ひとまず区切りの良いところまで
甘党@アッハ~ 様。
そこら辺のAC乗り 様。
焼却 様。
評価ありがとうございます。
名称不明ですが星5評価もありがとうございます。
特殊勝利系は加減のやり様がないから今まで使ってこなかった。
エクゾディア系統、ヌメヌメ*1が攻撃力が高すぎて特殊勝利ってパターンで当てはまる。
一方で、ウィジャ盤*2とデステニー・レオ*3は直接相手に死の運命を付与することが精製したときに知識として流れ込んできて今は封印BOXの中だ。
被害が大きい系だとディザスター・レオ*4と終焉のカウントダウン*5、ヴェノミナーガ*6に幻煌龍の天渦*7が挙げられるだろう。前者2つは最悪キヴォトスが無くなりかねないし、後者2つは特殊勝利すると戦闘区域一帯が生物の入り込めない土地になる。
ジャックポット
結果として僕は特殊勝利系のカードの使用を控えるというか実質的に封印してたわけだけど、ビナー相手ならどんな状態になったとしても問題ないしむしろ2年前の鬱憤が晴らせてお得! ということで躊躇なくエクゾード・フレイムを放ったわけだ。
禁止カードはなぜか精製できないからラストバトル! は関係ないし、ただ、禁止カードではないけど精製がほぼ無理なカードが1枚存在する。
光の創造神 ホルアクティ
遊戯王の世界観においてはすべてを想像した文字通りの最高神。通常召喚は出来ず、フィールドのもともとのカード名がオシリスの天空竜・オベリスクの巨神兵・ラーの翼神竜をリリースした場合のみ特殊召喚でき、この特殊召喚は何者にも妨げることが出来ず特殊召喚した時点で特殊勝利が確定するという効果を持つカードだ。
しかし、感覚で理解できてしまう。このカードを精製するには僕の体に流れている新鮮な血を2、3L捧げないといけない。要は僕自身を生贄に捧げねば作ることすらもできないということだ。
当然それで精製したいわけではない……ごめん嘘ついた。ホルアクティの実物は一回見てみたい、とはいえ命をかけるほどでもない。
なぜこんな長々と特殊勝利系のことについてつらつらと考えていたかなのだが。
「さっきの光は十中八九あなたよね? あれは何? まさかあの時ですら手加減してたってこと?」
ゲヘナの風紀委員長である空崎ヒナさんに尋問されてるからです。
おそらくアビドスとの戦闘の後であろうボロボロの様子の風紀委員の人たちを従えているところにバッタリと会った僕を素早く縄で縛りあげてまだ砂の積もる地面に座らせた。
後ろでは
「確かに僕がやった。詳細は明かせない。あの時はあの時点で出来る全力全開本気だ。本人じゃなくて銃を狙ったのは手加減と言われればそうだけど」
「……そう。あと、アビドスと戦ったわ」
「うん。把握してる。イオリさん、強かったでしょ? 僕の後輩」
「へ?! あ、ああ、まあ、な」
渋々ながらと納得したヒナさんは縄をほどきながらアビドス対策委員会の皆と戦ったことを教えてくれる。
それに対して強かっただろうと誇らしげにイオリさんに話を振ると自分の方に話を振られると予想していなかったのか驚いた様子で肯定を返した。
縄がほどかれた後、ホシノさんとユメ先輩の現状を聞くが気になるなら直接会えと一喝されて教えて貰えなかった。
一応それが出来ない事情があると言い訳を重ねるが教えて貰えるような雰囲気はない。
「あなたは、これからどうするつもり?」
「……さてね?」
ヒナさんの紫色の瞳が僕を突き刺すように見つめる。
多分ヒナさんはアビドスの人たちに会わないのか、会いに行かないのかを聞いているんだろう。
だけど借金は1億程度と苦労はするけど返せなくない金額で、学校周辺の土地も奪い返せた。
生徒自体は多くないけど柴関ラーメンをはじめとした商店の誘致・土着は上手く行き始めている。
だから僕がここから行く理由なんてない。
死人は、会っちゃいけない。
風紀委員を見送りながら黄昏ているとスマホに着信が入る。
見覚えのない番号。
ホシノさんでも、ユメ先輩でも、カイザーでも、黒服でもない、知り合いの番号じゃない番号。
僕は僅かに嫌な予感を走らせながら、電話を取る。
“やあ。はじめまして”
電話をかけてきた犯人、それは『先生』だった。
正直、僕の電話番号は殊更に隠しているわけじゃない。だからまあユウカさん辺りから漏れたと考えれば不思議はない。
でも、じゃあなんでわざわざこのタイミングでかけてきたんだ。
「ええ、はじめまして。こんな木っ端の電話に掛けるなんてどうしたんですか?シャーレはお忙しいでしょうに」
“うん。時間が無いから手短にね。君が、原尾ユウジ君?”
心臓が飛び跳ねる。ユウカさんに名字は教えていない。ユウジという名前はキヴォトスに珍しくないことも確認している。
そして何よりも、僕は正式な生徒じゃない。アビドスでの数か月間はあくまで居候であって入学届けも何も出していない、否、書かなかったから。
ユメ先輩がどうなるかわかっていた。
それでホシノさんがどうなるかわかっていた。
正直出会いの時点でのホシノさんは敵意ばかり向けてきて苦手以外の何物でもなかったけれど。
それでも、知り合った人の精神が壊れていく様を黙って見ていられるほど僕は大人になり切れなかった。折角仲良くなれたホシノさんに恨まれたくないくらいには子供になりかけた。
だから、黒服との契約が無かったとしても準備に相当の時間をかけながらもビナーを相手にして、カイザーも相手にしての二正面作戦という愚を犯してでも、アビドスを、二人を守ることが出来るくらいならと、書きかけの入学届を焼き払っていた。
結果として、僕は生徒じゃない。生徒のように動いていて、それでも生徒ではない以上恩恵は受けられず、かといって退学生徒のように搾取を受けるままになるはずもなく様々な手を施して今の僕がある。
「肯定を返した場合はどうなりますか?」
“今すぐにアビドスに来て欲しいかな。色々聞きたいことがあるから”
「質問であればシャーレにお戻りくださいな。そこであればどんなことでもお聞きしましょう」
*アビドスにはいけない。そこ以外なら、なんでも答えよう。
*だからお願いだ先生。それ以上深入りしてこないでくれ。
*僕のような異物が出来る事なんてこれくらいだったんだ。
先生とゲーム開発部がいればAL-1Sはアリスになってあとはリオ会長の処理をすればいいだけ。
エデン条約では実際に締結に動き始めるまではアリウスの位置を特定できない以上できることはなく精々先生とセイアを庇うことくらい。
カルバノグに至っては生徒ですらない僕が出来る事はない。
*だからこの話はおしまいなんだよ。先生。
“まあ、来てもらう必要もないのだけどね”
スピーカー越しの声と同時に後ろから似たような声が聞こえる。
一人でいて欲しかった。なのに、走ってきたのだろう乱れた息遣いは決して一つではなく、幾つにも重なって聞こえる。
今僕はどんな顔をしているのだろう。自覚もないまま先生の方へと振り返る。
そこには今一番
ユメ先輩、髪切ったんですね。ポニーテールも似合いますよ。ただ、隈が隠しきれてませんよ? ちゃんと寝てますか? ああもう、泣かないでくださいよ。
ホシノさん、髪伸びたね。今のホシノさんも可愛いと思うよ。最後の2か月間、凄く心配してくれたのに、無視して動いてごめん。って、ホシノさんも泣くの?
色んな事が頭の中を駆け巡るのに、口から出る音は要領を得ない物ばかり。
すると、キャットシャークとネフティスの繋ぎ手が背中を押してくれた。
そうだね、君たちも、この数年アビドスを守ってくれてたんだもんね。
「っ……ごめんなさい!」
「んぐ、ホントだよ、ユウジ君の馬鹿ぁっ……!」
「生きてたんなら姿見せてよ、バカユウジ……」
彼の考えははっきり言って幼稚で
降って湧いた力でゴリ押ししてようやく形になったものだ。
彼は子供じゃない。
彼の行動は言うまでもなく蛮勇で
持ち合わせていた知識を身近な人の幸せのためだけに乱用したのだ。
光の中より生まれ出で、闇をも受け入れし創造神の被造物よ。
我らが愛しき
子どもの遊びであり、大人の真剣勝負。それらを併せ持つ貴方こそ、我らの主に相応しい。
ああ我ら