真・女神転生オタクくんサマナー外伝 -ロストキリギリス-   作:名無しの骸骨

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ヨコハマ事変 黄竜

\カカカッ/

警察官/シャドウ使い劉鳳Lv83

法皇ナントセイクン物理に強く、魔法に弱い*1

 

「これで概ね集まったか」

 

 四神を打倒した第一陣、第二陣の面々は各々悪魔や生物兵器を掃討しながら合流ポイントに到着。離れ離れになった本来のPTメンバー達の無事を互いに確認して安堵の気持ちを抱きながらも今後の方針を固めていた。

 

\カカカッ/

導師東堂 葵Lv77全てに強く、破魔・呪殺無効

 

「全員集合……と行きたい所だが、フェイ、由奈、エリヤの座標が不明及び通信も取れない状況か。彼奴らの不在はでかいぞ」

 

\カカカッ/

Lv84巫女神城 真澄耐性:凡そ全てに強く、火炎・氷結・

破魔・呪殺・精神・神経・魔力・緊縛反射*2

 

「でも生きてはいるのは事実よ。でなければこの異界の地図は分からなかったし、こうして合流する事も出来なかった。明らかに分断されていたとはいえ、あの子達もただでやられるようなタチじゃない」

 

「ふっ、それもそうか。では先程上げた三人の集合を待たないままに次の行動方針を定めるとしよう」

 

 東堂のその言葉に真澄も頷いた。やはり心配がない訳ではなかったがフェイに持たせていた護符*3によって詳細な場所やフェイの状態こそ分からないものの大雑把に生存と現在地を判別する事は出来ていた。これには四神を倒した影響も大きいだろう。

 

 フェイは現在居る第三異界には既に存在しておらず、その寸前にどうも空間を飛ぶような反応を真澄はキャッチしていた。恐らく仲魔の力によってこの異界を脱出して、その前に由奈やエリヤとも合流は果たせている。推測にしか過ぎないがフェイの思考をトレースすれば大まかにそんな結論に落ち着いた。

 

 よって三人の生存及び脱出は真澄の中ではある程度確信が取れていた。合流出来ない何かしらの理由があるのだろうが、それだけ分かれば進むことに何ら障害はない。少なくとも此処に居る面子の戦力は保証されているのだから。

 

「彼より送られてきた地図に寄れば此処より先が異界の中枢部、其処からさらに二通りの場所に到達する」

 

 龍鳳の声と共に浮かび上がったCOMPより浮かび上がったホログラムモニターに映ったのは迷路のように入り組んだ異界の地図(MAP)。合流ポイントが赤い印と共に点滅して其処からさらに二通りの通路が伸びている事が確認できた。

 

「1つがこの異界における核が存在すると思われる場所だ。この地の龍脈も利用して四神を配置。それによって面倒な細工を施していた訳だが……この陣も並大抵の技術で作れる物ではない。その管理・調整をしている黒幕が居るとすれば龍脈の終着地点である此処だろう。」

 

「もう一つは?」

 

「この異界における研究区画だ。この異界全体が研究所ではあるが、その多くは悪魔や生物兵器を閉じ込める培養槽や檻だった。この区画に立ち入るのに専用のアクセスキーが複数必要な事からも研究自体はこの区画で行われていたのは間違いない。」

 

「そっちの方にも何かしら配置はされていると考えた方がいいわ。問題は二手に分かれるとして面子をどうするかよね……」

 

 今ここに居るメンバーは正直言って物理に偏り過ぎていた。純粋なサマナーと言えるのが杉本のみで後はバスターが主体。全体回復を行える者はルシエル、ベネット、ヴァイオレット、杉本の仲魔のシトナイと人数の多さに反してかなり限られている。ここまで来るのに四神との戦いによってアイテムも相応に各々消耗しており、少なくともこの四人は平等に配置した上で強化・弱体が使える者もバランス良く配置しなければならない。

 

「まず俺とMs.神城がそれぞれ別れた方がいいだろう。自分で言うのも何だが一番場慣れしているからな。そこからバランス良く配置した場合、敬称は省くが此方のメンバーが藤堂晴香、アナンタ、ベネット、花山薫、ヴァイオレット辺りになるか」

 

「こっちがジョンス、ギンコ、赤音、ルシエル、真田さんに桐条さんって所ね。人数も総合的なレベルもそっちが低いけど良いの?」

 

「構わん。異界の主の打倒を鑑みた上での意図的な配置だ。そして、<悪対>の面々に関してだが……」

 

 突如、彼らが通って来た通路奥より発せられた壁を突き破るような音と多くの何かが近づいてくるような音が同時に発せられた。

 

\カカカッ/

夜叉族ジュターユLv62火炎・電撃・破魔・バッドステータス無効。

地変・呪殺反射。銃撃に弱い*4

\カカカッ/

鬼神族パズスLv54呪殺反射。氷結・電撃吸収。衝撃に弱い*5

\カカカッ/

魔族モトLv49破魔・呪殺反射、衝撃吸収。魔封・混乱無効。電撃に弱い*6

\カカカッ/

生物兵器クィーンメドゥサLv45

\カカカッ/

生物兵器バブルメドゥサの群れLv35

 

「成程、足止めか。バランス的にも安定している我々が適任なのは間違いない」

 

「思ったより早く来てしまったがな。俺達が此処に合流すること自体は敵も察知していない訳がない。時間稼ぎが目的なら残存戦力を此処に搔き集めるだけでいいからな」

 

「悪対の戦力もぶっちゃけ欲しいけど残存戦力絶対あれだけじゃないだろうし、散らばってるから逐次的に来るだろうしで面倒ね。黒幕と戦ってる最中に不意打ち(バックアタック)してくるとかぞっとしないし、足止めはやっぱ必要になるわ」

 

「加えて最奥に繋がる経路は此処だけだ。隠し経路がある可能性は捨てきれないが故に警戒は必要だろうが、少なくともこの場所を抑えればその可能性は格段に減る。此処は任されて貰うぞ」

 

\カカカッ/

警察官斎藤 一Lv69(+6)銃撃に強く、斬撃・破魔・呪殺無効

 

「ま、そういう訳だし僕ももうひと頑張りしますかぁ!」

 

\カカカッ/

幻魔シトナイLv66(+3)火炎・氷結耐性・破魔無効・呪殺耐性*7

 

『あの緑色のクラゲみたいなの*8……何か美味しそうな見た目してないか?』

 

\カカカッ/

警察官杉本 佐一Lv69(+4)物理・銃撃に強く、精神・破魔・呪殺無効

 

「いや、駄目だよアシリパさん!お腹壊すって絶対!」

 

\カカカッ/

神獣ホロケウLv66(+3)物理耐性・火炎弱点・破魔無効・呪殺耐性*9

 

『ワオーン!*10

 

 <悪対>、悪魔対策機動隊の面々がそれぞれ臨戦態勢にて悪魔や生物兵器を向い撃ち、それと同時に真澄や東堂達もそれぞれ二通りの通路に分かれて先へと進んでいく。

 

「では先程言ったメンバーは俺についてこい!研究区画に突入する!」

 

「こっちもこっちで異界制圧を目指すわ。此処からが正念場よ。みんな気を引き締めて!」

 

 残存する敵は残り僅かで、中枢にいる敵を殲滅する事が出来れば無事にこの事件は解決するだろう。その筈なのに妙な不安、胸騒ぎが真澄の中にはあった。まだこれだけでは終わらないという一種の確信と警戒。だがそれで行動にぶれが生じる訳でもなく、この事件を終わらせる為に只管に黒幕が待つであろうその場所へと走り続けた。

 

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 ・

 

 真澄達は何事もなく異界最深部まで到達した。妨害がなかった訳ではないが四神クラスは出現せず、その他悪魔・生物兵器の数も微々たるものだ。それを不気味に思いながらも最深部の扉を開く。

 

\カカカッ/

魔道師石 亜南Lv80耐性不明

 

「此方の想定より随分早い到着だな。やはり侮るべきではなかったか」

 

 夥しい数の巨大な魔道具・実験器具が立ち並び、床には大きな魔方陣が敷かれた異界最深部。其処に無造作に立っていたのは胡散臭そうな雰囲気を纏った中華系の男。

 

「その割には余裕そうね、三業会の石 亜南」

 

「知っていたのか、ヤタガラスの神城 真澄。貴様が襲撃に来ていると知っていたならもっと警戒していたのだがな。ま、どっちにしても変わらんか。お仲間を連れて何用かね?」

 

「無抵抗で殺されるか、抵抗された末に殺されるかの2択って所かしら」

 

「野蛮だな。殺さない選択肢はないのか?」

 

「お前は情報を吐くような人間じゃないし、私達の国でこんな事しでかしている以上は抹殺以外に取れる手段があるとは思ってないでしょ」

 

「はっはっは、そうだな。お前の言葉は全て正しい。ではお望み通り殺し合おうじゃないか。勿論、抵抗はさせて貰うがね」

 

 その場において石 亜南以外の何かが居るようには見えない。それでも即座に戦闘行為に入らなかったのは部屋に満たされた膨大なMAGのせいだ。選択肢としては何かを呼び出そうと或いは呼び出していて実体化を意図的にさせていないかのどちらかであり、それが異界の主なのは間違いない。

 

前衛真澄・ジョンス・ギンコ・赤音・真田

後衛ルシエル・桐条

 

 とはいえ此方の陣形も整った。前衛・物理攻撃過多になってしまったが其処は致し方ない。いざという時の霊活符*11も一部のメンバーには持たせてある。物理さえ通れば後は火力で大抵の相手は押し切れるだろう。

 

 石亜南にも真澄にも他に語るべき事はない。双方が静かに殺意をぶつけて、沈黙が場を満たしている。それが数秒か数十秒か続いた所で

 

「ッ!」

「行くわ!」

 

 合図もなく、互いに同時に動き出して戦端は開かれた。

 

\カカカッ/

外道/剣士武田 赤音Lv71(+4)精神・BSに強く、破魔・呪殺無効

 

先の先誕生篇・速剣出典。相手の先手を取って戦いを有利に進める知略である。

イニシアティブの前に宣言して判定に成功すると必ず先手で行動できる。

踏み込み誕生篇・剛剣出典。

一瞬の踏み込みにより威力値×1m踏み込み、移動のペナルティを受けずに攻撃できる。敵は直後の攻撃に対して回避や防御の判定値が威力分、低下する。

威力は剛剣技能値を参照する。

 

 一番最初に動いたのは武田赤音。全ての者より先んじて動き、即座に石亜南にその刃が通る懐にまで接近する。

 

「しっ!」

 

剣狂者オリジナル。物理貫通(D2式)を習得する。

代償として習得者は日本剣術(剛剣・速剣・居合)のスキルしか使用できず、

貫通自体もそれらのスキル及び日本刀を用いた通常攻撃にしか適用されない。

雲耀の剣誕生篇・剛剣出典。

一呼吸の十万分の一の時間で切り下ろすと言われる神の剣。

人間の身ではもはや何が起こったか、理解できない。

敵は回避や防御に-80%の修正を受ける。

また、回避や防御に成功しても音速を超える刃先の速度によって

剣風を発生させ、相手と相手の後方全てを切り裂く。

これの対象は射撃回避を行う(衝撃相性/魔法防御点のみ有効)

剣そのもの、剣風によって1点でもダメージを受けた場合は

打撃のショックが全身に伝わって瀕死になる。

難易度が高く、それ故命中率が低い。威力は剛剣技能値×2を参照する。

 

 其処から放たれたのは神速の刃にて一切の防御・回避の余地もなくその斬撃は亜南の首を捉えた。先の先を取ってからの一撃必殺、これが赤音が最も得意とする戦い方でこれを破った者はそう多くはない。この亜南とかいう男も佇まいは緩く、何かしらの武術を得意手としているようには見えない。純粋な魔道の探求者、後衛であると赤音は看破して速やかに刀を振り抜いた。

 

「……ッ!?」

 

 刀は振り抜いた。首を捉えた上で切断した。手応えも確かにあった。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「己だけならその一撃で死んでいたな。とはいえこれ以上も誤魔化しも効かん。種明かしと行くか」

 

 膨大なMAGが石亜南の周囲にて一つの現身を構築していく。長細い龍の身体に、黄金に輝く鱗、赤く輝く紅瞳。

 

「こいつは……!」

 

 あまりの強大な力を直に感じて、赤音はその場を退く。他の面々もその威容に警戒を強めた。

 

\カカカッ/

龍族コウリュウLv85破魔・呪殺・バッドステータス無効

 

 東西南北を守護する四神の長にして中央を守護する神獣、黄龍(コウリュウ)。四神が出てきたのであればこいつも出てくるだろうと真澄はある程度の予想はしていた。だが、それでも

 

「ただの悪魔じゃない……さっきの斬撃が入らなかった事から鑑みれば守護天使?」

 

守護天使の召喚基本システム・魔道出典

守護天使を召喚して自分を守ってもらう。術者に対するすべての攻撃はこの守護天使が受けることになる。守護天使を呼んでいれば、それ以下のレベルの悪魔を召喚していても絶対に反抗しない。HPかMPがMAXの半分以下になると守護天使は普通に召喚された悪魔と普通の行動になる。

 

 守護天使ダイモン。魔道と呼ばれる遺失魔法(カルトマジック)が用いているとされた一種の悪魔召喚術であり、ガーディアンと呼ばれる存在にも類似している。そのダイモンの召喚を用いた傷の肩代わり、それによって赤音の必殺を防いだのだ。

 

「勝率は低く見積もっていたが四神で誰も死なないのは驚いたよ。だが、少なくとも彼らが死ぬ事によってそれらの力もコウリュウに引き継ぐ事が出来た。君達に対抗位は出来るだろうよ」

 

 コウリュウに渦巻く力もやはり並大抵の物ではない。御魂合体等は当然として、異界の主としてのその能力。何より四神の力を吸収しているのかその圧力は四神4体分にも相当している。流石に手数を鑑みれば四神丸ごと相手取る方が大変な訳だが、それでも目の前のコウリュウがそれに劣っているという訳では決してないのだ。

 

「さぁ、動けコウ「させないわ!」

 

格闘威力強化(体)Ⅲ200X出典。武器を用いない格闘攻撃の威力に「体能力値×3」する。

アドバイスP5R出典。クリティカルを与える確率が2倍に上昇する。

 

震脚Ⅲ200X出典。補助効果。

このターン、使用者が次に行う素手に格闘攻撃1回の威力に【力能力値×2】を、

素手以外の場合なら【力能力値】を加える。

ランクⅢの効果によりこのターンにおける全ての格闘攻撃に効果が及び、

格闘攻撃の判定値の1/5でクリティカルが発生する。

この効果においてクリティカルが発生した場合、200Xにおけるルールを参照してクリティカルは2倍として扱う。

舞踏誕生篇・骨法出典。補助効果。

骨法の基本動作で、足捌きを中心とした身体の動きを指す。

すり足の迅速な移動とコンパクトな方向回転によって、

直後の格闘攻撃のダメージに+威力(骨法技能値参照)する。

 

徹し覚醒篇・骨法出典。

敵前列1体に相性:-(万能相性裁定)で防御点を一切無効した格闘攻撃を行う。

この攻撃は拡散して、敵前列の他の対象には相性・防御点無視は同様にダメージ事態は半減した物を与える。威力は骨法の技能値×4を参照。真澄は60以上の技能値を持っている為に威力は240程度(特大ダメージ)となる

 

 コウリュウが動き出すその直前で割り込むようにその胴体に渾身の一撃を真澄は叩き込んだ。

 

「浅い……!今のうちに御願い!」

 

 分厚い(防御点)こそ貫通できたが此方の想定の半分程のダメージしかコウリュウに与えられていない。その動きを止める事には成功した故にそこは問題ないが、恐らく万能に対して耐性をコウリュウは持っている。

 

\カカカッ/

シャドウ使い真田 明彦Lv75(+1)

皇帝カエサル電撃無効・氷結弱点

 

「奴の出力を落とす!」【マハタルンダ】*12

 

\カカカッ/

サムライ月鍔 ギンコLv70(+5)物理に強く、破魔・呪殺無効

 

「札もそろそろ少なくなってきてるんですが……!」【金剛の札】*13

 

\カカカッ/

治癒士ルシエルLv69(+3)BSに強く、神経・破魔・呪殺無効

 

「回復待機!」【行動待機】

 

\カカカッ/

シャドウ使い桐条 美鶴Lv74(+3)

女帝アルテミシア氷結無効・火炎弱点

 

「氷結ノックだ!」【マハブフダイン】*14【ヴァルナバングル】*15【氷結ブースタ】*16

 

 弱体(マハタルンダ)強化(マハラクカジャ)からのルシエル待機。其処から桐条のペルソナ、アルテミシアによる全体氷結魔法(マハブフダイン)。亜南への攻撃は全てコウリュウへと吸収される。そういう設計である以上は全体で敵を薙ぎ払う事で凡そ2回の攻撃をコウリュウへ当てる事が出来る事にもなるが……

 

「耐性もあるだろうが……まるで削れてる感触がないな」

 

 セイリュウすら呑み込んだ絶対零度の氷嵐。その威力に差はあるもののコウリュウは揺るがず、瞬きすらしない。山に降り積もる雪のようにただ其処にあるものとして攻撃として認識されていない。恐らく途方もない生命力(HP)を奴は保持している。

 

「邪魔が入ったな。薙ぎ払え、コウリュウ」

 

龍の眼光200X出典・補助スキル。このターン、追加の3アクションを得る。1ターンに1回しか使用できない。ボス専用スキル。

 

 紅い瞳を鋭く輝かせながらコウリュウが動く。

 

デクンダDDSAT1出典。味方全体のンダ系効果を解除する。

デカジャDDSAT1出典。敵全体のカジャ系効果を解除する。

メギドラオンDDSAT1出典。敵全体に万能属性の特大ダメージを与える。

メギドラオンDDSAT1出典。敵全体に万能属性の特大ダメージを与える。

 

 順当なまでの平常化(デクンダ・デカジャ)。其処から繰り出された2発の全体万能魔法(メギドラオン)。単純にして最適解の万能連打はレベル差もあり、確かなダメージを真澄達に与える。

 

「ルシエル!回復!」

 

「分かってる、メディア「貴様が一番厄介だな」ッ!」

 

 メギドラオンによって乱れた陣形、其処にするりと侵入してルシエルの懐にまで亜南は接近していた。

 

魔晶手甲200X出典。全体防具扱いの魔晶変化防具。素手の威力・命中。防具として物理防御・魔法防御を上昇させる。魔晶スキルとして<属性攻撃:万能>を習得

フィジカル・エンハンスⅢ200X出典。補助効果

剣またはガン相性の習得済みの攻撃スキルを3つまで指定する。シーンまたは戦闘終了まで指定した攻撃スキルの相性は装備したアイテムの「属性攻撃」スキルに対応する相性に変更する。<属性攻撃:万能>から万能属性を選択。また本来は技属性のスキルは選択できないが亜南の卓越した技術によってそれを可能としている。

猿喉歩法覚醒篇・蟷螂拳出典。猿のようなしぐさで歩く特殊な歩法。続く蟷螂拳の特技の命中値を上昇させる

秘孔点穴覚醒篇・蟷螂拳出典。蟷螂拳の究極形。身体の内側から敵を破壊する為に一切の防御点が無視される。フィジカルエンハンスにより技属性→万能相性。その威力は蟷螂拳技能値×5であり、亜南はレベルの全てをイ●ージュによって蟷螂拳に注ぎ込んでいる(80×5から威力は400で超絶ダメージ規模)

 

 亜南より打ち出されたのは蟷螂拳による貫手。胸部を正確に抉るようにルシエルの命を絶つ点穴を正確に撃ち抜こうとする。

 

\カカカッ/

八極拳士ジョンス・リーLv75(+3)物理に強く、打撃・破魔・呪殺無効

 

「させるかよ」【カバー(手番放棄)】

 

 メギドラオンの発射と同時に行方を晦ました亜南に警戒していたジョンスが間に割り込むようにして立ち塞がった。

 

大纏覚醒篇・八極拳出典。手を螺旋状に回転させる防御技。格闘攻撃によるダメージを威力分だけ軽減する。この特技に成功したら八極拳の特技を使った攻撃を1回行う事が出来る。

四分の活泉P5R出典。自身の最大HPを+40%する

物理耐性200X出典。自身の物理防御点に体能力値を追加する。

 

「確実に回復役を潰すつもりだったのだがな。勘が良い」

 

「ぐ、が……ッ!」

 

 亜南の貫手がジョンスの胴体を貫き、突かれた箇所が破裂して風穴を開けた。ジョンスも拳を振るって多少の軽減はして、心臓を一突きはされなかったもののそれでもジョンスの肉体に風穴を開けている。ルシエルに直撃していた場合、まず命はなかっただろう。胴体に開けられた穴から血が溢れ出すその直前にルシエルの<メディアラハン>が入り、何とか致命傷寸前で身体を持ち直す。

 

鉄山靠背中の衝突を利用した体当たり。この攻撃に対しては目標の物理防御点を半分として扱う。副効果が発動した場合は相手は転倒する。

 

 続け様に放たれた反撃の体当たり。この場に亜南に場を荒らされ続けるのが危険と判断したジョンスは威力(ダメージ)よりも衝撃(ノックバック)を選択し、その一撃にて亜南を陣形外に吹き飛ばす。

 

「極まった蟷螂拳。練度(技能値)で言うなら俺を超えている。だが」

 

「違和感があるんだろ?俺もそれは感じてる」

 

 ジョンスの呟きに赤音が共感する様に言葉を返した。実の所、ジョンスは亜南の事をあまり警戒はしてはいなかった。コウリュウの存在の大きさによって誤認されていた節もあったが、単純な脅威度という比較においてこの場に居る誰よりも亜南は低かった。魔道は悪魔召喚や合体、つまるところ悪魔召喚プログラムに近しいカルトマジックだ。本来戦闘で用いるべきものではなく、攻撃手段も乏しい。それに特化しているという事によって直接戦闘力という範疇においては凡そコウリュウのサポートの為にアイテムや魔法を行使する、そう言う戦いになると真澄や他のメンバーも予想していた。

 

 だが突如として亜南の纏う雰囲気が誰の目から見ても変わった。明らかに隙だらけの構えと雰囲気から取ったカマキリのような構え。其処から中国拳法である蟷螂拳による明らかに極まった達人の一撃。それらはまるで亜南ではなく、別の人間のような動きだった。

 

「イマージュによる死人の憑依、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「種が割れてないさっきが最大の勝機だったのだがね」

 

 真澄の言葉の通り、その拳を振るっているのは亜南本人ではない。三業会が用いるイマージュ技術、それによって亜南もまたイマージュを取り込んでいた。取り込んだイマージュは清代にて南派蟷螂拳を創設した周亜南という人物。

 

 主へと差し出した半分の魂、それの補填をするかのように刷り込まされたイマージュは肉体に適合。互いに亜南という名前、魂が欠けているという状態における過剰なイマージュ投与、亜南自身の卓越したイマージュ制御技術によって自身のレベルに合わせて周亜南の蟷螂拳の力量を100%発揮する事が出来るようになった。

 

 それは二重人格であって二重人格ではないもう一人の自分(ペルソナ)。魔道師の自分と蟷螂拳士の自分、そして守護天使(ガーディアン)であるコウリュウ。この3つの姿を時と場合に応じて現し、戦闘を行うのが石 亜南という人物だった。

 

「詰まるところお前の中には()()()()()()が居る訳か」

 

「何か含みのある表現だな、八極拳士」

 

「あー……そう聞こえたか。いや気になってな。お前自身がそれ(蟷螂拳)をどう思っているか、だとかな。くだらん話だ」

 

これ(蟷螂拳)か?便利な道具だとは思っている。強いて言うなら武器の達人に適合出来た方が良かったと思っている。どうもこれには汎用性がなく、素手で戦うというのもリスキー故に」

 

「飽く迄、それ(武術)は道具か」

 

「よく分からん事を言う。元よりこれ(武術)はただの道具だ」

 

「それがお前のスタンスか。成程」

 

 亜南とジョンス、その二人の問答と共に手番(ターン)が回る。

 

『キュウゥゥゥ……クルルル……』

 

 コウリュウが唸り声を上げた。纏うMAGの性質が変わる。

 

マカカジャDDSAT1出典。味方全体の魔法攻撃力を上昇させる。

マハブフダインDDSAT1出典。敵全体に氷結属性の大ダメージ。

更に低確率で氷結効果を与える。

マインドチャージDDSAT1出典。次の魔法攻撃の威力を2.5倍にする

マハブフダインDDSAT1出典。敵全体に氷結属性の大ダメージ。

更に低確率で氷結効果を与える。

 

 其処から吹き荒れたのは()()()()()()()()()()()()()()()()()()。魔法強化と共に放たれた息吹は真澄達の動きを止めるかのように大地を凍らせて、其処から本命の絶対零度を叩き付けた。

 

「ッ、今のは…!」【カバー(手番放棄)】【氷結無効】

 

「悪い美鶴!」【氷結弱点】

 

 マカカジャやマインドチャージもあって威力は先程のメギドラオン2発より上。ペルソナに弱点を抱えている真田では凡そ耐え切れないその氷結を桐条が庇って受け切る。他の者も辛うじて無事だ。そして、防具によって氷結反射を持っている真澄もまたダメージ事態は受けていないが()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「……セイリュウの息吹。MAGの性質の変化とセイリュウと同等と思われる氷結吸収。赤音、コウリュウに斬撃御願い。火力が一番出る奴でいいわ」

 

「俺も受けに回ろうと思ってたがいいのか?」

 

「必要な事よ」

 

 真澄はこのコウリュウが見せた特殊性について考えた。守護天使ダイモンという特殊な召喚方法、異界の主である事を鑑みても途方もない生命力を保持しているという事、先程見せた四神の力にMAGの性質変化。

 

「しぃっ!」【剣狂者(物理貫通)】【兜割り】*17

 

 あらゆる装甲を無視する刹那の一閃。コウリュウの胴体を確かに切り裂くもののやはり根本的な生命力の高さによって有効打とは言い難い。だが、この攻撃はそれが目的ではない。

 

「手応えは?」

 

「俺が斬ると大体同じ結果になるが……鱗斬った感触はちょっと違うな。感覚的に普通ならさっきが5割まで、今が1割って所か」

 

「そっ。ならやっぱり時間経過で耐性が変化しているわね、コウリュウの耐性」 

 

 試したの物理属性のみであるが故にデータは足りないが耐性自体は変わっているという確証は得れた。初期のアナライズで奴が所持していたのは破魔・呪殺・BSに対する無効化のみ。他には物理に対して50の耐性を持っていたようだが耐性が可変式であるから見抜けなかったと真澄は予想する。

 

 そして今のコウリュウの耐性は物理10、氷結吸収1000までは確定。物理耐性はともかく氷結吸収に関してはあのセイリュウでしか持ち得ない極めて高倍率の物であり、コウリュウが通常持ち得る耐性ではない。コウリュウは四神の力だけではなくその性質すら吸収し、利用しているというのが一番筋が通る話だろうか。これならマハブフダインのみしか撃ってこなかったのも、単純にそれしか撃てなかったという事で理解は出来る。此方を打倒するだけならマハブフダインをメギドラオンに変えれば済む話だからだ。

 

 此処から残る四神はゲンブ、スザク、ビャッコ。耐性・行動の変化はコウリュウが動くと同時に発生していた。そのコウリュウの手番(ターン)で用いた属性が奴に対応している属性であるのなら氷結を含む四神が対応している属性にによって攻撃するのはノック(耐性確認)と言えど危険で、防御面においてコウリュウの攻撃をマカラカーンによって反射させるのはコウリュウの生命力(HP)を回復させてしまう事にも繋がってしまう。

 

 <炎の壁>*18等があればよかったが、それも存在せず此方の耐性面を踏まえても安定してコウリュウ相手に耐えるなら奴に先手を取らせない事と奴が動くまでに何かしらの強化・弱体を入れて動きを阻害させるのがベスト。その上で亜南の動きにも警戒する必要がある。此処まではコウリュウの行動を加味した上の想定で其処からの勝ち筋も此方は考えなければならない。

 

 まず先程のコウリュウの攻撃耐えられたのは運が良かった。氷結を無効する桐条による弱点を持つ真田が生き延びて、耐久にあまり振っていない赤音やギン子は今回何とか耐え切る事に成功した。他の属性による攻撃或いはダメージ事態が上振れればその保証はなく、やはり強化や弱体は必須。

 

 其処からコウリュウの膨大な生命力(HP)を削るには弱体・強化を入れた上に何度か攻勢に移らなければいけない。耐性・防御を無視しながら攻撃できる赤音が攻撃し続けた所で大打撃を与える事は出来ないからだ。防戦一方の現状ではそれを行う事はできず、何かしらの方法で隙を作る必要がある。

 

 敵の狙いは明確な持久戦。四神によってリソースを減らした此方にコウリュウをぶつけ、その膨大なHPと全体魔法、斬り返しの余地を与えない耐性によってじわじわと捻り潰そうとしている。それを挫くにはやはり情報が必要だ。奴らの弱点、付け込める隙、例えそれらがないとしてもパターンやルーチンを見切って勝利を目指す。

 

「真田、反撃用意。ルシエル、全体回復及びBS使って来たら適時専用の特技で対応。赤音、先手を取る事だけを優先して弱体・強化をアイテムで付与して頂戴。アイテムが底つきそうなら言って。ギンコも同様に強化・弱体、赤音が掛けてない方ね。私は敵の動き次第で適時動くわ。でもってジョンスは……」

 

「俺はあいつ(石 亜南)を抑える。それでいいんだろ」

 

「ええ、私も拳士の端くれだから貴方のやろうとしている事は分かる。でもタイミングはこっちで指定させて。まだ早いわ」

 

「構わん。どうせ俺もあっちもギアをあげなきゃ難しいからな」

 

 1秒にも満たない思考とそれによる指示をそれぞれに伝える。此方の手番(ターン)だ。

 

「今は只管耐える時!」【金剛の札】

「解除されるかもだけど」【羅刹の札】*19

「やっぱあそこまで行くと俺の剣だけじゃ厳しいな。まだまだ修行が足りねぇ」【究極の消毒スプレー】*20

 

 ルシエルの全体回復からギンコ・真澄のアイテムによる防御強化(マハラクカジャ)物理強化(マハタルカジャ)。赤音のアイテムによる全能力低下(ランダマイザ)が続く。

 

「行くぞ!新技!」

 

デスカウンターPQ1出典

3ターンの間、自身と同列の味方が攻撃される度に攻撃してきた相手に反撃する。ダメージ量は武器の攻撃力に依存し、通常攻撃の約1.8倍程。注意点としてこのデスカウンターはあらゆる攻撃(魔法を含む)に対して発動する。多段攻撃に対しては1回の発動。複数人が攻撃されても1回の発動となる。*21

 

 真田がペルソナと共に()()()()()()()()()()()()()()()を発動させて、その脇を通ってジョンスが亜南に向かって駆ける。

 

震脚200X&覚醒篇・八極拳出典。200X出典。補助効果。

このターン、使用者が次に行う素手に格闘攻撃1回の威力に【力能力値×2】を、素手以外の場合なら【力能力値】を加える。ランクⅢである為にこのターンにおける全ての格闘攻撃にこの効果が及び、格闘攻撃の判定値の1/5でクリティカルが発生する。さらに八極拳の技能値分だけ威力をプラスする。ジョンスは全てのレベルを八極拳につぎ込んでいる。

格闘威力強化(体)Ⅲ200X出典。武器を用いない格闘攻撃の威力に「体能力値×3」する。

鉄山靠背中の衝突を利用した体当たり。この攻撃に対しては目標の物理防御点を半分として扱う。副効果が発動した場合は相手は転倒する。

 

 震脚が唸りを上げて、ジョンスの鉄山靠が亜南に迫った。対する亜南もまた万全な態勢のままそれを向い撃って

 

龍の反応真4出典。命中率・回避率が大幅に上昇する。

身法格闘回避の代わりに使う回避技。大成功するとそのまま蟷螂拳の特技で1回攻撃できる。

七星天分肘格闘回避に続いて行う反撃技。射撃攻撃のように扱われる格闘の特技を回避した時も反撃可能。ダメージは技能値×4で亜南の場合は320(超特大ダメージ規模)となる。

 

 コウリュウ同様の龍眼を見開かせて、その衝撃を軽やかに受け流して身を躱した後にジョンスの顎を肘で跳ね飛ばす。顎がぐちゃりと嫌な音を立てて潰れて、半開きになった口から血反吐がごぽりと零れ落ちる

 

「ち、っぐ……!」

「コウリュウの攻撃の後にこれでも駄目か、防御強化があるとは言え頑丈極まるな」

 

 亜南が動く。ジョンスの攻撃を回避する事は出来たが、奴の狙いは達成されてしまった。攻撃を避けるのに際してコウリュウから距離を取らざるを得なくなり、何かしようとしても目の前のジョンスが妨害をしてくるだろう。幸いにも回避重視の自分は耐久・反撃重視のジョンスと相性が良い。これで赤音なりが当てられでもしたら大分困ったが彼ならばまだ何とかなると判断しながら、亜南が指を尖らせる。

 

「だがそこまで削られてこれが耐え切れる訳もあるまい!」【猿喉歩法】【秘孔点穴(万能属性)】

「……ッ!」【大纏】【四分の活泉】【物理耐性】

 

 ジョンスに迫った先程の死の点を穿つ絶死の貫手。防御点無効、超高打点、フィジカルエンハンスによる万能属性。真澄が用いる<徹し>と同様の強力な一撃だが、亜南のそれは練度が違う。蟷螂拳の創造者、そのイマージュが亜南には注ぎ込まれている。この世で最も強い蟷螂拳の使い手であり、強靭な五体を持つジョンスと言えど此処までダメージを受ければそれを耐え切る事も不可能で

 

「隙を作る!」【デスカウンター発動】

「ここぉ!」【メディアラハン】

 

 この事を見越していた真田・ルシエルもまたその数瞬の鬩ぎ合いの中で動く。ジョンス(同列の味方)が攻撃された事によってペルソナであるカエサルの刀剣の一撃が亜南に打ち落とされる。それでも亜南の攻撃が揺らぐことはないが若干の猶予は其処に生まれた。ルシエルが即座に全回復魔法(メディアラハン)を放ち、味方全体を回復。ジョンスの肉体に蓄積したダメージも完全に修復した上で亜南の攻撃と相対する

 

猛虎硬爬山覚醒篇・八極拳出典。格闘攻撃の防御に続いて行う技。その威力は八極拳技能値×4であり、75×4から300(超特大ダメージ)

 

 自身の胸を貫いた亜南の貫手を左手で鷲掴み、その態勢を崩す。その瞬間に撃ち込まれたのは亜南が放った物と同様の肘撃。ジョンスの重い一撃が亜南の喉に突き刺さって、そのまま顎に跳ね上げる。

 

「やるじゃないか」

「俺単独じゃ死んでたがな」

 

 守護天使の加護によって亜南へのダメージは全てコウリュウへと与えられる。亜南に傷はなく、コウリュウに与えたダメージも致命打ではない。この攻防も長くは続かない、必ずどこかでジョンスの限界が来てしまう。それまでの間に突破口を見つけなければならない。

 

 手番(ターン)が回る。

 

「先手を取る!」【先の先】【韋駄天の札】*22

 

コウリュウ全能力低下(P5R仕様):残り2ターン

真澄陣営防御力強化・攻撃力強化(P5R仕様)・デスカウンター状態(真田):残り2ターン。命中回避強化(P5R仕様):3ターン

 

 赤音が先手を取る。後の先より先の先、相手にイニシアチブを渡さずに一撃にて相手を葬る戦法を好む赤音はこの技術を可能な限り極めていた。逡巡や思考すら置き去りにして自身の考え得る最適解を感覚にて類まれなる直観にて突き進む。

 

「……デカジャスト「何処を見ている」

 

 二つの強化に反応して亜南が<デカジャストーン>を手に持ち発動させようとするもジョンスも同様にその反応と共に動き出す。

 

「……ッ!」【震脚】【格闘威力強化(体)Ⅲ】【鉄山靠】

「やはり貴様が邪魔だな」【龍の反応】【身法】

 

 歯を食いしばり、決死の構えと共に打ち出されたのは相も変わらずの鉄山靠。コウリュウの加護*23によって速度が大幅に上がっている亜南だが同様に今のジョンスも速度強化(マハスクカジャ)が掛かっている*24。よって総合的な速度はジョンスの方がやや上回っており、その強化の通り順当にジョンスが亜南の片腕をデカジャストーン諸共に弾き飛ばす

 

「返すぞ」【猿喉歩法】【秘孔点穴(万能属性)】

「こっちもな」【大纏】【四分の活泉】【物理耐性】【猛虎硬爬山】

 

 ジョンスによって吹き飛ばされ、その衝撃(ノックバック)によって一時的に動けなくなる(行動権を失う)直前に蟷螂拳の最強の貫手が突き刺さる。ジョンスもそれを承知の上で片腕で防いでから亜南の胴体に打撃を与える。真田の<デスカウンター>が発動して、亜南はさらなる衝撃を受けて後退した。

 

 だが後退しているだけでやはりダメージは与えられていない。ジョンスと真田の感覚としては約1割にまで減衰されている。現状のコウリュウの耐性と凡そ同値といった所で、赤音が最初に斬撃を喰らわせた時は5割だった事を鑑みるならば亜南はコウリュウの現在の耐性をそのまま保持している事になる。

 

『クワァァァァァァァァァァ!!』

 

 コウリュウの雰囲気が変貌する。身に纏うMAGは今までになく荒ぶり、その眼光は赤い光が迸る程にプレッシャーを放っている。

 

太極光輪DDSAT1出典。コウリュウ専用

敵全体に万能属性の特大ダメージ(メギドラオンの約2倍)と100%の状態異常効果(魅了 /猛毒/混乱/魔封/睡眠)を与える。

メギドラオンDDSAT1出典。敵全体に万能属性の特大ダメージを与える。

狩る(ATTACK)コウリュウの通常攻撃。万能属性

狩る(ATTACK)コウリュウの通常攻撃。万能属性

 

 コウリュウの口より放たれた絶対的な破滅光の息吹が空間全てを包み込む。間髪入れずに撃ち込まれた全体万能魔法(メギドラオン)にコウリュウの攻撃(目からビーム)が2回。須らく万能のみで構成されたその攻撃群はそのコンボにて敵陣を壊滅に追いやる為の物。本来であるのならば同レベル帯であっても全滅する規模の攻撃。

 

「そこだぁ!」【デスカウンター発動】×4

「ッ!!!」【HIT!】【HIT!】【HIT!】【HIT!】

 

 それを受けてからの<デスカウンター>による反撃が4回、コウリュウに突き去ってその身体が大きく揺れる。真澄達の中で倒れた者はおらず、その理由は単純に強化・弱体がそれぞれ全て入っているからに他ならない。

 

 羅刹の札といったアイテムによる能力強化・弱体(カジャ・ンダ)はペルソナ使いが用いるそれと似ているとされており、通常の悪魔が用いるそれと比べて重ね掛けこそできないが倍率が大きい。それがコウリュウには全種、味方陣営にも全種掛かっているのだから生存そのものは可能と言える。

 

 問題は太極光輪であり、これは耐性がなければ100%という必中で付与されてしまう。与えられるBSはランダムとは言え、軽視できるものではなくメギドラオンの2倍以上という威力も補助を全掛けしてなければ受け切る事は出来なかっただろう。

 

 太極光輪を避け切れたのは真澄・真田・ギンコ・赤音。それ以外のジョンス・桐条・ルシエルは避け切れずにそれぞれ混乱*25・睡眠*26・魔封*27を受けている。コウリュウのATTACKは2回ともルシエルへと差し込まれたが後衛であった事と太極光輪の後のメギドラオン事態は避けていた事から何とか此方も耐え切れた。

 

適切な処置200X。即時効果。

味方一人に対するバッドステータスの発生を打ち消す。但しHP0以下の場合のDEADは防げない。ランクⅢの為に1シナリオ3回まで使用可能で使用回数制限はあるがMP消費はない。

アムリタデビサバ出典。味方チームの全てのBSを解除

 

「このタイプの魔封ならこれで立ち上がれるもんね僕は!これでも魔界医師だ!」

「でも呪い治せずに勃たない(ED)と某お聞きしましたが」【サムライの心得】*28

「うるせぇ!君に僕の苦しみは分かるまい!くそぉっ!!!」

 

 ルシエルが自前の<適切な処置>にて魔封を治した後にアムリタ(状態異常解除)によって桐条・ジョンスの状態異常を解除する。

 

「真田さん、さっきの反撃の手応えは?」

「明らかに違う!通常を100%と置くなら200%以上の手応えはあった」

「成程、あの形態は攻撃全振りって訳ね。全回復したら攻撃優先で暫く亜南も動けない」

 

 今のコウリュウは初期のフラットな物とも先程のセイリュウのような形態とも違う荒々しい姿。メギドラオン以上の威力とほぼ確定のBS率を兼ね備えたあの光の息吹も今まで出さなかった事を鑑みると今の形態でしか出せず、その上でメギドラオンを重ねてくる。

 

 だがメギドラオンを発射直後にコウリュウの圧は酷く減衰して其処からは攻撃(ATTACK)しかできずに直後のデスカウンターによる反撃でコウリュウの身体もかなり揺れ動いていた。ざっと目算だと通常を100%と置くと200~300%程度の打撃は入っていた、少なくとも物理では。他の属性も検証が必要だが、この分だと物理と同様の可能性が高い。

 

「では私から行こう。アルテミシア!」【マハブフダイン】【ヴァルナバングル】【氷結ブースタ】

 

 ジョンスが一時的に後退すると共に放たれた桐条の絶対零度の吹雪がコウリュウと亜南に降り注がれる。共に受けたそれは初期に受けた物の比ではなく明らかにダメージを蓄積できている

 

「電撃ならどうだ?」【マハジオダイン】*29

「消費HPギリギリ足りそうなので抜刀チャーンス!」【木端微塵斬り】*30

「私は回復に回るわ」【宝玉輪】

 

 続け様に放たれた雷撃が凍り付いた身体を穿ち、焼き尽くしながら無数の斬撃がコウリュウの身体を切裂き、コウリュウは悲鳴のような雄叫びを上げた。

 

 真澄は最後に回復アイテムを用いて態勢を立て直しながら、ジョンスが抑えている亜南を見る。完全なる無表情だが息が上がって、少しだが気が揺らいでいる。何処かで攻勢が来ると踏んで補助を積んで、それを乗り切った事によって得たこの盤面。耐性変化とスキル変化を用いて此方を混乱させて、最後にコウリュウの攻撃にて止めを刺すそういう筋書きを奴は恐らく描いていた。それ以外にも蟷螂拳による不意打ちや属性吸収による消耗戦を狙っていたのは間違いない。

 

 コウリュウや亜南も手札は残しているだろうし、まだコウリュウも致命傷とは言い難い。だがもう凡その事は看破した。耐性変化はコウリュウや亜南が指定して行える物ではなく、一種のランダム性を持って変わっていっているという事。コウリュウの生命力は四神の力の吸収とこの地に流れる龍脈を利用したものであるから、その流れに逆らう事はできずに取り込んだ四神の影響をもろに受けてしまってる為というのは推測として考えられる。

 

 スキルの使用は恐らく亜南が指定しているが、使用特技に明確な制限がある。少なくともデクンダ・デカジャは初期のあの安定した本来のコウリュウ以外は持ち合わせていない。そうでなければ今回の行動で初手にデクンダ・デカジャを使えば済む話であるし、妨害を受け続けている亜南が<デカジャストーン>を使おうとする必要もない。

 

 ダメージ量も凡そ見切った。適切に補助を積めば誰かが事故死する事はあっても全滅する事はない。アイテム残量もそう多くはない為に此方もギリギリだが明確な勝ち筋が出来たのは大きな進歩だろう。真澄はそこまで考えて、コウリュウと亜南を構えを取ると共に狩人のように見据えた。

 

 手番(ターン)が回る。再び手番(ターン)が回る。さらにさらに手番(ターン)が回る。

 

 追い詰める者と追い詰められる者はくるりと入れ替わった。亜南はじわじわと削られていくコウリュウの姿を見てそう思った。

 

 スザクの耐性・特技に変化したコウリュウ唯一の火炎反射持ちである真澄にマハラギダインを連打させてもそれ以前に火炎反射の物と思われる装備を外して*31、コウリュウが持つ火炎吸収は機能しなかった。

 

 運よく通常のコウリュウのスキルに戻ってデクンダ・デカジャをしても即座に切り替わると判断されて即座に補助を積まれ直した。

 

 であるのならばと己が状況打開を図ろうとしても目の前の八極拳士の打撃によってアイテムは使えない。精々蟷螂拳による迎撃と攻撃によって奴を倒せば状況を変えられるかもしれないが幾ら攻撃しても倒れる事はない。素の状態であるのなら倒せると踏んでいた。だが補助も回復もあまりに適切なタイミングで入ってくる。

 

 最低限の指示はしているが後の動きに細かな指示を飛ばしている様子はない。奴らはアドリブで動きを合わせている。適切な時に攻撃を回復を補助を此方の動きを看破して繰り出して、看破できなくとも積み上げた補助と回復といったアドバンテージで耐えられる。どれだけコウリュウが強大でもその強大さはこの異界と龍脈があってこそで本来の強さではない。己の制御下にあろうともコウリュウはルーチンに縛られている。

 

 だから本来のコウリュウの力にテコ入れを行い、行動回数を増やして*32戦闘方式も変えた*33。それでもこうして追い詰められている。奴らのレベルがもっと低ければ、連携が出来てなければ、此方の運が良ければこうはならなかったかもしれない。だがそんな仮定はもう無意味だ。

 

 コウリュウの膨大な生命力も削りに削られ、次にコウリュウの息吹が吹き荒れると同時にその逆襲で己達は沈んでしまうだろう。奴らが何かしらミスをすればそうではないかもしれないが、そんな可能性に掛けるべきではない。己はまだ負けていない。最大限やるべきことは突き通す。そうでなければ此処までやった甲斐がない。

 

 手番(ターン)が回る

 

コウリュウ全能力低下(P5R仕様):残り2ターン

真澄陣営防御力強化・命中回避強化・攻撃力強化(P5R仕様)。

コンセントレイト状態(桐条)。ソニックラッシュ状態(真田):残り2ターン

 

『クワァァァァァァァァァァ!!』

 

 浮かび上がる光輪とコウリュウの口に溜まる光の息吹。逆鱗に触れたかのように荒々しく光を迸らせるコウリュウは確実に疲弊して、それを発動するには幾らか時間が必要となる。発射までに猶予が生じる。

 

「BSはこっちで何とかするわ!」【ステラカーン】*34

 

 その間に真澄が呪い封じの結界を展開する。これでもうBSは通じない。

 

「ここだな」

 

龍の眼光200X出典・補助スキル。このターン、追加の3アクションを得る。

1ターンに1回しか使用できない。ボス専用スキル。

 

 其処で亜南が最後の賭けに出た。コウリュウの力を直接自身の身体に注ぎ込んだが故のコウリュウ同様の高速行動(4回行動)。代償としてこの身体も恐らく持って数十秒(数ターン)。それまでの間にケリをつける。その為にデカジャとデクンダを

 

「なぁ」

 

 最早聞き飽きた声が耳に届いた。此方が行動しようとすれば幾度となくその全てを妨害して、思い通りに動けなかった原因。八極拳士が再び己の眼前に立ち塞がった。だが今の状態であるのならば問題はない。奴の挙動で妨害できる回数は精々1回程度。それを透かして直ぐに此処から抜け出し、アイテムを使えばコウリュウの攻撃を通せる

 

「お前は()()()()()()って奴を持っているか?」

 

「貴様、何を」

 

 目の前の八極拳士から紡がれる理解不能な言葉。何を言っているのかさっぱり己には分からない。

 

「俺は……いや、多くの人間ってのはこれにしがみついている。そうしながら生きて戦っている」

 

 聞くに堪えない無駄(ムダ)話。拳を撃ち込んでくる様子もない。此処で時間を浪費させる事こそ奴の目的なのだろう。八極拳やら謳った割に随分と土壇場で呑気な手を取る。

 

「もう一度聞くぞ、お前にはあるか?()()()

 

「……ッ!?」

 

 身体が、いや()()()()()()()()()()()()()()()()()()。あり得ない事象だった。奴が己に呪い(BS)を仕掛けた?いいや、それこそあり得ない。己はコウリュウを通して絶対的な耐性*35を得ている。それを貫通するようなスキルは見られなかった。それにこの男にそんなものが使える筈もない。

 

 なら、奴の告げた名は己が取り込んだイマージュである死人(道具)

 

「俺が戦いたいのはお前じゃあないんだ。お前の内側にあるお前がただの道具だと言い切ったそいつ、俺はそいつと戦いたい」

 

「貴、様ァ……!」

 

 己の魂は()()()()。その影響もあるのだろう。イマージュへの抵抗力がその分低下していた己はだからこそその制御技術を常に向上させてきた。だが今まで制御下に置けていた“それ”の存在が嵐で荒れ狂う波のように揺らいで手綱を握れない。

 

「まぁなんだ、悪いな。武術やってる奴の性って奴だ。強い奴が居たらどっちが強いか確かめたがるってのはな」

 

 湧き上がる衝動に抗えない。使う者と使われる者、使い手と道具、それらが反転したかのように己の精神が闇の底へと沈んでいく。

 

 意識が/反転/する

 

\カカカッ/

蟷螂拳士周 亜南Lv80→100

 

「……俺もちょっと不安だったんだがな。上手く行って良かった」

 

 亜南……周亜南は何も答えない。答えれないと言った方が適切かもしれない。現在は主導権を握っているが10秒もしないうちにそれは不可能となる。飽く迄これは周 亜南の意地による奇跡的なイマージュの乗っ取りであって、その技術を生前磨いていない周 亜南では長時間抵抗するすべはない。

 

 故に己が目的、目の前の拳士と白黒はっきりつける以外にする事はなく

 

「さっさと始めるとするか。どちらにせよ……どうせ一撃だ

 

 その言葉と同時に力のぶつけ合いは始まった。

 

震脚200X&覚醒篇・八極拳出典。200X出典。補助効果。

このターン、使用者が次に行う素手に格闘攻撃1回の威力に【力能力値×2】を、素手以外の場合なら【力能力値】を加える。ランクⅢである為にこのターンにおける全ての格闘攻撃にこの効果が及び、格闘攻撃の判定値の1/5でクリティカルが発生する。さらに八極拳の技能値分だけ威力をプラスする。ジョンスは全てのレベルを八極拳につぎ込んでいる。

格闘威力強化(体)Ⅲ200X出典。武器を用いない格闘攻撃の威力に「体能力値×3」する。

発勁誕生篇・太極拳出典(改変)。螺旋の力を攻撃に集中して使う奥義。

まず発勁のチェックを行い、成功すると威力分の勁が溜まり、直後の攻撃に使用できる。またそのダメージは物理攻撃半減・無効・反射の敵にも修正しないダメージを与える事が出来る。攻撃に使用した場合には威力分のダメージを加算した上で防具を無効化する*36。本来は太極拳の奥義だが独自の技法でこれを八極拳の物として取り入れ、ジョンスは利用している。その代償に1シナリオ3回の使用制限と消費MP倍増、効果の制限が掛けられている。

気合い真3出典。一度だけ自分の物理攻撃力を2.5倍に強化する

 

 これまでで一番重い震脚が大地を砕きながら響き渡った。それは攻撃にあらず、迎撃の為の用意。本来であればそんな態勢を相手が取ったのなら物理攻撃などすべきではない。石亜南であるのならそう判断して踏み込まなかったその領域、それを周亜南を易々と踏み入れる。

 

格闘威力強化(体)Ⅲ200X出典。武器を用いない格闘攻撃の威力に「体能力値×3」する。

猿喉歩法覚醒篇・蟷螂拳出典。猿のようなしぐさで歩く特殊な歩法。

続く蟷螂拳の特技の命中値を上昇させる

秘孔点穴覚醒篇・蟷螂拳出典。蟷螂拳の究極形。身体の内側から敵を破壊する為に一切の防御点が無視される。フィジカルエンハンスにより技属性→万能相性。その威力は蟷螂拳技能値×5であり、周亜南はレベルの全てを蟷螂拳に注ぎ込んでいる(100×5から威力は500で超絶ダメージ規模)

煌天の会心Ⅲ200X出典。補助効果。格闘攻撃をクリティカルに変更する。

200Xにおいてクリティカルはダメージ2倍である為にそのように裁定。1シナリオ3回まで使用可能。

大地震動Ⅲ200X出典。補助効果。このターン、使用者が次に行う攻撃1回の威力に使用者の<レベル×2>を加え、クリティカル時の効果を「ダメージ2倍」から「ダメージ3倍」に変更する。1シナリオ3回まで使用可能だが、1回の戦闘では1回しか使用できない。

 

 今の肉の器は全盛期の自分以上に強靭だ(レベルが高い)。イマージュを身体に浸透させて己の魂を燃やして昂らせる。今この一瞬だけの武術家としての最高峰(レベル100)を実現させた。生前であっても辿り着けなかった境地。それに挑んでくる拳士から逃げる?それこそおかしな話だ。

 

 真っ向からこれを捻じ伏せる。その為に穿った音を超え、亜光速に一時的に至った神速の一撃。

 

「オオオオオオオッ!!!」【纏】【四分の活泉】【物理耐性】

 

 回避の余地はなく、防御の余地もまたない。必中必殺の全てを貫くそれは防御の為に伸ばした腕を何事もなかったかのように振り貫いて、されど刹那の攻防にて心臓を穿つ事は出来ずにジョンスの右肺に当たる場所にぽっかりと大きな穴を開けるに至った。

 

 本来であればそれで即死。食いしばったとしても其処から攻撃を返すには力が足りない。目の前の対象は一時的とは言え頂点(LV100)に至った武闘家。生半可な攻撃では届く事すら出来ない。

 

不屈の闘志D2出典。自身が死亡するとき、一度だけHPが200回復する。

 

 それをジョンスは()()()()()だけで凌駕する。今の自身を支えるちっぽけで小さな安いプライド。煽ったのは自分、誘ったのも自分。故に自分が何もなしに倒れる事は許されない。()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

煌天の会心Ⅲ200X出典。補助効果。格闘攻撃をクリティカルに変更する。

200Xにおいてクリティカルはダメージ2倍である為にそのように裁定。1シナリオ3回まで使用可能。

七孔噴血覚醒篇・八極拳出典。

格闘攻撃の回避や防御に続いて行う反撃技。

その威力は八極拳技能値×5。ジョンスはレベルの全てを八極拳に注ぎ込んでいる

(75×5から威力は375で超絶ダメージ規模)

 

 加速する自身の肉体と思考。ジョンスもまた己の限界を超える。八極拳士にとって目指すべき境地とは何か?ジョンスはそれをどんな相手も一撃にて相手を葬る事だと答えを出した。ならばこそそれを成した者に続くべきなのだ

 

-《震脚》-

-《格闘威力強化(体)》-

-《発勁》-

-《気合い》-

-《煌天の会心》-

-《七孔噴血》-

 

模倣・无二打八極拳の開祖、李書文が用いたとされる必殺の一撃。その模倣*37

 

「俺の、勝ちだ」

 

 自身の全てを込めたその一撃(无二打)は吸い込まれるかのように亜南の胴体に突き刺さった。ダメージそのものはやはりコウリュウへと伝わる。その一撃でもがき苦しむのは亜南ではない訳だが、ジョンスが真に穿ったのは周 亜南のイマージュ。

 

 一撃をぶつけあって、倒れ伏した亜南の身体から蟷螂拳士のイマージュが消失していく。意識は石 亜南に戻るが最早それに意味はない。欠けていた魂をイマージュによって補填して動かしていたのだ。直ぐにそれに適応出来る訳もなく、亜南はもう動く事が出来ない。

 

-《太極光輪》-

-《メギドラオン》-

-《メギドラオン》-

-《メギドラオン》-

 

 だがそれは亜南だけの話。コウリュウは違う。自身が動けないと理解した亜南は即座に決断した。自身の残った魂とコウリュウ自身の命、それを用いた限界突破。光輪の呪い(BS)こそ通じず、強化・弱体も解除できていない。ならばもう強引にこれを突破するしかない。お前達を必ず道連れにすると、そう宣言するかのように絶滅光の息吹と共に発せられた三度の全体万能魔法(メギドラオン)。その衝撃でその場の全てが破壊されていく。

 

「本当は俺が斬ってやりたかったんだが龍殺しはまた今度だな」【カバー(手番放棄)】

「うおーっ!回復以外でやることがこれかーっ!」【カバー(手番放棄)】

「某もちょっと耐えるのも避けるのも無理そうなので後宜しくお願いします!」【カバー(手番放棄)】

 

 吹き荒れる息吹を前に赤音が真田を、ルシエルが桐条、ギンコが真澄を庇う(カバー)。瀕死のジョンスはそのまま何もできずに巻き込まれて絶命して倒れ伏す。

 

 其処から叩き付けられた万魔を焼く光が空間を三度満たす。光は砂煙のように残留して、誰が生きているのかも判断がつかない。その光が晴れた時、もし誰かが生きていたなら其処が己の終わりなのだと判断して

 

「「ペルソナッ!カエサル!アルテミシア!」」

 

ソニックラッシュPQ2出典。3ターンの間、敵を対象とした攻撃スキルが2回発動する。

前ターンに発動

マハジオダインP3出典。敵全体に電撃属性の大ダメージを与え、確率で感電状態を付着させる

マハジオダインP3出典。敵全体に電撃属性の大ダメージを与え、確率で感電状態を付着させる

 

コンセントレイトPQ2出典。

3ターンの間、自分の魔法攻撃を1度だけ三倍に上昇させる効果を付与。

前ターンに発動

マハブフダインP3出典。敵全体に氷結属性の大ダメージを与え、確率で凍結状態を付着させる

 

 己とコウリュウに降り注がれる二度の雷撃と氷嵐。その場に立っていたのはシャドウ使い二人にヤタガラスの巫女(桐条・真田・真澄)。コウリュウはその攻撃にて断末魔を上げて消えていく。それを以て決着はついた。

 


 

「……何とかなったわね。今回もギリギリだったけど」

 

 真澄は警戒しつつも溜息を零す。倒れてしまった他のメンバーを起こして回復させながら状況を再確認した。コウリュウは消滅し、亜南もまたMAGを完全に消費して死に絶えている。蘇生させて情報を吐かせる事も出来ない。

 

 異界の主であるコウリュウと管理をしていた亜南を倒した事によって異界は崩壊をしており、直ぐにその場から脱出する必要がある。最低限の資料は亜南の死体等を回収し、回復も済んだ以上は此処に留まる理由もなく<トラエストジェム>*38で脱出を行う。

 

 ただ黒幕とも言える亜南を打倒しても真澄の嫌な予感は晴れなかった。間違いなく奴は全力で私達と戦っていたし、出し惜しみもしなかった。可能性があるとするならば自分達とは別の研究区画へと行った東堂達に何かしらヤバい事が起きるとかそんな所だろうが今行っても間に合わないし戦闘自体は終わっている事だろう。最善はやはりこの場からの即時退却に他ならない。

 

 まだこの戦いは終わっていないとそういう予感を抱えながらも真澄は仲間達と共に異界から脱出していった。

 


 

・今回の戦い

<真澄&ジョンス&月鰐ギンコ&武田赤音&桐条&タルンダ先輩&ルシエルvs石 亜南&守護天使ダイモン(コウリュウ)>

な、難産!といった感じでした。DDSAT1のコウリュウの特徴を出しつつ、三業会所属という事でイマージュで亜南を戦わせながらやりたかった拳士同士の戦いをやって、各キャラを活躍させるという目的に邁進した結果こうなりました。実際できているかどうかは分かりません。後、魔剣Xに関しては動画でストーリーなんかは確認してますが実際こんな感じなのかだとかの詳細はちょっと確認する時間がなかったのでもしこんな感じじゃないようであれば謝罪をしなければならない……!肉焦がし、骨焼く鉄板の上でも……!

まぁいい感じに出来ていたなら作者も嬉しいですかね。まだ終わりじゃないんですけどね。ぶへへ。

 

・キャラ紹介

いつも通りのゲストキャラのビルド公開です。なんちゃってビルドで結構穴もあるので参考程度に留めてください。

 

<シャドウ使い>真田明彦Lv74+4(電撃無効・氷結弱点)

使用ペルソナ:<皇帝>カエサル(lv74までにP3系列・PQ系列の中から覚えるスキル8つ)

・スキル

ジオダイン(P3)(敵単体に電撃属性の大ダメージを与え、確率で感電状態を付着させる)

マハジオダイン(P3)(敵全体に電撃属性の大ダメージを与え、確率で感電状態を付着させる)

ゴッドハンド(PQ2)(物理属性で単体に特大ダメージを与える。)

マハタルンダ(P3)(3ターンの間、敵全体の攻撃力を下げる)

マハスクンダ(P3)(3ターンの間、敵全体の命中・回避率を下げる)

マハラクンダ(P3)(3ターンの間、敵全体の防御力を下げる。)

電撃ハイブースタ(PQ2)(電撃属性攻撃の威力が増加する。効果:中)

覇者の称号(PQ1):クリティカル率が大きく上昇する

トリプルダウン(PQ2)(敵単体に物理属性の中ダメージを3回与える。)

チャージ(PQ2)(3ターンの間、自分の物理攻撃を1度だけ三倍に上昇させる効果を付与)

ソニックラッシュ(PQ1)(3ターンの間、敵を対象とした攻撃スキルが2回発動する)

デスカウンター(PQ1):(3ターンの間、自身と同列の味方が攻撃される度に攻撃してきた相手に反撃する。ダメージ量は武器の攻撃力に依存し、通常攻撃の約1.8倍程)


・サブ

電撃ブースタ(P3)(電撃属性攻撃の威力が増加する)

真・連撃の心得(アタック攻撃時、中確率で再攻撃)。

拳の心得(P3)(拳による通常攻撃の威力が上昇する)


武器:グランドパイル(P3P)(攻304・命97。速+2効果)

防具:ファイナルアーマー(P3P)(防118。全パラメータが1上昇)

アクセ:氷神の瞳(P3P)(氷結属性攻撃に対する回避率が大幅に上昇する)


我らのタルンダ先輩。P3では主に弱体と電撃担当だったがPQの力を手に入れた事によって物理系の技とクリティカル率上昇のパッシブを手に入れた。PQが世界樹を元にしているからかソニックラッシュ・デスカウンターという面白いスキルを習得している。特にデスカウンターは手番使う代わりにあらゆる攻撃に反応して、自身以外の同列の味方でも反撃発動するという事で第二のクイッカか!?と興奮したのは良いんですが冷静になってPQのデスカウンター発動場面を見た所(無茶苦茶動画が少ないので苦労しました)、多段攻撃・全体攻撃に対しても1回しか発動しないという事が発覚したのでクイッカを超える事は出来なかった。でも魔法や自分以外にも発動できる点によって相互互換にはなれると思う。普通に強い(ちなみにPQ2では順平がその上位互換を持ってるっぽいです)

 

 

ジョンス・リー(エアマスター)

推定レベル:50前後

クラス:格闘家

【N-C】

経歴:悪魔退治や闘技場等で金を稼ぎながら、各地をフラフラと放浪しているアウトロー。

各地を放浪し闘技場や悪魔対峙を請け負うのは強者と戦うためであり、本人もこの生活に満足していた、

しかし最近、自身と違うスタイルでありながら素手による拳と拳のぶつかり合いをした花山薫と無言で意気投合、花山組の外部協力者になっている


<八極拳士>ジョンス・リーLv72+3-2+7(物理に強く、打撃・破魔・呪殺無効)

八極拳全般(覚醒篇・200X)・震脚(200X&覚醒篇)・発勁(誕生篇の太極拳)・煌天の会心Ⅲ(200X)・気合い(真3)

パッシブ:物理耐性(200X)・四分の活泉(P5R)・格闘威力強化Ⅲ(体)(200X)・不屈の闘志(D2)


実質今回の主役。八極拳と言えばこの人って感じの人。私もキャラとして大好きなので大分贔屓しました。後なんか演出に華があって便利だったので。スキルも耐久と八極拳にガン振りしている。浸透勁なんかも使おうとしたんですが覚醒篇だとあれの消費MPが技能値×2だったので今のジョンスだと75*2で150というとんでもない消費量になって使えませんでした(覚醒篇は割とこういう技能値参照のMP減少がある)。なので浸透勁だけ200X仕様の物を使うのが丸いかもしれません。

*1
外見は絶影。データはP2罪・罰のSWORDアーサーを参照

*2
双鬼冠・カラミティスーツ・ガネーシャリング・ミラージュブーツを装備。

*3
いつでもフェイの状態や場所を探知できる呪いを込めた強力な護符。主な用途はストーキング

*4
DDSAT1のデータ。強力なアートマ兵である為に龍族→夜叉鬼となっている

*5
DDSAT1のデータ

*6
DDSAT2のデータ

*7
杉本とは魂の絆で結ばれている

*8
クィーンメドゥサ・バブルメドゥサ

*9
本来はシトナイの狼だが、杉本とはついでに魂の絆で結ばれている

*10
狼語でやめとけ

*11
誕生篇・符術出典。武器または所持者に張り、その武器や拳を霊的な武器に変えて威力を上昇させる。相性特性により半減・無効・反射する悪魔にもダメージを与えられる事が出来る(本家同様、準物理貫通として処理)

*12
P3出典。3ターンの間、敵全体の攻撃力を下げる

*13
P5R出典。3ターンの間、味方全体の防御力上昇

*14
P3出典。敵全体に氷結属性の大ダメージを与え、確率で凍結状態を付着させる

*15
P3・アイテム出典。氷結属性攻撃の威力が大幅に増加する

*16
P3出典。氷結属性攻撃の威力が増加する

*17
覚醒篇・剛剣出典。敵1体に防御点無効の鋭い一撃を喰らわせる

*18
火炎属性の攻撃を無効化する障壁を味方全体に張るの効果

*19
P5R出典。3ターンの間、味方全体の攻撃力を上昇させる

*20
P5R出典。3ターンの間、敵1体の全能力を低下させる

*21
ゲーム自体は持っていないので動画やブログ、wikiにおいての効果確認となります。

*22
P5R出典。3ターンの間、味方全体の命中率・回避率上昇

*23
龍の反応によるスクカジャ効果。凡そ真4換算で2段階分であり、+40%程

*24
P5R仕様なので約50%

*25
DDSAT1出典。混乱しており命令外の行動を起こす様になる

*26
DDSAT1出典。行動不可でクリティカルを受けやすくなる。クリティカルを受けると回復

*27
DDSAT1出典。MPを使用するスキルを発動できない

*28
P5R出典。クリティカル率と魔法回避が上昇する。サムライという事でギンコちゃんが習得済み

*29
敵全体に電撃属性の大ダメージを与え、確率で感電状態を付着させる

*30
デビサマ出典。敵前列1体に2~7回の剣技属性のダメージを与える。術者のHP最大値が大きいほどに威力増大。

*31
火炎反射を持つ双鬼冠を手番を使って外した。頭防具なら何とかいけるやろの判断

*32
DDSAT1のコウリュウの行動回数は2回。それを龍の眼光で3回、通常の行動回数1回と定め直して4回行動となっている

*33
DDSAT1出身なので本来はプレスターンバトルだがテコ入れの結果、通常のスピードバトルとなっている。これは行動の安定化の為の処置

*34
覚醒篇出典。このターンの間にバッドステータスが味方のいずれかに適用される場合に味方が受ける筈だったBSは相手に反射する。

*35
コウリュウのBS無効は氷結・感電も無効化する。拡大解釈であるが他シリーズと同様に全てのBSをコウリュウは無効化する。

*36
準物理貫通と裁定し、防具を着ていた場合はその防具の耐性を貫通する

*37
一連のスキルの組み合わせを以て完成する。

*38
P3出典。タルタロスから脱出するための物だが名前の通り<トラエスト>と同様の効果を発揮すると裁定

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