あべこべ貞操逆転世界のガーリッシュ白馬の王女様系男子 作:フェルナンデス
「あー、はやく帰りてぇ・・・」
私――斎藤洋子は生徒の入浴を指導しながら愚痴をこぼしていた。
私は6年目の中堅教員で、修学旅行の引率はこれで3回目になる。
修学旅行の引率が大嫌いだ。
なぜかって?そんなもん決まってるじゃない。
四六時中ガキどもの面倒を見なくちゃいけないからよ。プライベートの時間なんてありゃしない。
ただでさえ残業が多い仕事なのに、修学旅行中は24時間ずーーと仕事だ。
やっと休憩できる時間ができたと思っても、すぐに会議とかガキが問題を起こして私が呼ばれる羽目になる。
酒を呑んだりしてリラックスする時間はない。
「まあまあ、良いじゃないですか斎藤先生!だって子どもだちがすごい楽しんでるんですよ?いやぁ、先生になって良かったなぁ!」
こんな聖人みたいなことを言ってるのは2年目の教師、山田結菜だ。
こいつは一発で採用試験に合格し、去年からうちの学校に採用された優秀な奴で顔も良く、男子生徒からの人気も高い。昼休みはいつも男子から囲まれており困っている。
おまけに学校のアイドル、養護教員の南君と付き合っている。
え?は?なんで南君が山田と?
南君に密かに恋を抱いていた独身教員らは疑問に思ったが、仕事を熱心に頑張る姿と新人の初々しさに南君が惚れて付き合うことになったらしい。しかも同棲までしてるとか。南君が以前より色っぽくなったのはそういうことか。やってることはやってるらしい。羨まけしからん。
「はぁー・・・、良いよなぁお前は能天気で。その前向きさを分けてほしいよ。」
そもそも、私は中学校じゃなくて男子高の教師を目指していたんだ。
理由は簡単。DK(男子校生)が好きだから。
私はスポーツ推薦で女子高に通っていた。そのせいで、DKに強い憧れを持っている。
部活の県大会の時、私は衝撃を受けた。
近所の男子校から応援に来てくれていたんだよ。その時見た男の子の制服、汗ばむ男の子の笑顔、チアの健康的なエロさ。発育が良い体は大人と変わらない。
ー彼らのことをもっと近くで見ていたいー
この時、教師になることを志した。
大学は教育大に通い、教師になるため日々熱心に学んだ。
教授は長ったらしく教師の心得とか、生徒の夢を支援するとか熱弁しているが、どうでもいい。
(とにかくDKを近くで拝みたいんじゃ!奥手だけどエッチなことに興味津々なDKとあんなことやこんなことが起きたりして・・・ぐふふ!)
夢の教師生活に私は鼻の下を伸ばしていた。
しかし、私が配属されたのは男子校ではなく、共学の中学校だった。
中学校のほうが人手不足らしい。
(何で・・・何でよっ・・・!)
私はDKが好きで教師を目指したのであってDC(男子中学生)が好きというわけではない。
可愛いとは思うが、私はショタコンではないのだ。
内定を断りたかったが、親に猛反対され仕方なく承諾した。
(いつかは男子校に移動しよう)
そう思っていたが、6年経った今も中学校の教師のままだ。
(ちょっと前まで小学生だったガキには興味ないの!しかも思春期のせいで扱い辛いし!はぁ・・・、こんなことになるなら教師になんてならなければ良かった・・・)
「そんなに落ち込まないでくださいよ先輩!ほら、元気出して!仕事が終わったら呑みに行きましょうよ!そんときは奢るんで!」
山田・・・。ムカつく奴だけど、私より人間が出来ている。南君が惚れるのも無理ないなぁ。
「お前は良い奴だなぁ・・・。よし、約束ね!奢りで呑みに行来ましょう!その後は風俗に行くなんてどうよ?可愛い子が揃ってるとこ知ってるのよ!」
「い、いや、それはちょっと・・・私には彼氏がいるので・・・そういう所に行ったのがバレたら怖いんですよ。」
前言撤回だ。こいつは空気が読めない女郎だ。男に尻に敷かれようとは情けない。
その時、大浴場の方から激しい音がした。
「ん?何かすごい音がしましたけど大丈夫ですかね?」
「大丈夫大丈夫。どうせ工藤あたりが男風呂覗こうとして失敗したんでしょ。」
丁度良かった。ここはひとつ大説教かましてストレス発散するか・・・
私は勢いよく大浴場の扉を開いた。
風呂から上がった私たちは男将に案内され、夕食が用意されている大広間に向かっていた。
強子はまだ説教されているらしい。ざまあねえな。
大広間に着くと御膳が並べられており、私は適当なとこに座った。まだ人は集まっておらず、どうやら私たちは一番乗りらしい。
料理は京料理で、見た目は綺麗だが量が少ない。男には丁度良い量かもしれないが、女にこの量は少ない。見た目に拘るくらいなら量を増やしてくれよ・・・。
人が徐々に集まりだすと、空席が埋まり始めた。私の横にも誰か来たようだ。顔を向けると、思わず固まってしまった。なぜなら・・・
隣に来たのは山本だった。
山本は座布団に座ると料理を見て顔を輝かせている。こちらにはまだ気づいていないようだ。
山本は浴衣を着ており、胸元が若干開いている。髪はしっとりと濡れていて色気を感じる。普段制服でしか会わないから、浴衣を来たこいつの姿を見ることが出来るのは貴重なのかもしれない。
(うっっわ、エッッッ!エッッッロ・・・!なんか良い匂いするし・・・。あ、こいつ胸元にほくろあったんだ。)
バスの中や大浴場での出来事を思い出し、山本を異性として意識してしまう。
(どうしよう、私は莉央君のことが好きだった筈なのに・・・あっ!!!)
衝撃が走った。
料理に顔を近づけて前屈みになったあいつの胸元が捲れて、な、な、な、な、なんと、夢のブラチラが拝めたのだっ・・・!
(し、白!白のブラが見えた!す、すごい、初めて見た・・・!)
AVやエロ漫画でしか見ることが出来ないと思っていたが、同級生のブラチラを拝むことが出来るなんて・・・!女に生まれて良かった・・・!
初めてが山本のだとは思っていなかったが構わない。むしろ、う、嬉しい・・・。
しっかりと目に焼き付けておこう。
胸元を覗き込むことに必死だった私は、山本がこちらを見ていることに気づくのが遅れてしまった。
山本は私が何を見ていたか察すると、慌てて胸元を押さえた。
(まずい、バレたか!?)
山本は澄ました表情をしていたが、耳は真っ赤になっており、恥ずかしさを隠せていないのだった。
(今俺の胸ガン見してたよね!?)
風呂から上がった俺は、チェックイン時にレンタルした浴衣に着替えて大広間に向かっていた。好きな色の浴衣を選ぶことが出来、男子たちはすごく盛り上がっていた。
今着ている薄い青の浴衣は彼らが選んでくれたものだ。
女子たちは浴衣を着ている子と体操服を着ている子が半々で、前世の記憶がある俺からすると寂しい気がする。
大広間に着くと既に御膳が並べられており、俺は空いている席に座った。
料理は京料理で、美しく盛り付けられており、思わず顔が綻んでしまう。
俺はもっと近くで見たいと思い料理に顔を近づけた。
その時、隣から強い視線を感じた。
(・・・ん?見られてる?)
チラッと横を見た俺は固まってしまった。
隣には村上さんが座っていて、こちらに顔を向けている。
表情はよく分からないが、何というか、すごくスケベそうな顔をしている。
黒目が下を覗き込んでおり、鼻の下が伸びている。
(え・・・?村上さん・・・?どこを見て・・・あっ!!)
どこを見てたのか理解することが出来た。
若干捲れた浴衣の中。
咄嗟に俺は胸元を押さえた。
胸を見られることなんて、前世の記憶がある俺からすると恥ずかしいことではない筈だが、あべこべ世界の影響を受け続けた俺の感覚は変わっていた。
女の子に胸を見られた。めちゃくちゃ恥ずかしい。
村上さんも気づいたのか、すごい勢いで顔を逸らした。たまに何か言いたそうにチラチラこちらを見てくる。
どうしよう。ものすごく気まずい。
・・・ん?ていうか俺って・・・。
(村上さんから異性として見られてる?)
男がブラをつける理由として、乳首が衣類に擦れて痛いからという設定です。また、この世界の男は父乳が出ます。赤ちゃんを産むのは女ですが、授乳の役割は男にあるのです。