俺の術式は某鎖野郎   作:けーやん

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遂に『呪術廻戦 渋谷事変編』が放送開始しましたね。
King Gnuさんが担当するOP『SPECIALZ』の迫力ある楽曲と、MAPPAさんの芸術的な映像にドップリ沼りましたw
特に掌印ラッシュには脳汁ドバドバ出ましたね!!
皆さんのOP内でのお気に入りシーンはありますでしょうか?


前回のアンケートにより、主人公のプロフィールを描く事が決まりました。
ご協力ありがとうございました!!


十話

 星漿体である理子ちゃんの護衛任務から数ヶ月が経ち、季節は夏となった。外では蝉の鳴き声が響き始め、気温も30度を超える。

 

 そして、校舎が木造である呪術高専でも夏の猛暑が襲い掛かっていた。

 

「アァァァァチィィィィ〜〜〜〜」

 

「五条うるさい」

 

「言うなよ、悟。余計に暑く感じるだろ」

 

 家入と俺が注意するが暑さにやられた悟は机の上で溶けていた。

 

「暑いもんは暑いんだよ。つーか、この暑さおかしくね?地球滅ぶの?それか呪霊の仕業か?特級なら有り得るかもな。ちょっと祓ってくるわ」

 

「コンビニ感覚で特級呪霊を祓いに行こうとするな」

 

 まずそんな特級呪霊が居てたまるか………とは言い切れない。夏の猛暑に人間達が負の感情を募らせた結果で生まれる可能性もあるかもしれない。と言うか、もし自然に連なる呪霊が生まれた場合は特級くらいになりそう。地震とか台風の呪霊なんて絶対強そうだ。まあ、俺達なら問題無いとは思うけど。

 

「だらしないよ、悟。まあ、年々気温が上がっているのは間違いないね」

 

 傑は涼しい顔で本を読みながら言う。確かに、悟の気持ちは分からなくはない。教室にはエアコンが1台も設置されていないどころか壁掛け扇風機すら無いのだ。寮の部屋にはエアコンは設置されてるけど、年々気温が上がっているのに教室内の設備が備わっていないのはマジで勘弁して欲しい。夜蛾先生に相談してみるか。

 

 すると、家入が思い出した様に言う。

 

「そう言えば1ヶ月もすれば京都校との交流会があるね」

 

「もうそんな時期なのか」

 

 交流会。東京と京都の呪術高専によるイベントで、主に二、三年生メインで行われる生徒同士による呪術合戦である。ちなみに初日は団体戦、2日目が個人戦と毎年決まっている。

 

「この前、三年の先輩から交流会に向けて特訓を始めると言ってたね」

 

「つーか、俺達が居る時点でコッチの勝ちは決まってるだろ」

 

「分からないぞ。京都校に領域展開や極ノ番が使える奴が居るかもしれない」

 

「私はなるだけ後ろで見てるだけが良いかなぁ」

 

 4人で交流会の事を話していると、教室の扉が開く。

 

「すみません、皆様」

 

 すると黒井さんが一礼して教室に入る。黒井さんは理子ちゃんと共に呪術高専の女子寮に生活を始め、高専の事務職を手伝っている。

 

「どうしました、黒井さん?」

 

「その……皆様にご相談がありまして」

 

「相談?」

 

 俺達が首を傾げると、黒井さんは気不味そうに話す。

 

「実は……お嬢様を夏祭りに行かせてあげたいのです」

 

「夏祭りですか?」

 

 東京でも時期的に幾つか開催されるけど、なんでまた?

 

()()()()以来、お嬢様には学校以外の外出を極力避けさせています。ですが、せめて夏祭りには連れて行ってあげたいのです」

 

 成程。現状、理子ちゃんには安全を考慮して外出は学校のみ許されている状態だ。理子ちゃんも納得しているが、それだと窮屈で仕方ないだろう。

 

 それを聞いた俺達は顔を合わせる。

 

「どうする?夏祭りくらい連れて行っても良いと思うけど」

 

「別に良いんじゃね?」

 

「夏祭り等のイベントは人混みが生じるが、そうだね」

 

「何とかなるんじゃない?」

 

 全員がウンウンと頷き、代表として傑が黒井さんに言う。

 

「分かりました。私達の方から夜蛾先生に話をしてみます」

 

「ありがとうございます!」

 

 黒井さんは深々と頭を下げてお礼を言う。しかし、夏祭りかぁ。高専に入ってから行ってなかったな。

 

「で?何処の祭りにする?」

 

「折角だし、大きな祭りが良いんじゃない?」

 

「となると………靖國神社の『みたままつり』が良いんじゃないかな」

 

「あー、凄い数の提灯やぼんぼりで有名なヤツか」

 

「千代田区で開催されるお祭りですね」

 

 昭和22年から続いている歴史ある祭りの1つで、戦歿者のみたまを慰めるために始まったのが由来だっけ。たしか徳島の阿波踊りや青森のねぶたも見れた筈。

 

「その祭りはいつからだっけ?」

 

「大体13日から16日の4日間で行われるね」

 

「一年2人も連れて行こうか」

 

「良いね。俺から声を掛けてみるよ」

 

 七海は分からないけど灰原は祭り好きそうだし、折角だから2人も連れて行くか。

 

 こうして、俺達は夏祭りの計画を立てていく。

 

 

◾️◾️◾️◾️

 

 

 7月15日。無事に夜蛾先生から許可を貰った俺達は、千代田区の靖國神社へ向かっていた。

 

「早く、黒井!」

 

「お嬢様、お待ち下さい!」

 

 はしゃぐ理子ちゃんに黒井さんが後を追う。そんな2人を俺達高専組が後ろから見ていた。

 

「現金なガキンチョだな」

 

「そう言うなよ、悟。理子ちゃんもお祭りに行けて嬉しいんだ」

 

「七海!屋台で何食べる!?俺は焼きそばが良いな!」

 

「麺類はあまり好きではありませんので、他ならなんでも」

 

 護衛も兼ねて同行しているが、何だかんだ悟達も祭りを楽しみにしていた様子だった。

 

 それと、俺は隣を歩く予想外な格好をして来た家入の方を見る。

 

「何?」

 

「何でも。草履、大丈夫か?」

 

「履き慣れてないけど何とか」

 

 そう。何と今の家入は普段から見慣れている高専の制服ではなく、華やかな色彩の浴衣を着ていた。家入だけでなく、理子ちゃんと黒井さんも祭りと言う事で浴衣を着ている。俺達男性陣は歩きやすさを考慮して私服である。悟と傑は浴衣も似合いそうだけど。

 

 家入は元々容姿が整っているが、浴衣だと余計にそれが際立っている様に見える。普段が喫煙しているせいでギャップが凄い。

 

 ふと俺は家入が持っている巾着袋に目が入る。

 

「家入、その巾着袋って何が入ってるんだ?」

 

「コレ?財布とか携帯。あと、タバコとライター」

 

「通常運転過ぎるだろ」

 

 こんな時でも喫煙する気な家入にツッコミする。まあ、家入らしいと言えばらしいか。

 

 そんなこんな話していると、靖國神社の入り口である鳥居が見えて来た。そして、鳥居の両端には無数の提灯が並んでいた。おお、初めて見るけど迫力あるな。

 

「ヨッシャー!屋台周ろうぜ!」

 

「"花より団子"かよ。先ずは風情を楽しんだら?」

 

「イカ焼きも食べたいね、七海!」

 

「私は1人で勝手に食べますので、ご自由に」

 

「黒井!りんご飴を食べに行くのじゃ!」

 

「分かりましたから、落ち着いて下さい!」

 

 悟を筆頭に一部が祭りの空気に感化され、保護者組が早くも苦労し始める。そんな光景を見て、俺は思わず笑ってしまう。

 

「ほら。行くよ、柊」

 

「ああ」

 

 さてさて、折角の祭りだ。俺も楽しむとしますか。




『みたままつり』は2014年の開催時に若者達が屋台を溜まり場にして、祭り終了後も騒いだりナンパしたりと大きなトラブルに発展して、この事をきっかけに2015年~2017年は屋台の出店数を大幅に減少。2018年からキッチンカーが出る様になったみたいですね。
まあ、高専時代の主人公達は2006年なので、普通に屋台がありますけど。

次回、『祭り回 後編』
彼らの青い春はまだまだ続く。

京都校との交流会のエピソードは描いた方が良い?(呪言でお答え下さい)

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