あべこべ貞操逆転世界のガーリッシュ白馬の王女様系男子 作:フェルナンデス
「さっきから何ニヤニヤしてんのよ?」
「べ、別にニヤニヤしてないし!」
強子から揶揄われて私は慌てて否定した。
夕食を終え、私たちのグループは部屋に戻っていた。先ほどの興奮が収まらない私は、山本との会話を思い出していた。
初めて山本と会話が盛り上がった。しかも、結構楽しかった。いや、めちゃくちゃ楽しかった。
私は今まで山本のことを誤解していたのかもしれない。可愛い男子を独り占めして、私たち女のことを見下している冷たい奴とばかり思っていた。
しかし話してみると、山本はフレンドリーで気さくな奴だった。しかも、あの笑顔。あれほどまでの笑顔を女に向けているのを初めて見た。それを私がさせたという事実。正直、めちゃくちゃ嬉しい。
(ま、内容は思い出すだけでも恥ずかしいんだけどね)
先ほどの私の姿を思い返す。
突然男子から話しかけられてキョドってしまい、口から食べかけが飛び出た。やばい、誰がどう見ても処女丸出しじゃない・・・!
(山本にだけは失望されたくないんだけど!絶対挽回しなくちゃ!)
もう自分の気持ちは否定できない。
私は多分、山本のことが好きだ。もちろん異性として。あいつと付き合いたいしエッチもしたい。
莉央君のことは吹っ切れた・・・と言ったら嘘になる。やっぱり莉央君が一番可愛いと思うし、莉央君に誘われたりしたら、わたしはきっと断れないだろう。正室と側室を持っていた昔の人が羨ましい。
「それにしてもさ、山本君が爆笑しているとこなんて初めて見たよ。ねぇ唯。山本君とどんな話したのよ?」
「た、大した話じゃないよ!別にあいつのことなんて好きじゃないし!」
私は精一杯強がってみせた。友達に好きな相手がバレるのは何か恥ずかしい。しかも強子のことだ。私が山本のことが好きと分かった瞬間言いふらすに決まっている。
「い、いや、別にそこまで聞いてないんだけど。まあいいや。それよりみんな!例のブツ、入手しましたぜ・・・!」
ヤクザ映画の麻薬の密売シーンに出てくるようなセリフを吐きながら、強子が胸元からカードを取り出した。その瞬間全員の目が輝き、皆が強子を褒め称えた。
「おぉ・・・!」
思わず感嘆の声を漏らしてしまった。
強子が取り出したカード。部屋のテレビでAVを観ることが出来る夢のアイテムだ。たしか、担任の斎藤が販売機を見張っていた筈。目をかいくぐって買ってくるとは、強子の性欲は頼りになる。皆から注目されている強子はドヤ顔で神のように振る舞っていた。
「そう慌てるでない!男は逃げん!」
皆に見守られながらカードをセットする強子。大分前に寝たはずの委員長も固唾を飲んで見守っている。
しばらくして画面が切り替わると、教師にバレない程度の歓声があがった。
内容はちょっと古く、zvideoにいけば観れるようなものだが、修学旅行中の旅館で、しかも全員で観るAVは普段観るものよりも何倍も興奮する。
「うっっわ・・・エッッロ・・・」
「なんかこの男優⚪︎⚪︎君に似てない?」
「いや、どちらかというと⚪︎⚪︎でしょ」
「モザイク邪魔!あと女の尻を映すな!」
「ちょっと早回しすんなって!」
各々がビデオを楽しんでいた。委員長は寝たふりをしているが、よく見るとうっすら目を開けている。女なんだし堂々と見れば良いじゃん。
それよりも・・・
(やべぇ。めっっちゃムラムラする。)
AVを観ながらやることなんて一つだ。しかし、今は集団生活中。さすがに今トイレに行ったら周りにバレるだろう。友達だとしてもそれは恥ずかしすぎる。みんなも同じ気持ちなのか、口数が減り、ソワソワしているのが分かる。そりゃそうだろう。これじゃ目の前にご馳走が用意されているのに食べるのを禁止されていることと同じだ。
話は変わるが、私がそれを知ったのは中1の夏だった。先輩の話を盗み聞きし、その日の夜、風呂でやってみたのが最初だ。初めて経験する快楽に私は衝撃を受けた。その日から、私はほぼ毎日行っている。他の人よりも回数が多いのかもしれないと不安になり、たまに禁欲しようとしたりするが、結局2日我慢するのが限界。気づけば我を忘れて発電してしまう。ネットで【やりすぎは悪影響!?医師も認めた体への影響3選】とい記事を見つけた時は震えた。異性からモテなくなるとか体臭がキツくなるとかおっぱいが小さくなるとか。この時は本気で悩んだけど、今は気にしないようにしている。だってAV女優とかは仕事で毎日やってんのに何ともなってないじゃん?おっぱいがでかい人もいるし。
ちなみに男は殆どしないらしい。なんだそりゃ。あり得ないだろ。だってセックスで気持ちよさそうにしてるじゃん。AVで観たから分かる。
(山本はどんなふうにやってるんだろう・・・)
コンコンコン
その時、ドアをノックされた。
「やばいやばい、消せ消せ!」
AVに集中していた私たちは突然のノックに驚き、慌ててテレビを消した。
一人が恐る恐るドアを開けると、そこには隣のクラスの仲の良い女子が立っており、私たちは安堵のため息を吐いた。ったく、驚かせやがって!
「何だお前かよ・・・びっくりするじゃない・・・」
「何よせっかく良い知らせをもって来てやったのに。どうせエロいテレビでも観てたんでしょ」
図星である。しかし良い知らせとは一体何だろうか?
「違うわよ。で、何よ良い知らせって?」
「いや、実はさ。私の彼氏が部屋に遊びに来ないかだって。ちょうど今先生たち見回りしてないみたいだし、行くしかなくね?」
「「!?」」
男子の部屋にお邪魔。修学旅行伝説の行事である。
めちゃくちゃ行きたい。ていうか、行く。
「行く行く!誘ってくれるなんて本当にいい奴ね!ありがとう!」
「明日八ツ橋奢るわ!本当にありがとう!」
「ん。じゃ、部屋は3階の角だから。先生に見つかんなよ?」
そう言うと帰って行った。やっぱり持つべきは友ね。彼氏持ちなのはムカつくけど。
「ダメだってみんな!先生に見つかったら怒られてちゃうし!不純じゃん!不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純不純・・・・・・・・・・・・・!」
委員長は小型犬のようにキャンキャン吠えているが気にしない。この機会を逃すわけにはいかないのだ。委員長だって服を整えているし行く気満々じゃん。私たちは部屋を抜け出し花園へと向かうのだった。
(さっきは面白かったな・・・)
村上さんとの会話を思い出し、思わずニヤけてしまう。
異性と自然に話すことが出来たのは、前世も含め数少ない経験だ。
村上さんについてあまり知らないが、話していて楽しいと感じたのは初めてだ。そもそも、村上さんには嫌われていると思っていたが。
村上さんのことを思い出す。胸を見てきたときはびっくりしたが、悪い気はしなかった。村上さんはかっこいいし可愛い子ところもあるんだなと思った。もし村上さんが告白してきたら受け入れるだろう。簡単に好きになってしまうところが童貞くさいよな・・・。
この世界の童貞は前世でいう処女と同じくらい大事な要素らしい。前世の記憶がある俺からすると、童貞なんて早く捨てたいからちょっと複雑だ。
「ねぇ、伊月君ってば!話ちゃんと聞いてる?」
おっといけない。考えに集中しすぎてあまり話を聞いてなかった。
「ごめん、何の話だったかな?」
「もう!恋バナだよ!伊月君は好きな女子いるの?」
え、こ、恋バナか・・・。正直、こういう話は苦手だ。女性は苦手だし、童貞にこの手の話はちょっときつい。よし、ここはこう言うに限る。
「んー・・・、好きな子かぁー・・・、今はいないかなぁー・・・」
よし、決まった。一旦はやり過ごしたぞ。全く、奥手にこんな話を持ちかけないでほしいよ。なんも面白いことなんて言えないからさ。
「えー、そうなんだ!てっきり村上さんのことが好きなんだと思ってた!」
「ぶっ!」
思わず吹き出してしまった。な、何でバレてんの!?
「ち、違うって!それは誤解で!え、え〜やだなぁ。そ、それじゃあ村上さんがか、かわいそうじゃなひ?」
「あはは!さては伊月君、図星だな?顔が真っ赤だよ!かっわいー!」
「いつもクールな伊月君がこうなるのかー!恋する乙男はかわいいね〜」
や、やばい。今日1日で化けの皮が剥がれかけてる!誰か助けて!
「でも村上さんかー!かっこいいと思うけどなんか意外だなー!ねぇ、伊月君?村上さんのどういうところが好きなの?」
「知りたい知りたい!伊月君を落とした村上さんのことを聞きたいなー?」
「ひっ!ど、どうしちゃったのかにゃ?い、いたん、一旦落ち着いて・・・!ひゃっ!?」
俺は後ろから肩を掴まれるとそのまま倒された。起きあがろうとするも、両手足首を掴まれ大の字で拘束されて動けない。み、みんな、なんかテンション高くない・・・?
「みんな伊月君をしっかり抑えてて!では、伊月君?今日は全部吐いてスッキリしちゃおうか?」
「え?え?一体何をす・・・!?にゃはははは!やべ、やめ、あはは!」
脇や腹、足、あらゆるところをくすぐられ、耐性がない俺は悶える。
「あはははは!くはっ、やめ、ひひひひひ!」
「ほらほら伊月君、全部吐いちゃいなよ!じゃないとくすぐりのをやめないよ?山本君は誰が好きなの?」
「きゃはははは!ひ、ひ、む、む、むらひゃみさん、村上さんがひゅきひひひひ!」
「お!やっぱり村上さんのことが好きなんだ!どういうところが好きなの?」
「え、えーと、!あはははは!くひ、話ひへへ、楽しひとこ、にゃははは!あひょ、ひゃっこいいのひ、あははは!か、かわいいところもあるとこ!!」
「ゼェー・・・ゼー・・・、ぐすっ・・・」
解放された俺は息を整えるのに必死だった。今日の男子怖い。
「だ、大丈夫?ちょっとやりすぎたかな・・・」
「ご、ごめんね!いつも王女様みたいな伊月君が可愛すぎてつい・・・!」
そのとき誰かの携帯が鳴った。
「はい、もしもし・・・あ、れいちゃん?・・・え?今から?うん・・・うん、分かった!じゃ、またあとでね!」
「どしたの?」
「うん、今から女子たちが遊びに来れるって!ほら、さっき話したやつ!」
「あ、さっきのやつね。りょーかい!」
・・・ん?女子たちが来る?この部屋に?何の話?
山本伊月…174cm(F)
村上唯…172cm
工藤強子…169cm
木下莉央…151cm(A)
川瀬蓮…154cm(AA)
()内は珍カップです。日本人の平均はCからDと言われているので、山本の巨大さが目立ちます。この世界の女性の胸は、急所を守るためだけについているものです。戦いに出るのは女性で、胸が大きいほど生存確率が高く優秀とされてきました。逆に胸が小さいほど致命傷を負いやすく、戦士として劣っているとされてきました。現代では戦いに出ることが全くないため、胸が大きくなる女性は減っています。