真・女神転生オタクくんサマナー外伝 -ロストキリギリス-   作:名無しの骸骨

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嘆きを求める破壊の女神

 由奈やエリヤと共に拠点を飛び出し、COMPでスレやレルム内の映像を確認しながら時折<妖精の輪>にてテレポートとして距離を詰めていく。確認出来る限りでは化物が現れたというスレが乱立しており、エリヤの幻視は不幸にも命中してしまったらしい。

 

「どうも4つのレルムでそれぞれ例の怪物級の悪魔が現れているようです。ただ、前回と比べて対応は迅速のようで対抗できる強者も複数人居る」

 

「一番近いのは……ラクシュミが湧いてる所かな。戦法がメギドラオンぶっぱみたい」

 

「なら火力を集中させる形で援護って感じか?」

 

「いや、街への被害を考えるとそれじゃ厳しいかな。召喚」

 

\カカカッ/

女神ラクシュミLv78破魔反射・衝撃無効・バッドステータス無効*1

\カカカッ/

天使ケルプLv76魔法に特に強い。物理無効・銃撃耐性*2

\カカカッ/

国津神アラハバキLv77神経・精神無効。破魔・呪殺・魔力反射*3

 

『最近過労気味なんですけど相手があれなら適任ですか』

『けるぷぅうぅうっ!!さんじy』

『煩い。もう少し静かに出来んのかお前は』

 

 召喚したのはラクシュミにケルプ、そして青銅の土偶のような形をした悪魔であるアラハバキ。レルムへの到達時間は後十数秒程。その間に掛けるべき補助は掛けておきながら疾走を続ける。

 

「……おい、まさかあれをやるつもりか?」

 

「うん。検証データはまだ十分じゃないけど可能なのは分かってるし、試す相手としてはこれ以上ない相手だ。成功時のリターンも大きい。ただ、君の目と感覚が必要だから僕と一緒にあれを食い止めてほしい」

 

「はぁぁぁぁ……お前、これで死んだら祟るからな」

 

「あははは、まぁ駄目なら駄目で別の方法考えるさ。由奈はCOMPから掲示板に情報を流しつつ、横槍警戒を御願い。前の事を考えると何かが割り込んでくる可能性はある。判断に関しては一任するから御願いね」

 

「分かりました。ですが其方はくれぐれも」

 

「大丈夫、生き残る事に関しては僕もエリヤも得意だから。じゃ、いこっか」

 


 

 東京都の点在する4つのレルム。それらに現れた4体の怪物。

 

\カカカッ/

女神嘆きに呼び出されしラクシュミLv90耐性:不明

 

 そのうちの1体、ラクシュミの名を冠する嘆きを求める女神はその名の通りに求める物を得るべく破壊を開始する。

 

 目の前の脅威に逃げ惑う人、果敢に立ち向かう人。多いのはやはり後者で逃げ惑う人々の雪崩も出来てしまっている。

 

 現代最強格のペルソナ使いである鳴上悠と何処かやつれた目つきをしているスーツ姿のペルソナ使いが既に攻撃を加えており、間違いなくダメージは与えてはいるがあの強大な悪魔を直ぐに打倒するには至らない。 

 

-《メギドラオン》-

 

 女神より与えられたのは天上より降り注ぐ万物を焼くメギドの炎。その巨体から放たれるそれはレルム一帯を覆う程のその炎をさらに拡散、広範囲における爆撃を敢行。

 

「ラクシュミ」

 

『普段はいやいやでは御座いますが、今回は例外。その姿で私を名乗るのは許される事ではない』

 

-《メギドラオン》-

 

 それに対抗するかのように地上より撃ち放たれたのは同様の万物の炎であり―――

 

Lakshmi <<-> Lakshmi

<Attenuation> MEGIDORAON

 

 互いのメギドラオンがぶつかり合ったその瞬間、相手のメギドラオンに此方のラクシュミのメギドラオンは飲み込まれるが、相手のラクシュミの放ったメギドラオンの()()()()()()()()()()()

 

『………』

 

 地上に降り掛かる光は精々メギド級にまで収まり、僕達を含む多くのデビルバスターが耐えている様子も観測できた。建物に対しての被害に関しては意識的に逸らす様にしている為に軽微である。それを見た嘆きを求めるラクシュミはのっぺりとした虚ろな表情を浮かべ、それ故に心情を察する事は出来ないが何にせよ

 

「効果はあった。試し続ける価値はある」

 

-《メギドラオン》-

-《メギドラオン》-

 

 虚ろな表情のままに巨体から放たれる2発のメギドラオン。威力減衰によりレルム内で奴を攻撃している面々には左程ダメージは行っていないが、これが通れば話は別。

 

 1発だけ防いだ所で焼け石に水だ。

 

「だからもう1回頼むよラクシュミ。<ワンスモア>*4

 

『今回は過重労働も許して差し上げます。ええ、頭に来てますからね』

 

「アラハバキ、お前は俺のタイミングで放て。ラクシュミの次弾発射までの時間を稼ぐ」

 

『分かっている。貴様こそ抜かるなよ』 

 

-《メギドラオン》-

-《メギドラオン》-

 

 そうしてアラハバキとラクシュミにより放たれる二射のメギドラオン。

 

Lakshmi <<-> Lakshmi

<Attenuation> MEGIDORAON

 

Lakshmi <<-> Arahabaki

<Attenuation> MEGIDORAON

 

 再度衝突し、減衰される万物を燃やし尽くす光。三射目の後にエリヤが即座に<宝玉輪>を使用し、僕達のHPを回復。これを他のレルム内のデビバスが奴を殺すまで繰り返し続ける事が僕の目的である。

 

 僕がここ最近で進めていた検証はこの互いに同じスキルを同速でぶつけ合った際に発動する現象を確かめる為の物だった。

 

相殺NINE出典ルール(一部改変)。

敵・味方が互いに相手を目標にし、

同系統の魔法や同じ特技を仕掛けた時にと相殺が発生する。

同じ攻撃がぶつかり合う為にその攻撃の攻撃力や

攻撃lvによって効果が変わり、攻撃lvや威力が同程度なら完全相殺。

攻撃力や攻撃lvに差がある場合は貫通相殺となり、

その分のダメージを受けてしまう。

多重攻撃(合体魔法)の場合は相殺によってキャンセルが起きる事がある

(その場合、キャンセルされた以外の攻撃はそれぞれ個々の魔法・特技として通る。)

ぶつかりあう速度は同速でなければならない為に狙って行う事は難しく、

敵と同じ悪魔がPTに居ると発生しやすい。

 

 名を()()()()。これは僕以外の一部の検証班でも検証が進められ、シロエwikiには実証データが足りない為に不確定という注意文と共に記載済み。データこそ足りないが確実に存在するとされ、今現在その現象は大いに役に立っている。

 

 これを起こすのには様々な要因が必要であり、狙って起こすのはまず難しい。だからこそ今の今まで存在を知られてはいなかったが一部のデビルサマナー・バスター達が度々そのような現象が発生すると申告し、それを受けて検証班が調査開始。

 

 検証を重ねて存在を把握し、発動条件やメリット・デメリットを割り出して今はその裏付けとして実証データを集めている最中だった。そんな矢先にこの化物が現れ、メギドラオン連発するもんだからメリットあるしやってみればできるんじゃね?とぶっつけ本番で試している訳である。成功してよかった、いやほんとマジで。

 

 メリットはやはりこういう大規模な悪魔の広範囲攻撃に対して少なからず減衰或いは相殺をさせられる事にある。しかし、それにはその悪魔とスピードを合わせる事とその悪魔が用いる攻撃力を減衰させられる程の力を持っていなければならない事、そもそも同名で性質も似たスキルをぶつけなければ素通りしてしまう点等で発動条件は大分厳しい。例えば他の条件を整えた上でメギドラオンに対してメギドラで減衰・相殺せずに互いに素通りした、それは確認済みだ。

 

 だからまず速の香と御魂合体を繰り返した此方のラクシュミに奴の速度と同調するようにメギドラオンでの相殺をまず行わせる。性質は違うが同じ悪魔故に合わせやすいというのがポイント。

 

 二射目に関しては同様に出していたアラハバキのメギドラオンをエリヤの優れた感覚による観測によってタイミングを合わせて貰って発射、相殺。

 

 三射目がもし来た場合は僕の<ワンスモア>で再度動けるようになったラクシュミにまた合わせて貰う。エリヤが回復を担当すれば早々倒れる事はない。

 

 事故ってもある程度リカバリーが可能なスキルもある。仮に奴がメギドラを持っていたとすれば同様にメギドラを持っているケルプに対応してもらい、メギドラオン連打やそれ以外で三行動を果たした際は<マカカジャ>による補助で此方のメギドラオンの威力を上げて減衰量の増加を行う。

 

「博打に近かったが、上手くいったな。俺達は只管これを続ければ、周りは動きやすくなる」

 

「でも懸念点は結構あるよ。特にパターンがずらされたら厄介だ。各自、気を抜かないで対応し続けて」

 

『『「了解」』』

 

 これで凌げたのは約十秒(1ターン)。此方のやり方も見られて敵に対応される可能性があるここからが実質的な本番だろう。

 

 起こりうる事態。まずはパターンの変更。メギドラオンを連発している事から恐らく主力があれなのは間違いないが<ストライクバック・バッシュ>や<魅惑ダッジ>による防御技、<セクシーダンス>や<ペトラアイ>による状態異常攻撃は掲示板で確認が取れたとの情報がある。これらを織り交ぜてきて、尚且つ状況を打開する切り札を持っていた場合はそれを使用して目障りな僕達を排除しようとする可能性は高い。その保険として<魔法の輪>*5によって防御力は上昇させている。最高火力がメギドラオンなら個人的に楽ではあるが想定はしておくべきだろう。

 

 その次に横槍による状況の変化。由奈が警戒しながらレルム内を周回しているが見つけられるとは限らない。観察はしている可能性は高いだろうが手出ししてくるかも不明だ。もし横槍が発生した場合は戦法を変えざるを得ないだろう。

 

 パターン変化・横槍等によってこちらのメギドラオン減衰戦法が出来なくなった場合は減衰されていたメギドラオンはそのままレルムに降り注ぐことになる。その際の一番の問題は威力の増大による事故死であり、今まで僕達の戦法によってダメージが抑えられてそれが当たり前の物としてパターン的な行動をレルム内部のデビルバスター達が取っていた場合には僕達の取っている作戦が瓦解した時に連鎖的にその害を被ってしまう事になる。その為に掲示板において由奈がメギドラオンの減衰を僕が行っているという点、そして何らかのパターン変化や横槍等があってこの減衰が発生しなくなる可能性があるという情報伝達及び注意喚起を行っている。勿論、見る余裕がない者もいるだろうがこれも保険だ。念には念を入れていく。

 

 最後の懸念点は此方のリソース。エリヤの<天使の祝福>*6と僕の<妖精の祝福>*7である程度の継戦能力は保証されているがメギドラオン連発はそれでも消費が激しい。MP回復アイテムも相応にあるが限度はある。それまでの間にこの場に居る攻撃メンバーには奴を打倒して貰いたい。他力本願にはなってしまうけれど

 

-《メギドラオン》-

 

 そうして再び奴が動く(ターンが回る)

 

 その手に振りかざしたのはやはりメギドラオン。空に満たされた青白く輝く極光の炎が降り注いでいく。

 

「マカカジャによる減衰量の増大にどれだけ差があるかも興味がある。君はそのつもりないんだろうけど、場が整っちゃったからね。どちらかが死ぬまで検証に付き合って貰うよ……!」

 

 他の仲間(キリギリス)達が君を倒すまで、僕達はそれを相殺する為に誰よりも直撃する位置で減衰を繰り返す。それが此処で僕達が行うべき役割だか「「「ひゃっはあああああああ!!!」」」

 

「「!?」」

 

 奴のメギドラオンが発射される直前に割り込む様にして飛び込んできた多数の人影。各々の獲物を掲げながら奴の身体を切り刻んで、二人の拳士が両足をその強靭な五体にてへし折った。

 

「いや、ちょ、おま!!?」

 

 あーなんか見知った顔居るなーって感じで静観する僕。彼らにドン引きしながら声を上げるエリヤ。彼ら以外にもわらわらわらと倒れた巨体に群がる頼もしい仲間達(経験値を只管求める人類悪)。なんか紛れて魔人なんかも見えた気がするが、もうこれはスルーするしかない。こいつらは僕の手には負えない。一応静止の言葉を掛けたが、なんかもうイっちゃってるし駄目だぁ^~~。

 

「こいつらがこの世界の主力なのか…?い、いや……エターナル共よりはまだいいか……」

 

「一応静止したんだけどねーいっちゃうよねー。由奈があんなじゃなくて良かったよマジで……さてと」

 

 彼らの動きにも 慣れてきた(色々諦めた)。ラクシュミーは現在マウントされて只管殴られ続けているが油断は許されない。再びメギドラオン連打によって強引に場を荒らしてくる可能性はあるし、状態異常にて動きを止められる可能性もある。此方の手札はメギドラオンによる相殺と<電気ショック>による即時蘇生、<適切な処置>による即時状態異常回復に仲魔達のバフデバフ・回復等だ。

 

「規定行動としてメギドラオンが来たらメギドラオンで対応。<ストライクバック・バッシュ>によって前衛を引き剥がそうとするかもしれないから、メギドラオンが来ないようであれば前衛にバフと回復。奴にデバフを集中させるようにして」

 

「既に他の後衛組にはバフデバフの徹底は俺から伝えてある。俺達のMPに関してもアイテムを適時投げて貰えるように話は通した」

 

「ん、ありがとエリヤ。今あんな感じだけどレベルを考えればここからひっくり返す手札を1つや2つ持ってるかもしれない。可能な限り封殺を続けて、盤面をひっくり返そうとしてもバフデバフ回復で立て直しが効くようにし続ける。各自警戒を緩めずに行動を」

 

 想定外の事象は起こったにせよやることは変わらない。僕はエリヤや由奈といった生きていきたい人達、そして僕自身の為に戦う。

 

 いつかその力が必要なくなるまで、ただ只管に

 


 

「あーあ。四神に天命シリーズ、倒されちゃったな。ベアトリーチェさんがインヴォーク使うっていうから現場に急行した訳だが存外呆気ない。」 

 

 結論から言えばレルムに現れた破壊の女神、ラクシュミは打倒された。

 基本的な攻防スキルに状態異常に特化した個体。足りない火力はメギドラオンにて補うというコンセプトだったが、メギドラオンにリソースを集中させたことによる弊害が出てしまった。メギドラオンに対するメギドラオン、それによる相殺。それによって発生した隙を修羅の剣士共(イカれた剣狂い)共に突かれた挙句に白兵戦に持ち込まれ、合えなく撃沈。

 

 其処から新宿区における<天命を奪うセイテンタイセイ>の降臨。再び現れたラクシュミやグルルの対応etc。再び現れたそれらに対してこの世界の守護者達(経験値を求める外道共)は奮戦というか狩りを行い、1日か果ては1週間か。彼らにとって長いようで短い戦いはここに終結を迎えた。

 

「ヴァスキは特記戦力(怪盗団や万魔の王)を主体に叩き潰され、ラクシュミは一番の手札(メギドラオン)を死に札に変えられた挙句にマウント取られて撃沈。グルルはバフデバフからの<沈黙のささやき>でハメられて銃弾の雨喰らってアウトね」

 

「カルティケーヤに関しては相対的に善戦になってたから<ブラックフィエンド>による介入が一部成功って所だな。まぁ先走った中二馬鹿(シャドウ)が居たみたいだが」

 

「強いのはいいんだけど協調性とか集団行動とかで色々問題がある奴多すぎなのよ、エターナル共は」

 

「今まではあんまり問題なかったけどこういう時、困るんだよなぁ。ま、区分的には俺達もエターナルなんだけどよ」

 

 そうして完全に悪魔が湧いてこなくなり、レルム内では本格的に怪我人の救助や周囲の警戒、復興に当たっていた。それらをレルム内に存在するビルの屋上から見下ろす二つの影。一人はデモニカスーツを装着し、大剣を背負った男。もう一人は黒いローブで身を包み、アサルトライフルのような形状の銃を持つ女。双方ともレルムにおける戦いに介入したようには見られず、彼らが行った事はただ只管に観察のみ。即ち彼らの立場もそういう事である。

 

「でも前回の事を踏まえればユダ様の想定通りではあるでしょ多分。下に居る奴らのデータは取れた?」

 

「ばっちり。しかし、この周回はほんと恐ろしいな。エターナル共と比べてガッツがありそうなのも厄介だし、足切りでもあのクラスだとしたら上は俺達以上もざらじゃないかもしれん。ワイルドも知らん奴が居るみたいだしな。アトナンカマジントカミエタケド」

 

「その点は同意するけど私達以上がざらは買い被りすぎじゃない?」

 

「さて、それはどうだか。それはそれとしてよかったな。長年探していたあの人がやっと見つかった」

 

 男がある場所に向けて視線を寄越し、女も追随するようにその場所を見る。

 

\カカカッ/

ウィッチ(♂)久遠 フェイLv80→83

\カカカッ/

ガンスリンガー久遠 エリヤLv67→74

 

 視線の先には急ごしらえの治療所のような所で仲魔と共に怪我人を治療している少女のような少年、久遠 フェイとそれに並び立つように手伝いをしている眼帯をした女、久遠 エリヤが居た。

 

 男はフェイに向けて意外そうな視線を向けて、女は険しい目つきでエリヤを見つめている

 

「あのちびっこがエリヤさんの保護者かね。相殺現象もあの子が引き起こした物でレベルも高い。俺も本気で対処しなきゃ厳しいかもしれん」

 

「……生きてたのね、兄さん」

 

「嬉しくないのかい?」

 

「色々よ。あの人に対して抱えてる感情なんて散々言ったでしょ」

 

「ああ、そうだったな」

 

 何処か不満気な女に対して男はわははと笑いながら

 

「どうあれ、これでお前の身体をどうにかする目途はつきそうだ。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「……ええ、上もそれを望んでいる。あの人の骸を手に入れて、私は!」

 

「ん……悪いがそこまでだ」

 

 男は女の口を手でやりながら背の剣を振り抜き、女も同様に銃に手を置く。不気味な程に静かなビルの屋上、其処に跳び移る様に現れた新たな人影。

 

\カカカッ/

剣士久遠 由奈Lv88

 

 身の丈にも及ぶ大太刀を携えた剣士、久遠 由奈がビルの屋上にて観察を続ける男女に敵意を込めた視線を向けていた。

 

「盗み聞きはよくねぇんじゃねぇかな?女剣士さん」

 

「言っておきますが、先に盗み見していたのは貴方達ですからね」

 

「そう返されちゃこっちも立つ瀬がねぇや。で、何か用かい?」

 

「貴方達が何者なのか、何が目的なのかお聞かせ願えますか。少なくとも私達の味方には見えません」

 

「うーん。俺達が何者なのか、後は目的に関しても言う義理はお前さんにはないからな。まぁただ……」

 

 男が剣先を女が銃口を由奈に向けて、彼女もまた大太刀を二人に突き付ける。

 

「俺達がお前さんの敵ってのは間違いねぇ」

 

武器知識IMAGINE出典。

近接戦闘における武器知識を得ている事の証明。以下の効果を常に適用する。

・近接攻撃力・必殺発生・必殺抑止が上昇する。

・ラッシュ・スピンの詠唱時間-10%、ガード・カウンターの詠唱時間-20%する。

勇敢王IMAGINE出典。

両手剣の扱いを特化させるスイッチスキル。

両手剣装備時に近接攻撃力+50%する。

本来はラッシュにのみ特化したスキルだが研鑽により

効果が強化&デメリットが消失している。

ランページIMAGINE出典。

暴力的なまでの力を身につけ、主に近接で効果を発揮する戦闘エキスパート。

以下の効果を常に以下の効果を常に適用する。

・全てのスキルのHPコスト-25%

・武器依存相性スキルの効果+25%

・アタック・スピン・ラッシュ・カウンターの

威力+20%・クールタイム-25%。装填数+1。

 

 静かな敵対宣言と共に地面を蹴り砕きながら由奈に飛びかかった男は大剣を大きく振り上げて攻撃を仕掛ける。

 

アウトブレイクSH2&IMAGINE出典。

両手剣:アウトブレイク+武器COMPで改造済み。

物理貫通★(反射まで貫通。テトラカーンは不可)。

物理ブースターⅢ(通常攻撃以外で物理弱点を突いた時にダメージ+50%)。

モノノフⅢ(物理攻撃クリティカル率アップ)を搭載。

武器事態に与近接ダメージ+10%効果

獣皇矛刃IMAGINE・ラッシュ出典。

刃を手にした百獣の王の如く、矢継ぎ早に攻撃を加える特技。

相性は武器依存(物理)

1度の詠唱で6発分の装填を行い、敵1体に対して、

近接攻撃力に依存した物理ダメージを与える。更に対象に30秒間、

被近接ダメージが100%上昇する状態変化(ディスガード)を付与する。

この効果は、対象がノックバックした場合にも消失する。

 

 其処から振るわれたのは獣の如く乱雑に、しかし洗練もされている鋭い剣戟乱舞。男の過剰なまでの攻撃過多な戦闘方式(パッシブスキル)も相まって1撃だけでも大ダメージを受けかねない斬撃が7発同時に由奈に襲い掛かった。

 

吉祥天咒法覚醒篇・マントラ出典。

防御行動の際に使用できる。

自分に与えられた敵の物理攻撃1回を副次効果も含めて無効化する

 

 それに対して由奈は籠手にてその刃を受け止めると共にマントラを詠唱。

 

 由奈が最も得意とする吉祥天(ラクシュミ)による物理攻撃に対する絶対防御によってそれらの攻撃は完全に防がれた上で反撃の為に由奈が腰を落とす。

 

「反撃を…ッ!?」

 

追撃の悟り・近接IMAGINE出典。

術者が武器を用いて攻撃を行った際に

近接攻撃力に依存した追撃ダメージ(物理相性)を与える。

追撃ダメージは元のダメージ数値より計算され、

元のダメージ数値を超えることはない 

 

 瞬間、発生したのは男の技巧(スキル)による二重の極み(ツインインパクト)*8

 

 この攻防にて両者が浮かべた感情は共に驚愕。男は通常の物理反射までなら貫通する物理攻撃を防ぐ魔法の存在に驚き、由奈はそれすら実質的に貫通して発動する未知の追撃に警戒の色を強めていた。

 

引き誕生篇・剛剣参照。

補助行動。相手が防御した時或いは

自分が相手の攻撃を防御した時に後方に跳び上がって、

間合いを取り、攻撃につなげる技。

判定に成功すればペナルティ修正なしで1回、攻撃できる。

この攻撃の対象の回避/防御は

威力分(剛剣技能値参照)のペナルティ修正を受ける。

煌天の会心Ⅲ補助効果。

格闘攻撃をクリティカルに変更する。

200Xにおいてクリティカルはダメージ2倍である為にそのように裁定

1シナリオ3回まで使用可能。

雲耀の剣誕生篇・剛剣出典。

一呼吸の十万分の一の時間で切り下ろすと言われる神の剣。

人間の身ではもはや何が起こったか、理解できない。

敵は回避や防御に-80%の修正を受ける。

また、回避や防御に成功しても音速を超える刃先の速度によって

剣風を発生させ、相手と相手の後方全てを切り裂く。

これの対象は射撃回避を行う(衝撃相性/魔法防御点のみ有効)

剣そのもの、剣風によって1点でもダメージを受けた場合は

打撃のショックが全身に伝わって瀕死になる。

難易度が高く、それ故命中率が低い。威力は剛剣技能値×2を参照する。

 

「―――雲耀」

 

 衝撃を受けた影響でワンテンポ遅れた物のそれで由奈の剣が留まる事はなく、返す形で振るわれるのは雲耀(必殺)の刃。

 

 目の前の男の装備から考えるに物理に関しては何かしら対策を取っている可能性はあるが、頭数で負けており下の面子が此方に気付いて合流するにせよこの男をフリーにさせるのは不味いと由奈の勘が告げていた。

 

 故に賭けではあるが雲耀による一撃必殺。後方で銃を構える女に対しても剣風を当てるようにして必殺を狙いながら大太刀を横薙ぎにする。

 

如来像200X出典。

味方一人に対する即死効果を打ち消す

ダッジ・フェザーIMAGINE出典。

軽やかな体捌きによって、使用者が素早くダッジ状態になり、

ショット・ラピッドを回避する特技。更に攻撃してきた敵1体に

30秒間、火炎・氷結・電撃・衝撃耐性が50%減少する状態変化を付与する。

 

 男は大剣によるガードと自前の防御力によってダメージを耐えながら、全身に伝わるショック(即死)を<如来像>による加護で打ち払い、女は能動的に動く(手番を消費する)必要はあるが射撃回避(ダッジ)によって剣風その物を捌いて反撃にカウンターショットを敢行。

 

 大技を放った状態の由奈に撃ち込まれたそれは装甲・防御の脆弱化を齎す物であり、主要な属性に対する防御相性を低下させる物。

 

「あんた、危険ね。お返しにこれで塵に返してあげる」

 

アクセラレートSH2出典。行動回数を増加させる

サイコ・ブラスト覚醒篇出典(一部強化)。

敵1体に念動力によって威力分のダメージを与える。本来は習得時に一つの属性を指定して、その属性によるサイコ・ブラストしか行えないが、

複数の■■移植によってこのサイコ・ブラストは使用時に火炎・氷結・電撃・衝撃・銃撃・物理の中から一つの属性を選択し、その属性相性のスキルとして扱われる。

威力はレベル×3を参照し、そのレベルによりメギドラオンの3倍前後の威力を発揮する。電撃相性を選択

 

 冷淡な殺意と共に女より発せられたのは念動力による雷撃(サイコ・ボルト)。PKと呼ばれる超能力によって発せられるそれは由奈もまた見た事があるものだったが、()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 女の纏う雰囲気も単なる超能力者のそれではなく、より不安定で爆発力のある何かであり超能力を持ち得ない由奈であっても放たれるプレッシャーによってやや動きが鈍る程であった。

 

韋駄天の札P5R出典。

3ターンの間、味方全体の命中率・回避率上昇

孔雀明王咒誕生篇・マントラ出典。

魔法攻撃やシンクロに対して魔法回避をする際に

仏法の守護者、孔雀明王マユリの名を唱える事で発動。

回避が加護(運)で行え、判定値にマントラ技能値分の補正が掛かる。

 

 魔法に対する防御手段は持っておらず、電撃に対して今は脆弱になっている。さらに雲耀が通じなかった以上は攻撃に特化するのは危険。であればと事前に取り出していた札を使用して俊敏性を高め、マントラによる雷撃そのものの回避を由奈は行った。

 

 屋上の地面すら焼き切り、赤熱化した挙句にビルその物を爆縮するかのように拡散した雷撃で粉砕。崩壊するビルの中で瓦礫に乗り移っては襲い掛かる稲妻の奔流を加護を纏った刀剣を振るっては軌道を逸らす。

 

「これで…!」

 

「いいや、終わりだ。ジャミングは維持しねぇといけねぇからちょいと時間は掛かったが俺達の勝ち―――」

 

ベルガーアームバンドIMAGINE出典。腕章。

必殺発生+10。与ダメージ+3%。

【特性】『トラエスト』の詠唱時間-100%

トラエストIMAGINE出典。

時間と距離を超越し、使用者とパートナーをホームポイントに移動させる魔法。

詠唱時間が極めて長い儀式魔法

 

「いや、とんずらする訳だから勝ちって訳でもないか。引き分けか無効試合って所だな。もし次会ったら本気で相手してやるよ、女剣士さん」

 

 攻撃が終わっても尚、迸る雷の渦によってビルそのものを塵に返してそれを目晦ましに用いながら男と女は転移の魔法により消えていった。

 

「逃がしましたか。攻撃を優先していれば……いや、それでも難しいですね」

 

 地面へと着地し、倒壊する建物の瓦礫を切り払って周囲への被害を最小限に留めながら由奈は思考する。

 

 まずあの二人を見つけたのは本当に偶然。建物を飛び回りながら掲示板や周囲の人間に情報を伝達をしていたら偶々人が居ない筈なのに違和感があった建物があり、そこの屋上に登ったら彼らが居たというだけ。屋上に登るまで視覚的にも聴覚的にも彼らを捉えたものはなく、戦闘中においても彼らの風貌や顔はのっぺらぼうのように認識できずにあの二人が男女一人ずつである事しか分からなかった。

 

 恐らくジャミングという言葉を発していた事から高度な認識阻害があの屋上及び二人に掛けられていたのだという事は間違いない。

 

 そして、彼らの戦闘力で言えば自分と同等かそれ以上であり先程の戦いで本気を出していないのであれば明確な格上となる。所属や目的に関してはまた信用できる伝手にまた情報を伝えた上で調べてみるつもりではあるが恐らくガイア再生機構所属というのが特徴としては一番合致する。

 

「ま、問題は其処じゃないですね。私達に取っての一番の問題は……」

 

 アナライズも同様に行っていたが例のジャミングにより抜き出せた情報はわずか。だが、そのわずかな情報に記載されていたもの

 

\カカカッ/

■■■■アンナLv90耐性:不明

\カカカッ/

■■ウリック・ヤードLv85耐性:不明

 

「アンナという名前はそれなりに有り触れている、が……」

 

 男の方は知らないが、女の方の名前。かつてエリヤが元の世界で妹として扱って、ガイア再生機構に囚われていたのを目撃されたというアンナという少女。今回戦ったあの女がそれと同じなのか由奈には見当がつかなかった。

 

「伝えるだけ伝えましょうか。何にせよ、ここでの戦いは終わりましたしね」

 

 ビルが崩壊したことでわらわらと集まりつつあるラクシュミの討伐者達に対する説明・弁解を考えながら、由奈は剣を収めて歩いていった。

*1
200X仕様。御魂合体で衝撃に弱いを衝撃無効を変化

*2
ソルハカ・3DS仕様。御魂合体で技弱点・銃撃弱点を物理無効・銃撃耐性でカバー

*3
真2仕様。一部の耐性が87.5%。精神無効はスキルで付与

*4
魔神Ⅱ出典。味方一人を未行動状態にする。本来はとある妖精が覚える筈のスキル

*5
覚醒篇・ウィッカ。覚醒段階に等しい数(4つ)の光の輪を生み出し、輪1つにつき一人の味方を守る。輪の中に居るキャラクターは魔法防御点・物理防御点が威力点(ウィッチ技能値参照)上昇する。同時にその強度以下のレベルのアンデッドはこの輪の中にいるキャラクターに対しては攻撃を行えない。1度かけるとかけたターンも含めて威力×1ターンの間、魔法の輪は維持される。この魔法の輪は重複しない。

*6
1カウント毎にパーティ全員のHPを1/20(5%)回復する。本来はエンジェルが持つ筈のスキル。

*7
1カウント毎にパーティ全員のMPを1/20(5%)回復する。本来はとある妖精が持つ筈のスキル

*8
吉祥天咒法は副次効果、つまり攻撃で発生するBS等の効果までは防ぐがそのスキルや攻撃ではなくその後に発生した追撃に関しては防御が出来ないと裁定




・キャラ紹介
<久遠 フェイ Lv80→83>
本家様の方でAAが確定(魔法少女リリカルなのはのファビア・クロゼルグ)した事でウィッチ具合が加速した人。この服装になった理由は由奈が大量に用意した事と装備の上から着れて違和感も発生しない事等の理由が絡んでおり、今後の基本服装はあれになる。本人は男だと主張を続ける。

今回における戦いでは最近ではずっと検証を続けていた相殺現象を丁度いいからぶっつけ本番でぶつけるという暴挙にでて何とか成功する。この後の戦いでも辻パーミッションを続けて、主に補助寄りに動きながら隙があれば攻撃をぶち込んでいた。祝福シリーズにより継戦能力も高い為に後処理や戦闘後の回復班としても奮闘。前回のラーヴァナとの戦闘も踏まえて無事にレベルアップを果たす。

<久遠 エリヤ Lv67→74>
本家様の方でAAが確定(ドルフロのM16A1)した事で眼帯っこになった人。
今回は只管アイテム係及び観測手として動き続けて、隙があればイレイザーによる6連射で削りに入っていた。此方もフェイと同様に継戦力が高く、レルムレイドバトル
においてフェイに同行しながら終結まで活動を続けて無事に大幅レベルアップ。

<久遠 由奈 Lv88>
今回は裏方として横槍警戒と掲示板にて情報伝達・収集に徹していた人。
時折露払いとして出てきた悪魔を切り払ったり、ラクシュミを通りすがりに切り裂いたりはしていた。そんなこんなで各地点を回っていたら偶然滅茶苦茶怪しい二人組を捕捉して戦闘状態に。結果としては逃げられてしまったものの、エリヤに取って重要な情報を入手する。

<アンナ及びウリック・ヤード>
ロストキリギリスにおけるガイア再生機構のボス陣営。その中にはエリヤにとっての妹であるアンナ、それと同名の少女が存在している。実態がどうなのかはまた追々。
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