、“家臣に反逆を起こされ、お飾りの女王となって功績を全て横取りされた”のではないかと考察された。

 

 手記や絵が隠されていたのも、彼女の事を思う家臣が後世の我々にソフィアの功績を伝えるようにとの配慮だろうと。

 

 当時、この議論が盛んになっている時に大学入試でこれに関係する諸説アリの問題が出て、“問題に不備があったため全員正解”となった事例はあまりに有名だな」

 

 その話を聞いた生徒たちは国のために頑張ったのにクーデターを起こされ、首を絞められるような憂き目にあったソフィアの事を思い、悲しそうな表情を浮かべる。

 

「功績を横取りされようと国のために様々な開発や原理の発見をしたとして、昨今ソフィアの名声が見直されている。今では女の子の名前ランキングでソフィアは1位に返り咲いたな」

 

 このクラスにも一人ソフィアという名前の女の子がおり、少し嬉しそうにしている。

 

「さらにソフィアはここから……」

 

 キーンコーンカーンコーン

 

 そこでチャイムが鳴る。先生は余計な事を喋りすぎたかな、とバツが悪そうにしていた。

 

「続きは今度にしよう。今日の分はしっかりと復習しておくように」

 

 50分の授業を終えた生徒たちは束の間の休息を楽しむのであった。

 

 

 

 

           ♢

 

 

 

 

~~数百年後のエリュシオン:物理の授業~~

 

「えー、このようにコイルに磁石を近づけたり遠ざけたりするとコイルに電流が流れます。これは誘導電流と呼ばれ、電流の大きさは教科書の“ソフィアの電磁気法則2”の式で表されます」

 

「先生」

 

「何でしょうか?」

 

「物理の法則の名前、ソフィアが多すぎて覚えにくいです」

 

「タイムスリップして彼女に文句を言ってください。それか歴史の学者に。20年前、教科書が書き換わって先生も苦労したんです。

 そして起電力の向きは磁束の変化を妨げる向きであり、これは“ソフィアの電磁気法則3”と呼ばれており……」

 

 

 

 

          ♢

 

 

 

 

~~数百年後のエリュシオン:とある会社の会議~~

 

「では、わが社の経営計画書についてですが……」

 

「このまま売り上げが横這いでは株主に説明がつかん。早急に対策案を考えるべきだ」

 

「しかし、これといった案が……。やはりここは女王の首を絞めるべき*1では? 会長にお伺いを立てて……」

 

「会長に聞いてもどうせ今までと同じようにと保守的な発言をするに決まっている! ここは女王の尻を叩く*2べく、新たな視点から物事を考える必要がある! まずは……」

 

 強い口調で場を仕切ろうとする役員。それを見て、仲裁が入る。

 

「まぁまぁ、落ち着いてください。皆さんにもそれぞれ意見があるでしょうから、まずは聞いてみませんか」

 

「む、むぅ……」

 

 少し遠くでひそひそと話す声が。

 

「○○役員も××役員には弱いな……」

 

「いつも偉そうな○○役員がまるで大勢に囲まれたようだ*3……」

 

「××役員は○○役員の上司でしたからな。それに××役員は社長の腕を拘束するお方*4でいらっしゃられる。頭が上がらんのでしょう」

 

 議論はまだまだ続く……。

 

 

 

 

          ♢

 

 

 

 

 ~~数百年後のエリュシオン:とあるバラエティ番組~~

 

「それでランケスタさん。あなたの家には代々受け継がれてきた開かずの金庫があるとお聞きしてきましたが」

 

「えぇ……それがこちらです」

 

 テレビ局のカメラは部屋の中にある大きな金庫の映像をお茶の間に届ける。

 

「さて、本日の開かずの金庫はこちら! 縦は70cm、横幅1m! 総重量1トンを超える何とも重厚な金庫! 職人のみなさん、こちらの金庫を開ける自信のほどは?」

 

「ふーむ、何とも難しいですね。ダイヤル式でもなく、暗証番号式でもない単純な鍵式。そのため、強引に開けるしかありませんよこれは」

 

 金庫職人は超音波測定器で金庫の構造を確認した後、ディスクグラインダで丁寧に金庫を切断していく。

 

「金庫の劣化具合からして、これはかなり昔の物の様ですね。200……いや、300年以上昔の物でしょう。いったい中に何が入っているのやら」

 

「との事ですが、いかがでしょうランケスタさん。中の物に心当たりは?」

 

「いえ、まったくありません。先祖代々受け継いできましたが、鍵を無くしてからは誰も中を見たことがありませんので。中身を知っている先祖もいたと思うのですが、口伝では伝わってこなかったので……」

 

 などと取材をしている間にも金庫の切断が終わったようである。

 

「カメラさん、こっちよって! さぁ、ランケスタ家で300年以上も守られてきた開かずの金庫の秘密とはいったい何なのでしょうか!?」

 

 

 

 ~~CM~~

 

 

 

「さぁ、ランケスタ家で300年以上も守られてきた開かずの金庫の秘密とはいったい何なのでしょうか!?」

 

 ゆっくりと露わになる金庫の中身。しかし、大層な金庫とは裏腹に中に入っているのは手紙類のみ。

 

「これは手紙のようですが随分古い文字で書かれています。○○先生! いったい何と書かれているのでしょうか?」

 

 古物鑑定士でありながら歴史学者でもある○○は手紙の内容をじっくりと見る。すると、みるみる顔色を変えていった。

 

「こ、これは……信じられん! し、しかし……」

 

「○○さん! いったい何が書かれていますか?」

 

「こ、この手紙にはエリュシオンの黄金時代を作り上げたエリュシオン・クロノス・ソフィアと隣国の女王であったランケスタ・クレアとのやり取りが記されています。

 内容としては堅苦しい公書ではなく、私書の様です。お互いの性癖についてのやり取りがされています」

 

「性癖ですか! 確かにエリュシオンの聖母とまで言われるあのソフィアの性癖とは、これまた随分な秘密です!」

 

「て、手紙によるとソフィアは大変な凌辱癖・喪失癖であったと書かれています。ソフィアズムという言葉の語源はクラン・ソフィーという人物であったとされていますが、その定説が覆りますよこれは!

 他にも当時の役人の手記がこんなに! ……ふむふむふむ! なんと当時のクーデターは女王ソフィアのために行われたというのか!? まったく信じがたいが、これほど興味深い事も他にない……!」

 

「な、なにやら○○先生が自分の世界に入ってしまったようですが、我々の歴史の教科書に新たな事実が刻まれることになる瞬間に立ち会っていることは間違いないようです!」

 

 

 

 後日、学会でこれらの文献について議論が行われた。ソフィアの事を神聖視する者達の猛烈な反発があったが、結局ソフィアは変態であり、当時のクーデターは彼女の性癖を満たすために行われたことが認められた。

 

 数日の間、SNSのトレンドには”国家規模のイメクラ” ”国でオナニーする女”などの文字列が羅列されていた。

 

*1
目上の者に助言を求める事。由来は謎。

*2
マンネリを解消するべく新しい試みをする事。由来は謎。

*3
普段威勢の良い人がおとなしくなる様を指す時に使う慣用句。由来は謎。

*4
最も信頼される人間、理解者の事を指す慣用句。由来は謎。




ひとまずこの作品はこれで完結にしようと思います。

ご愛読いただいた皆様、誤字報告をしてくれた皆様、感想欄に来てくれた有識者の方々に支えられ、この作品はここまで来れました。ありがとうございます。

ソフィアと宰相・ルーカス・クレアの絡みで何かいいのを思い付けば更新するかもしれません。
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