前回のアンケートの結果、【呪術廻戦0】のストーリーも投稿決定しました。
ご協力ありがとうございました。
沖縄観光を終えた俺達は東京へ戻り、高専敷地内の筵山麓に到着する。昨夜は俺と悟と傑の3人で交代しながら見張りをやったお陰で、悟も少しは仮眠を取る事が出来たため機嫌もそこまで悪くない様だった。
「皆、お疲れ様。高専の結界内だ」
無駄に長い階段を登り終え、俺達5人が高専の結界内へ入ったところで傑が言う。
「これで一安心じゃな!!」
「………ですね」
元気な理子ちゃんに対して、黒井さんは浮かない顔をする。………仕方ないだろう。理子ちゃんは天元様と同化した後は高専最下層で結界の基となり二度と地上へ戻る事は無い。つまり、2人が居られる時間はもう残り少ない事を意味している。
俺がそう考えていると、傑が今も術式を発動している悟を労う。
「悟、本当にお疲れ様。もう術式を解いて大丈夫だよ」
「………
「なんじゃと!?」
「家に帰るまでが遠足みたいなノリで言うなよ」
悟は最後まで術式を解かない事にするのは分かったが、理子ちゃんを煽る必要なくね?まあ、そう言う俺も常に右手の鎖を出しっぱなしにしている。結界内だから呪霊や呪詛師が襲って来たとしても
一先ず理子ちゃんを送り届けるまで警戒しようとした、その時───
「ンだよ。なら
初めて聴く男の気怠げな声と同時に、
「「「!?」」」
俺は振り向くと、口元に大きな傷のある黒髪の男が背後から俺を刺していた。襲って来る激痛に耐えながら、俺は男に訊く。
「アンタ……誰だ?もしかして、何処かで会ってたりする?」
「気にすんな、初対面だ。それに、俺は男の名前を覚えんのは苦手だ」
質問に答える男に、俺は直ぐに薬指の鎖を飛ばす。しかし、鎖には手応えは全く無く、男は一瞬で後退して回避していた。
そこへ悟が『蒼』で男を吹き飛ばし、畳み掛ける様に傑が呼び出した呪霊が男を呑み込んだ。
「「千斗!!」」
「大丈夫」
俺は焦った表情で駆け寄ろうとする悟と傑を静止させる。
「
俺は説明しながら親指の鎖で反転術式を行い、傷口を塞いだ。俺の事はこの辺にして、今はあの男をどうするか考えないと。呪霊に喰われたけど、多分まだ生きてる筈だ。
「傑達は先に天元様の所へ行ってくれ。アイツの相手は俺がする」
すると悟が臨戦態勢に入りながら俺達に言う。3人で闘う選択肢もあるが、理子ちゃんと黒井さんの安全を考慮するなら、それが最善だろう。
「………分かった。油断するなよ」
「ヤバくなったら逃げて良いからな」
「誰に言ってんだよ」
サングラスを外しながら余裕な表情で返事する悟を見て、俺と傑は理子ちゃんと黒井さんを連れて天元様の居る最下層へ向かう。
◾️◾️◾️◾️
「おい!アイツ1人にして大丈夫なのか!?」
「悟ならきっと大丈夫。信じよう」
心配する理子ちゃんに傑が言う。例え特級クラスの相手であろうと、悟に触れる事すら困難。相手が領域展開やシン・陰流「簡易領域」で術式を中和して来ない限りは、まず問題無いだろう。
………けど、なんだ。
まさか、あの男には
本来、呪術師であろうと非術師であろうと誰もが呪力を持っている。しかし、
「………
「?どうかしたのか、千斗?」
「少しな」
どうかしたのかと訊いて来る傑に俺はそう答えていると、天元様の居る最下層へ繋がる扉に辿り着く。扉を開けると、室内である筈なのにまるで外へ出たかの様な空間が広がっていた。
「降りよう。奥に天元様の居る
中へ入り奥にある昇降機へ向かおうとする傑達に、俺は振り返ってその場に佇んだ。
「千斗、何をしている!?急いで奥へ───」
「いや。念の為に俺は此処に残る。傑達はそのまま行ってくれ」
「しかし!」
俺の突然の行動に傑が困惑する。
「もし何も異常が無かったら10分後に俺も下へ行く。………けど、10分経っても俺が来なかったら、傑は何がなんでも2人を守ってくれ」
俺の言葉に傑は考え込み、そして頷く。
「……分かった。必ず合流しろよ」
「ああ」
傑は理子ちゃんと黒井さんを連れて奥の昇降機へ向かう。俺は扉の前で待機する。
すると、締まっていた扉が開く。悟が来たのかと思った一瞬、中へ入って来る相手を見て、俺は臨戦態勢に入る。
「ん?何だよ、門番のつもりか?」
現れたのは悟ではなく、黒髪の男だった。
「悟はどうした?」
「ん?五条悟か?」
俺が訊くと、男は邪悪な笑みを浮かべながら答える。
「殺した。俺が此処に居るのがその証拠だろ」
「そうかよ!!」
男の返答に俺は全身から呪力を立ち昇らせる。それを見た男は口から何かを吐き出すと、その正体は呪霊だった。呪霊は口を開けると体を広げ、口から呪具らしき短刀を吐き出した。
男は短刀を持って構える。
「へぇ。その呪力量、五条悟より多いか?それに俺が最初に付けた傷が塞がってるって事は、反転術式が使えるみたいだな」
ペラペラ語りだす男を無視して俺は呪力で肉体を強化して接近する。
「馬鹿が」
男はそう言って高速で短刀を振るう。俺は呪力で強化した腕で防いで片方の拳で反撃する。
しかし、男は俺の拳を片手で防ぎ、短刀で俺の足を連続で突き刺す。俺は呪力で強化している事で傷は最小限に抑えて拳と蹴りで応戦する。
そんな俺を見て、男は少し面倒臭そうな顔をする。
「流石に硬えな。呪力の殆どを肉体強化に全振りしてる感じか。
「よく喋るな」
回し蹴りを繰り出すも男は余裕で回避する。すると男は短刀を呪霊の口に入れて、代わりに日本刀に似た呪具を取り出した。
「どうやら、お前相手だとコッチの方が良さそうだな」
「………一体、どんだけ呪具を隠し持ってんだよ。しかも、ソレもさっきの短刀も
「教えたら此処を通してくれるか?」
「無理だ」
「そうかよ!」
男は一瞬で俺との距離を詰め、刀を振り下ろす。ガードしようと考えるが、直感で"危険"と判断し後方へ避ける。
「ッ!?」
しかし、僅かに出遅れたせいで左手の指2本が斬り落とされる。直ぐに親指の鎖で反転術式を発動し、無くなった指を元通りに治す。
「呑気に治してる場合か?」
男は続けて刀を振るうのを俺は辛うじて回避し続けるが、それでも刃が徐々に俺の肉体に傷を付け始める。呪力で強化した俺の肉体を斬れると言う事は、あの呪具は対象の硬度を無視するみたいな効果があるのかもしれない。
「呪具に意識向け過ぎだな」
男は刀で攻撃すると見せかけて俺の脇腹に拳を叩き込む。呪力で強化しているからダメージはそこまで深刻では無いが、予想以上の衝撃で体が浮いてしまい、その隙に男が刀を振り下ろす。
俺は薬指の鎖を男の腕に絡ませて思いっきり引っ張り、その反動で刀を回避する。
「器用だな!」
「そりゃどうも!」
俺は空中に浮いたまま後ろ回し蹴りを放つ。男は左腕でガードするも数m吹き飛んだ。その隙に俺は反転術式で傷を癒す。
「3回」
その光景を見て、起き上がった男がそう言って来た。俺は時間稼ぎの為に会話に付き合う。
「ハァ……何がだ?」
「オマエが反転術式を使った回数だ。最初に俺が胸を刺した時に1回。戦闘で斬り落とされた指を治したのとさっきので2回。既に3回は反転術式を使ってる」
「そうだな。で?それがどうした?」
「反転術式が使えるのは少し面倒だが、使う度に呪力を馬鹿みたいに消耗するのは分かってる。それを戦闘中にやってんだ、如何にオマエの呪力が底無しでも限界が近づいてるのに違いねぇ。現に
男が俺の状態を見てそう指摘する。確かに、肉体強化と並行で反転術式を使う度に俺の呪力は大幅に消耗している。今の残量だと反転術式が使える回数はあと1、2回が限度である。
………
俺は覚悟を決め、スイッチを入れる。そして、一瞬で距離を詰めて男の顔面に拳を叩き込む。
男は吹き飛びながら体勢を整えると、予想外な事に困惑しながら口の端から零れる血を拭う。
「………さっきよりも速くなった?」
「ああ。アンタの言う通り、俺は限界が近い。だから
俺は
「『
主人公vsパパ黒によるゴリラ廻戦、勃発!!
※主人公の『緋の目』は所謂『六眼』と同じく特殊体質にカテゴリーされる設定です。
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