真・女神転生オタクくんサマナー外伝 -ロストキリギリス-   作:名無しの骸骨

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天地に燃え散る蝋翼 その3

【地方非合法レルム付近:高度数千m付近】

 

 厚い層積雲を突き抜け、疎らな数々の雲が漂う太陽の元で戦いは始まっていた。

 

『吹き飛びなさい!』【ハイ・アクセラレート】*1【銃撃貫通】*2

 

-《デクンダ》-*3

-《デカジャ》-*4

-《メギドラオン》-*5

-《レールガン》-*6

 

 弱体・強化解除から始まり、ばら撒かれる銃弾と光弾の嵐。異界の主(BOSS)が如く、その出力を増大されているアンナのそれらは機銃掃射を優に超える弾幕と制圧・殲滅力を誇っている物の()()()()()()()()()()()()()()()

 

「散開!」

 

 箒に跨るフェイが叫び、機械を纏う(アーマーモード)エリヤと飛行する仲魔達は各々上下左右に飛び果ててそれらを掻い潜る。何名かは命中を免れないが全員は当たらない、届かない。結果として殆どのメンバーが光弾か銃弾を一回喰らって攻勢は止まる。

 

『やりづらいわね。ちゃんと予習(飛行訓練)はしてきたって事かしら』

「ぶっつけ本番って訳にはいかないからね。但し、こっちも練習不足だ」

 

 頬に伝う汗が風に揺られ飛ばさながら、フェイは仲魔に指示を飛ばす。

 

-《ランダマイザ》-*7

-《雄叫び》-*8

-《天上の舞》-*9

-《ワンスモア》-*10

-《女神の恩寵》-*11

-《色即是空》-*12

-《イレイザー(神経弾)》-*13

 

 高速飛行による散開からの再結集。弱体・強化から始まり、アイテムにてダメージを回復する。最後に二種の状態異常攻撃を行う物の前者は通らずに終わり(確率で弾かれた)、後者は数発が届いていない(射程不足)

 

「(何とか彼女の機動に喰いつけてはいる。戦闘の形は保てている)」

 

 此処まで行きつくまでの攻防を振り返り、フェイは眼前の敵の対処をすべく思索する。

 

\カカカッ/

魔人サンダルフォンLv99物理・銃撃反射。火炎・氷結・電撃

衝撃・破魔・呪殺・精神・魔力に非常に強い*14

 

 アンナは極めて強固な戦闘機に近い。エデンの優れた技術力によって構成された純機械の身体に亜音速戦闘すら可能にする空戦用デモニカ、そしてそれらを極まったPKによる<サイコシールド>*15で支えている。

 

 度重なる肉体改造によって得られた<感覚暴走>*16ルーンストーンによる転生(デビルリユニオン)を可能な限りにまで繰り返して、大幅に高められた能力値と<BOSS特性>*17、<ハイ・アクセラレート>*18を取得。其処に魔法攻撃に対する<大天使の加護>*19、メイン属性を強化する為に与えられた<銃貫通>*20、多数の属性攻撃に超能力が彼女には揃っていた。耐性面における弱点も当然塞いで尚且つ貫通では突破できない物*21も多い。

 

 高速で空を飛び、防御も隙がなく強固で、火力も多彩で範囲を焼き払える。限りなく兵器の完成系に近い彼女に対抗する為にフェイ達もまた幾つかの対抗策を練ってきた。その一つがアンナのマシンであり、もう1つがフェイの飛行性能の向上に当たる。

 

神鳥の翼NINE出典(プラグインソフト)

スキルを『疾風(通常の2倍の速度で移動できる)』に変更する。ジャターユがドロップする

 

 フェイの箒による飛行術はダイテング相手であれば通用したが亜音速戦闘を熟す上に超音速にまで瞬間的に加速できる相手に対して到底その速度は及ばない。その速度を補強するべく妖鳥が落とす翼を加工した上で箒に編み込んで、それによって力の一部を封印する事と引き換えに速力を向上*22させていた。

 

\カカカッ/\カカカッ/\カカカッ/

Lv83女神ラクシュミ破魔反射・衝撃無効・バッドステータス無効*23

Lv81破壊神カルティケーヤ銃反射。物理・破魔無効。呪殺耐性*24

Lv82凶鳥フレスベルグ火炎無効。氷結吸収。破魔・呪殺・緊縛・一部の物理に強い。*25

Lv81邪龍セト銃・投具・氷結・電撃に強く、破魔・呪殺・精神・神経・魔力無効*26

 

 その上で召喚している悪魔もその速度に追随できる悪魔に限定している。ラクシュミはセトの背の上に跨っているもののセトは<疾風>によって、カルティケーヤは元の速度と<スピードスター>*27によって、フレスベルグは元の速度と<虚空の眼界>*28による索敵機能を以て、この戦闘に介入する権利を得ている。

 

 アンナとの戦闘においては飛行が出来てもその速度が足りていないのであれば足の遅い者から順に的のように撃ち貫かれるだけ。故に戦闘に介入できる悪魔そのものが限定されるが、その条件さえクリアしてしまえば手数を確保した上で散開して戦える。

 

 此処までの高速飛行における戦闘はアンナにとっても早々経験があるものではない。飛行によって横ではなく上下という縦による機動が可能で、その機動も素早い。一部の例外を除き数m或いは数十mという間合いで行われる戦闘射程は数百mにまで引き延ばされて、だからこそお互いに攻撃が避け易く届かない事もしばしばあった。

 

「(ただ、このままやり合ったらジリ貧なのはこっちだ。せめて全体回復持ちもっといれば良かったんだけど)」

 

 それでもそれらは飽く迄、高速飛行するアンナと戦えるようになっただけで純粋なまでに高められたスペックに押されているのが現状である。高速飛行による戦闘の恩恵やこの高度にまで行きつくまでの雲による視界不良によって致命は避けてはいるもののバフ・デバフをばら撒いた上でアンナにデカジャ・デクンダを強要しなければ火力を受け切る事は不可能に近い。

 

 耐性がある全体属性魔法や銃弾という形であるが故に射程不足や回避の余地がある銃撃系ではまだマシだがメギドラオンを連打されれば仲魔は耐え切れないし、どういう訳か()()()()()()()()()()()()()()()()()。その対策にバフ・デバフを重ねた上で全体回復を続け、通った時に攻勢に転じられる状態異常系を順にぶつけてはいるものの先程のように無効化されたり通らなかったり或いは届かなかったりしていた。

 

 試行回数を重ねれば其処から攻撃に転じる事も可能かもしれないがそれによる持久戦は明確にフェイ側が不利だ。現状回復はラクシュミの回復に依存しており、魔法に対する防御もまたラクシュミが行わなければならない。両者共に必要であるから必然的にフェイの行動も埋まって(ワンスモア)そのせいでまともに身動きが取れず、道具の知恵持ち(セト・フレスベルグ)を含めたアイテム回復もあるにはあるが<宝玉輪>もMP回復アイテムも限りがある。

 

 対してアンナ側はPKによるバリアとスキル込みの回避・機動力によってまともにダメージを受けておらず、前回の戦い*29の時のようなMAG不足による戦闘不能も期待は出来ない。彼女の内より満ち溢れるMAGは新たな人体改造によって施された物であり、継戦能力は大幅に上昇している。それは彼女の残り僅かな寿命すら削っているもののこの戦いに限って言えばそれは最早関係のない事だ。

 

 これらの事によりフェイ側もアンナ側も行動は戦闘開始時よりあまり変わらず、アンナのHPを削るよりもフェイ側のMP・アイテムの消耗が激しい。視界を塞ぐ雲もこの空域にはあまり存在しない為に此処からは真っ向勝負を強いられ、場所を移そうとしても状況が何か変わる訳ではない。

 

 ともすればこの空中戦に挑んだ事が間違いだったと現状は示しているかのように思えたがフェイ達が全員揃ったとしてもアンナとウリックの両方を同時に相手取るのはかなりリスキーだ。全員の総火力をぶつければ片方を落とせる可能性もあるが、同時に片方が防御に徹していればもう片方の攻勢によってPTが潰される可能性も高い。

 

 互いの速度と状況、噛み合い方次第で一気に戦況が決まり兼ねない。瞬間的な出力はともかく純粋な総合力で言えばフェイ側はやはり不利で、その性質が故に他の仲魔と同時召喚が難しいテスカトリポカの存在もまたアンナとウリックを分断して戦う方針を後押ししている。

 

 ウリック相手の地上戦はメタが出揃っている以上、既存のウリックなら撃破は現実的。対して此方は敵の土俵に乗っかかっている訳であるから劣勢なのは当然だった。だからこそアンナはウリックと共闘するよりもフェイとアンナを空で潰すのが確実と判断し、此処まで追撃を繰り返している。

 

「エリヤ」

「分かってる。もう少しで()()()()

 

 この現状を打破できる切り札はやはり彼女(エリヤ)が握っている。超感覚によって研ぎ澄まされた視覚がアンナを捉え、悪魔と融合したマシンの翼によってその速度は徐々にアンナの機動に追いついてきている。機械によって下駄を履いている状態ではあるもののエリヤの力は急速にアンナの力と同質の物になってきていた。それが何処まで行けるか、通用するかは未だ分からないもののそれによって状況が変わる事に掛けるしかない。

 

\カカカッ/\カカカッ/

Lv89ウィッチ(♂)久遠 フェイ全てに強く、破魔吸収。

技・火炎・氷結・呪殺反射。BS無効*30

Lv85ガンスリンガー久遠 エリヤ全てに強く、火炎・氷結・破魔・呪殺

精神・神経・魔力・緊縛反射*31

 

 箒に跨るウィッカの魔女と鋼鉄の翼を広げる機械天使が仲魔と共に肩を並べ、澄み渡る青空の下で敵を見据える。降り注ぐ太陽光により、その身を陽炎のように揺らしながらアンナは再び動き始めた。(敵に手番が回る)

 

-《デクンダ》-

-《デカジャ》-

  -《会心の眼力》-*32

-《メギドラオン》-

 

 先程同様の補助解除、其処から繋ぐように必中の祈りがアンナの身に刻まれる。その瞳がフェイ達を捉え、放たれたメギドラオンは拡散する光弾ではなく無数の自動追尾弾となってミサイルの如くその焔を以てダメージを与える。

 

「ついに使って来たね」

 

 放たれた攻撃は1度のみだった為に仲魔も含めて健在。しかし、次弾以降眼力に行動を割く必要がなくなって必中のメギドラオンが放たれるのは明白だった。万能を防ぐ防具を着ているフェイとエリヤならばある程度問題ないが仲魔に関しては2発が死ぬかギリギリ生きるかで、3発受ければ確実に死ぬ。

 

 エリヤと目配せしながらフェイは先程と同様に指示を出す(手番を回す)。<ランダマイザ><雄叫び><天上の舞>による弱体・強化から<宝玉輪>による回復*33。<ワンスモア>でラクシュミを再起動させて<蓮華の舞>*34を遠距離より叩き付ける。

 

『どれだけ強力でも魅了ならねぇ!』【神片結晶】*35【BOSS特性】*36

 

 合算100%のスキルも魅了を防ぐ神の欠片によって防がれ、続け様に放たれたフレスベルグの<色即是空>は即座に離脱していくアンナに追いつけずに届いていない。

 

フェイ陣営魔攻・魔防2倍(3ターン持続)

アンナ陣営全能力低下(物攻・魔攻のみ3段階低下)。DSJ仕様

 

 そうしてまた打撃を与えられないままにアンナの手番がまた始まる。

 

-《プロモーション》-*37

 

『いい加減うんざりよ。これで削り取ってあげる!』

 

 加速するアンナの動きに連動する様に自動発動したシステム(オートコマンダースキル)によってその身に宿った弱体が一部跳ね除けられる。それに伴ってアンナに対する弱体は2段階の攻撃低下(-25%低下)のみとなり、アンナは<デクンダ>の選択肢より放つ弾数を増大させる事を選択する。

 

 

『これでぇ!』【デカジャ】【メギドラオン×3】【栄光の祈り】*38

 

 <天上の舞>による魔防強化を取り払い、先程の追尾弾が続け様に三連射させる。青白く燃える自動追尾弾が三倍にまで膨れ上がりながら弾幕となってフェイ達に迫り、必中であるが故に射程の外に逃げる事も回避する事も出来ない。攻撃低下は適用されている為に2発までなら許容内だが3発受ければ仲魔は確実に壊滅する。リソースを切れば生存はできるもののそれも継続的には行えない。

 

 加えてメギドラオンのダメージはアンナの得た新たな力によって確率で膨れ上がる。転生によって各種能力値が伸びている事でクリティカル率そのものも上昇し、其処に神欠結晶*39によるブーストが入ればそれなりの確率で致命は発生させられた。

 

 何より少なくともアンナはこの行動を継続的に行える。それこそフェイ達の防御札が尽きるまで何度でも行える動作であり―――

 

Anna <->> Elijah

<Attenuation> MEGIDORAON

 

 だからこそ、それを防ぐ事が攻勢に至る第一歩に繋がる。青空が眩い死の光の一部がぶつかり合う事で相殺され、その結果として仲魔も含むフェイのPTは誰一人欠ける事なく生存できていた。

 

『メギドラオン!?……まさか、そのマシン』

 

 原理としてはアンナの攻撃をエリヤが貫通相殺してその威力を減衰させたというだけであり、アンナと同存在に近づいてきているエリヤが速度面において相殺の条件を満たしている事はこの場の全員が理解している。アンナが驚愕しているのは其処ではなく、何故エリヤがメギドラオンを発動できたかという点であった。

 

「そうだよ、アンナ。()()()()()()

 

 エリヤ自身が持つ能力はESPによる超感覚とそれに伴う幻視、ガンスリンガーとしての銃適性にエンジェルとしての悪魔の力の三種である。メギドラオンを覚えるピクシーは居るがエンジェルは当然存在しておらず、エリヤもまた本来であればメギドラオンを発動させる事などできない。

 

 だがアンナが纏うマシンには悪魔としての力としてサンダルフォンが込められている。これを疑似的な魂と捉え、エリヤが持つエンジェルの力をサンダルフォンの力に上書きした。そんな強引な行いは本来行える筈もないがエリヤという存在自体がそもそもとしてアンナの代替品、詰まる所はサンダルフォンの器として適している。

 

 其処にアンナとの戦闘によってサンダルフォンの力をリンクさせて、戦闘の中でその同調率は加速的に上昇。結果、今のエリヤはアンナと同様にサンダルフォンのスキルを一時的に使えるようになっていた。

 

『皮肉な話ね。兄さんの身体を利用する為に求めている私が、先に私の力を兄さんに利用されるなんて』

「それでもお前には及ばない……だが何処までも追い縋ってはみせるさ」

 

 二機の機械大天使(サンダルフォン)が視線を交わす中でフェイ達もまた手番を回す。<ランダマイザ>にて弱体化を重ねて、<ワンスモア>を含む二回行動を以てラクシュミは<天上の舞><女神の恩寵>を施す。強化・弱体・回復を万全にしながらセトが<チャクラポット>*40をラクシュミに使用し、フレスベルグは<色即是空>を放つ。

 

『……ッ』【SLEEP】

 

 どれだけ通りづらくとも無効でさえなければ状態異常は回数を重ねれば通る。幾度となく放った状態異常がアンナの身に確かに睡眠の効果を与えて、その姿が落下していく。

 

『だけ、どぉ!』【ゴッドハンド】*41

 

 手番が回り、奇跡的とも言えるタイミングで発動したのは状態異常解除のシステム効果。墜落するアンナの意識が戻り、その身が急上昇しながら即座に攻撃に移った。

 

-《デカジャ》-

-《デクンダ》-

-《マハラギダイン》-*42

-《サイコブラスト:火》-*43

 

『万能が防がれるなら邪魔な奴から順に片付けるだけよ!』

 

 一度初見で防がれたのであればメギドラオンは互いに確実に相殺される。そして、解除系2つを除くもう1発のメギドラオンでは殺し切るのに与ダメに不足がある。ならばと一転して属性を変えての追尾弾とPKによる極大の火炎球による攻勢にアンナは踏み入った。

 

 過去のフェイとウリックの戦闘記録によりフェイの仲魔のデータは割れている。その中でも警戒すべきラクシュミとセトは火炎耐性を保持していないが故に射出された二度の火炎はメギドラオンと同様に必ず当たり、ラクシュミを庇う形で自ら火炎球を受け切ったセトの肉体が燃え尽きて消えていく。

 

「此処で賭けにでるしかないね」

 

 アンナの手番は終わり、被害は全体への火炎のダメージとセトの死亡。ラクシュミは飛行は無理でも浮遊してその場に留まっている。4体召喚から3体召喚へと移行した事でフェイの出力*44は戻っていた。

 

 セトが倒れた以上、先程のような攻防は行えない。再度召喚しても先程の攻防が繰り返され、それも再召喚の手間を考えればワンテンポ遅れる形で其処からさらに不利になっていくだろう。それらを鑑みた上で最も火力が出るフェイの出力が戻った事は好機を意味しており、現状のダメージ状況やこれまでアイテムの消耗も踏まえれば攻めに乗じられるチャンスを逃す事は出来ない。故に消極的な対応より積極的な攻勢にフェイ達の行動は移り変わる。

 

『マタコレガ通レバ!』【色即是空】

『それしか能がないのはバレバレなのよ! 攻めに入ろうとしても切っ掛けは全部潰してやるわ!』【RESIST】

「なら幾らでも打ち込んでやるさ!」

 

 最早何度放ったか分からない<色即是空>はアンナに注がれるもやはり弾かれる。先程のアンナの<ゴッドハンド>の発動と同じ位に状態異常が通る確率は低く、だからといってそれを諦めれば勝算は0になるだろう。状態異常は受けなかったもののフレスベルグのそれを抵抗する際の硬直の間にエリヤはアンナへと接近する。銃の射程よりも短いソレを確実に当てる為に

 

-《クリスナイフ》-*45

 

『な、に゛っ!?!?』【混乱状態】*46

 

 レールガンに搭載されたもう1つの大型銃口より射出されたのはナイフのような形状をした巨大な弾丸だった。それはかつて裏社会の一部にて使われていた暗器であり、製造元も知れずに流出した数が少なすぎる事から時の流れと共にその存在すら忘れ去られてしまった物。

 

 さながら漂流物のように残存したそれの効果はマインドへの特攻による混乱の付与であった。精神そのものを揺らすそれはあまりに高確率で覚醒者の心も揺らし、一時的に動きも儘ならなくさせる。クリスナイフの存在を知っていたフェイはそれを幾つか確保した上で今回の戦いの切り札として転用。文字通りの銀の弾丸のようにそれはアンナの脳を混乱させるに至った。

 

「通った! 後は頼む!」【隙ありⅡ】*47

「分かった」

 

 此処までの攻防においての唯一の勝機。それを掴むべくエリヤはアンナに対する銃撃を続け、混乱している最中に穿たれた弾丸によってバリアや機械装甲は完全に無力化された。同時にカルティケーヤがラクシュミを回収しつつ<ランダマイザ>が入れ、ラクシュミの<天上の舞>によってフェイ達の魔攻が2倍にまで増大する。

 

-《栄光の祈り》-*48

-《韋駄天》-*49

-《隙ありⅡ》-*50

-《高速詠唱Ⅲ》-*51

-《ワイルドハント》-*52

-《ワイルドハント》-

 

『ぐ、ぎぃ……ッ!』【CRITICAL】【CRITICAL】

 

 そして、バフによって膨れ上がったメギドラオンと同様の光の奔流が今度はアンナに襲い掛かった。サンダルフォンの力を同調させたエリヤとその力を後押しするカルティケーヤによって二度の<ワイルドハント>は確かに致命(CRITICAL)を引き起こしながらその身体を焼き尽くす。

 

『だけど、まだッ……!』

「いや、君はもう詰んだよ」

 

 <BOSS特性>で生命力を増大させた身体はその二撃であっても終わらせられる物ではない。それでもそのダメージだけでアンナは終わりだとフェイは通告する。

 

『うる、さい……!』【マハザンダイン】*53【マハラギダイン】【メシアライザー】*54【デカジャ】

 

 それを遮るようにアンナは動く。混乱状態の中で放たれた衝撃によって自傷して、続けて放たれた火炎の渦はフェイ達を捉えるも高められた魔防によって殺す事は出来ずに終わる。混乱の中でやっと自発的に回復を行うものの明らかに疲弊した彼女はそれ以上動く事も儘ならず強化解除(デカジャ)を以て動きを止める。

 

「そのダメージは君にはもう癒せない。何せ、君は死にかけて此処に居るんだから」

 

サイコ・シールド誕生篇(PK)

割込効果。物理・魔法両面で威力分、防御力を上昇させるバリアを創る。

有効時間は1ターンでターン終了時にMPを支払う。継続したい場合はMP4を払うだけで継続できる。威力はPK技能値を参照し、その出力は大幅に弱まっている。本来アンナが使えるPK。

アクセラレートSH2出典。行動回数を1回増やす。

出力の低下により<ハイ・アクセラレート>より効果がダウンしている

 

 アンナの身に起こっている異常はまず全体の出力の低下。PKによるバリアはその強度を格段に落とし、機動力もそれによる複数回行動も衰えている。その他戦闘能力も弱まり、アンナは格段に弱体化していた。

 

 弱体化の原因は二度の大ダメージを装甲を貫通して受けてしまっているという事に起因している。かつてアンナが由奈の攻撃を耐え続けられたのは自前の鋼鉄の装甲の上に強固なバリアを張っていたからに他ならない。幾ら火力が高くとも防御がそれを相殺してしまえば大したダメージにはならない。逆を言えばその防御を無くしてしまえばアンナの身を守るものは何もなく、どうしようもない脆さが露呈する。

 

 複数の素材が織り交ぜられた合金を、数多の人体改造によって高められた力を剥がしてしまえばアンナは機械に繋がれなければ生きていけない死に掛けの女に過ぎない。元より今回の戦いは彼女の死が近づいていた事によって起こった物であるし、エデンにも解決できないその事案はどれだけ補強しようとしても補強できない彼女のアキレス腱である。

 

 機械によって構成されている為に再生が効きづらいという点もあって、ダメージを受けた事によって破壊された予備CPU()を含む多数の電子機器は未だに壊されたまま。彼女が死にかけではなく全盛期であればそんな損傷も負わずに弱体化もしなかっただろうが、その想定も意味があまりにない。

 

-《ランダマイザ》-

-《天上の舞》-

-《ワイルドハント》-

-《メシアライザー》-*55

-《反魂香》-*56

 

 様々な条件が重なった事で発生したアンナの弱体化によってセトを欠いている現状においてもフェイ達はアンナの攻撃に耐えて、そのまま反撃を繰り返す事が出来ていた。先程までと移り変わりのないバフ・デバフに回復、変わった点と言えば状態異常攻撃が万能による攻撃に変化している事だろう。エリヤによる補助がなくともダメージは通せている。

 

 防御面においても必中であろうとも耐えていける事は先の攻防より証明済みで、セトが死んだ事によって失った一手よりアンナが減速して失った一手の方が影響が大きい。

 

 全体を叩こうとすれば単純に火力が足りず、単体を倒したとしても直ぐに復帰される。アイテム・MP消費もフェイが攻撃に入った事によって激しくなるがアンナのHP消耗よりもそれは緩やかだ。

 

 一手でもミスをすればまだ分からないがフェイや仲魔達の連携は乱れず、エリヤもまた駒の一つとして役割に準じている。自らと仲間達の手によって削られ、傷つくアンナを見てもエリヤはもう揺らぐことはない。

 

 故に極めて優れた兵器であっても戦士でも英雄でもないアンナは可能性を見つけられずにこの攻防の果てに潰されていく。

 

『(終わり、これが終わり、ね)』

 

 自らの死を以て完結する削り合いを繰り返しながら、アンナは走馬灯のようにかつての日々が頭をよぎった。

 

 メシア教の下でエリヤとウリックと過ごした小さくて平和な日々と、今日に至るまでエデンに実験体として使われる地獄のような日々が交互に浮かび上がっては消えていく。

 

 陽だまりにあった日常を懐旧しながら、地獄の様な実験に耐えてきた。大天使と成り果てた身体に数多の改造を施されて、脆弱な肉体は自然と強固な肉体へと置き換わる。白い肌は錆色の鋼鉄へ、物を考えるのが苦手だった頭には沢山の脳みそが埋め込まれて超高性能なコンピューターにも匹敵する程になった。手には銃を、背には翼とブースターを、眼鏡を掛けなければぼやけてしまう視界は改造を重ねる度に数千m先まで鮮明に見えるようになった。

 

 強く、堅く、速く……異常なまでの力を抱えながらアンナの心は時間が流れる度に擦り減っていった。最早人間と呼称するのも烏滸がましい姿になってしまって、幸せであってほしかった男は自身を救う為に心体をすり潰しながら同じ末路を辿っていき、愛してくれた兄は自身と同様に肉体を弄られて凌辱されて行方も知れない。

 

 そうして長い月日を掛けて兄を見つけるも自分の命の為に殺す選択を迫られた。必死に憎もうと、殺意を抱こうとしても結局中途半端で苦しみ喘いで、今ここでその全てが終わろうとしている。

 

 兄に殺される、そんな末路を望んでいた訳ではないけれど自身がエデンの兵器として数多の世界を滅ぼしてきた罪に比べれば軽すぎる罰だ。だから、自然と心もそれを受け入れようとしている。

 

『(でも、貴方はまだ戦ってくれてるのよね)』

 

 その中の唯一の気掛かりは兄であるエリヤでもない、この場に至るまでずっと傍で戦ってくれたウリックの事だった。地上において由奈と真澄を相手取る彼もまた自身と同様に窮地に陥っているとそうアンナの直感が告げている。

 

 戦い倒れ、それでも自身と共に生きる為に無茶をし続ける。これまで辿ってきた人生と変わらずに彼は命を燃やしている。か細い魂の絆から、大地より天に羽ばたこうとする燃えるウリックを知覚した。

 

 なら他ならぬ自分が諦めてはいけない。意味はないかもしれないがどれだけ苦しくても生きてきたのがアンナの人生だったから。

 

 他者の世界を対価に自身の命を繋いでいくのは罪深い事かもしれない。大切に思っているウリックを一緒に居たいという私欲の為に終わりのない戦いに誘うのは間違っている事だろう。そもそもこんな戦いを始めるまでもなくウリックと共に安らかに二人で死ぬ事を選んでさえいればエリヤ達を巻き込む事すらなかった。

 

 それでも過去は変えられない。動き出した時計の針は戻らないし、進み続けるとアンナとウリックは決めた。そしてどちらかが死ねばそれも破綻すると確信しているから迷いも惑いも意味はない。

 

 一人で生き残るのではなく、二人で生き抜いていく為にアンナは覚悟と共に太陽を背に飛翔する。

 

-《トリガー・ハッピー》-*57

-《ハイ・アクセラレート》-

-《龍の眼光(クロックアップ)》-*58

 

 過剰駆動(ERROR)脳神経損傷(ERROR)熱暴走(ERROR)。アンナは心も体の負担を無視しながら鋼の身体を全力を超えて動かす。音を超えて光へと手を伸ばすかのように、フェイ達に知覚をさせないままに命を燃やす。

 

『堕ち、ろぉオォおおおぉッ!』

 

-《デカジャ》-

-《メギドラオン》-

-《メギドラオン》-

-《メギドラオン》-

-《メギドラオン》-

-《メギドラオン》-

 

 己に降り掛かる1段階の全能力低下(ランダマイザ)をそのままにアンナは最低限のバフ解除と共に無限に近い極光を放つ。必中の祈りはまだアンナの内に残存している。<栄光の光>を以て、一部の光の出力を最大限まで引き上げながらの六連発は絶対的な死そのものだった。

 

『ぁ、っ……ぐっぉ……!』

 

 青空や太陽の光さえも遮り、空間全域を青白く染め上げながらアンナは今にも弾けて飛んでしまいそうな心を繋ぎ止める。無茶に無茶を重ねて発揮したその性能はアンナの残り少ない寿命をどうしようもなく消耗させていた。

 

 冷却装置は完全に停止して身体の内側から炎が漏れ、全身が黒く焼け焦げている。何よりこの行動によって脳が焼き付いてしまっていた。生命維持装置に損傷がないからこそ束の間の命を繋げてはいるものの超能力はもう二度と発揮できない程に脳は壊れ、もう殆どの魔法は使えない。

 

 本来の目的であるエリヤの肉体を用いた人体修復も恐らく間に合わないだろう。この手に踏み込んだ時点でアンナはもう終わっている。その様は炎に向かう蛾の如くであるが、結果としてフェイ達をこの刹那に打倒できる程に動けた筈だった。

 

『はっ、あれで生きてるか。しぶといったらありゃしないわ』

 

 光が晴れた先、周囲にあった微かな雲も残らず消え去って日の光と空だけが存在するべきアンナの視界にはボロボロになりながらも飛び続ける二人の姿があった。

 

「そうか、そういう手段を取っちゃったか。エリヤ、マシンの調子は?」

「1分は保たせてみせるさ……だがもうアンナは」

「最後まで向き合おう。彼女はまだ終わり切っていない」

 

 纏うマシンより火花が散りながらも銃を向けるエリヤ、箒が折れかけて血塗れのフェイ。二人は6発の<メギドラオン>を凌ぎ切る為に多くのリソースを費やしながらも生存に成功していた。

 

 万能に対する軽減*59によって2発を受け切り、1発はエリヤによる相殺。二度ダメージが跳ね上がりながら(クリティカルしながら)もどうあっても凌ぎ切れない仲魔達を集結させて肉盾として扱った。その肉盾を用いてエリヤは<幸運Ⅲ>*60を2回、フェイは<電気ショックⅢ>*61を3回切っている。

 

 耐久リソースはまだ残っているものの召喚していた仲魔は全滅。蘇生と召喚による立て直しの間に何処までアンナに対応できるか、勝敗は其処に掛かっている。

 

「ケリをつけよう、アンナ。どちらかが堕ちるまで」【宝玉輪】【悪魔召喚】*62

『ええ、でも先に堕ちるのはあんた達だから!』

 

 フェイにより回復と事前に蘇生していたセトの再召喚を挟み、アンナは動き出す。

 

-《プロモーション》-

-《タルカジャ》-*63

-《レールガン》-

-《ヘヴィソニックトリガー》-

-《レールガン》-

 

 オーバーヒートによって身体は融解しかけているもののシステムは落ち切っていない。その翼を後押しするようにシステムによる補助が入り、さらに其処に最高倍率の攻撃強化(タルカジャ)が入る。其処からばら撒かれる<必中の眼力>が乗ったレールガンがばら撒かれた。

 

「カバーに入る!」【カバー(手番放棄)】【幸運Ⅲ】

『なら孤立した方を狙う!』【ヘヴィソニックトリガー】*64

 

 回避不可の銃弾の嵐はミサイルのような挙動でフェイ達に襲い掛かり、その機動を物ともせずに肉体を撃ち抜く。防御無視と2段階攻撃強化(攻撃+250%)の入ったそれはフェイもエリヤも<鋼靭の闘魂>*65を装備していなければ一撃で半分以上削り取られるものでありクリティカルによる上振れの危険性もあった。

 

 被害を最小限にする為にセトと機動を被せたエリヤが超感覚を用いての瞬間的な銃撃相殺で攻撃を防ぎ、フェイはもろに喰らうも生存。その中で単独で飛ぶフェイを落とすべく、アンナはレールガンの集中射撃を用いて落としにいった。

 

「援護射撃だけじゃ追いつかないか!」【煌天の幻視】*66

『まだまだ本調子で羨ましいわねぇ!』【レールガン】

「馬鹿いうなよ、必死も必死に決まってるだろ」【援護射撃Ⅲ】*67

 

 フェイに襲い掛かろうとする弾幕はエリヤの幻視による妨害射撃によって始まりを抑えられて、続く全体銃撃はダメージを与えた物のフェイはエリヤの<援護射撃>によって生き延びる。

 

「セト、デカジャの石で解除を」【宝玉輪】

「俺の超感覚もほぼ限界だ。次は凌げないだろう。どうする?」

「神にでも祈っておくかな。僕達は打てる手をうつしかない。何もかもを対処は出来ない」

 

 カバーをした以上はエリヤは動けず、セトは<デカジャの石>でアンナの強化を解除して<宝玉輪>による回復が入る。再び手番(ターン)が回る。

 

-《タルカジャ》-

-《レールガン》-

-《レールガン》-

-《レールガン》-

 

『この世界にアクマじゃない神様なんて居ないでしょうに!』

「祈れないならならやれるだけ自力で何とかしてみせるよ」

 

 攻撃強化、銃撃、続いて銃撃、また銃撃。眼力を利用した必中メギドラオンは封じられた物の強化や防御無視の性質を含めれば一発の火力はやや此方に分がある。上振れが1回でも発生さえしてしまえば全員仕留めきれる範疇であり、運任せだが確実性も高かった。

 

「気合いで耐えるか避けて!」【運特化】*68

「此処を凌げば!」【速力向上】*69【回避強化】*70

『ウォーッ!』【龍の反応】*71

 

 しかし、その運任せこそフェイの本領に他ならない。機動を見切られて三度攻撃が当たってもクリティカルはなく、フェイは幾度も銃弾を浴びながらも生存。エリヤは優れた回避運動によって1撃は何とか振り切って、セトはエリヤの最後の<援護射撃>によって2撃を回避しながら攻撃を凌ぎ切れた。

 

「来い!」【高速詠唱】【サバトマ】【サバトマ】

 

\カカカッ/

Lv80天使ケルプ魔法に特に強い。物理無効・銃撃耐性*72

\カカカッ/

Lv75鬼女ランダ物理・銃・火炎反射。地変・電撃・即死無効。バットステータスに強い*73

 

 手番(ターン)が回り、フェイの傍に鬼女と天使が召喚される。この2体は浮遊による飛行は両者共にできるもののセトのような高速飛行は行えない。頭数稼ぎの面が大きく、最適ではないがもうそんな事は重要な事ではない。

 

-《雄叫び》-

-《メシアライザー》-

 

 セトの弱体によりアンナの攻撃強化が打ち消された上にさらに1段階下がり、すかさずエリヤの全体回復が入る。アンナによって引っ繰り返された盤面は再びフラットに、そしてフェイ達の優勢へと傾き始めていた。

 

「……アンナ」

『もう少しよ、兄さん。それで、終わるから』

 

 その中でエリヤはアンナを見て、か細く喉を震わせた。エリヤ自身が壊して、さらにアンナが自壊させていく無惨な黒い翼に彼女の死が目の前に迫ってきている事を痛感したから。

 

「最後まで付き合うよ。あんまりわがまま聞けなかったもんな」

『ありがとう』

 

-《タルカジャ》-

-《タルカジャ》-

-《レールガン》-

-《必中の眼力》-

 

 積み重なる攻撃強化、次に放たれるレールガンは1撃だけで回避の是非に関わらず全員が生存する。そして次の行動を指し示すように必中の祈りをアンナは紡いだ。

 

「最後は、俺が行く」【メシアライザー】

「うん」【招来石】*74

 

 手番(ターン)が回り、全体回復がばら撒かれながらアイテムによってカルティケーヤが復活する。ランダが<ランダマイザ>*75を、セトが<雄叫び>をして弱体化。ケルプが<タルカジャ>*76を発動させる。

 

フェイ陣営攻撃強化+1。真3仕様

アンナ陣営全能力低下+1。攻撃低下+3

 

 そして、長く続いた戦いを終わらせる最後の手番(ラストターン)が始まった。

 

-《ラスタキャンディ》-

-《タルカジャ》-

-《タルカジャ》-*77

-《ワンスモア》-*78

 

-《デカジャ》-

-《タルカジャ》-

-《タルカジャ》-

 

 言葉もなく、互いが補助だけを積み上げていく。勝敗で言うのであれば過剰暴走によるメギドラオン連打とその立ち上がりを防げずにアンナが疲弊してしまった時点でついている。後はどう終わらせるか、決着をつけるか。此処まで続いた因縁を昇華させる為の一撃が求められた。

 

至高の魔弾真VV出典。敵単体に力依存の万能属性の特大ダメージを与える。

クリティカル率が高い。サンダルフォンが覚える

 

 太陽の日を浴びながら二体の機械大天使(サンダルフォン)が銃を向け合う。込める弾丸も同じで、祈りも同じ。交差する二つの弾丸が吸い込まれるようにぶつかり合う。

 

Elijah <->> Anna

<Attenuation> Supreme Magic Bullet

 

 拮抗はしない。覚悟や躊躇、思いを無視して積み上げた力の差だけで決着はついた。撃ち勝ったエリヤの弾丸がアンナの翼を貫いて、その身体の大部分が同時に崩壊していく。

 

「ア、ンナ……」

 

 それと同時にエリヤを纏うマシンもまた最後の力を使い果たして、ボロボロに崩れていく。その身体をフェイが抱き留め、残った身体の殆どが焼け焦げたアンナをセトとランダが回収する。

 

「お疲れ様、エリヤ」

 

 極度の疲労によって目を覚まさないエリヤをそのままにフェイは労りの言葉を告げて、アンナを見る。

 

 生命維持装置が奇跡的に機能している事と戦闘が終わった事で脳への負担が和らいだ事、身体の大部分を失った事で逆にエネルギーを生命維持のみに回せている事。様々な幸運によってアンナは生きてはいるもののアイテムや魔法による回復をし続けなければ数分で命は尽きてしまう。

 

「由奈からも連絡はあったし、地上に帰ろう。皆は周囲警戒と回復を引き続き御願い」

 

 仲魔の召喚&送還を繰り返して態勢を整えながらフェイは一刻も早く合流する為に迅速に地上へと降りていく。悔いのない終わり、なんてものは最早望めないが目的があるから戦って一方を殺して決着なんてのは嫌だったから。

 

 死んでしまえば生者には死んだ人の分だけ心に空白が生まれてしまう。その穴は容易に埋められるものじゃないし、生涯残り続ける事だって多いだろう。

 

 だから、死んでしまう人にも生きる人にもちゃんと思いを伝えあってほしいとフェイは思っている。

 

「じゃないと家族の死に別れなんて残酷すぎるでしょ。だから、頼むよ……」

 

 そうは思うもののアンナの命は回復をし続けてもか細くなっていく。超能力が完全に死んだことで五感すら消失して、その瞳に光は宿っておらず言葉を発する様子も見られなかった。

 

 自分の手ではどうにもならない無情な現実は戦いの様に覆せない。だから、せめてしっかりとしたお別れが言えるように居るのかも分からない本当の神にフェイはただ祈った。

 


・リザルト

久遠 フェイ:Lv89→食いしばりで諸々レベルダウン→Lv91

久遠 エリヤ:Lv85→Lv90

セト:Lv81→Lv86

フレスベルグ:Lv82→Lv86

ラクシュミ:Lv83→Lv87


<久遠 フェイ>

ヒィヒィ言いながら今回の戦いのセッティングをしてた人。

アンナ&ウリックの勝率安定しないし、勝てないだろうなと思い至ったので分断して戦う方針でテスカトリポカやら悪魔の素材使って高速化させた箒やらエリヤのスキルやマシンやら只管メタを用意して戦いに臨んだ。結果として出費がとんでもない事になって泡を吹いている(この後に第三次セプテンの事を聞いてさらに泡を吹く)

 

<久遠 エリヤ>

肉体をパクられる前に能力を先にパクった人。

色々こじつけや見立て込みでサンダルフォンが混ぜられたマシンでアンナの攻撃に対処していた。その結果、普段以上にパーミッションの鬼のような挙動となっている。

 

<アンナ>

戦闘機みたいな挙動してるが実際は高速飛行する爆撃機な人。残された想い人を思って覚醒して燃えたりするのでウリックとは似た物同士。強いし硬いし速いのでフェイやエリヤの手札だと打点があんまり与えられず、その結果としてエリヤの新スキルを用いる方針で状態異常を小Pみたいにかましながら只管守る戦い方になった。それも打点としては2、3割行けばいい方であり、弱体化しなかったら負けてたので死にかけでようやく勝てた相手とも言える。純粋な火力でバリアの上からダメージ通せる由奈や防御点無視でダメージ通せる真澄は火力面では相性良い物のそれだと近接無視して容赦なく引き撃ちされるので普通に相性が悪い。

*1
SH2出典。行動回数を2回増やす

*2
真4F出典。相手の銃属性の反射、吸収、無効、耐性を無視する

*3
200X仕様。BOSS特性による追加スキル

*4
200X仕様。BOSS特性による追加スキル

*5
DSJ出典。敵全体に万能属性の特大ダメージを与える

*6
200X出典。敵全体にガン相性の大ダメージを与える。このダメージは防御点で減少できない。弾数を10点消費する

*7
真4F出典。敵全体の攻撃力・防御力・命中・回避率を低下させる。カルティケーヤが発動

*8
DSJ出典。敵全体の攻撃力を大幅に下げる。セトが発動

*9
3ターンの間、味方全員の魔法攻撃力と魔法防御力を2倍にする。ラクシュミが発動

*10
魔神2出典。味方一人を未行動状態にする。フェイが発動し、ラクシュミを未行動に

*11
デビサバ2出典。味方チームのHPを大きく回復し、状態異常も治す。射程6。ラクシュミが発動

*12
DDSAT1出典。敵全体に万能属性の状態異常効果を50%で与える(魅了/猛毒/混乱/魔封/睡眠)。フレスベルグが発動

*13
IMAGINE出典。驚異的な集中力でより多くの射撃を繰り出す特技。1度の詠唱で6発分の装填を行い、敵1体に対して、射撃攻撃力に依存した物理ダメージを与える。神経弾(相性無視。敵1体にSLEEPを与える)による射撃で、相性無視となっている

*14
デビルサマナーの耐性を参照。そこに物理反射・銃撃反射をくっつけた物

*15
誕生篇&覚醒篇出典(PK)。割込効果。物理・魔法両面で威力分、防御力を上昇させるバリアを創る。有効時間は1ターンでターン終了時にMPを支払う。継続したい場合はMP4を払うだけで継続できる。威力は本来PK技能値を参照するが、このサイコ・シールドはレベル×3を威力として参照する

*16
IMAGINE&オリジナル。人体改造によって常に『経験の香(経験値獲得率+100%)』を得る。鋭敏化しすぎた五感は複数の実験によって完全に喪失させられ、死亡時のレベルペナルティの効果は通常の5倍になる。人体改造に適合した者は超能力に目覚め、それと機械の力を用いて五感を補う

*17
200X出典。サンダルフォン化に伴い発動。

・1回の手番で2アクションの行動が可能に

・最大HP5倍・最大MP2倍

・即死・石化・麻痺・毒・魔封(封技)無効

・HPを直接減少させる効果を無効化。

・BSを受ける確率半減

*18
SH2出典。行動回数を2回増やす

*19
P5R出典。火炎・氷結・疾風・電撃・祝福・呪怨・核熱・念動の回避率が2倍になる

*20
真4F出典。相手の銃属性の反射、吸収、無効、耐性を無視する

*21
サンダルフォンの~に非常に強いは10%までダメージを減衰するタイプであり、~耐性・無効のような耐性扱いではない

*22
スキルの上書きなのでフェイが元より習得しているスキルである<妖精の祝福>は効果を失っている状態

*23
200X仕様。御魂合体で衝撃に弱いを衝撃無効を変化

*24
DSJ仕様。銃反射(真4)を習得

*25
真2仕様。火炎弱点をスキルで火炎無効に

*26
NINE仕様。御魂合体で魔力無効を追加

*27
D2出典。悪魔のバトルスピードへの影響が50%増加する

*28
NINE出典。同階層を全部明確化し、明確化された範囲の相手は認識lv3。また、同フロアのトラップエリアをすべて認識

*29
『ヨコハマ事変 羅刹/天使』参照

*30
双鬼冠・スプリガンベスト・Aマックスアーム・ミラージュブーツを装備。BS無効はとあるスキルによるもの

*31
双鬼冠・カラミティスーツ・ガネーシャリング・ミラージュブーツを装備。

*32
真4F出典。次に行う物理、銃攻撃が必中&クリティカルになる。

・バグ利用効果

この状態で魔法を使用すると必中となる(表記なし)。

さらに会心の効果が1度で消えずに継続する

*33
幾つかのシリーズ共通。味方全体のHPを全回復させる。エリヤが使用

*34
D2出典。敵全体を基礎確率80%で魅了状態にし、味方全体のMPを回復する。制限として2ターンに1回までしか発動できない。思念融合によって基礎確率がさらに+20%されている

*35
D2出典。滅んだ世界に埋没する神たる欠片。これは3つ装備する事ができ、防具やアクセサリーとは異なる代物。アンナは暴威の神片結晶(クリティカル率+10%。物理命中+5%。効果は重複する)を2つ。魅抗の神片結晶(魅了になる確率-35%。効果は重複する)を装備している。サブ効果で物理命中+5%。魔法攻撃力+9%。異常抵抗+7%。物理防御+4%。魔法防御+5%の効果を得ている。サブ効果は実機データより参照。

*36
効果の一つで状態異常の確率を半減させる

*37
DSJ出典。味方全体の攻撃力・防御力・命中・回避率を上げる。オートコマンダースキル

*38
真VV出典。アクティブにいる間、味方全体は万能属性攻撃を使用時、確率でクリティカルが発生する。サンダルフォンが習得するユニークスキル

*39
暴威の神片結晶を2つ装備しているのでクリティカル率+20%

*40
真4出典。味方1人のMPを全回復させる。道具の知恵・癒による使用

*41
DSJ出典。味方単体の瀕死以外の状態異常を回復する。オートコマンダースキルであり、ターン開始時にランダム確率で自動発動する

*42
SH2出典。火炎属性で敵全体に大ダメージを与える

*43
覚醒篇出典(強化版)。敵1体に念動力によって威力分のダメージを与える。本来は習得時に一つの属性を指定して、その属性によるサイコ・ブラストしか行えないが、複数の脳移植によってこのサイコ・ブラストは使用時に火炎・氷結・電撃・衝撃・銃撃・物理の中から一つの属性を選択し、その属性相性のスキルとして扱われる。威力はレベル×3を参照し、メギドラオンの3倍前後の威力を発揮する。今回は火炎相性を選択

*44
フェイが独自に持つ同時召喚制限により4体召喚では攻撃のダメージが半分になる仕様であったがセトが死亡した事で攻撃のダメージが戻る

*45
デスピリア出典。敵を混乱状態にする。このアイテムはデスピリア本編においてラスボスであろうとも確定で混乱状態にする。100%の確率で敵を混乱状態にさせる物と裁定。デスピリア内では店売りのアイテムである

*46
デスピリア出典。状態異常の一種。効果中、確率でランダムに行動する。数ターンで解除される

*47
200X出典。即時効果。1体までバッドステータスを受けている敵を選ぶ。対象は次にダメージを受ける時、物理・魔法防御点を無効とする。この効果は1度ダメージを受けるか、ターン終了時まで継続する。1シナリオ2回まで使用可能。

*48
同調によりエリヤが一時的に習得

*49
D2出典。このスキルを持っている悪魔が生きている間、味方全体は次の効果を発揮する。「物理命中率が15%増加し、クリティカル率が20%増加する」。カルティケーヤ専用スキル

*50
ワイルドハント二撃目のタイミングで再度発動

*51
200X出典(不完全)。補助スキル。手番中、使用者は追加で1アクション分の魔法攻撃か支援魔法を行う事が出来る。但し、HPを回復する効果のあるスキルは使用できない。1シナリオ(一連のダンジョンクリアやボス撃破等を指標にする)に3回まで使用可能。使用する度にコストとして現在HPの半分を消費する。このスキルは本来1つの手番に複数回使用できるが、不完全な習得である為にそれは封じられている。

*52
覚醒篇(ウィッカ)。敵全体に相性:-(万能相性処理)のダメージを与える。威力は加護(運)×2となり、ステ振りが運魔特化の為にメギドラオン以上の特大ダメージを与える。

*53
混乱状態により自身を攻撃

*54
DSJ出典。味方全体のHPを全快させ、DEAD以外のBSを回復。ボスHPを回復させる為の仕様ではない為に千程度しかHPは回復しない

*55
エリヤが発動。サンダルフォンとの同調によって一時習得。アンナと同性能の物

*56
道具の知恵によってフレスベルグが発動。セトをHP全快で蘇生させる

*57
DSJ出典(オートコマンダースキル)。発動ターンは味方全体の消費MPを0にする

*58
200X出典。このターン、追加の3アクションを取得する。BOSS耐性による習得。

本来のアンナならそもそも使用する事も、ハイ・アクセラレートとの併用も行えない。

その為、アンナは命を削りながらもこれを1シナリオ1回までしか使用できない

*59
カラミティスーツとAマックスシリーズによる万能50%軽減

*60
200X出典。即時効果。自分に対する攻撃のダメージと追加効果を完全に打ち消す。1シナリオ3回まで使用可能。

*61
200X出典。即時効果。味方一人が即死またはDEADになるのを防ぐ。但しHPが0以下になる場合は1とする。ランクⅢの為に1シナリオ3回まで使用可能

*62
200X出典。補助スキル。契約している悪魔を召喚する。本来は命運を支払って発動するスキルであり、その代わりに1戦闘中1回まで使用できる物とする

*63
SH1出典。味方全体の攻撃力を上昇させる。倍率は150%→250%→350%→450%まで変化する

*64
IMAGINE出典。重く熱い弾丸を怒涛の速度で連射するが、軽い敵を吹き飛ばしてしまいやすい特技。相性は武器依存(銃属性)。1度の詠唱で14発分の装填を行い、敵1体に対して、射撃攻撃力に依存した物理ダメージを与える

*65
真4F出典(アクセサリー)。最大HPを大きく増加させて、MPも上昇させる

*66
200X出典。自分を除く、味方一人の判定の失敗またはファンブルを成功に変更する。1シナリオ1回まで

*67
即時効果。銃器を装備中に使用者以外の味方一人が攻撃を受けた時に使用可能。対象は回避・防御・反撃の判定に+40%の修正を得る。この効果は1シナリオに3回まで使用可能

*68
運は作品によっては被クリティカル率も上昇させる。フェイは運特化なので被クリティカル率が比較的高い

*69
200X出典。イニシアティブ基本値と回避判定値に+15%する。

*70
200X出典。回避率が上昇する。複数回取得可能で最大まで取得済み

*71
真4F出典。命中率・回避率が大幅に上昇する

*72
ソルハカ・3DS仕様。御魂合体で技弱点・銃撃弱点を物理無効・銃撃耐性でカバー

*73
DDSAT2仕様。即死無効・電撃無効はスキルによって付与

*74
真4出典(アイテム)。仲魔を召喚する&HPが0の時は復活する

*75
真3出典。敵全体の攻撃、防御、回避、命中を1段階下げる

*76
真3出典。味方全体の物理攻撃力を上昇させる

*77
エリヤが発動。アンナと同様にSH1仕様

*78
エリヤを対象にフェイが発動

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