ブルーアーカイブ‐迷い込んだYP‐   作:七時の権兵衛

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えー、皆様お久しぶりでございます。
スランプに陥ったり解釈違いを起こしたりした結果ここまで遅れるはこびとなりまして、申し訳ございません。アビドス編が更新されたので恥ずかしながら戻ってまいりました。
休止中に評価くださった方、お気に入り登録してくださった方ありがとうございます。
今回はその三章で明らかになった過去編を基にした断章となっており、過去アビドスではこんなこともあったよっていう話になります。


断章Ⅰ

 今日のアビドスは砂嵐が弱い。目の届く範囲で遊ぶワイト達の姿もいつもより鮮明だ。

 普段であれば厄介極まりなく、鬱陶しいとさえ感じる日差しが今だけは少しばかり気持ちいい。

 温かな日差しに微睡んでいると、軽く頭を小突かれる。

 振り返ると桃色の髪を短く切り揃えた少女が呆れた表情でこちらを軽く睨んできていた。

 

 

「一応会議中なんだからそんなに眠そうな顔されるとこっちも眠くなるからやめて欲しいんだけど?」

 

*あー……ごめん、ホシノさん

 

「ん、いや、そんなに怒ってるわけじゃないから大丈夫」

 

 

 実際微睡んで話を聞いていなかった僕が悪いので素直に謝るとこんなに早く謝られるのを想定していなかったのか少しばつが悪そうに頬を掻くホシノさん。

 そんな僕らのやり取りをニコニコした顔で見てくるのは長い水浅葱色の髪をそのままに流すユメ先輩。

 ユメ先輩は豊かな双丘をホシノさんの頭の上に乗せるように抱き着き、ホシノさんは口では重いだとか邪魔とか悪態をついているのに顔は幸せそうで、そんな光景がとても尊くて、思わず先程のユメ先輩のように笑みを浮かべてしまう。

 

 

「でもユウジ君、お化けみたいな子たちを遊ばせてるとお化けの学校だって人が寄り付かなくなっちゃうからやめさせてね?」

 

*はいすぐ戻します

 

 

 言うが早いか行動が早いかワイト・さまよえる亡者・十三人目の埋葬者・ファイヤーデビルの四体をカードに戻す。

 戻した四枚のカードに描かれる骨死体たちに表情筋など無いはずではあるが、そこはかとなく散歩できて満足という風にも見える。

 

 

「でね! このオアシス跡地には希少金属が埋まってるわけで!」

 

「ユメ先輩、そんなの……掘りに行くしかないじゃないですか!」

 

*水筒と携帯食も持ってきますね~そんな早く掘れるわけないですし

 

 

 三人で飲んでも余るくらいの、ちょっと大きい水筒に水と一緒にクエン酸と塩を加える。少し手に垂らして舐めてみると、ちょうどいい味になったのでしっかり封をする。

 携帯食の方はそんなに遠出するわけでも長居するわけでもないのでおにぎりにしよう。砂に塗れるだろうから、ラップに巻いて剥がせばそのまま食べられるようにして、そんな準備をしてから校門に向かうとなぜか水着に着替えた二人が立っていた。

 あまりに急な事態かつ理解不能な光景すぎて少々固まってしまったが、いつも背負っている大きい背嚢から二つの容器を取り出す。

 

 

*日焼け止めどうぞ。ユメ先輩は特に焼けたら赤くなるタイプなんですから気を付けてくださいね

 

「やったーありがとう! ユウジ君のくれる日焼け止めいい匂いして好きなんだよね~」

 

*市販の奴に香料混ぜてるだけなんですけどね……

 

「ユウジありがとう、さっ行こう!」

 

 つるはしとスコップをもっていく後ろ姿は、出会った当初からは考えられないほどにイキイキとしている。

 そんな二人を、えっちらおっちら荷物を運びながらついていく。

 


 

 

「ホシノちゃん、ユウジ君……」

 

「言わないでください、私も何となく思ってるんですから」

 

「だよね? 私だけじゃないよね?」

 

*まあ、もし本当に埋まってたとしても、借金する段階の生徒会の人たちも探してますよねー……

 

「ひぃん……だよねぇ~」

 

 

 掘り始めてから数時間。未だそこすら見えぬ事態に、三人皆目に若干の涙を浮かべながら、しかし止めてしまっては今までの努力が水の泡となって消えてしまう気がして手を止めることが出来ずにいた。

 そうして、掘り続けていると、ホシノさんがこちらに話を向けてきた。

 

 

「大体、なんでユウジだけ水着じゃないのさ……脱げー!」

 

*ちょっ、おじさんじゃないんだからそんなはしたないこと言っちゃダメでしょ!

*あ、やめ、キャーッ

 

 

 あっという間にホシノさんに脱がされ、上半身裸になる。

 今まで服で遮られていた強い日差しが直に肌をじりじり焼き、元々動いて火照っていたところにさらに熱を持ち始める。

 ただしうっすらと汗をかいて服の中でじっとり湿っていたため、脱いだことでそれが解放され気化熱が肌を冷ましたことで直射日光の熱さ以上に快適さが勝っていた。

 しばらくその心地良さに身を任せていると、ホシノさんもユメ先輩も顔を赤くしてこちらを見てきていた。

 

*上半身なんていつも見てるものでしょう?

 

「そうだけどっ! それとこれとは違うのっ!」

 

「えっ、とぉ……なんか、ごめんね?」

 

*いやまあ別に男の上半身なんざ減るもんでもないので大丈夫ですけど……?

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