真・女神転生オタクくんサマナー外伝 -ロストキリギリス- 作:名無しの骸骨
第三次セプテントリオンの情報が拡散されてから凡そ数日。混沌の奇禍における阿修羅会との戦いすら一月と経っていない最中で自分達の世界・生活を守っていく為にDB達は自己の強化と戦いの用意に勤しんでいる
フェイもまたオベロンとの因縁を果たす為に、セプテントリオンを乗り越える為に仲魔の強化を行うべくブラックカオス*1の邪教の館に訪れていた
「カオスー。フェイだよー。時間過ぎてたから受付の人に入っていいって言われたけど……お?」
黒魔術の装飾が至る所に施された薄暗い部屋の中に相対する二つの人影
こいつ如何にも黒魔術使いそうだなという某TCGのマジシャン衣装の
「フェイか。すまんな、時間を超過していたか」
「それは別にいいんだけど珍しいね、ラスキン老が合体施設なんて」
「邪教の館にも色々あるがこやつ程、魔道*3を重視しているのも中々珍しいからな。今回は当事者の一人でもあったし」
「てことは造魔……じゃなくて偶神だっけ。レベルはともかくそれ以外の面での強化は難しいって前は言ってたけど何か進展あったんだ」
「ああ、とはいえそれも不完全なものだが」
フェイの疑問にその必要性があったとラスキンは言葉を返す
ラスキンはフェイにとってカルトマジックを取り扱うに当たっての師匠の一人というべき存在であり、互いの専門は違う物の今も情報交換は頻繁に行っている
ラスキンからは古い魔道書*4の提供やカルトマジックの基礎的な取り扱いを。フェイからはウィッカの魔法の一つをラスキンに習得させる為の手助けや他のカルトマジックの情報提供を過去に行っている。その過程でフェイはラスキンの切り札である偶神クスィ・アンバーの概要を大まかにではあるが知る事となった
| 造魔作成 | 覚醒篇(魔道) |
| 習得時に命運を支払い、自身の仲魔&造魔素ドリー・カドモンを合体させた造魔を得ることが出来る。作り出した造魔は悪魔合体の特技を使用する事で他の仲魔と合体が可能。造魔はCPなしで現実世界に出現可能。完全造魔は作り出せない。 |
| 造魔合体 | 覚醒篇(ルール) |
| 造魔と悪魔が合体した際には悪魔人合体に成功したかのように諸般のデータが変更され、その悪魔から特技1個を継承した造魔が誕生する。耐性・格闘威力・防御点等は最後に合体した悪魔の物をそのまま引き継ぐ |
偶神と呼ばれる存在は概ね造魔の一種であるが、ラスキンの手によってかなりの特別性に仕上がっている。まずドリー・カドモンと合体させたのは自らの半身とも呼べる
其処に既存の合体*5とは違う方法で合体を重ねていき、さらに複数の魔術式や
それらによる異様なまでのリソース投入と幾つかの縛りによって規格外の巨体とそれによるタフネス、質量による攻撃能力を造魔は得た。それこそがクスィ・アンバーあるいはキシオムバーグ、ラスキンの信念を形どった偶像たる神。ラスキンが目指した魔術の秘奥に他ならない
「最初見た時びっくりしたよね。第一次セプテンで見た時は本気で巨大ロボだったし。この人、何処を目指してるんだろうって素で思っちゃったもん」
「巨大ロボは男の浪漫だろう! なぁ、カオス!」
「いや、俺はドラゴンとかの方が好きだし……」
「チッ、裏切り者め」
「まぁ
「ヘルマンと協力して手に入れた魔術書に記された英雄の力、それを偶神に組み込む事に成功した。英雄の力が何なのかに関してはカオスの方が詳しいだろう」
「都合よく説明を任せるな……英雄の力に関してはあまり多くの事は分かっていない。が、それらしきスキルを使う者達が出てきた事と彼らが英雄候補と呼ばれているのは確かだな」
曰く、それは人類が危機に至った際に覚悟を決めた人間が覚醒する力の一つ。覚醒だけであれば多岐に渡るが悪魔の力を介在しないまま英雄たる力をその身に宿すという
類似した存在としてシャドウを己の仮面へと変えるペルソナ使い、心の海に存在する<英雄>と直接契約してその力を行使するミラージュマスターが上げられるが彼らとは明確に違う点も存在した
「例を挙げるのであればヨシツネの転生者はかの武人の技を振う事が出来る。高名な武人や魔術師のイマージュを埋め込まれた者は同様にその業を振えるだろう。だが英雄の力はもっと根源的な力だ。其処に伝承はなく、個人を特定する名前もない」
「世界にかつて居たであろう英雄達。彼らの力を種別ごとに分け、統合させた
「RPGのジョブかな? 戦士ってジョブに目覚めたら戦士っぽいパワーを得ていくぜ!ってな感じ。その力が偶神に宿ってる訳でー……なるほど、おっかないね」
フェイはかつて見た偶神の姿に想い馳せる。騎士の鎧のようなフォルムに阿修羅のように伸びた複数腕と握られたサーベル。その上で女性的なフォルムをしたソレはまるで戦女神のようで見る者全てを圧倒する力を確かに秘めていた
その上で偶神はラスキン個人で扱える単一戦力に過ぎない。巨体ではあるもののその巨体さ故に攻撃を回避するなんて芸当は行えず、大きさ相応の耐久力を維持する為に多くのリソースが費やされている
加えて、魔改造の結果として造魔であるのにも関わらず本来発生し得ない莫大なMAG消費も発生していた。それは長期に渡る偶神の使用を留めながら、偶神以外の仲魔の使役に制限を課している。それでもラスキンが偶神を使っていたのは浪漫であり、信念であり、理想だったのかもしれない
「恐らくだが偶神と英雄の力は性質が似通っていたのだろう。我が守護天使でもあったクスィ・アンバーは元は名もなく、ルーツとなる存在もなかった。元より英雄の力は本来私が求めていた物に近しく、そこのカオスやネオ東方魔術協会も巻き込みながら何とかクスィ・アンバーに力を組み込もうと試行錯誤した訳だ」
「その結果、クスィ・アンバーに
ラスキンが無意識に目指していた魔術の秘奥はこの世界ではまだ現れてすらいないかもしれないアーキタイプと呼ばれる存在だった。その存在にまではついぞ手が届かなかったが、悪魔と英雄の力を組み合わせる事でそれらの
「取り敢えずアレが強くなったのは大きいね。これ話してくれたのが僕の予約時間じゃなかったらもっと嬉しかったけど!」
「君も聞く態勢だったではないか。それと時間に関しては今日は予約がもうないらしいので大丈夫だぞ。其処らへん把握せずに長話をする程、考えなしではない」
「老人の話というのは古来より長い物であるし、許してやれフェイ。ラスキン老も自分の愛機が望む物に近づけてウキウキなのだ」
「カオス!!! 貴様!!!」
「はいはい。カオスも煽んないし、ラスキン老もそこまでにしときなよ。この後の行先一緒なんだから」
「……それもそうだな。此方も寄り道で行くべき場所があるが、指定の時間になれば合流しよう」
「うん。御願い~」
会話を切り上げ、ラスキンは足早に邪教の館を後にする。今回、フェイはラスキンに誘われる形である依頼の説明を受ける事になっている
依頼組織は<黄金の花園>。かつて緑化会による実質的な乗っ取りを受けながら、其処から再起して現在に至るまで活動を続けている外国人メインの組織だ。詳細は不明ではあるものの今回の依頼は特にフェイの協力が欲しいとの事でラスキンを通じて、声を掛けたかったらしい
「しかし、ラスキン老とお前が同じ依頼を受けるとは只事ではなさそうだな」
「詳細は分かんないし、単純な依頼って訳でもないみたい。ま、でも今は悪魔合体だね。あんなコト言って遅れたら、僕がラスキン老にドヤされちゃうよ」
「了解した」
カオスの後方に設置された幾つかの培養槽に目を向けながらもCOMPを操作し、現状の仲魔とその合体先を確認する
フェイの仲魔の多くはほぼ全てが最上位悪魔に近しく、それによって合体してしまえば逆にランクダウンを引き起こしてしまう者もいる。また、フェイのソウルリンク*7によって新たな力を得てすらいた
カルティケーヤは新たに得たスキルを踏まえて、物理を捨てながら補助と銃撃に特化。フレスベルグはかなり特異な術を覚え、回復役としてメディアラハン*8を御魂合体で習得。レルムレイドにおける戦いで
ソウルリンクによる成長と御魂合体・デビルソースを利用した最適化に限度はあるものの本来であれば十分すぎる程の戦力は既にフェイの元に揃っていた。しかし、力不足を感じる現状があるのもまた事実であった
「相変わらず他のサマナーが見れば羨むような仲魔ばかりだな。だからこそ、これ以上の更新となるとかなり難しいぞ」
「90超えたから特殊合体かませれば80後半のガッチガチの最上位悪魔に手が伸びるかなぁって思ってたんだけど」
「合体制限はレベル関係ないからな。お前の仲魔だって何体かはその制限をクリアした事で合体出来るようになったんだ」
合体制限、それはその悪魔を扱うに至っての条件である。より珍しい悪魔であれば、高位の悪魔であれば発生するソレは条件をクリアしない限りは使役以前に合体を行う事すらできない
そして制限を解除する方法は凡そ二種類に絞られる。その悪魔を助けて協力を要請出来る程の縁を築くか、悪魔を打倒して使役できるだけの力を示す事ができるか。他にも特殊な条件はあり、その条件が不明なまま合体を行う事ができず、今現在にまで姿すら確認できない悪魔もいた
カオスの用いる合体術は悪魔の潜在能力を引き出すという性質故か、合体制限の範囲がかなり広い。通常では合体制限が発生しない悪魔にも制限が生じ、それによって合体先が全て合体制限に引っ掛かるといった事も発生し得た。フェイはそれに近しい状況に直面している
「結構前から依頼してた造魔*9も完成度は高まったけど肝心の合体制限で完成までには至らず、ワンチャン出来るかなと思った特殊合体による最上位悪魔もやっぱり制限で無理。となれば、元々予定していた悪魔の合体しかないね」
「手持ちのケルプと全書のカルティケーヤでの二身合体だな。レベル帯とパターンで見るなら堕天使ボティス*10になる可能性が一番高いだろう」
「ボティスは結構前だけど
フェイの主力であるセト、カルティケーヤ、ラクシュミ、フレスベルグといった面子はフェイがかつて相対したボスでもあり、それを打倒する事で合体可能となった仲魔でもあった。
ボティスもまたその条件を満たし尚且つフェイの仲魔では貴重な特化型になる可能性を秘めていた。<電撃ギガプレロマ>*11や<マハジオダイン>*12等の電撃使いとして欲して止まないスキルを保持し、
ラクシュミ達もまたこの戦いによって進化・最適化をしているもののその性能は万能・汎用性を重視した物で火力に特化した物ではない。サマナーであるフェイが万能アタッカー並びに支援を行うという関係でその補助と盤面維持に力を注いだ結果、フェイに決定力が偏ってしまった
その戦い方はフェイに合った物であり、間違った物ではない。が、それが通用しない敵がいる事も数多の戦いの中でフェイは知った。故に自身以外でも状況を打破できる力を求めている
「しかし、いいのか? ケルプは主力とはいかないまでもお前の切札の1枚だったと思うのだが」
「いやそれがさぁ、ケルプから頼まれちゃってね。<マカ・カジャ>*13位しかばら撒けてなかったのとこれ以上伸びしろがないっていうから合体させてほしいってさ」
今回の合体の対象となったケルプもまた自身の力不足を嘆き、自ら合体に志願している。<メギドラ>*14や<マハ・サイオ>*15といった攻撃技や<マカ・カジャ>、<タルカジャ>といった補助技。<サマリカーム>*16も覚え、何より物理に対する耐性や魔法全般に極めて強い事からレベルに見劣りしない強さ自体は持っている
多くの事が行えて器用とも言えるその構成はフェイらしい物ではあるものの出力の面では見劣りし、レベル上昇におけるスキル取得もケルプにはなかった。そのような現実を踏まえた上で、合体素材として次なる姿へ移行できるというのはケルプにとっても福音に近い。例えそれが堕天使になる可能性が高いとしても
「<審判の光>*17とかあれば話は変わってたけどケルプもそれは無理だと判断してたからね。それに合体先のボティスは<マカ・カジャ>を習得*18する可能性が高い」
「其処まで考えているのであれば止めはすまい。ただ毎回言っているが俺の合体はランダム性が非常に高い。もし戦力にならないような悪魔が出来た場合は……」
「その時はケルプに謝りながら全書から出てきてもらうか。合体後の悪魔を何とか戦力に出来るように頑張るかな。その辺りのリスクは呑み込んでいかなくちゃ強くはなれないしね」
「わかった。では、始めよう」
カオスの宣言と共に培養槽に浮かび上がるケルプとカルティケーヤ。その姿を一握りの寂しさで見送りながら装置に吸収されていく悪魔達を見届ける
「今まで有難う、ケルプ。新しい君とも一緒に戦っていけたら僕は嬉しいよ」
見送りの言葉と再会の約束。装置の中で溶け混ざり合いながら悪魔達は
\カカカッ/
| Lv85 | 堕天使 | ボティス | 電撃吸収。破魔に非常に強く、呪殺無効 魔力・金縛・神経・精神・突撃に強い*19 |
実体化した黒々とした蛇のような出で立ち。歩行器のような装飾とビザール状の衣装を身に纏う悪魔は一見すると奇妙な様相ではあるものの、そのレベルと威容は間違いなく最上位悪魔の物である
『我は堕天使ボティス。天より堕ち、今ここに馳せ参じた。サマナーよ、望むのであれば今再び契約を結ばん』
「勿論さ。今後とも宜しく」
『コンゴトモヨロシク』
名乗りと悪魔と召喚師における定型文。ケルプに残された記憶と忠誠がボティスにも引き継がれた事によって互いの信頼関係は問題ない。後に残る問題はその性能であり、フェイはCOMPを通してボティスのデータを確認する
| ボティス_所有スキル |
| 貫く雷の闘気*20、護りの盾*21、忌まわしき雷光*22 |
「うん、滅茶苦茶強い。電撃に特化してるのもそうだし、付与式貫通っていう珍しいのもある。加えて防御も出来るのがかなりポイント高いね。一線で間違いなく戦えるよ」
「
「専用技っぽいのは強いけど似たようなスキルはあるしね。仮に常時の方を取得したら、どんな感じだったの?」
「又聞き故、正確性はない。電撃貫通・魔封無効に複数の与ダメアップ。電撃発動時追撃でデバフと電撃を発生させるそうだ」
「こわっ……ま、なくても正直強すぎる位だからね」
ギガプレロマと付与式貫通による電撃特化で単体・全体共に
残る2枠は高火力相手にワンパン即死しない為の<三分の活泉>や取り敢えず困ったら積んどけ<道具の知恵・癒>で埋める事を視野に入れ、フェイはボティスをCOMPへと送還させた
「合体は以上か。1年近くお前の悪魔を見てきたが……此処までの悪魔が出来るようになるとはな」
「インフレし続ける環境のせいでもあるし、皆の助けもあってそれを乗り越えられたお陰でもある。貴方の合体も此処まで来るのに必要不可欠だった。これからも宜しく頼むよ」
「俺もお前と会ってから随分と強い悪魔を作れるようになった。だが、お前はまだ上を目指せる筈だ。その果てを見せるまで、死ぬんじゃないぞ」
「お互いにね」
邪教の館より離れてから時を経て、場面は移り変わる
依頼を話す場所として指定された料亭*27にてフェイはラスキンと共に<黄金の花園>の主要メンバーである二人と相対していた
軍服を身に纏い、過去に
混迷に至る世界の中で故郷に帰れなくなった外国人の為に<黄金の花園>を形成し、今もまとめ役として手腕を振るうメアリ・クラリッサ・クリスティ
いずれもフェイとは初対面であり、ラスキンが今回同行しているのは彼女達とフェイの顔繋ぎを行う為でもあった
「御二人共、今回は来て頂き有難うございます。早速ですが依頼の説明をさせてください。時系列を追って説明する必要があるので長くはなりますが、どうかご理解を」
互いの自己紹介も済ませながら、メアリは碧と黄のオッドアイをフェイへと向けた。何処か、懐かしさすら感じる視線に在りもしない過去をフェイは想起した
「事の発端は<緑化会>が引き起こした騒動にまで遡ります。あの事件の後、<黄金の花園>がヨヨギ公園の調査ならびに統治を行いました。これは私なりのケジメでもありますし、ティターニアの転生者としての役目でもあった為です」
かつてのヨヨギ公園における邪悪なる女神達の陰謀はキリギリスを筆頭とした今も尚最前線で戦う者達の手によって打ち砕かれた。が、悪を倒してめでたしめでたしとはならないのが
事後処理と組織そのものの建て直し、ヨヨギ公園の現状回復の為にかつてのメアリは奔走していた。
「此処までは問題はなかったのですが第二次セプテントリオン直後に異変は発生しました。突如としてヨヨギ公園の妖精達が狂乱。さらに同士討ちや妖精郷の破壊まで行い始めたのです。あの時の事はあまり思い出したくはありませんが……」
「君の性格も大分アッパー気味になってたしな」
「バルツァー先生???」
「すまん」
メアリからの追及を誤魔化すようにバルツァーは説明を引き継ぐ
詳細な時期としては
ヤタガラスやキリギリスの手も借りて、妖精達は難なく鎮圧された。しかし不気味極まるその騒動の発生によってこれ以降、<黄金の花園>はヨヨギ公園の調査を何度か行う事となった
「調査の結果、負のMAGエネルギーであるマガツヒが高濃度の状態でヨヨギ公園に拡散していた事が確認された。それによって妖精達は狂ったと思われるが、肝心のマガツヒが一体何処から溢れた物なのかが分からない。ラスキン老や白魔女達の手も借りたが、今だ不明だ」
「自然災害みたいな怖さがあるね。そして時期を考えれば、って事か」
「その通り。我々は第三次セプテントリオン、それ以降に発生するかもしれないヨヨギ公園の異変を懸念している」
フェイの呟きに同調するようにバルツァーは頷く
同条件下における混乱の発生を<黄金の花園>は防げなくとも抑制したかった。まず第三次セプテントリオンを乗り越えられるかという問題はあるものの、その直後に起き得る問題に対処しようとするのは自然な事だから
「その上でこれは飽く迄、可能性の話だ。条件が整った上で何も起こらないという可能性もある。だからこれは正式な依頼ではなく御願いという形になってしまうが……もしもヨヨギ公園で混乱が発生してそれが無視できない規模である場合、その鎮圧の助力を頂きたい。君は高位の
「勿論、そのつもりで来たから僕は構わない。ヨヨギ公園……妖精郷で起き得る問題は僕にとっても他人事ではないし、それを利用するかもしれない存在だって知っている。それについても後で情報交換した方が良さそうだね」
脳裏に浮かぶのは自らを救おうとし、その上で大敵とも言える合一神オベロン=ティターニア。テオゴニアに所属する彼は妖精郷に起こっている現象について何か知っている可能性も高い
周回世界において類似した事項が発生し、それを知っていたなら。妖精郷の王として彷徨い続けた彼ならばこれが何なのかを把握した上で介入してくる可能性があった
「ありがとう。君の想像している者とは恐らく別だが……我々がガイア再生機構にも目を付けられている。襲撃と呼べる物はまだ起こっていないが、それらしき存在を確認したとの報告が幾つか入っている」
「厄ネタは必ずあると言ってるようなもんだね、これ。懸念が確信に変わりそう」
「だから我々もヤタガラスだけではなく、伝手のある他の組織や君のような高位DBに呼びかけを行っている訳だ」
テオゴニアの合一神、ガイア再生機構のエターナル。何処までの情報を得ているかも分からない二勢力はもし介入してくるのであればとんでもない事態になるのは想像に難くない。そして緑化会に一度支配された過去を持つ黄金の花園はこれに何の対抗策もなく座して待つ事は出来ない
敵は不明で、いないかもしれない。もしかしたら第二次セプテンで起きた出来事は偶然で、此処までの対策は全て無駄に終わるかもしれない。しかし楽観的な想定こそ今の世界において最もそぐわない物だ。緑化会の二の舞を防ぐ為にも黄金の花園は全力で対処に臨んでいる
「僕からも信頼できる相手に情報共有していいかな? 第三次セプテン後の話だから必ず僕が動けると限らないし、ならこれを知ってる人間は少しでも多い方が良い。勿論、掲示板では流せない情報だけど」
「構わんだろう。私も既にシロエと<たたかうマン>*28と<プルトニウム>*29には声を掛けてある」
「ラスキン老も既に動いてるんだ。じゃあ僕も口が堅くて信頼できる相手には大体伝えるとして、最近知り合ったムラカミさん*30やリンゴォ*31にも声掛けしとこっかな」
「……有難いが、
「事がヤバ過ぎたらヤタガラスと国が報酬くれるでしょ! 多分! 僕、知らんけど!」
かくしてフェイは依頼を受諾した。そして、起き得るかもしれないという可能性の異変は第三次セプテン後において懸念通りの結果を迎える事となる
緑化会に並ぶか、はたまたそれ以上の混乱。多くの勢力と思惑が入り乱れながら、妖精郷は再び混沌の渦へと堕ちていくのだ
しかし、それはまだ先の話。加速していく破壊は未だ訪れず、世界はまだ静寂を守っている。全ての戦士達はその微かな平穏を謳歌し、来るべき破滅への準備を重ねていった
<久遠 フェイ>
悪魔強化してぇー!と咽び泣いてるがもう殆どが最上位なのでほぼ無理な人
ウリック&アンナとの戦いの後は宝石集めたり異界攻略したり人脈繋いだり情報収集したりで各地を飛び回っている。今回の合体や黄金の花園からの依頼もその一環。メアリとは何処か自分と近しい物を感じて、意識している(フェイの同位体&ティターニアの転生体なので実質生き別れの姉を見ているような気分)
<アーノルド・ラスキン>
わからない……俺達は雰囲気でクスィ・アンバーをメタファー要素を入れている……
本人はポン刀で戦いながらいざとなったら巨大ロボを召喚して薙ぎ払ってくる。ガイナ立ちもする。してた(原作を買いながら)
<ブラックカオス>
ごちゃ混ぜ世界だと大分需要なありそうな術式で悪魔合体をしている人
性質故に合体制限が他の邪教の館より大分きつい為、利用者は割と限られている(紹介制・予約制なのもある)。尚、カルトマジックの魔道には剣合体があるのでこの後どうなるかは……
<ボティス>
電撃の事しか考えてないようでちゃんと補助と守りも出来る新たな仲魔
問題は電撃貫通がアクティブな事と他に電撃使える奴があんま居ない事
本人はご主人にワンスモアしてもらえばいっか!と考えている
ご主人は大抵の相手ならワイルドハントでよくね?と思っている
電撃厨と万能厨の溝は深い
<出てきた三次キリギリス勢>
それぞれの作者様から今回許可を頂き、お借りしました。尚、後もう1名いる
次章にて奮って頑張って貰う予定です。まぁ第三次セプテンの後なんですけどね!
速度補正が強く、先行での発動がしやすい
状態異常確率が減少している