ロボ子のヒーローアカデミア   作:あならなあ

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第二話「飛ばせ鉄拳!ロケットパンチ!!」

 

「はあっ!!食らえ、フィンガーミサイル!!」

 

 足裏のブースターを使ったブーストジャンプで距離を詰め、その勢いを利用して頭部を殴り潰す。周囲にいる仮想敵に両手指先をむけ、そこから発射した小型ミサイルで吹き飛ばして破壊する。

 これで、大体50pt。会場内に何体配置されてるか分からないけど、試験終了まで無限湧きなんて事は無い筈。この試験内容は、透みたいな個性持ちには厳しいのは間違いない。恐らく、敵pt以外にも評価項目が必ずある。透の合格率を少しでも上げる為に、この会場にいる他の受験者が獲得する敵ptを1ptでも減らす。自分の合格を目指しつつ、透の援護も出来る唯一の方法。

 

「という訳で、もう少し頑張らしてもらいますか」

 

 踏み出すと同時にブーストジャンプで移動しながら、敵を見つけて殴る蹴る、遠い敵にはフィンガーミサイルや肘のドリルミサイルで。危なそうな受験生が居たら、ハイエナついでに助ける。出会う受験生の顔が、悲壮感に染まっているのを見ると、思惑通りに事が運んでいるのだろう。

 仮想敵一体を受験生6~7人で奪い合い、故意か事故かは分からないけど、個性でやられたであろう受験生もいた。

 

「うわあああああ!!巨大ヴィランだあああ」

「0ptだ、倒しても無駄だ!!逃げろ!!!」

「アレに巻き込まれたら、ただじゃ済まねぇよ!!」

 

「・・・流石に、あの大きさは予想外ね」

 

 いったい、どこにその巨体を隠していたのか分からないけど、5階建てのビルより大きいお邪魔虫仮想敵らしき巨大ロボが、家やビルを薙ぎ倒しながら近づいてきていた。みんな、我先にと逃げ出していく。

 

「確かに、0ptの相手をするのは、無駄にリソースを使う事になる」

 

 だけど、逃げる訳にはいかない。この手足を使わせて貰っておいて、無様に逃げるなんてしたくない。

 私は、拳を握った右手を巨大ロボに向ける。左手で二の腕部分を握り、安定させる。

 

「装甲強化、ブースト点火、照準巨大ロボット」

 

 あの巨体に見合った装甲をしている筈。私の装甲は、消費したタンパク質の量で、硬度等を調整する特性がある。それを利用して、元ネタの超合金Zをイメージしてリソースを突っ込む。

 お爺ちゃんは言った、拳は最強だと。お爺ちゃんは言った、拳は魂だと。お爺ちゃんは言った、拳はロマンだと。

 かの魔神を代表する、その技の名は、

 

「ロケットパーンチッ!!!」

 

 爆発音と共にロケットが噴射し、肘から先が巨大ロボットへ向けて飛翔していく。巨大ロボも、防ごうと腕部を動かそうとしているが、その程度で原典通りマッハ2で飛来する鉄の拳を防げると思うな。努力と試行錯誤で、原作再現を果たした自慢の技なんだから。

 予想通り、腕部の迎撃が間に合わず、ロケットパンチが巨大ロボットの胸部に突き刺さり、ゴシャッという音が響いて、胸部装甲が大きく凹む。そして、ダメ押しとばかりにロケットエンジンが更に火を噴き、巨大ロボットを押し倒す。

 ズウウ・・・ンという地響きを背に、掲げた腕に役目を果たした右手が帰ってくる。ロケットパンチの回収ポーズが、勝利のポーズにもなって結構気に入っている。透やお爺ちゃんの評判もいい。

 

「うおおおおお!!カッケェ!!!」「すげぇな、おめえ!!」「すごいすごいっすっごい!!」

「あ、ありがとう。じゃあ、私は行くから」

 

 遠巻きに見てた受験生の何人かが、歓声をあげてくれる。ちょっと恥ずかしいけど、悪い気はしない。まぁ、まだ試験は終わってないから、pt持ちの仮想敵探しに戻る。気を抜くことなく最後まで。

 

 

 

▼▼▼

 

 

 

 

 試験から一週間。

 私と透は、異様な緊張感に包まれながら、机の上に置いた雄英高等学校と書かれた封筒を見ている。筆記試験の方は、自己採点だけどお互い充分に合格ラインを越えていたので、合否の結果は実技の点数次第。

 

「じゃあ、開けるよ」

「う、うん」

 

 生唾を飲み込み、二人同時に震える手で封を開ける。中には、合否が書かれた紙が入っている訳ではなく、小さな円盤状の機械が一個入っているだけだった。透が、不思議そうに色んな角度で覗き込みながら弄っている。

 私は、それを机の上に置いて、本当に何か記載した物がないか封筒を探る。もしかしたら、炙ったり水に濡らしたらなんてアホな事を考えていると、ブンという音と共に、空中に映像が投影された。

 

『私が投影された!!!』

「わぁ、オールマイトだ!!」「何で、オールマイト?」

 

 No,1ヒーロー<オールマイト>

 長年、ビルボードチャートNo,1の座を守り抜き、文字通り平和の象徴として君臨している最強のヒーロー。逞しい筋肉に絶える事の無い笑顔。人々はその姿に憧れ、ヴィランはその姿に恐怖する。そして、一人だけ画風が違う。

 

『雄英の合格発表で、何故私がと思っているだろう。私がこの場にいる理由は、来年から雄英高校に行くからさ、教師としてね。

 では、待ちに待った合格発表だ。兵壮少女、筆記は申し分なし、実技は敵pt61点に救助pt27点の合計89点のトップだ。救助ptが何かだって?文字通り、どれだけ人を助ける行動を取ったか、我々雄英が審査制で付けるptの事さ。ヒーローは、敵を倒すだけが仕事じゃないからね。

 要するにだ、合格おめでとう、兵壮少女。雄英が君のヒーローアカデミアだ!』

 

 オールマイトがそう言って、映像は終わる。

 透の方を見ると、オールマイトから私と同じように合格を祝われていた。

 

「「いやったーーーーー!!」」





  兵壮 纏(へいそう まとい)

  個性:武装変換
    :自身の肉体を、あらゆる武装に変換する能力。個性使用に使う栄養素を、
     一定量貯蓄しておく事が出来る。
 誕生日:6月4日
  身長:170cm
 血液型:B型
好きな物:ロボット物作品、鶏肉

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