真・女神転生オタクくんサマナー外伝 -ロストキリギリス- 作:名無しの骸骨
胎児よ 胎児よ 何故踊る
母親の心がわかって おそろしいのか
北の丸公園を中心とした戦いが始まってから凡そ数十分。公園中心部に現れた秘神カッパとそれが放出していると思われるMAGの含まれた大量の水と妖鬼スイコ。これに対抗する為にキリギリスのDB達や666部隊が対応に当たり続けていた。
\カカカッ/\カカカッ/\カカカッ/
| Lv89 | 巫女 | 神城 真澄 | 耐性:凡そ全てに強く、火炎・氷結・ 破魔・呪殺・精神・神経・魔力・緊縛反射*1 |
| Lv70 | ファイター | アナンタ | 耐性:物理・魔封・破魔・呪殺無効 |
| Lv82 | 八極拳士 | ジョンス・リー | 物理に強く、打撃・破魔・呪殺無効 |
| Lv76 | ヤクザ | 花山 薫 | 物理・銃撃に強く、破魔・呪殺無効 |
真澄が
\カカカッ/\カカカッ/\カカカッ/
| Lv■■ | 軍勢 | 自衛隊666部隊 |
| Lv78 | 導師 | 東堂 葵 | 全てに強く、破魔・呪殺無効 |
| Lv68 | トリックスター | ベネット | 疾風・破魔・呪殺無効 |
| Lv79 | サマナー | 新城直衛 |
| Lv74 | 天津神 | タケミカヅチ*2 |
前衛陣の奮闘によってカッパ付近は何とか抑えられてはいるものの外に流出しようとするスイコ達はそれこそ無尽蔵に居た。それらの掃討及び前衛の援護・サブ回復を666部隊が、前衛のメイン回復はベネットが担当。東堂が全体を見つつカッパ・スイコという存在を観測及び解析し続け、新城はタケミカヅチと共に広範囲電撃による状況のリセットを行っている。
\カカカッ/
| Lv81 | 魔術師 |
「戦線の安定化できてる……けど、このままではやはりジリ貧か」
そして、眼鏡を掛けた魔術師兼サマナーであるシロエが全体を指揮を取りながら状況の確認を行う。スイコという対象を倒す事はハッキリ言って簡単だ。群れをなしているとしてもスイコ達の弱点は電撃*3と決まっており、それはかつてヨコハマレルム*4で相対したアグ=アバドンと同様の物。此処に揃っている面子はそれらを打倒した者達であるから、果てのない耐久戦にも慣れている。
無限に増えると言えど、一度に押しかけてくる物量自体もアグ=アバドンには及ばず、物理や万能も通じる以上は眼前に存在するそれらを打倒する事も難しい話ではない。
「(あれらは増えているんじゃない。倒された個体が消失してから其処から間髪入れずに別の個体が現れている)」
そもそも魔界よりエネルギーを吸収していたマザー=アバドンと違い、カッパは龍脈よりMAGを奪っているだけで無尽蔵のエネルギーを得ている訳ではない。ダイテングのように魔界の門を開く事も出来ないカッパではこれだけの大量召喚は例えスイコの霊格が低くとも無理がある芸当であった。
「海より生じた物が海へと還り、そしてまた海より生まれる。海とは原初の母であるからな」
「戻りましたか、東堂さん」
前線で援護をしていた東堂がシロエの隣に並ぶ。
「俺の<真空投げ>*5で水面の外に投げ飛ばしても、やはり駄目だった。どのような方法でスイコを打倒或いは戦線外に押しやったとしても結果は変わらないらしい」
「となると送還系もアウト、と。ならあれはやはり」
「ああ、この水面上限定の無限の産まれ直しだ。どうもこの水も海水と似た成分で構成されている」
倒されたスイコはMAGを発生させずに気づけば水に溶け落ちるように消失し、其処から
アグ=アバドンが無限増殖による絶え間ない攻勢であるのならばスイコ達は数を只管に一定数維持したままの防衛が得意だった。薙ぎ払った敵がまた現れれば嫌でも脚は止まり、倒しても倒しても数秒毎に何度でも現れる。その上で倒した或いはカッパの影響範囲外に出たスイコのMAGは水面へと強制吸収されていき、そのエネルギーを元にスイコを再出現。それは即ち無限に放出されるエネルギーではなく、繰り返され続ける無限機関だった。
「其処まで仕様を見抜ければまだやり用はありますが、カッパ本体の動きも厄介です」
| 200X(神威)出典。改変スキル |
| シーンまたは戦闘終了まで使用者は火炎無効を得る。また、氷結相性の攻撃がクリティカルした場合、2倍ではなく3倍のダメージを与える。使用者が格闘攻撃を行う場合、相性を氷結に変更してもよい。この効果は強化系スキル或いはシーンBGMの変更で解除されず、このエネミーの消失を以てのみ解除される |
| 始まりの一滴 | D2出典。アプスー固有(劣化) |
| 氷結貫通を得る。クリティカル率100%増加。自身のバトルスピードへの影響が50%増加。 1ターン目開始時、連動効果「味方全体をリディア状態にする。」 自身が生存中、味方全体は次の効果を発揮「MPの自然回復量が増加する。さらにリディア状態のとき、全ての状態異常にかからなくなり、受けるダメージが20%減少する。」自身を含む味方が悪魔を倒したとき、連動効果が発動「味方全体のステータス弱体化効果を解除し、味方のプレスターンアイコンを1つ増加させる。(1ターン中1回)」 |
| ナハルの裁き | D2出典。ヤム固有。2ターンごとの自分のターン開始時、次の連動効果が発動。「敵全体に氷結属性の大ダメージを与える。攻撃成功時、2ターンの間、敵全体の回避と命中を20%減少させる」 |
| 始原の轟渦 | D2出典。アプスー固有 |
| 敵単体に氷結属性の超絶ダメージを与える(物理攻撃扱い)。攻撃成功時、連動効果が発動「1ターンの間、敵全体の攻撃力・防御力・回避と命中を20%減少させる。 」このスキルによるダメージは死亡時踏みとどまる効果を無視する。このスキルは1ターン1回までしか使用できない |
| ティタノマキア | 真4F出典 |
| 敵全体にクリティカル率30%の物理属性氷結属性の特大ダメージを与える。アプスーが習得する |
| クエイク | RONDE出典(劣化) |
| 攻撃対象とした敵と隣接する敵にも物理属性氷結属性のダメージを与える。浮遊する敵には無効。大地を揺るがす無限射程攻撃。アプスーが習得する。その射程は水面が広がる区域にまで限定される |
| リディア | D2出典 |
| 3回行動するまでの間、味方単体をリディア状態にし、行動する前にHPを回復する |
カッパ本体の動きは極めてワンパターン。物理攻撃を貫通を持つ氷結に変換しながらの
耐性面も物理に強く、四属性には弱いが神経・魔力・精神・破魔・呪殺無効*6と概ね隙はない。加えて2ターン毎に大ダメージと
「単騎でもシンプルに厄介なボスだ。これにあの無尽蔵のスイコ共が群がり
「此方が受けたダメージを鑑みるにあの秘神の力も増幅されています*7。
秘神カッパはその間抜けとすら言える名前とは裏腹に要塞のような強度を誇っている。地上は水で満たされ足取りが悪く、無数の雑兵が湧いて出て妨害してくる。それに手を取られれば遠距離から砲撃が飛んできて吹き飛ばされ、結果的に前に進めない。
何とか交戦距離に入り、カッパを打ち倒そうとしても自然治癒とその防御を貫けずに短期決戦では片はつかずにスイコにまた襲い掛かられて補助による強化・弱体化も<デカジャ><デクンダ>によって解除される。
唯一開いている空からの攻撃は量も質も優れていないのであればカッパの対空迎撃されるリスクが大きく、じりじりとリソースだけが現状削られていっていた。
「
「モーマンタイだ」
| 透視 | 基本システム(内気功)出典。壁の向こうの物や袋の中身などを看破できる |
| 察気 | 基本システム(内気功)出典。悪魔や害意の存在の察知、罠の察知 |
東堂が行った解析は内気功を複数利用したカッパ内部並びにその中に潜む何かを見破る為の物である。他にも他メンバーの感じた事や違和感、シロエのアナライズ等の情報を全て統合。幾つかの仮説を脳内で展開しながら秘神カッパの正体を暴き出す。
「大まかにという形ではあるが俺が論理的に、Ms.神城が直感的に答えを導き出している。今から口頭だが順序だってそれを説明する。結論だけを言わないのは過程も観測において重要だからだ。この場に居ない幾名かには情報端末を通じてという形にはなるがこれを元に行動を起こしてほしい」
「指揮は既にパターン化して、トラブル時の対応も伝達済みです。補助も配り終えてますから構いませんよ」
カッパという敵は強大なれど、今に至るまでそういった難敵と相対してきたDB達もまた強靭である。リソース面で言うのであればすり減っているがそれもシロエの指揮によって最小限に抑えられて、カッパの動きにも慣れつつあった。補助は積み上げられて、盤面は整っている。後必要なのはそれを撃ち砕く為の最後のピースだった。
「まずあの秘神は本来秘神ですらなく、一から作り上げられ構築された悪魔の兵器だ。アプスーがメインに混ぜ込まれているが、それすら本質ではない」
秘神とは性行為等の不浄なる物或いはマイナーな信仰、その行いそのものが秘されている神に分類される小種族だ。それらは総じて秘されているという自体を己の力に昇華し、秘神カッパもまたそうであるからこそ秘神と定義されている。
「そして、あれが秘神を曲がりなりにも名乗れているのは作り上げられる過程にある物を秘して隠しているからに他ならない。カッパという名前もメインで使っているアプスーといった海神の要素もそれを包み隠すベールに過ぎない」
そもそもカッパという存在が秘神に至るには零落した水神という要素が必要不可欠だった。現に墨田区に出現したとされる秘神:新化カハク*9はカッパと確かな関連を持ち、秘神へと昇華された存在だ。
だが此処に居るカッパにはそれがない。零落した水神という要素はアプスー・ヤムといった原初の海神によって塗りつぶされ、カッパという要素も水面より溢れ出しているスイコ達以外に存在しない。故に本来この神がアプスーではなく、カッパを名乗れているという事がおかしかった。
「アプスーの要素を欲したのは単純明快に強いからとこの海にも似た水を放出するのに必要不可欠だったからだろう。カッパという要素は……恐らくスイコを出すのに必要だったからだろうな。だがそれら二つを併せ持つ高位悪魔の創造など、どんなに合体技術に優れていようとそれだけでは出来ない。こいつは異常なんだ」
秘神カッパはその力の比重があまりにアプスーに偏り過ぎている。劣化しているとは言え、此処まで権能を振り回しながら他の悪魔の要素を補完するとなればその混沌とし過ぎた構成に身体も精神も耐え切れずに消散する。
「本来繋がり合う筈のない要素を複合し、合一させる。それだけの力を持つには相反する何かが必要であり、こいつはそれを秘密を以て無理矢理釣り合いを取らせている。隠した真実を重石のように使ってな」
秘神カッパはその存在自体が本来有り得ない。その前提がある中で何故目の前の存在が成り立っているのかと東堂はこの戦闘中ずっと考えていた。何故カッパでアプスーである必要があったのか、何故生み出す悪魔は全員スイコなのか。そもそも何故水の中からスイコが溢れ出し、無限に産まれ直しを繰り返しているのか。
あらゆる疑問はスイコとカッパの中身を見る事で凡そ解き明かされた。その悍ましさもだが
「阿修羅会が繰り出してくる秘神は多くの人間を原材料として利用しているが、それはもう最早秘密でも何でもない。さらなる禁忌に手を伸ばしているのは明白で、秘神カッパはその集大成の一つとも言える厄ネタだよ」
阿修羅会ならびに花鳥風月が手を伸ばした禁忌は最早数えきれない。人間合体は勿論の事、赤玉・スピリア製作の為に人体を弄んでは赤子の脳すら抽出。悪魔でさえも物のように扱ったそれはまさに外道の極みと言えた。
そんな組織にある鼻高の悪魔が手を貸した。もっと効率的な方法を知っていると嘯き、主である少女と共に災厄を作り出したのだ。それは神話の主神の力に釣り合い、安定化させる程の思いが込められていた。
「俺がカッパとスイコの内部状態を見て、把握したあれらの正体。この海水に酷似した液体に含まれる多量のスピリア。込められた名と思い……其処から推察できる奴らが行った禁忌の真実」
其処から告げられるカッパ並びにスイコの正体。多くの者は戦闘に集中しているが故に聞けないが、それを聞くべく耳を傾けていた者達は冷静を保ちながらも憤りと困惑を露わにしていた。
「ま、俺達に出来るのはあれを倒す事だけだ。看破された秘密をカッパに打撃を与えると共に暴き出す。問題は外部への水の流出だが……」
「それなら、既に用意は出来ています。皇居付近で水と波を押し返している夏油さんとは連携を取っていましたから。タイミングさえ合わせてくれるのであればいつでもどうぞ」
「流石だよ。であるのならもう待つ必要はないな、Ms.神城」
一時的に666部隊に前衛の抑えを任せた真澄達が後方へと下がり、回復と補助を受けながら並び立つ。
「こっちの準備も出来ているわ。一刻も早く、あの秘神を暴きましょう」
涼やかな声音でそう告げる真澄の手は痛い程に握り締められている。長い戦いの果てに突きつけられた真実を知って、それを今暴露する。この場に居る全ての者にとってそれが最善であると信じているから
「では!」
シロエの言葉と共に
「夏油さん!」
『分かっている。二重結界といこうじゃないか』
| 四神相応 | NINE出典。6カウントの間、エリアに繋がってる全てのパス(経路)を消去する。これの発動にはセイリュウ・ゲンブ・スザク・ビャッコの4体が必要 |
シロエと皇居を守る近衛、夏油傑が展開したのは四神相応。即ちこの公園区域の経路を封じる結界を内側と外側から展開した。二重結界による遮断は浸水を押し留めながら、外へのスイコの出現も封じ込めているがこれにより公園内部の水深並びにスイコの出現数が著しく上昇しつつあった。
「だからこそ速攻で片をつけなければならない!タケミカヅチ!」【S烈攻の秘法】*10【タルカジャ】*11
『供物に捧げられし哀れな魂よ!汝らの宿業、我が雷にて浄化せん!』【らいでん】*12【電撃高揚】*13【武神の威光】*14
一瞬で瞬く間に大波と共に溢れ出したスイコ達が稲妻によって全て薙ぎ払われる。数秒で復活するがそれでも数秒は稼げるとその一瞬の後に全ての者達が駆け出した。
それを咎めるが如くカッパが動く。距離が離れているが故に他の攻撃は届かないが、唯一持つ砲撃であるのならこの空間の地上に居る者であれば全て砲撃が可能。空中に浮かべた巨大氷塊を圧縮し、音速にて射出する。計三回の砲撃が突撃を敢行する人間達を射抜こうとして
射出した氷塊は真澄達が事前に展開していた炎の壁によって遮られ、消失する。幾名かの壁の影響を受け切れなかった者も最大まで積んだ
\カカカッ/\カカカッ/\カカカッ/\カカカッ/\カカカッ/\カカカッ/
| Lv52(+30) | 妖獣 | スイコ |
| Lv52(+30) | 妖獣 | スイコ |
| Lv52(+30) | 妖獣 | スイコ |
| Lv52(+30) | 妖獣 | スイコ |
| Lv52(+30) | 妖獣 | スイコ |
| Lv52(+30) | 妖獣 | スイコ |
| Lv52(+30) | 妖獣 | スイコ |
| Lv52(+30) | 妖獣 | スイコ |
| Lv52(+30) | 妖獣 | スイコ |
| Lv52(+30) | 妖獣 | スイコ |
| Lv52(+30) | 妖獣 | スイコ |
| Lv52(+30) | 妖獣 | スイコ |
距離は縮まり、数秒経った後にスイコ達の群れが道を阻む。数は変わらずに大量で倒したとしても数秒で復活するのはカッパを倒すまで今までもこれからも変わる事はない。
「けど産まれ直しで増殖じゃないってんなら!」
| 子守歌 | DSJ出典。敵全体に基礎確率70%で睡眠を付着させる。ベネットが発動 |
それを止める手立てがあるとするならば、それはスイコの打倒ではなくその足止め。行動不能系による状態異常で動きを止めてしまう事が最善だった。その場に居る最前線のスイコ達の七割はベネットの<子守歌>にて眠り、残り三割は前に進むと同時に薙ぎ払われる。
\カカカッ/
| Lv■■ | 自衛官 | 二宮匡貴 |
「レッド・バレットが使える者はそれで動きを封じろ」【ハウンド:レッド・バレット】*15
\カカカッ/
| Lv■■ | 自衛官 | 柿崎国治 |
「掃射で薙ぎ払う!倒れなかった奴に石化が付与できればそれで良い!」【SPAS12】*16【レッド・バレット】*17
\カカカッ/
| Lv■■ | 自衛官 | 村上鋼 |
「退路は俺達で確保する。遠慮なく行ってくれ」【旋空孤月】*18
追撃する様に666部隊が踏み込み、奥に控える大量のスイコ達を状態異常で足を止めさせながら真っ直ぐに道を切り開く。そうして真澄達の視界にカッパの姿がはっきりと映った。
\カカカッ/\カカカッ/\カカカッ/\カカカッ/
| Lv72(+30) | 軍勢 | スイコの群れ |
| Lv72(+30) | 軍勢 | スイコの群れ |
| Lv72(+30) | 軍勢 | スイコの群れ |
| Lv72(+30) | 軍勢 | スイコの群れ |
| Lv72(+30) | 軍勢 | スイコの群れ |
| Lv72(+30) | 軍勢 | スイコの群れ |
守るように或いは縋るようにしてカッパの傍に群れるスイコが軍勢化した上で波と共に再び襲い掛かる。10秒も経たないうちに水量は30cmから50cm程度にまで昇り、凡そ津波とも言える濁流が迫っていた。
「アナンタ!」【マカラカーン】*19
「分かってるって!」【物反鏡】*20
迫る攻撃は
振るわれる巨腕によって大気が揺れ、波そのものが押し返される。軍勢として集ったスイコ達も散り散りに吹き飛ばされ、一時的にカッパの周りに空白地帯が生じた。
「いけっ!」【不義遊戯】*23
己のMAGを籠めた鉄球を投擲し、
| 転移対象 | アナンタ | 真澄 | ジョンス |
| 真澄陣営 | 全能力+4(全てDSJ仕様)。此処に突撃する以前に全て補助を掛けている |
水面に着地すると共に零距離にて真澄達が着地する。全員がその拳を振り上げた瞬間と共に
「この距離なら私達の方が速い!」
零距離という転移した前衛陣にとっての最も得意とする距離。カッパが接近される事は想定されていても意識がなく、反応が鈍い事から先手を奪取される。他の仲間は再出現するスイコ達を蹴散らし、カッパにそれを近づかせない。
「打ち込む!」【二連掌】*24【格闘威力強化(体)Ⅲ】*25【アドバイス】*26【震脚Ⅲ】*27【舞踏】*28【武器の聖別:電撃】*29【フィジカル・エンハンスⅢ】*30
「いっけぇええええっ!」【スマイルチャージ】*31【電撃の鞘】*32【大切断】*33
「一撃とはいかんだろうが、なぁっ!」【鉄山靠】*34【気合い】*35【格闘威力強化(体)Ⅲ】【震脚】*36【発勁】*37【煌天の会心Ⅲ】*38
見敵必殺。三人による一気呵成の全力乱打はその全てがカッパの肉体を捉え、その全てが最上位悪魔であっても一撃でそれを葬れる火力を誇っていた。
「嘘!?」
それでもカッパを倒すには至らない。防御性能の高さもさることながらそもそもとしてカッパは耐久力にそのエネルギーを注いでいる。其処に自然治癒も重なり、一撃でそれを届かせるには至らずに
二度の氷結を纏ったカッパの大打撃が振るわれる。一撃目はそのままに振われ、二撃目は加速し威力は数倍にまで引き上げられた。回避した者はおらず、三人は直撃に晒されて
故に返しのまた返し。耐え切ってからの反撃がそれぞれ2回ずつカッパを捉えて、その五体を引き裂きながら貫き壊す。
『ァ゛……ぁ゛……っ』
カッパの肉体の半分が壊し落ちたと共にしがれた女の声がカッパから響いていた。何かを求めるようにぺちゃぺちゃと肉体を無造作に動かして、虚ろな目に真っ黒で汚れた光が宿った。
「教えてあげる」
真澄が言葉を発する。その存在を揺らがせたカッパを正面から見て、目を逸らさないように。何故そうなり果ててしまったのか、その過程にどんな苦痛と絶望があったのかを想像しながらもソレを“観測”した。
「あんたの……貴方達の正体をね」
名を指し示し、言霊として真澄は告げた。カッパという皮が剝がれ、アプスーという強大なまでの力は釣り合いが取れなくなり、音もなく消失していく。
『ぁ、ぅ……ぁ……?』
スイコ達もまたその全てが動きを止める。虚ろに空を見上げて、四つん這いになりながら何かに怯えるように言葉にならない声を発して、その全てのベールが剥がれると共にそれらは本来の姿へと戻っていく。
| Lv1 | 屍鬼 | ミズコ |
それは赤子の死体だった。頭を輪切りにされた脳味噌のない赤ん坊の死体がその身に
「………」
言葉を失っているのか、はたまた歯を喰いしばっているのか沈黙を貫く真澄はぺちゃりと低くなっていく水面を揺らしながら、再びカッパだった物に近づく。
| Lv10 | 魔人 | 母子集合悪魔人 |
それは女で構成された巨大な肉塊だった。顔や足や腕が肉の至る所について、絶望し切った幾つもの目と耳と口からは海水に酷似した羊水がスピリアと共に吐き出されていた。
「ごめんなさい」
阿修羅会が作り上げた禁忌の正体。許されざる業。集合された母はこの世の全てを恨んで奇声を上げて、命も価値もない赤子は耳を塞ぐように蹲り、藻掻き踊るようにして母に縋っている。
そして、その叫びと共に彼女達の呪詛がその場に居る全ての者へと襲い掛かった。
愚瓶とは極道共の夢であり、欲望が詰まった坩堝である。社会に適応できず、かといって子供にも戻れず大人にも成れずに道を外れた者達。何かを奪う事でしか自らを満たす事が出来ない悪鬼達は阿修羅会に集い、今も尚その混沌の夢に見せられている。
暴力を振い、略奪と凌辱を行う。自らを受け入れなかった社会に激怒と憎悪を抱き、それら全てを熱情へと変換して唯々破壊を振りまくのだ。
それはどれだけ混沌としていても明日への希望に根差した物だった。暴れて奪って犯して、傷つく事や死ぬ事もあるけれどその果てに自らの望む未来が待っていると信じている。
だからこそダイテングが作り上げようとしたそれはその逆だった。
極道共の目指した光は眩く、その夢に魅せられた多くの者の目を焼いた。だがその光は何より破壊的で生産性は欠片も存在しない。何かを奪う事でしか輝けない光はどうしようもない程に奪われ続けるだけの闇を生み出してしまう。
それは例えば脳をむしり取られるだけに生まれる赤子
それは例えば赤子を生み出し続ける為に子供を産み出し続ける母親
それは例えば生まれる事も出来なかった水子
それは即ち、奪われ続ける為だけに存在を許された女子供だった。脳を取り出した赤子は部品になるか人間工場に送られる。女達は人体改造やDDSすら用いられて死ぬ為に生まれ続ける赤子を産み出し続けて、絶望と苦痛と悲哀に狂って脳液と共に<スピリア>を抽出される。生まれる事の出来なかったスイコは死後の安寧すら許されずにその魂を捕えられてリソースとして消費される。
この世界を表わすかのような無限螺旋の地獄は何処までも続いて続いてしまって
| 摂魂 | 基本システム(タオ)出典 |
| 悪魔や人の魂を呼び寄せ、壺に封じる黒魔術。壺は予め魂の入れ物として施しがなされていなければならない。魂の失せた肉体は昏睡し、3日で死亡する。その間別の魂が宿り、凌ぐ事も可能。摂魂された魂は式神として使役される |
それをダイテングは集め、壺に収めた。女達の地獄と胎児達が見る悪夢を一つに纏め上げながら、阿修羅会の合体士の力を用いて自らの秘神の製作を始めた。
スピリア交じりの羊水を可能な限り拡散させる為に羊水を海水に見立てながら原初の海神を素材に女子供の肉体を合体させる。其処にカッパを混ぜ込み、頭のない赤子の死体に憑いた
あまりに歪で混沌としたその合体は皮肉にも人間合体に特化した外道合体士の力と海神の力に比例する程に積み重なれた業によって成功してしまい、秘神カッパは此処に生まれ落ちてしまった。
名を変え、女子供は河童と成り果てたが彼女達は今も尚地獄に囚われ続けている。自らの
女達は絶望を抱えて、混ぜ合わせながら全てを憎んだ。森羅万象、この世の全てに対する憎悪を今に至るまで発露できずに溜め込み続けて、水子もまたその憎悪を悪夢に見て縋りながら怯えていた。
そして、その全ては今ここに結実する。暴かれたカッパの切り札。ダイテングが仕込んだ勝っても負けても大打撃は与えられる策。全てを憎んだ母親達とそれに怯えながら追従する水子、重ねられた苦痛と絶望と憎悪をそれらの死をキーに放出する。
それはカッパという入れ物に閉じ込められた悍ましい程の思念を放出する呪詛だった。彼女達の溢れ出させた羊水に含まれた多量のスピリアを感応させながらそれを広範囲へと拡散させて、羊水が届いた地域全般にそれを叩き込む。
至近距離から浴びるのであればマインド使いやペルソナ使いの心を壊しかねない程のそれは覚醒者に対しても当然有効である。スキルではなく現象であり、相性がない為に耐性は意味はなく本人の精神力のみが対抗手段。
一般人がそれを受ければ当然のように呪詛によって狂い死ぬ。覚醒者の多くも精神力が高くない者は呪死されかねないそれはこの空間全域に瞬く間に響き渡ろうとして
「貴方達に思いは届けさせない。それは貴方達に罪を齎してしまうものだから」
その直前に
「新城さん!」
「タイミングは合わせる!建御雷!」
| 清浄の結界 | 200X(神威)出典 |
| シーン属性を「聖域」に変更する。シナリオ終了まで使用者が同じシーンに登場している限り、味方全体のBSに陥る確率は半分になる。タケミカヅチ並びにヤタガラスの補助ありでの発動。真澄単独で発動させる事は出来ない |
| 清め祓え | 200X(神威)出典 |
| 味方全体のCURSEとDEAD以外のBSを解除する。タケミカヅチ並びにヤタガラスの補助ありでの発動 |
光と共に展開されたのはこの地の災厄を祓う結界。二つの<四神相応>並びに建御雷の徳川曼荼羅*43と重なり合う様に発動したそれはその四重結界による強度を以て、呪詛を緩和・消滅させていく。羊水も全て四神相応によって押し留められた結果、呪詛の範囲もまた結界と重なり合う様に範囲を広げられずに終わる。
「もう何も考える必要はないの。安らかに、ただ安らかに眠って頂戴」
そうして呪詛の拡散は実質不発に終わり、その場に残ったのは女子供の残骸のみ。呪詛を吐き終えたそれらは最早抵抗する事も動く事もせずに項垂れて、それでも水子は母親を守るように這って近づこうとしている
「戦闘は何とか終わりましたね。戦闘はですが」
シロエもまた難局を乗り切り、一瞬だけ安堵の感情を浮かべるがそれはすぐに覆された。
「結界は維持しなければならず、呪詛の影響もこの地に残っている……心の底から嫌な手を使ってくれるな。軽蔑するよ」
残存したミズコや
「後々の影響も考えると多くの者が此処で足止めを喰らうだろうが心配はするな。霞ヶ関駅には既に特級戦力が向かっている。俺達は俺達の役目を果たそう」
顔を歪めるシロエの肩に手を置きながら東堂は説いた。公園での戦いは終結し、他の区域での戦いもまた極道側の敗北という形で鎮圧が進んでいる。丸の内で悪逆非道を尽くしていたダイテングは討ち取られて、霞ヶ関駅付近で門番のようにあらゆるものを破壊していた天魔衆は既に全滅している。ビビサナの生死は未だ不明だが壊滅度合いを見る限り、最早生きていても手遅れだろう。
「そう、ですね。今は少しでも現状を良くしましょうか」
終わりつつある地上における戦いと始まりつつある地下による戦い。戦局は動き、誰も彼もが巻き込まれた仁義なき戦いはついに終局に向かいつつあった。
・戦闘リザルト
実質スイコを倒せてない判定なのでレベルはあんまり稼げてないかもしれない。
カッパ自体は打倒できた判定なので其処でレベルが上がったりしている。
神城 真澄:Lv89→90
他面子:省略。全員幾らか上がっていると思われる
<神城 真澄>
アメノサギリ戦を経てるので戦いの最中にうっすらこいつらが何であるかを見抜いた。
その後は戦闘を経ながら補助を積んで、大結界の構築を四神相応で支えながらタケミカヅチとヤタガラスの助力で神威を限定的に発動。それで倒せたはいい物の気分的に大分ナイーヴになっている。この戦闘以後は汚染を広げない&除去の為にずっと結界を張っている(フェイと同じ)
<東堂 葵>
順序だってカッパの正体を見抜きながら、敵味方の配置みて適度に手を叩いて援護していた。
その後は見抜いたカッパの正体を周知させて観測パワーを高めながら突撃を噛まして何とか場を納めた。この戦い以後は各地を走り回りながら遊撃&移動援護をやっていると思われる。
<シロエ>
数十分の間、全力管制戦闘を頑張りながら補助もばら撒いてた。気まぐれに三倍CRITICALが飛び出してきて戦線が崩壊し掛けるので気が気ではなかったが何とか作戦通りに終わらせられてほっとしている。色んな魔術書読んでいると思うので此処で四神相応維持しながら汚染除去に動く。
<カッパ(母子集合悪魔人)>
徹頭徹尾被害者の人達。大体阿修羅会が用無しとして工場に回そうとしていた女子供で存在が構成されており、コスパを考えたリサイクルを以て作られている。本来は此処まで業が深い存在ではなかったが本スレにて河童の群れがスイコと表記された事からミズコをスイコに当て嵌める案が浮かび、あれよあれよとシュロちゃんリスペクトしていってる間に可哀そうな存在が生まれた。書いてて滅茶苦茶あーでもこーでもないと言いながら滅茶苦茶考え込んで書いた結果、ちょっと気分も悪くなった。
<ダイテング>
死んでも罪を重ねるタイプのカス。何か作る時は負けて死んだとしても何らかの戦果を挙げられるようにビルドを組んでいる。本人は加虐や悪意をぶつけたいのではなく、ただ良心が欠落しているタイプのマッド。なのでカッパというか合体に使った女子供には良い結果を産み出してくれた物として酷く感謝している。地獄にいってもろて。
<ビビサナ>
時系列的にカッパ戦終了がロスキリの中だと一番後ろに来そうなのでナレ死ではないが既に死亡が確定している御人。次回の戦闘頑張るから許してほしい。あ、他の天魔衆の方々はDBの方々に容赦なくぶち殺されてナレ死です。お疲れ様でした。
骨法の基本動作で、足捌きを中心とした身体の動きを指す。すり足の迅速な移動とコンパクトな方向回転によって、直後の格闘攻撃のダメージに+威力(骨法技能値参照)する。
格闘攻撃の回避や防御に続いて行う反撃技。その威力は八極拳技能値×5。ジョンスはレベルの全てを八極拳に注ぎ込んでいる(約超絶ダメージ規模)