ブルーアーカイブ‐迷い込んだYP‐   作:七時の権兵衛

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ウワーなんとか一週間たつ前に掛けました!そして評価一杯増えてました!
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非公開ですが評価者2名様。
投稿延びると言ったのにたくさんの評価ありがとうございました!


第2編 楽園崩壊と楽園再建
7話 神を模したものたち


 パヴァーヌを終え、条約編に差しかかろうとする今、トリニティ総合学園で友人たるセイアさんとの歓談中だ。

 

 

「最近は如何だいセイアさん。お友達との会話は捗っているかな」

 

「ああ。お陰様でね」

 

 

 昔、アビドスから離れていた時期にあらかじめどうにかなる可能性のあるセイアさんの夢見問題を解決すべく、ネムレリアや夢魔鏡の協力の下、夢を見ているセイアさんの元に赴き、そこで紆余曲折会ったものの話し合いを続けた結果、今ではこうしてお茶会が出来る程度には仲良くなれた。

 今はセイアさんが夢に囚われていないかの定期観察と友人への挨拶の同時処理といったところだ。

 カップの中の少し減ってまだ温度の高い紅茶にミルクを入れてミルクティーにしながら金髪狐耳の少女を見る。

 

 

「ハァ……それで、これからどうするつもりだい?」

 

「セイアさんに言っていいものかわかんないけど、ゲヘナに行くつもり」

 

「本当に言いにくいことを言うやつがいるかッ!よりによってゲヘナ……大丈夫なんだろうな?」

 

「うん。風紀委員のみんなとは仲いいからね。というか、みんなに会うために行く感じだから」

 

 

 無糖のミルクティーを飲んで一息つく。

 お茶のいいヤツは数あれど、セイアさんの所で飲む紅茶が一番美味しいな。

 そうやって柔らかい雰囲気を出していたからかセイアさんの普段から眠そうな目が一層細められる。

 

 

「ただ、根無し草ながらここの紅茶は気に入ってるんだ。これからもお邪魔させてもらうよ」

 

「ッ……!君はそうやって一体何人の生徒を口説いてきたんだい?いや何喫茶店か何かかと勘違いしているような言葉をいわれてそれで嬉しくなってしまっている私が言えた事ではないけどねただそうやって甘い言葉ばかりを投げかけるからそれこそ救護騎士団の子たちに追いかけられているんじゃないのかい?ユウジのそういう素直な所は美点でもあるけれど欠点でもあるさだからこういったことは私以外には言わないようにしようじゃないと勘違いされてしまうぞ」

 

「……終わった?」

 

「君は!「セイアさんは何か勘違いしているようだけど、僕も人によって言う言葉は変えているよ」そうかい!」

 

 

 僕の言葉にセイアは日の光をあまり浴びない透き通るように白い肌を桃色に染めて息継ぎもせずに長々と要約すれば勘違いさせるような言葉を私以外に言わないでと可愛らしいことを言うのでからかってしまう。

 いやまあ、実際問題救護騎士団やシスターフッドの子に目を付けられ、いや、救護騎士団長に関しては別方向だこれ。まあ、それで大変な思いをしているのは事実なのでおとなしく言葉自体は受け取る。

 

 あ、そういえば言い忘れてた。

 

 

「話は変わるけど、補習授業部に面識を持ちたいかな。正確には白洲アズサさんにだけど」

 

「ああそういうことかい。それなら請け負おう。私自身は彼女たちに面識はないが、君との会談程度なら可能だろう」

 

「ありがとう。それじゃあ僕は行ってくるね。セイアさんもお気をつけて」

 

 

 アリウス分校の居場所を知るためにアズサさんに聞きに行きたいと思っていたため、交渉を行おうと補習授業部への交渉をお願いした。

 快諾してくれたことに対する感謝を口に出し、ドアノブに手をかけた瞬間。僕が明けるよりも先にドアが開き、白い影が僕にぶつかる。

 

 話をすれば、っていうかタイミング早くなぁい? セイアさん暗殺未遂はもっと遅い時期だったはずなんだけどぉ?!

 

 

「ゎぷ。す、すまない」

 

「いや、こちらこそ申し訳ない、お嬢さん」

「でもちょうどよかった。今君のことを話しているところだったんだ」

 

 

 ぶつかると思っていなかったのか困惑しているアズサさん話しかけつつ、モモトークで風紀委員に野暮用が出来ていけなくなった旨を送る。

 アズサさんは自分の事と言われると元々釣り目気味な目をさらに釣り上げて、自身の愛銃とは別に拳銃を取り出そうとするが、それを手で制する。

 

 

「白洲アズサさん、君に交渉を申し入れたいと思っていてね。交渉の場だ、銃を握るのは机の下だけにしてもらいたい」

 

「な、何が目的だ」

 

 

 拳銃のスライドを中途半端になるように止めるだけなら通常の人類程度の力しかない僕でも容易にできる。

 そしてその状態で止めてしまえば銃から弾が吐き出されることはない。

 後、すぐに話し合いの体勢に移行しようとしてくれるのはこの彼女も迷いを抱えているからかな?

 

 

「アリウス分校所属の人に縁がなかったようでね、今の今まで会うことが出来なかったんだ。ただ道案内を頼みたいだけなのにね?」

 

「……仲間は売れない」

 

「少し訂正を。僕がやりたいのはアリウスの壊滅じゃない。上を潰したいだけだ……いや、この言い方も正しくないな。これだとアリウススクワッドと敵対したいと言っているようなものだ」

「アリウス分校生徒会長ベアトリーチェ。彼女を消したい。君にとっても得の無い話じゃないと思うが?」

 

 

 ごめん必死にしゃべってるところでなんだけど、ポケーっとしながらシマエナガ撫でるのやめて貰えないかなセイアさん!

 真面目に話してる後ろでそんなことされてるからアズサさんも困惑してるよなんだこの空気って。

 

 アズサさんも申し訳ないこんなボケボケフォックスのいる場所で話し始めて!

 

 

「僕は君たちの事情を知っている。ベアトリーチェによって歪められた教育。ミッション(宗教)教育ではなくミッション(任務)教育に成り下がり、虚無しかないと教え込まれる劣悪な環境」

「そして、そんな環境から放たれたことで、元居た場所にいる仲間を助けたいと思う君のことも」

 

 

 僕の言葉にアズサさんは否定を示す。もしベアトリーチェを相手取ることになれば指揮下にあるアリウスがすべて敵対関係になる。当然だ。

 というか、もしかしてアズサさんまだ誤解してるな? 何にだ……ああ、自分もその場にいるって勘違いかな?

 ひとまずその誤解を解く。アズサさんに頼みたいのはあくまでアリウス入り口までの道案内であって、その後は補習授業部の人たちとでも仲良くしてていいという旨を伝える。

 

 アズサさんの顔に浮かぶ困惑の色が一層濃くなる。

 彼女の価値観では大人に逆らうこともそうだが、それに一人で突っ込むことも、なんの関係のないはずの僕が関わることも、何もかもわからないんだろう。

 

 それでもやるしかないんだよね。エデン条約編はバッドエンドが起こりやすい。なんせ先生が直接攻撃を受けること自体が編纂事象の一つに組み込まれてしまっているから。

 だが、それで諦めて本来の流れのままでいいよねなんて思っていられるほど僕は他人に無感情でいられないし、そもそも知り合いは十分に関係してくるのがエデン条約編だ。

 


 

 そこらへんに転がっている薬莢を踏み潰す。靴裏からは金属を潰したとき特有の何とも言えない感触が伝わってきた。

 僕の周りを飛びながら警戒を厳とする閃刀姫カガリの様子を見る。

 赤い機械的な鎧に身を包み頭上を周回するカガリを見るに近くに敵対者はいないようで、事実今こちらに対してオーケーサインを出した。

 

 物が据えた臭いがする中をズンズンと突き進む。

 ベアトリーチェのことだ。こちらの動向を掴んでいたとしても疑問はない。ならば罠を警戒してビクビクと進むよりはこうするほうが早い。

 

 進むうちに開けた廃協会のような場所にたどり着く。

 どこかで見たような場所だ。

 

 

『マスター!』

 

 

 レイの声から間を開けずに罠カードを発動する。

 聖なるバリア・ミラーフォースによりそっくりそのまま戻ってきた銃弾が攻撃元のアリウス生の銃器を破壊した。

 

 

「怯むな! 奴の攻撃には制限がある!」

 

「確かにそうだけど、それはいくら何でも知識不足だね」

 

 

 手札からパイプやケーブルが見える爆発が描かれたカードを発動する。

 オーバーロードフュージョン。その効果は、墓地のモンスターを使用して融合召喚を行うというもの。

 

 僕はあらかじめ墓地に送っていた数多の機械族、閃刀リンク・賢者・エルロン・セリオンズキングレギュラス・サイバードラゴンを除外し、融合。

 あんな地獄に送るのは申し訳ないが、戦闘はすぐに終わらせるから勘弁してもらいたい。

 

 

「墓地のサイバードラゴンと機械族モンスター多数で融合召喚! これぞサイバー流の極致!」

「機械の残骸より現れ出でよ、キメラテック・オーバー・ドラゴン!」

 

 

 キメラテックは永続効果により素材にしたモンスターの数×800が元々の攻撃力となり、素材にした数まで連続攻撃が可能となる。

 1万越えの圧倒的暴威の連続攻撃によってアリウス生は吹き飛ばされ、その衝撃波は一定の場所に収束する。

 あくまで予想出会って事実とは違うかもしれないが、指揮下にある生徒の場合、そのプレイヤーは指揮官。つまるところベアトリーチェや先生、プレ先などに行くのだと思われる。

 

 アリウス生の攻撃力は不明だが連続した衝撃波に赤肌の女性が出てくる。

 

 

「実に憎らしい。貴方の行動は不愉快極まりないものでしたがこちらに干渉しないようであれば見逃すのも有り得たというのに」

 

「アリウス生徒会長は随分と冗句が苦手なようだ。そちらの計画を知って無視するわけが無いだろうに」

 

「そうやって余裕ぶっていられるのもこれまでです。私に従いなさい! ハモン!」

 

 

 ベアトリーチェがその名を口にした時、暗雲漂う空から稲妻が光り黄金の体でラーの翼神竜に似せたと思われる意匠の異形が現れ、稲妻によってその体を縛られる。

 ……そうか。素のラーの翼神竜一枚でこれらを作り出すのか。

 でも、それは悪手極まるよ。

 手の中でデッキを素早く変更する。

 

 ジェスター・コンフィとEm(エンタメイジ)ハット・トリッカー、氷水帝コスモクロアを特殊召喚。

 場のコスモクロア、ジェスターコンフィ、ハットトリッカー3()()をリリースしてアドバンス召喚。

 

 

「3体のモンスターを墓地に送り神を降臨させる。堕落した神を制裁する闇に潜みし三邪神が一柱。出でよ、邪神ドレッド・ルート」

「死者転生を発動。手札の黄泉ガエルを墓地に送りハットトリッカーを手札に回収」

 

 

 稲妻は刺々しい骨の翼をもつドレッド・ルートをも縛るが、意に介した様子もなく堂々たる威容を放つ。

 

「ラーですらなく、ハモンに落ちぶれたデッドコピー。しかも神縛りの塚が無ければ操るのすら困難とは」

「どうやら、アンタが直々に開発したわけでもない借りパクだな?」

 

 

 本来感情を見せない邪神ドレッド・ルートはしかしその全身を黒く濁ったオーラを身に纏い、ハモンの先にいるベアトリーチェを睨む。

 せめて借りパクじゃない自分で開発した物ならむしろ称賛すらしただろう。だが、人のものを取ったら泥棒。幼稚園児ですらわかる当たり前の理屈だよなぁ?




追記までされて誤字訂正し損ねました…態々申し訳ないです。
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