真・女神転生オタクくんサマナー外伝 -ロストキリギリス- 作:名無しの骸骨
ヨコハマレルム全域に響き渡ったのは耳を塞ぎたくなる亡者の叫び。
\カカカッ/
| 悪魔兵器 | マザー=アバドン | Lv92 |
第一陣や第二陣が突入した地下研究所付近の建物が突如として陥没。深淵のように真っ黒に染まったその区域から現れたのは全長数十メートルにも及ぶあまりに巨大で真っ赤な肉塊。人間の複数の臓器が合わさったかのような歪さと喜色悪さ、最早悪魔とも生物兵器とも言えぬその姿にヨコハマに居る全ての人間は
かつての九頭竜を思わせるその威容、しかしそういった存在は初見でもなくその
\カカカッ/
| 悪魔兵器 | アグ=アバドンの群れ | Lv72 |
\カカカッ/
| 悪魔兵器 | アグ=アバドンの群れ | Lv72 |
\カカカッ/
| 悪魔兵器 | アグ=アバドンの群れ | Lv72 |
\カカカッ/
| 悪魔兵器 | アグ=アバドンの群れ | Lv72 |
\カカカッ/
| 悪魔兵器 | アグ=アバドンの群れ | Lv72 |
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| 悪魔兵器 | アグ=アバドンの群れ | Lv72 |
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| 悪魔兵器 | アグ=アバドンの群れ | Lv72 |
\カカカッ/
| 悪魔兵器 | アグ=アバドンの群れ | Lv72 |
全方位に向けて放たれたそれは血の津波のようで、それを構成する巨大な血の塊のような
「なんだこいつら!?アバドンな事には違いないだろうが……!」
「何でも良い!範囲攻撃で薙ぎ払え!此処の住民にも協力させろ!飲み込まれるぞ!」
「
アナライズをしている暇はない。一刻も早く範囲にてこいつらを撃滅しなければその全てがあれに呑み込まれる。各々の獲物を掲げながら戦士達はその恐怖を押し殺して、その津波に立ち向かう。
「【デスバウンド】!」 「【天扇弓】!」 「【マハンマオン!】」 「【マハムドオン】!」
「【マハラギオン】!」 「【マハブフダイン】!」 「【マハザンバリオン】!」
一糸乱れぬ複数属性による
| アグ=アバドンの | 敵単体に物理属性のダメージを与える。何の変哲もない通常攻撃。 |
放たれた津波、その深淵との交戦が始まった以上、その反撃もまた戦士達に襲い掛かる。アバドンより放たれる攻撃は
問題はそのあまりに膨大な数。此方が1回の攻撃をしてくるうちに相手は10回以上の
「どけっ!物理無効の俺が一番前に出る!テトラカーンを切らすな!」【メギドラオン】
よって有効となるのは必然的に物理無効以上の耐性持ちとテトラカーンとなる。ヤタガラスの男はアバドンの乱打で死亡した仲間達を庇う様に前に出て、指示を出しながらその手にある万魔を燃やし尽くす炎をアバドン達に向けて発射する。
『…………』 【DRAIN】
「やはり、そうか!推定、魔喰いボス!繰り返す推定、魔喰いボス!」
万能属性、それはその名の如く万物に通じる事からそう呼称されている属性である。通常の耐性とは飽く迄別枠、他属性と比較して弱点こそつけないが安定したダメージを通せる事から高レベルにおける明確なダメージソースであり、一種の最適解であると言えた。
だがそれも過去の話。検証の結果或いはインフレの結果か、万能も最早一つの属性として扱われるようになった。万能を軽減、無効化する物も筆頭に一部の悪魔は万能に耐性を持っている事がある。その一つが“魔喰いボス”とカテゴリーされた耐性を持つ悪魔であり、この悪魔は
【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】
アバドンの赤い巨体が複数、その男に覆い被さる。物理無効であるが故にダメージこそないが、単純な質量で押し潰す事が出来るのであれば最早耐性等関係ない。反射であっても、テトラカーンであってもLv72という高レベルで相応のHPを持っているアバドン達は一撃で落ちる事はなく、アバドン達を密集させた上で窒息させれば殺す事は出来る。そうしてその場にいる者達は概ねその全てが包み込まれて
\カカカッ/
| 魔術師 | 城鐘 恵 | Lv80 |
「“魔喰いボス”に電撃弱点が追加*1、そんな所かな。電撃に弱いとされるマザーとの合体によって生まれてしまった弱点なんだろうけど、突ける所は突いていかなくてはね」
再度迫り来るアバドン達を見据え、まるで昔やった最高難易度のEDFにおける赤蟻の群れのようだと若干現実逃避気味の感想を抱きながらシロエは情報共有を行いながら思考を回す。
まずあのアバドンに関しては脱出した東堂より先程情報共有がされていた。曰く冥界門とアバドンと生物兵器マザーが合体した化物であり、恐らく生物兵器マザーの多数の生物兵器を生み出す能力にアバドンのスペックを上乗せして、そのエネルギーを冥界門を用いて魔界から吸収。結果として生まれたのが通常攻撃しか出来ないアバドンを無尽蔵に無限大に生み出す化物。その増殖は
『俺も微かにしか確認は出来なかったが、奴は三身合体の際に
モー・ショボー、あまりレベルの高い悪魔ではないのは確かだ。かの永世ライドウが用いたそれなら兎も角、このインフレした環境において他の悪魔に比べれば其処まで脅威視すべき存在でない事も確かだろう。だがモー・ショボーが習得するあるスキル、それをデビルソースで継承させたのなら話は変わってくる。
| バイナルストライク | IMAGINE出典 |
| 生命力を高純度の爆発エネルギーに変え、特攻後に広範囲に渡る大爆発を引き起こす特技。使用者は死亡するが、対象と、その周囲の敵に対して、残りHP量の割合に依存した物理ダメージを与える。モー・ショボーが習得するスキル。 |
バイナルストライクと呼ばれる生命力の全てを使用した自爆の術。それがもし奴に継承されていたとしてその爆発において消費される生命力が今も増殖し続けるアバドンすら対象に含んでいるのであればそれが起爆した時の被害はこの街、ひいては横浜を超えて神奈川に最悪東京にまで広がって関東全土にまで広がる可能性があった。
最も其処まではいかないだろうともシロエは考えていた。
それらから逆算してマザー=アバドンの推定活動時間は今から約数時間程度。増殖スピードも鑑みるならば態勢さえ整ってしまえば持久戦に持ち込む事自体は可能だろう。その上での最大の問題点がマザー=アバドンの起爆条件。
これも恐らく其処まで正確な条件付けは出来ていないが自身が石亜南の立場なら少なくとも複数の条件を追加する。例えばマザー=アバドンの増殖数による制限。ある一定まであのアバドン達が増殖した所で起爆、これがメインとなる。続いて時間制限、一定の時間が経った後に起爆。これは短すぎればアバドンの数が足りず、長すぎればアバドンの発生を感知した他の区域からのデビルバスター達の救援によって状況が悪化する可能性がある。だがこの規模の怪物なら増援もそう来るのは遅くない。既に異界化も解除されつつあり、外への救援要請は既にしている。よって今から1時間以内程度だとシロエは予測する。他にも条件はあるだろうが主要な物はこの二つ。要するに被害を抑えるにはアバドン達の数を減らしつつ、最速でマザー=アバドンを打倒する必要がある。
「ただ、此方も準備自体は出来ている」
実は事前に脱出したフェイ達から幾つかの情報共有は先に行われていた。その中には今まで完全に秘匿されてきた最悪の生物兵器マザーに関する情報もあり、場合に寄ってはそれが暴走する危険性がある事もまた悪対の白河 大輔によって示唆された。
元よりこういう拠点攻略時においては最後に
ともあれ対策として此方が行ったのがヨコハマレルムの東西南北における迎撃拠点の配置。時間の関係で簡素な物ではあるが、それでもフェイが戻って来て情報を伝えてからあの化物が現れるまでに暫くの猶予はあった。その間に研究所付近を除くヨコハマレルム全体の龍脈を支配下に置き、一種の陣を敷いた。それらを最終防衛ラインとしての防衛戦を今は続けるしかない、少なくとも反撃の態勢が整うまでは。
他の第一陣や第二陣のメンバーの帰還も現状確認されている。
「其方はどうですか、フェイくん」
\カカカッ/
| ウィッチ(♂) | 久遠 フェイ | Lv80(-3) | 全てに強く、破魔吸収。 技・火炎・氷結・呪殺反射。BS無効*2 |
『取り敢えず第一陣と第二陣メンバー、後は第四陣メンバーの離脱は確認できたよ。今は東堂と一緒に脱出した人達回収して、転移しながら迎撃拠点回りながらバフばら撒きしてるけど』
「ええ、引き続き御願いします。それは君にしか出来ませんから」
シロエが通信を通したのは異界より離脱して情報を齎したフェイ本人。彼が第三陣に帰ってきた時は酷い顔色をしていた。片手両足を欠損し、切り離された手足こそあったもののあまりにも削られ過ぎていた為にその場における治療は不可で、最大限此方で治療して何とか手足が三本程足りない事以外は健康に戻った。
本来なら今回の戦いをリタイアすべき状態の彼だが状況が状況であるし、仲魔のサポートに由奈かエリヤに抱き抱えて貰えれば戦えると本人が希望した事もあってこうして無理をして貰っている。シロエ目線、フェイがまだ戦う宣言をした時の由奈の顔がマザー=アバドンより恐ろしくて頭から離れないが何にせよ彼が用いるある魔法が必須だったのは事実だ。
| 自然の助け | 覚醒篇(ウィッカ)出典。戦闘終了まで格闘武器に火・電・氷・物・風のいずれかの相性を与える。重ね掛けした場合、新たに選択された相性を与える。 |
格闘武器事態に属性を付与するウィッカの魔法。これによって武器事態に電撃属性を
これに転移に特化した東堂を組ませての連続転移によってそれぞれの迎撃拠点にそれぞれのメンバーを送り届けた上で
『でも各拠点回ったけどちょっとアバドン達の増殖速度に殲滅速度が大分追い付いてないかも。最初に比べれば大分マシになったけど、このままだと防衛ライン突破されちゃいますよ』
「北と南のバフ撒きは終わりましたか?」
『あのヤタガラスの二人の所だね。終わってる』
「では問題ないので他の拠点に向かってください。既に
『りょーかい。そっちは宜しくね、シロエさん』
「其方も抜かりなく、フェイくん」
通信を切って、再び眼前の戦場に意識を戻す。通信の最中もマハジオダイン自体は喰らわせ続けて、仲魔も同様に電撃を喰らわせている。
喰い止めるのが自分の限界でこれ以上の殲滅を行う事は出来ない。であるのならば“切札”に頼るしかない。
「頼みましたよ、ヤタガラスの御二人」
北と南に存在する簡易的な防衛拠点。其処にはそれぞれヤタガラスより派遣された二人のサマナーが守護に当たっている。
\カカカッ/
| サマナー | 新城直衛 | Lv78 |
\カカカッ/
| 天津神 | タケミカヅチ | Lv71*5 |
「さて、シロエ殿より要請も入った。僕達も動くとしよう」
\カカカッ/
| 巫蠱衆 | 葦名弦一郎 | Lv80 |
\カカカッ/
| 雷電属 | アスタロト | Lv74*6 |
「準備も万全……狙うはあの紅に染まった化物の中心!」
北に新城直衛と必殺の霊的国防兵器であるタケミカヅチ、南に葦名弦一郎とその仲魔であるアスタロトがそれぞれマザー=アバドンを見据えている。この二名のサマナーがこのヨコハマに派遣されてきたのは全くの偶然であり、何らかの必然性があったという訳ではない。
| マカカジャ | SH1出典 |
| 味方全体の魔法攻撃力を1段階上昇させる。4段階まで上昇済みであり、フェイの仲魔のケルプによって付与されている |
| 電撃高揚 | IMAGINE(特徴)出典 |
| 雷の扱いに長けた悪魔。電撃相性のスキル使用時、威力が50%上昇する。タケミカヅチが習得 |
| 武神の威光 | IMAGINE(特徴)出典 |
| 勝利を約束する神の威光で相手を平らぐ悪魔。 斬撃・火炎・衝撃・電撃相性のスキル使用時、威力が25%上昇する。タケミカヅチが習得 |
「しかし電撃弱点とはね。僕達が此処に来たのもある意味運命だったのかもしれないな」
『どのような敵が来ようと我が雷撃にて打ち砕くのみ。何も変わらぬ』
| タルカジャ | SH1出典 |
| 味方全体の物理攻撃力を1段階上昇させる。4段階まで上昇済みであり、フェイの仲魔のテスカトリポカによって付与されている |
| 電撃高揚 | IMAGINE(特徴)出典 |
| 雷の扱いに長けた悪魔。電撃相性のスキル使用時、威力が50%上昇する。アスタロトが習得 |
| 紫電のネックレス | P5R(アクセサリー)出典 |
| 電撃ハイブースタ(電撃属性1.5倍)を習得する。弦一郎が装備。 |
「此処からは恐らく連続発射となるだろう。気張れよ、アスタロト」
『御意。我らの力を此処に示しましょう』
新城が刀を抜き放ち、タケミカヅチはその身に纏う雷撃を迸らせる。弦一郎はその背に背負う巨大な複合弓を構え、その手の槍としか思えぬ程に巨大な矢を番える。アスタロトもまたその弦一郎の構えの呼応してその手に稲妻を収束させて、その発射を待っている。
既に彼らの居る北の拠点と南の拠点にも多数のアバドン達が迫って来ていた。その数は千を超え、万に至りかけている。防衛ラインを突破されればこの化物達がこのヨコハマレルムの外にて民草を襲うのは火を見るよりも明らか。故にその全てを悉く此処で葬らなければならない。
「「薙ぎ払え
| S烈攻の秘法 | デビサバ1出典 |
| バトル開始時、味方全体の物理攻撃力と魔法威力を初期値の25%上げる。新城が習得、発動。 |
| らいでん | 魔神転生1出典。距離2の敵全てに電撃属性の中ダメージを与える。 |
| 極雷電忠義突 | ライドウ対アバドン王(合体)出典 |
| 敵全体に電撃属性の超特大ダメージを与える。雷電属アスタロトが習得する。本来はライドウの刀区分における槍でしか発動が行えないが弦一郎は己の収めるその弓術の応用でそれを大弓による槍状の矢の発射で行っている |
北方より発射された全てをその紫電にて焼き尽くす建御雷の
双方弱点である電撃にして片や
「だがこれだけでは死なんか。弦一郎殿が
「全域に渡る建御雷の雷電、それでも焼き切れなかった。大きく減衰したが増殖スピードは恐らく変わっていない。マザーの特性を引き継いでいる以上、核は何処かに存在する。そして、それはあの露出した本体部分には存在していないのだろうな」
ヤタガラスの二人のサマナーは互いの攻撃を観察し、自身の攻撃も踏まえて一つの結論を下した。
「この矢は特注故にそれ程数はない。それ程長く持久戦は出来ない。だが、それでも」
「今まで泥臭く生き残ってきたのが
場所は移り変わって東の迎撃拠点。此処は第三陣における作戦本部も後方に存在しており、その設備も人員も整っている。それ故に多くのヨコハマレルムの住民達はこの場所にて避難していた。
だからこそなのか避難民がいるこの場所は他の方向と比べてアバドン達の侵攻が特に激しく、ヤタガラス、悪対、そしてヨコハマレルムに居た漂流者、果ては中華マフィアの残党まで投入した総力戦が繰り広げられている。
\カカカッ/
| コマンダー | 白河 大輔 | Lv68 |
「川村にウィル子!周囲への情報伝達と状況確認を怠るなよ!もう少しの辛抱だ!」
\カカカッ/
| 川村 ヒデオ |
「わぁってますけど!こんな大規模な戦いでこんだけの人数の状況確認なんてやった事ないんで色々無理がありますよ!?」
\カカカッ/
| 電霊 | ウィル子 |
『こっちで情報伝達は全部やってるけど大分キャパオーバーしてますよ!アバドン達の増殖スピードもどんどん速くなってきてますし!』
そして各区域で総力戦を行う彼らを作戦本部に居る悪対メンバー達が必死に支えていた。ヒデオと他の幾つかの悪対メンバーが各地からの情報受信、そして状況確認を行い白河・ウィル子にそれを伝達。ウィル子が状況と情報を分かり易い形で要約した上で各地で戦っているメンバー達の情報端末に音声データで情報共有。その上で全体の指揮を白河が行っていた。
「これでも細かな指揮に関しては城鐘さんにやって貰っているが……きついな」
白河は思わず弱音を吐いた。マザー=アバドンとの戦闘が始まってから既に数分以上が経過。最初の衝突の時より情報も出揃い、適切な補助も積んでいけている。それでもアバドンの耐性による性質とその増殖スピードによって初手で多くの戦闘不能者が生まれてしまった。幸い
「来たか!」
その全ては今ここに
\カカカッ/
| 警察官/シャドウ使い | 劉鳳 | Lv83 |
| 法皇 | ナントセイクン | 物理に強く、魔法に弱い*7 |
「待たせてすまない」
\カカカッ/
| シャドウ使い | 真田 明彦 | Lv78(+3) |
| 皇帝 | カエサル | 電撃無効・氷結弱点 |
「待たせたな!」
\カカカッ/
| 魔術師 | 城鐘 恵 | Lv80 |
「白河さん、遅れてすみません。此方も準備が整いました(この二人、声がほぼ同じで紛らわしいな……)」*8
\カカカッ/
| ガンスリンガー | 藤堂 晴香 | Lv66(+4) | 耐性:破魔・呪殺無効 |
「大輔さん、大丈夫ですか!?」
\カカカッ/
| 導師 | 東堂 葵 | Lv77 | 全てに強く、破魔・呪殺無効 |
「ギリギリといった所だな、
「だ!か!ら!ブラザー!違う!違います!」
劉鳳と真田、そして晴香の三名に転移を成した東堂葵、各地に駆け巡りながら指示出ししていたシロエ。
\カカカッ/
| ウィッチ(♂) | 久遠 フェイ | Lv80(-3) | 耐性:全てに強く、破魔吸収。 技・火炎・氷結・呪殺反射。BS無効*9 |
\カカカッ/
| 半羅刹/剣士 | 久遠 由奈 | Lv88 | 耐性:凡そ全てに強く、物理吸収。火炎・氷結・ 破魔・呪殺・精神・神経・魔力・緊縛反射*10 |
\カカカッ/
| ガンスリンガー | 久遠 エリヤ | Lv74 | 耐性:凡そ全てに強く、火炎・氷結・ 破魔・呪殺・精神・神経・魔力・緊縛反射*11 |
\カカカッ/
| 凶鳥 | フレスベルグ | Lv77 | 火炎無効。氷結吸収。破魔・呪殺・緊縛・一部の物理に強い。*12 |
\カカカッ/
| 破壊神 | カルティケーヤ | Lv76(-5) | 銃反射。物理・破魔無効。呪殺耐性*13 |
\カカカッ/
| 神獣 | バロン | Lv76(-2) | 物理耐性・破魔・呪殺無効。全ステータス異常無効(BS無効)*14 |
「フェイにエリヤ、由奈。以上3名も現着だ……一名不機嫌極まっているが」
「……帰ったら覚悟しておいてくださいね、フェイ」
「でも君が無理するなって言った直後に僕が無理してるのは
「は?」
「ごめんなさい」
エリヤに両手で抱き抱えられたフェイにその隣に不機嫌そうな面で剣を握り締める由奈。そして、飛行できる仲魔達が傍に控えている。
「フェイよ、
「色々ツッコミたい事あるけど……そっちも真澄の事、御願いね。宜しく、東堂」
「応ッ!」
東堂は再び
「全体の指揮は一時的に僕の方で預かります。白河さんは彼らに作戦の説明を」
「悪い、城鐘さん。宜しく頼む……では面子も揃った事だし、作戦について説明する」
白河がその手に持つ情報端末よりホログラム状のモニターが浮き上がる。其処に映っているのはヨコハマレルム全域のアバドン達の侵攻及び防衛状況とそれぞれの配置。
「作戦内容はシンプルに東西南北、全方位からアバドン達を反転しながら前へ前へと進んでいって撃滅。数を減らしていきながらタイミングを見計らって突入メンバーをマザー=アバドン内部に向かわせる。メンバーに関しては劉鳳・真田・晴香にフェイ・由奈・エリヤとなる。マザー内部に突入した後の戦術に関しては既に城鐘さんから聞いている筈だ」
・迎撃拠点及び突入メンバーに掛かっている補助
| 全能力強化+4(物理攻撃・魔法攻撃強化に関してはSH1仕様の最高倍率の物。それ以外は主にDSJ仕様の物となっている) |
| 自然の助け:電(戦闘終了まで格闘武器に電撃相性を付与) |
それぞれの迎撃拠点、そして突入メンバーには以上の補助がかかっている。その上で電撃相性を付与した格闘武器は前列或いは全体を攻撃できる武器をそれぞれが装備している*15。
弱点である電撃属性を徹底的ついて、其処に高倍率のバフが加わればアバドン達は一蹴できる。問題は一蹴してもその次に10倍以上の敵が出てくる事だが、それについてもある程度対策は立てられた。
「でも強襲って事は迎撃に穴が開くって事だと思うんだけど防衛ライン突破はされない?」
「其処に関しては問題ない。こっちで対処する……ただ、長くは持たない。チャンスは1回切りだ。お前達が失敗すれば後がない」
「りょーかい。じゃそっちもお任せしちゃって……問題はマザー=アバドンの撃破方法?」
「目星はついている。マザーの事を鑑みれば核があるのは間違いない。というよりそうでなければあの増殖スピードは説明がつかないからな」
アバドンとついているが性質としてはやはりマザーの部分があの怪物の大半を占めている。例えないとしても無尽蔵に増殖し続ける為に必要な冥界門がマザーは取り込まれている。それを破壊さえしてしまえばマザーはあっという間に自壊するだろう。
「問題はその場所だ。推定地点は晴香達がマザー戦った場所、つまり合体を行った場所そのものがマザーの核となっている可能性が高い。ヤタガラスの二人の広範囲攻撃で核を砕けなかった以上、核があるのならそれは地下であるのは疑いようがない」
「文字通り、深淵という事ですか。詳しい場所はフレスベルグとエリヤによって見つけ出せばいいですし、作戦に異存はありません」
「分かった。他に質問はあるか?」
言葉はなく、帰って来たのはそれぞれの決意の目線のみ。死に逝く為ではなくこの先も生きていく為に戦う、その戦意と希望を以て返答とした。
「……では、説明は以上とする。全てをお前達に託す。宜しく頼んだ。それと晴香」
「何?」
そのまま作戦指揮に戻ろうとする直前に白河は晴香に声を掛けた。
「結局、君を此処まで付き合わせてしまったな。その上でこんな危険な突入にも参加させてしまっている。すまない」
「別に良いって。これは<組織>に居た私の責任でもあるんだし……それにすまないじゃ、私気分下がっちゃうんだけど」
「……頑張れよ、晴香」
「うん、任せて大輔さん」
白河は再びシロエより指揮を引き継いで、忙しなく声を飛ばしていく。突入メンバーもそれぞれ配置について、その場に残ったのはシロエのみ。
「作戦開始の合図は僕だったね……やれやれ、大役任されちゃったな」
既に迎撃拠点に居る面子の配置が完了している事も知っている。後は作戦を開始するだけだ。
「此処の龍脈は京都、厳密に言えば平安京に酷似している。石亜南がそのように時間を掛けて、整えたのだろうけど……僕から言えばこれは
東西南北の拠点もこれから起こす事を見越しての事。それに必要な悪魔もまたそれぞれの属性と位置が合うように東堂に設置して貰った。起動権はシロエにある。
「丸パクリというのは芸がないが今回に至っては致し方ない。四神、起動」
東西南北に配置されたセイリュウ、ビャッコ、ゲンブ、スザクを起点とした大規模な結界が構築される。
| 四神相応 | NINE出典。6カウントの間、エリアに繋がってる全てのパス(経路)を消去する。これの発動にはセイリュウ・ゲンブ・スザク・ビャッコの4体が必要 |
これは即ち、石亜南が異界内で起動した侵入者を落とす為の術でもあった四神相応。それをシロエ独自にアレンジして展開し直した物である。四神に関しては自身の仲魔と複数のメンバーと相談して出し合って配置。それらを起点とした四方の結界は最終防衛ラインに沿って引かれた。それによって其処に存在する地形、経路が一時的に消失し、
「これを維持できるのは約1分。再発動に至る為のタイムラグはないが四神の消耗を考えればそう連発できる物じゃない。」
シロエは此処で結界の維持に徹しなければならない。自分達であれば補助を積めば容易に倒せるアグ=アバドン1体もlv72という化物であり、例え1体であっても覚醒者が居ない或いは低レベルの覚醒者しか居ない街に行ったのならば壊滅的な被害を出す事が出来てしまう。故に四神相応の展開は絶対で、その必要性を理解しつつも戦場に行けない事にシロエは歯噛みして
「頼んだよ、皆」
それでも戦友たちを信じて、ただその背を見守った。
四神相応の展開と共に反撃の狼煙は上げられた。迎撃拠点そのものを守りながらの全方位からの逆侵攻作戦。南の迎撃拠点ではアスタロトと弦一郎が稲妻の矢を発射し続けて、マザー=アバドン付近の肉塊に大打撃を与え続けながらも悪対の戦闘メンバー達が前線を押し上げつつあった。
\カカカッ/
| 警察官 | 斎藤 一 | Lv71(+2) | 銃撃に強く、斬撃・破魔・呪殺無効 |
「行きますかぁっ!」【プラズマソード】*16
迫り来るアバドン達、それを電撃を纏った
\カカカッ/
| 幻魔 | シトナイ | Lv68(+2) | 火炎・氷結耐性・破魔無効・呪殺耐性*17 |
「傷を治すぞ!」【メディラマ】*18
\カカカッ/
| 神獣 | ホロケウ | Lv68(+2) | 物理耐性・火炎弱点・破魔無効・呪殺耐性*19 |
「ワオーン!」【冥界破】*20【タルカジャ(SH1)×4】
シトナイが味方全体のHPを回復し、続け様にホロケウが疾走してアバドン達を雄叫びと共に捻り潰す。
\カカカッ/
| 警察官 | 杉本 佐一 | Lv71(+2) | 物理・銃撃に強く、精神・破魔・呪殺無効 |
「バケモン共が……もう好き勝手すんのは許さねぇ!」【プラズマソード】【会心】*21【コロシの愉悦】*22
ホロケウと斎藤が切り開いた道を駆け上がって杉本もまた電磁刀を振るう。元より何らかの
「掛かってこい!俺は……俺達は!不死身の悪対だ!!!」
北の拠点においてはタケミカヅチの雷撃が続け様に降り注ぎ、それ故か殺到するアバドンの数も増えつつあった。タケミカヅチもまた電撃こそ広範囲だが射程自体は短い。故に前線に立つ必要があり、それをアバドン達に襲われるリスクがあった。
\カカカッ/
| 外道/剣士 | 武田 赤音 | Lv75(+4) | 精神・BSに強く、破魔・呪殺無効 |
「で、それを俺達で守るって訳か?」
\カカカッ/
| 八極拳士 | ジョンス・リー | Lv80(+5) | 物理に強く、打撃・破魔・呪殺無効 |
「タイマン以外は苦手なんだがな俺。しかも剣持って戦えと来た」
\カカカッ/
| サマナー | 新城直衛 | Lv78 |
「ま、仕方ないと思ってほしいね。武器も貸してあげただろ?」
それを守る為に前に立つのがこの三人。タケミカヅチの周囲に他のヤタガラスのメンバーを控えさせて、タケミカヅチへの奇襲を警戒しながらも
「だからって【プラズマソード】はないだろ」
「俺も【不動正宗】*23しか持ってねぇから我慢しろよ」
「いや、剣士が刀持っててその言葉吐くのはおかしい」
「俺はもっと鋭い刀剣が好きなんだよ!」
「さて、歓談も其処までだな。準備はいいかい?」
「「応」」
頷くと同時に各々の獲物を構えてアバドン達の群れに突撃する。
「こう振るのさ!」【S烈攻の秘法】【プラズマソード】
「こうか!?」【震脚】*24【プラズマソード】
「はっはっは、全然様になってねー!」【不動正宗】
三者違いはあれど振るわれた刃は確かにアバドン達の集団を三度終わらせる。
【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】
だがやはりというべきか。それでもアバドン達の増殖スピードは加速し続け、殲滅した数よりも大量の波のように群れたアバドンが殺到する。狙いはタケミカヅチのサマナーである新城。彼さえ潰す事が出来れば降り掛かる電撃は止み、侵攻が楽になると本能的に判断したが故の判断した。
「おいおいおい、そいつはいけねぇなぁ」【極・物理見切り】*25【見切り】*26【不動正宗:ATTACK】
「下がってろ、こっちの大将首が取られちゃ御終いだ」【大纏】*27【衝捶】*28
二人の
「すまないね、二人とも。さて、このまま我々も進み続けようか」
「こういう護衛は俺、慣れっこだからな……というかジョンスお前、結局拳で戦ってんな」
「慣れない武器で反撃とか出来る訳ないだろ」
「違いねぇ」
西の拠点はアバドン達の攻撃事態はもっとも手薄と言えた。他の方角のようなアバドンにとって厄介な何かが居たり、本拠点があったり等はない。だが西は海と面していた。それ故にアバドン達が海に落ちる可能性を考慮しなければならず、そうなった場合かなり面倒な事になるのは研究資料から知ることが出来た*29。故に此処の迎撃方法は他とは少し異なる。
\カカカッ/
| サムライ | 月鍔 ギンコ | Lv75(+5) | 物理に強く、破魔・呪殺無効 |
「う、うおおおおっ!真澄殿、ほんとに頼みますよ!?これ某が一番前に立たないといけないんですからね!?」【挑発】*30
\カカカッ/
| Lv85 | 巫女 | 神城 真澄 | 耐性:凡そ全てに強く、火炎・氷結・ 破魔・呪殺・精神・神経・魔力・緊縛反射*31 |
「分かってるわ!」【テトラカーン】*32
【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】
挑発テトラカーン、一種の全裸テトラカーンにも似たそれは相手の攻撃力を上げてしまうという挑発の弱点を逆手にとって敵の火力を最大効率にして攻撃を反射するという戦術である。敵が通常攻撃、つまり物理攻撃しかしてこないのであればこの戦法はまさしく最適と言えた。その証拠に攻撃を仕掛けてくるアバドン達は反射にて自滅していき、その数を勝手に減らしていっている。
\カカカッ/
| シャドウ使い | 桐条 美鶴 | Lv77(+3) |
| 女帝 | アルテミシア | 氷結無効・火炎弱点 |
「この戦法ほんとにヒヤヒヤするな……!」【クイーンウィップ】*33
\カカカッ/
| 導師 | 東堂 葵 | Lv77 | 全てに強く、破魔・呪殺無効 |
「だが今は耐える時だ!ふんっ!」【武器の聖別:電撃】*34【フィジカルエンハンスⅡ】*35【アカシャアーツ】*36
\カカカッ/
| シャドウ使い? | ヴァイオレット・メティス | Lv77(+1) |
| 愚者 | オルフェウス | 雷・闇弱点*37 |
「万が一、テトラカーンが割れてしまった場合には私が【物反鏡】*38を張る、でありますね」【行動待機】
他の者達はアバドンを電撃属性を付与した上で補助を纏って攻撃或いはテトラカーンが万が一割れてしまったその場合への対策に待機していた。
「案ずるな。万が一、何らかの事故が起きて場合は俺の不義遊戯にて一時離脱は行える。その為の配置だ」
此処に東堂が配置された理由も概ね此処で行われる戦法が原因だった。その性質上、テトラカーンがあるうちは無敵だが、それが割れると一気に挑発によるバフが乗ったアバドン達が此方に殺到するという事になる。そうなれば幾ら真澄達と言えど乱打でやられてしまうか、戦線崩壊の影響でアバドン達に呑み込まれて窒息するしかない。それを防ぐ為の緊急回避として転移を行う事が出来る東堂が配置された。
「……でも、東堂。貴方はやっぱりフェイ達の方に着くべきだったんじゃないかしら」
「其方を優先して万が一此処が崩壊した場合に割を喰うのは奴らの方だ。お前達も死ぬ確率が高くなる。フェイもそれを理解していたからこそ、俺を此処の配置にするように進言したのだ」
「それは、そうだけど」
「気持ちは理解しよう。俺も正直
「……はぁーっ!分かったわ。ならもっと前線押し上げるわよ。あの子達の負担を少しでも減らす為に」
「いいだろう!」
視点は再度東の拠点へと移される。ヤタガラスの二名が居らず、作戦本部もあるこの区域が一番の激戦区であり、その場で迎撃を続けながら前進を続ける者達は死に物狂いで戦っていた。
\カカカッ/
| ファイター | アナンタ | Lv69(+2) | 耐性:物理・魔封・破魔・呪殺無効 |
「このやろーっ!物理だけなら効かないもんね!」【物理無効】【デスカウンター】*39
\カカカッ/
| ヤクザ | 花山 薫 | Lv75(+2) | 耐性:物理・銃撃に強く、破魔・呪殺無効 |
「ふんっ!」【物理に強い】*40【仁王立ち】*41【五分の活泉】*42【覚悟の挑発】*43【超反撃】*44
前線を支えるアナンタと花山が攻撃を引きつけながらその度に反撃を繰り返して、その身体が吞み込まれないように只管攻撃を加え続けて
\カカカッ/
| トリックスター | ベネット | Lv66(+3) | 疾風・破魔・呪殺無効 |
「吹き飛ばす!」【マハガルダイン】*45
万が一、敵が密集しすぎた際にはベネットの疾風によってアバドン達を吹き飛ばして距離をリセットする。*46
\カカカッ/
| 治癒士 | ルシエル | Lv74(+5) | BSに強く、神経・破魔・呪殺無効 |
「そろそろ諦めもついてきたルシエルです!」【メディアラハン】*47
最後に後方に居るルシエルが回復を飛ばす。このルーチンを只管繰り返し続けている。何度も何度も何度も、気が遠くなる程に繰り返して目減りするMPとアイテムに焦りを覚えつつも全員がその役割を理解して戦い続ける。
自分達は一人ではない。この場においても他に戦うヤタガラスや悪対の人々が
四方から攻め立てて、凡そ数分が経過しても尚アバドン達の増殖スピードに衰えはない。前線は押し上げられ、その包囲は狭まっているもののそれを継続していくリソースが足りていない。
その現状にアナンタは少しだけ挫けそうになっていた。どれだけ斬っても潰しても溢れ出る
『突入メンバーを投入する!各自攻勢を強めてくれ!』
身に着けている情報端末から声が響く。確か白河といった男だった筈とアナンタはうろ覚えに判断して、意識を少しだけ後ろにやった。
「凄い。あれだけ数が居たのに、ここまで包囲が狭まってる……!」
「だからこそ、このチャンスを不意には出来ない。頼みます、真田さん!」
「了解した!ペルソナ!カエサル!!!」
自分達の後方より駆けてきたのはマザー=アバドンの内部に突入するメンバー達。その先陣を切る真田がペルソナを展開させて、
突入メンバーの中には今まで一緒に戦い続けていた晴香が居た。戦ったと言ってもこのヨコハマレルムだけで、細かい過去とか何かとかそういうのは知らない。それでも何となく分かったのは彼女は普通の女の子であろうとして、戦いや冒険を望む自分とは違う人種だって事。だけどそんな彼女が誰よりも必死な表情で一番危険なマザーの内部に突入しようとしている。
「……へへっ、そっか。友達があんなに必死なら私だけ諦める訳にはいかないね」
戦意を取り戻してアナンタは眼前の敵を見る。マザー=アバドンとの距離はもうそう遠くない。重要なのはあれにへばりついた大量のアバドン。それらが分厚い装甲となって進路を阻んでいる。
「おーりゃああああああああっ!」【ニヤリ状態】
無理矢理
| 大車輪 | IMAGINE出典 |
| 遠心力を利用し、より多くの攻撃を加えることができる特技。1度の詠唱で2発分の装填を行い、使用者の周囲にいる敵に対して、近接攻撃力に依存した物理ダメージを与える。属性は武器依存であり、<自然の助け>によって電撃属性となっている |
振るわれたアナンタの遠心力に身を任せた車輪のような回転斬りはマザー=アバドンの壁面を大きく削り取るが、風穴を開けるに至ってはいない。
\カカカッ/
| ガンスリンガー | 葉山 弘司 | Lv65(+4) | 耐性:銃・破魔・呪殺無効 |
「なら後は!」【ギガスマッシャー】*48【雷神の弾丸】*49
\カカカッ/
| ガンスリンガー | 茂木 冴子 | Lv62(+4) | 耐性:破魔・呪殺無効 |
「あたし達で削り切ります!」【黄金銃】*50【雷神の弾丸】
突入チームの道を切り開くように冴子と弘司より発射された稲妻の砲火。それによってアナンタが削った壁面がはじけ飛ぶようにして崩壊して、一時的に風穴を開ける事に成功する。
「いってー!晴香ー!」
その風穴に突入チームのメンバー達が飛び込んでいき、最後の一人が通り抜けるとその風穴は最初から存在しなかったかのようにアバドン達によって塞がり切る。
「よし!」
これで最早憂いもない。後は彼らがマザー=アバドンの核を破壊してくれることを信じて、只管戦い続けるだけ。希望があるだけさっきより余程楽だ。それ以外の事も考えなくていい。アナンタはサムズアップしながら、ニヤリと笑って再び溢れ出してきたアバドン達に武器を向けた。
マザー=アバドンの突入メンバーはそれぞれ明確な理由を以って選ばれている。まずフェイはそのウィッカとして能力と強力で有用なスキルを持つ仲魔3体を率いる事ができ、それらのメリットは彼が身動きできない状態である事を上回っている。真田で言うのであれば広範囲に渡る電撃魔法とそのカウンター性能が上げられるだろう。他のメンバーもまたアバドンに対する有効打を持つ面子が集められており、それは即ち
\カカカッ/
| 悪魔兵器 | アグ=アバドンの大群 | Lv82 |
\カカカッ/
| 悪魔兵器 | アグ=アバドンの大群 | Lv82 |
\カカカッ/
| 悪魔兵器 | アグ=アバドンの大群 | Lv82 |
\カカカッ/
| 悪魔兵器 | アグ=アバドンの大群 | Lv82 |
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| 悪魔兵器 | アグ=アバドンの大群 | Lv82 |
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| 悪魔兵器 | アグ=アバドンの大群 | Lv82 |
\カカカッ/
| 悪魔兵器 | アグ=アバドンの大群 | Lv82 |
\カカカッ/
| 悪魔兵器 | アグ=アバドンの大群 | Lv82 |
\カカカッ/
| 悪魔兵器 | アグ=アバドンの大群 | Lv82 |
マザー=アバドンの巣とも呼べる体外に比べても極めて大量にアバドンが算出されるその場において
| 前衛 | 由奈・真田・晴香・カルティケーヤ・劉鳳 |
| 後衛 | フェイ・エリヤ・フレスベルグ・バロン |
・突入メンバーに掛かっている補助
| 全能力強化+4(物理攻撃・魔法攻撃強化に関してはSH1仕様の最高倍率の物。それ以外は主にDSJ仕様の物となっている) |
| 自然の助け:電(戦闘終了まで格闘武器に電撃相性を付与) |
「最初からアクセル全開で行くぞ!」【デスカウンター】*51
「続いて電撃を!」【ワンスモア】*52
「了解、ぶちかます!」【マハジオダイン】*53【電撃ハイブースタ】*54
反撃の構えを取りながら、フェイの援護によって再び動けるようになった真田は極大雷撃をアバドン達にぶちかます。
【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】【ATTACK】
眼前により襲い掛かるアバドン達の大群は最早迫り来る壁と同義であり、まずは前衛を削り潰そうと一直線に此方側に突進を仕掛けてくる。
「前に出ます」
由奈が前に出る。その手に持つのはいつもの大剣ではなく、センテイタイセイを合成して作られた合体剣である【如意棒】*55。付与した電撃を纏いながらも彼女は一切の気負いもなくそのアバドンで構成された壁へと真正面からぶつかり合う。
「確かにその質量ならば吸収を持つ私であっても押し潰せるかもしれません。だが」【物理吸収】【防御(手番放棄)】*56
| 引き | 誕生篇(剛剣)出典 |
| 割込行動。相手が防御した時或いは自分が相手の攻撃を防御した時に後方に跳び上がって、間合いを取り、攻撃につなげる技。判定に成功すればペナルティ修正なしで1回、攻撃できる。この攻撃の対象の回避/防御は威力分(剛剣技能値参照。値は60)のペナルティ修正を受ける。 |
| 技の鍛錬 | 覚醒篇(ルール)出典。 |
| 格闘技の技能を持つキャラクターは特定の技能を成長させる代わりに格闘技の特技1つをMPコストの2倍のHPを支払っても使用できる形に変更する事が出来る。<引き>が選択されており、そのMP消費は4である為に<引き>発動時にHP8点を消費している。 |
| 如意棒を用いた全体攻撃。 本来は物理属性だが自然の助けによって電撃属性となっている。 |
敢えて防御姿勢のまま引いて、攻撃を受け続けながらもその合間に反撃を仕掛けてただ只管に
「オオオオオオオッ!!!」【COUNTER】【COUNTER】【COUNTER】
『疑似的ナ貫通ヲ得タ我ガ氷、受ケテミヨ!』【北端の凍てつく風】*57【準氷結貫通】*58
そして由奈が攻撃を受けるのに便乗して発動した真田のデスカウンターが電撃を纏って壁を抉り、アバドン達が倒れる度にフレスベルグの死の氷乱息吹がアバドン達を襲う。準氷結貫通自体には無効以上の相手に対しては大幅な減衰が存在している。だが今は他の仲魔によって
「壁はこれで壊れる!道を作るぞ!」【旋風陣】*59
『全体物理あればよかったんだけどねぇ!銃撃でごめんな!』【天扇弓】*60
『傷ハナイナ。待機スル』【行動待機】
「俺は周囲警戒とアバドンの核探しに専念させて貰う」【行動待機】
『我モ同様ニ』【行動待機】
「私は周囲警戒に徹するよ」【行動待機】
劉鳳の疾風とカルティケーヤの弓乱射によって反撃によって削りに削られた壁は崩壊。その合間を縫ってフェイ達は進み続ける。アバドンの無限増殖に対する無限反撃。勿論、理論上無限というだけであり双方無限という訳ではないが一時的に対抗出来ているこの現状こそこの面子が選定された理由でもある。
待機している他の面子もバロンはテトラカーンによるアバドンの攻撃への対抗とメディアラハンによる回復。実は手番を使っていないフレスベルグとエリヤは周囲警戒とアバドンの核探し。晴香はアバドンの性質の大半が生物兵器であるが故の特攻を持っており、緊急時におけるアバドン達への対応担当。
前衛組は物理に対抗策があるか或いはアバドンの攻撃を避けられるか、そしていざという時も由奈の<カバー>*61がある。後衛組も補助が積まれた現状ならアバドンの攻撃の数発で倒れるような面子ではない。いざという時に動ける人員を確保しながらも攻守万全なPT、急ごしらえではあるが確かにアバドン達への明確な対抗策を持ったメンバーが引き続きその内部を駆け抜ける。
攻略そのものは順調であり、
「フレスベルグ」
『我モ捉エタ。コノ穴ノ下ダ』
全員の動きが内部の巨大な下の見えない穴の前で止まり、フレスベルグとエリヤは共に其処に視線を向けた。
「間違いない。マザー=アバドンの核はこの下にある」
エリヤの発言に全員の目が険しくなった。予想通りと言えば予想通り、場所も鑑みるに核の位置は藤堂奈津子が居たとされる場所に他ならない。問題は其処に到達するまでにこの奈落に向かって堕ちてゆかねばならないという事。
藤堂奈津子及びマザーにおける落下中における攻防は晴香より他のメンバーにも共有されていた。その時のやりたい放題具合を鑑みるにもっととんでもない事が起こる可能性もある。フェイは自身に<飛翔>*62を掛けて、エリヤと共に素早いフレスベルグの背に乗り移った。カルティケーヤの背にはバロンと晴香を乗せて、残りの面子は何とか自由落下でどうにかして貰う他にない。
「それじゃ行こう」
そのまま深淵、奈落そのものと言える巨穴に向かって落下するフェイ達。暗視ゴーグルさえ見透かせない暗闇が周囲を包み込んで、フレスベルグとエリヤの瞳と感覚を頼りに危険を察知していた。
「これは……」
エリヤやフレスベルグが察知するまでもなく、堕ちていく度に周囲の状態は変わっていった。真っ黒だった壁内はアバドンのそれを思わせる人間の臓器の内部のような体色となって、真っ赤な体液がそこら中から噴き出している。徐々にそれらはより強く、濃くなっていき、其処には明るささえ確認できるようになった。そして、その最奥に存在する物。
\カカカッ/
| 悪魔兵器 | マザー=アバドンの核 | Lv102 |
現在の位置より約1km先、この奈落の終着地点に存在したのは赤黒い体色に形容しがたい柘榴のような肉塊。全身に開いた穴からは毒々しい緑の光が漏れ出している。
瞳もないその存在にフェイ達は睨みつけられたような錯覚を受けながら落下を続け、同時に壁内より現れた肉塊で構成されたマザー=アバドンの一部を視認する。
\カカカッ/
| 悪魔兵器 | マザー=アバドンの肉塊 | Lv92 |
\カカカッ/
| 悪魔兵器 | マザー=アバドンの肉塊 | Lv92 |
\カカカッ/
| 悪魔兵器 | マザー=アバドンの肉塊 | Lv92 |
\カカカッ/
| 悪魔兵器 | マザー=アバドンの肉塊 | Lv92 |
\カカカッ/
| 悪魔兵器 | マザー=アバドンの肉塊 | Lv92 |
\カカカッ/
| 悪魔兵器 | マザー=アバドンの肉塊 | Lv92 |
\カカカッ/
| 悪魔兵器 | マザー=アバドンの肉塊 | Lv92 |
\カカカッ/
| 悪魔兵器 | マザー=アバドンの肉塊 | Lv92 |
形状は凡そアグ=アバドンと同様。しかし、そのアナライズの結果は奴がマザーより生み出された別種の存在だと判断する。それがどういう意味を齎すのかはまだ分からない。警戒度をより上昇させながらもマザー=アバドンとの戦闘を始める。
「まずは私が一当てしましょう」
先行して落下している由奈と肉塊の距離が近づく。由奈もまたその異質な存在に最大の警戒を向けながら、来るであろう攻撃に備えて防御の構えを取って
「………ッ!?」
背筋に凍るような最大の死の予感と共にそれを空中において回避した。そうして無防備になった由奈に迫ったのはもう1体の肉塊。
『イレカワル!攻撃ヲ観測シロ!』【瞬転の舞踏】*63
カルティケーヤの背に居たバロンが不義遊戯のある意味オリジナルとも言える位置替えの術にて由奈と位置を入れ替えた。由奈はカルティケーヤの背に、バロンは肉塊との衝突する位置にまで移動。肉塊はバロンにダメージを与える事もなく、その肉体を包み込むようにして拡散した後にバロンを取り込んだ。その瞬間にフェイがバロンをCOMPに強制収納してバロンを回収する。
| マザー=アバドンの | 敵単体を呑み込み、行動不能にする。*64 |
その正体も分かった。合体前にアバドンが用いていたとされる
そして、丸呑みになった後どうなるかも不明。アバドンの元の性質を鑑みるならばすぐに消化して死ぬことはないだろうがマザーの性質が強い現状だとどうなるかは分からない。あまりに不明な事項が多く、凡そ此方の戦ってきた敵の常識外に
一番の問題はやはりそれらがまだ大量に無数に存在している事だろう。当たりさえすればあれは一撃で自分達一人一人を狩り取れる。攻撃さえ当たれば行動不能になるが故に防御も出来ず、反撃戦法も封じられた。だからもう持久戦は出来ない。落ちれば落ちる程に肉塊の密集度は高くなる。其処まで行けば犠牲が発生するのは最早明白で、その上で奴を倒す方法は一つのみ。
「奴より早く、奴を殺す」
神風特攻と言われても致し方のない高速落下による核の最短到達及びその破壊。それしか手段はない。フェイの言った作戦とも言えない作戦にこの場に居るメンバー全員はそれを否認せずに了承した。
「行こう」
残された時間は分からないがあの数を捌いた上で核まで到達するのに必要な時間、そしてフェイ達が耐えられる時間も
「俺達の機動力では核の位置まで到達する事は出来ない」【旋風陣】
「だから、露払いはさせて貰う!」【ソニックラッシュ】*65【マハジオダイン】【マハジオダイン】
最初に動いたのは劉鳳と真田の二人。
迫り来るアバドン達は密度こそアグ=アバドンに劣るものの確かな障害・壁となり、此方を確実に捕らえる
『こりゃ仕方ないかな……僕しか突破口作れなさそうだし、突貫するか。悪いけどこれ終わったら僕COMPに送還されるから落下の用意しといて』
この中で最も機動力のあるカルティケーヤが晴香と由奈を背に乗せつつもさらに加速する。
| 韋駄天 | D2出典。カルティケーヤ専用。 このスキルを持っている悪魔が生きている間、味方全体は次の効果を発揮する。 「物理命中率が15%増加し、クリティカル率が20%増加する。」 |
| 天覇の将 | NINE出典。術者が物理攻撃で与えるダメージが増援を含む味方の生存者1体につき12.5%上昇する |
| 千列突き | デビサバ2出典。敵チームそれぞれに2~7回、物理属性の小威力攻撃。 速の値が対象より高いほど回数増加。 |
アバドン達のATTACKを受ける前にその神速の突進にて振るわれたのはそれを一息にて貫き通す
『我モ続ゾ』【北端の凍てつく風】【準氷結貫通】
カルティケーヤが崩壊させた壁を通り抜けるようにしてフレスベルグもまた加速する。カルティケーヤがアバドン達を倒す度にフレスベルグの周囲には冷気が満ちて、増殖しようとするアバドン達を凍り付かせながら確かなダメージを与えて、カルティケーヤより落下して核を目指す晴香と由奈を見据えた。
最奥にあるアバドンの核まではもう少し。あれは完全に底に根付いているのかかつてのマザーのように移動・透明化する素振りを見せていない。その代わりに防衛戦力として無数のアバドン達が行く手を阻んでいる。そして、フレスベルグが由奈と晴香の元に合流するより先にアバドン達に彼女達が吞み込まれるスピードの方が速い。
「エリヤ、僕を由奈の所に投げつけてフレスベルグと一緒に離脱して」
「いや、俺達も」
「万が一、アバドン達に誰かが呑み込まれた場合にそれを救出する人員が必要なんだ。それにフレスベルグの速度じゃもう間に合わない」
「……分かった。頼んだぞ」
フェイの肉体はエリヤによって持ち上げられ、力一杯に下方に投げ飛ばされる。その勢いをフレスベルグの【ガルダイン】*69による疾風で加速させて、アバドンの攻撃が由奈達に到達するその直前に何とかその周囲にフェイは到達する事に成功する。
「セト!僕達を最奥まで転移!」【悪魔召喚】*70→【セト】
アバドン達の攻撃が自分らを呑み込む前にフェイが召喚したのはセト。セトはその空間転移、その範囲に由奈と晴香も捉えた上で即座に転移の術を発動させる。
その場に居た者達は一瞬にして消失し、アバドン達の攻撃は不発に終わる。フェイ達はもっともアバドン達が密集していた場所を抜けて、ついにアバドンの核を攻撃の射程内に捉えた。
それでも此方に襲い掛かるアバドン達の触手をセトを無理矢理盾にして凌ぎ、吸収される寸前にCOMPに収納。晴香、由奈、フェイが奈落に底へと着地して三方より眼前にあるアバドンの核を見据えた。
「行ってください!」【煌天の会心Ⅲ】*73【
核が自身を守ろうとその身に肉塊を集中させて障壁を構築する。それを由奈の如意棒が一撃で吹き飛ばし、間髪入れず晴香が肉塊のすり抜けながら核にその刃を突き通す。
「これで…「まだ終わってない!」えっ」
その瞬間、晴香の肉体が肉塊の破裂によって壁に吹き飛ばされてその腕が壁内より這い出たアバドンに取り込まれた。
「……核の周囲に透明化した肉膜を展開していたんだ。さながらバリアのように」
先程の一撃で終わると誰しもが思っていたが、その一瞬でアバドンに上を行かれた。核の周囲に透明化した肉塊を展開してそれによる<カバー>。それによって晴香の突き立てたナイフは核に到達する直前で止まってしまった。
\カカカッ/
| 悪魔兵器 | マザー=アバドンの肉塊 | Lv92 |
\カカカッ/
| 悪魔兵器 | マザー=アバドンの肉塊 | Lv92 |
\カカカッ/
| 悪魔兵器 | マザー=アバドンの肉塊 | Lv92 |
そして上空からは豪雨のように多数のアバドン達が此方に向かって降り掛かるその姿が見える。一面に敷き詰められようとしているそれは回避する事は晴香であっても不可能だろう。核を叩こうとしても既に肉塊を核は纏っており、後一歩の所で届かない。
| 派遣指令 | 200X(神威)出典 |
| 日常GP以下のレベルのキャラクターを派遣して、戦闘に参加或いは情報収集や護衛等の任務を与える事が出来る。 |
瞬間、誰にも予期していない事が起こった。突如として出現した妖精、恐らくピクシーが発動したのはフェイが覚えている物と同様の【ワンスモア】。妖精はそれを発動した後に消失し、その姿を視認する事は出来ない。だが最早そんなことはどうでもいい。
「由奈!」
「分かってます!」【煌天の会心Ⅲ】【
誰がそれを成したのか、それは今は考慮に値しない。重要なのはチャンスを得たという事。由奈が動く事によって再びアバドン達が吹き飛ばされた。核を叩く、最後のチャンスが生まれる。
「晴香さん!」
アバドンに呑み込まれるその寸前に晴香が生物兵器のみに行える
マザー=アバドンもまた自らの死が間近に迫っているのを感じて、フェイに向けて多数の肉塊を降らせる。それは面における制圧であり、天井その物が迫り来るそれであり回避は出来ない。
「これ以上、貴方を傷つかせてなるものか……!」【カバー】*78
「……っ!」
それをフェイは由奈に任せて、振り返らず両足のない身体を魔法で無理矢理飛翔させた。マザー=アバドンはその増殖スピードをさらに増して、既に核に再び肉塊を纏いつつあった。削っても削っても、奴はただ防御にリソースを割いてその身を守る。それだけで勝てるから。
此方に特攻を仕掛ける
マザー=アバドンは勝利を確信したかのような不快な呻き声をあげて
「……」
フェイはただその瞳を見開かせて、肉壁に迫る。肉壁越しではどうあがいても核にダメージは通らない。由奈や晴香がやったように肉壁を排除してから核を叩くという工程が必要不可欠であり、それを行う時間はない。
「やっぱり、彼女はおまえの天敵だったね」
だからこそ、フェイが狙ったのは肉壁に存在したある一点……
「これで、今度こそ終わり」
| 諸惑星の加護 | 覚醒篇(ウィッカ)出典 |
| 敵単体にダメージを与える。このカルトマジックは相性無し(万能・100%・相性無視と判断)や相性:禁(緊縛相性)以外の相性を自由に選択する事が出来る。威力はウィッカの技能値参照により中~大ダメージ程度(60~)。本来は覚醒篇内の物しか選択できない筈だが、この世界における属性は拡張されており、術者は制限がある物以外の既知の属性をこの魔法の相性として選択できる。電撃相性を選択 |
フェイの片手より迸る青白い雷光。自らの片腕すら内側から焼き尽くしながら、晴香のナイフを握り、核へと突き立てた
全てのMAGを籠めた電流がナイフ越しに核へと注がれていく。核に存在する穴より溢れる光は緑色の光よりフェイの雷光に塗り替えられ、つんざくようなマザー=アバドンの悲鳴が今は心地良い。
同時に崩壊するマザーの壁内、その中から取り込まれたと思われる仲間達の姿を薄れゆく意識で視認した。その中に傷のない由奈の姿があったのを最後に確認して
「よかった」
フェイは微笑んで、その意識を落とした。
・
・
・
ヨコハマレルムにおける一連の戦い。経過時間は合計で概ね1日。最早その原型を保っていないその街に朝日が昇っていた。結論から言えば、マザー=アバドンは完全に討滅された。
突入チームがマザー=アバドン内部に侵入後から約十数分後、突如としてマザー=アバドン本体がスライム状に崩壊。周囲に攻撃と侵攻を繰り返していたアグ=アバドンもまた消失して、その場に残った物は何もなし。戦いは此処に終結した。
\カカカッ/
| Lv100 | 合一神 | オベロン=ティターニア |
「これにて一件落着、とそんな所かな。ま、事後処理の方が大変だろうがね」
そのヨコハマレルム全域を見渡すように遠眼鏡越しにそれを見つめていたのは
\カカカッ/
| Lv91 | 妖精 | クーフーリン |
「しかし、あれだけで宜しかったのですか?」
オベロンの傍に控えていた彼の仲魔、クーフーリンが疑問を口にした。
「何がさ」
「介入自体はあの<神威>以外にも出来た筈。その気になれば彼を確保できていたかもしれません」
マザー=アバドンとの決戦の際に<神威>を発動させてピクシーを投入させたのはオベロンであり、その他も戦いの趨勢もオベロンは全て見ていた。もっとも重視していたのはフェイを追う事だったが
「あの戦いに介入するのは色々とリスクがあった。エデンに顔を覚えられたらマジで困るしな。折角ここまで隠密して裏方やってきたのにそれが全部ぱーになっちゃうのは避けたかったんだよ。本気でフェイが殺されそうになったりしたら、その時は迷わず介入したさ」
本音を言うならばオベロンはもっと介入したかった。オベロンの最終目的は飽く迄フェイの確保であり、
「それに私が此処に来た理由はそれじゃあない。フェイが居たのも俺にとっては偶然に過ぎないし、二兎追うものは一兎も得ずというこの国の言葉もある……その辺り介入しなかったからこそ目的の情報を入手できたのさ」
オベロンが確保したのは悪魔化ウィルス関連の情報記録及びその資料の大半、そして鴻上博士の研究資料だった。
「一番乗りで来れたからね。悪魔化ウィルスの情報はコピって、あの名前も呼びたくないあれの研究資料に関しては原本そのものを抜き取って、後の情報は大体消滅させた。色々と残しておくと厄介だったし」
悪魔化ウィルスに関しては正直興味はないのでさっさと上に投げて、鴻上博士の研究資料をオベロンは確認した。
「少なくともあの子は
心底不快な表情を浮かべながらも頁を捲る。オベロンはフェイにあの場で遭遇してからずっとその動向と過去を追い続けてきた。それは偏にフェイという存在を探る為で、彼が過去に失ってしまった自分達の子供との同一存在であると確信しているが故の行動である。
「……これ以上は駄目だな。あの博士、無駄に情報を抹消している。もう死んでやがる癖に」
「今回も無駄骨ですか」
「いや、何となくフェイの正体は掴んだ。撤収しよう」
「御意」
自身がフェイと出会って得た感覚と鴻上博士と共に居たという事実。これらからある程度ではあるがフェイの正体に当たりは付けられていた。とはいえそれ以上の情報を探るとなると流石に時間もかかり過ぎるし、今までのようなコソコソした動きが出来なくなる可能性もある。
故に最早情報収集をするメリットはなく、オベロンは時が来るまで闇に身を隠す事を選択した。この世界における戦いはもう間もなく確実に激化する。世界中の者達が今まで以上の戦いを繰り広げる事となり、高位のデビルサマナーであるフェイはその最前線にて戦う事となるだろう。時を待てば、いずれ介入の機会は必然的にやってくるとオベロンは判断した。
「時が来れば会いに行くぞ、フェイ。お前が何者なのか、問いただす為にな」
・後書き
くぅ~疲れました。これにてヨコハマレルム完結です!(エピローグはありますが戦いは本当に終わり)。色々他に書きたかった事もあったと思うんですが大体頭の中から吹っ飛んだので思い出したら適当に補完できる所は補完していこうかと思います。個人的には色々楽しくもあり、2万文字以上の戦闘を連続で書き続けるのは良い経験にもなったし、凡そ登場キャラ全員を活躍させられた感じはありますがアホ程疲れるし時間も掛かるので、次回からはその辺りの負担も踏まえて書いていきたいです。
<新城直衛&タケミカヅチ+葦名弦一郎>
色々考えた結果ちょっとしか出せなかったが、この人達居なかったら殲滅スピードが絶対的に足りてなかった。タケミカヅチはもうなんか魔改造させて頂きました。必殺の国防兵器はここまで滅茶苦茶でもええねん!(許可は取った)。新城さんは元キャラがデビサバなので取り敢えず憶測で先制発動スキルだけ使わせました。これでスキルなしの純サマナーだったり他にビルドが存在したりした場合、私は腹を斬らねばなりません(恒例行事)。弦ちゃんは取り敢えず独自解釈で槍状の矢を弓で発射とかいう荒業をやっている。多分ダークソウルでもやったんでしょう(SEKIROはない世界線)。
<プラズマソード先輩>
今回の戦いのMVP。ソルハカ出典・店売り・強い前列武器と良い事尽くめな武器。多分本来は色々な前列攻撃武器が使われている筈だが作者がそういう武器探すの大変になってやめてしまった。よってプラズマソードを持った集団がアバドンにチェストし続ける羽目に。
<久遠 フェイ>
戦い終わって大体身体もボロボロ、MAGもボロボロだったけど由奈が無事だったのでにっこりして気絶した。仲魔も酷使しすぎたので帰ったら何とか機嫌を取ろうと考えている。
<マザー=アバドン>
大体の説明は本編にある通りなので省略。裏話として石亜南は冥界門事態は結構前からコツコツ作っており、それにマザー=アバドンの防衛機構や基本的な仕組み等は記載していた。それが何処まで適応されたかは分からないが石亜南は地獄で専用の団扇振りながらマザー=アバドンの事、応援してたと思うよ多分。後、セプテントリオンみたいな設計に石亜南がしたので雑魚倒しても経験点は概ねカス。他のメンバーは平均的にレベル+1~2程度(アバドンとのレベル差によっては+3以上にも)上昇して、フェイのみ核を討ち取ったのでレベルに+4されている。
・今回のリザルト
ざっくりとした今回のリザルトです。戦いの流れを変えた影響でほびーさんに渡したリザルトとはちょっと差異があります。なので何か本編と違ったりしたら大体本編の方が正しいという事で御願いします。
・ロストキリギリス組
Lv84 <ウィッチ(♂)>久遠 フェイ
Lv88 <剣士>久遠 由奈
Lv75 <ガンスリンガー>久遠 エリヤ
Lv85 <巫女>神城 真澄
・シャドウワーカー
Lv79 <シャドウ使い>真田 明彦
Lv78 <シャドウ使い>桐条 美鶴
Lv77 <シャドウ使い>メティス
・悪対
Lv84 <警察官/シャドウ使い>劉鳳
Lv72 <警察官>斎藤 一
Lv72 <警察官>杉本 佐一
Lv70 <幻魔>シトナイ(アシリパさん。杉本の仲魔)
Lv70 <神獣>ホロケウ(杉本の仲魔)
ヒデオ&ウィル子は戦闘要員ではないのでレベルは除外(こちらでは表記せず)
・寄生ジョーカー組
Lv69 <ガンスリンガー>藤堂 晴香
Lv64 <ガンスリンガー>茂木 冴子
Lv67 <ガンスリンガー>葉山 弘司
・ヤタガラス組
Lv79 <サマナー>新城直衛
Lv81 <巫蠱衆>葦名弦一郎
・キリギリス組
Lv81 <魔術師>城鐘恵
Lv78 <導師>東堂葵
Lv77 <外道>武田赤音
Lv82 <八極拳士>ジョンス・リー
Lv76 <サムライ>月鍔 ギンコ
Lv75 <治癒士>ルシエル
Lv76 <ヤクザ>花山薫
Lv70 <ファイター>アナンタ
Lv68 <トリックスター>ベネット
成功した場合、相手に1回攻撃をする事が出来る。相手は回避や防御に威力分のペナルティ修正を受ける。威力は速剣技能値を参照
種族が生物兵器である対象或いは生物兵器が混じった存在に対して以下の効果を発揮する。
・このキャラクターが生物兵器に対して行う攻撃は全て対象の属性に関わらず弱点攻撃となる
・生物兵器に攻撃する場合、その攻撃をターン中1度だけ即時効果によって行う事が出来る。
・命中率、回避率、ダメージ、クリティカル率が大幅に上昇する。