真・女神転生オタクくんサマナー外伝 -ロストキリギリス- 作:名無しの骸骨
荒れ狂う海が眼下に広がる。光も通さないままにどす黒い怒涛が至る所で見受けられ、空は赤くぼやけている。時刻を考えれば有り得る筈もない天候。夕日より紅く暗い、人を不安にさせる空の色だった
「フェイ、本当に大丈夫なのか?」
「君の目から見ても問題はなかったんだ。それに引き返す所じゃないからね。このまま行くしかないさ」
エリヤが問い、フェイが答える。変わらず太平洋を駆け抜けながら、先を急いでいる
フェイを自らの目的の為に支配しようとしたアルヴは消えた。意識の暗闇から抜けた先に在ったのは気を失ってから数秒後の現実。朦朧とした認知を覚醒させ、フェイは津波への対処を優先し続けた
その甲斐もあって、太平洋における津波群はやや沈静化の傾向を見せていた。本体である三位一体のメグレスが徐々に追い詰められていっているのも大きいだろう
「状況は良くなってる……と思いたかったんだけれどね。この空、どうも色だけじゃないみたい。何かしらを抑え込むような、そんな感覚ね」
「津波の減退は継続して行えてますが、様子がおかしい。何かの干渉を受けたかのように波の収束が早まっています」
それぞれセトとカルティケーヤを駆りながら先導する真澄と由奈は眉をひそめる。第三次セプテンオンの最中に起きた異常気象。作為的な物であるのは疑いようもなく、その元凶は叩かなければならない
異常発生の中心点と思わしき場所に行くにつれて、空の色は濃くなり、波はより収束していく。放置すれば想定よりも早く、巨大津波の形成がされる。避けなければならない現実がある以上、フェイ達が其処へ向かうのは定まり切っていた
『サマナー、モウ少シダ』
フレスベルグが<虚空の眼界>が周囲を観測する。天に広がる赤は禍々しくも輝き、荒波は最早制御されたかのように中心点へ向けて吸収されていく
「こいつは……」
先んじて、エリヤが
「でっっっか……軽く数十mあるじゃん」
蒼褪めた鱗を全身に敷き詰めながら巨大龍はとぐろを巻く。名はラハブ。海の支配者、神に仇名す存在とも呼ばれる怪物だった
世界の全てを憎悪するように唸り、叫ぶのは神の被造物たる人間を滅ぼす為の物。ラハブに共鳴し、波は集合し、巨大な防壁の如くせり上がっている。まるで砂山をより高く作り上げていくように大いなる災いは形作られようとしていた
「セプテントリオン、という感じではありません。第三勢力でしょうか」
「正体を探っている暇はないぞ。あの野郎が作り出している津波、動き出せば恐らく100mは超える。今叩かないと、手遅れになる」
「こんな環境で嫌すぎるけど突貫するしかないわね」
「……全員生存重視で行動して。海に落ちれば、恐らくもう帰って来られない」
| 悪天候(海洋) | メタファー&200X(大幅改変) |
| 周囲の環境はラハブによって支配され、死の海と威圧の空が広がる。シーン属性扱い 海に落ちれば窒息(SHOCK)し、5ターン後に波に呑まれて即死する(海洋適性がない場合や対処手段がない場合、実質LOST)。また敵への弱点攻撃・クリティカル発生でプレス消費が半減されない(敵側の攻撃ではされる)。味方の取得経験値が1.5倍になる |
巨大津波というリミット、大海魔ラハブという怪物以外にも脅威は存在する。それはこの地の環境そのもの。目に映る異常は見せかけだけの物ではない。ラハブの領域たる海に落ちれば死は免れず、天より降り注ぐ赤光は侵入者を咎めるように、根本の動きを乱す
| 空間転移 | NINE出典 |
| 任意のエリアにパスを無視して移動できる。<真・夢幻の具足>と同等の効果であり、瞬間的な転移を可能とする。セトが発動 |
それらを承知の上でフェイ達はラハブの討伐を選んだ。孤立無援の窮地を恐れているのであれば、そもそも此処まで来ていない。無理は承知で、自分達の未来の為に命を懸ける。死んでやる気はない故に全員生存を前提にしながらセトの転移を始まりに、超高速飛行を以て一気に距離を詰めた
「海魔退治だ。しまっていこう」
ラハブは見上げ、フェイ達は見下ろす。両者の視線が交差し、敵意と殺意が衝突する。変わり果てた太平洋の下で戦闘は始まった
「まずは情報を抜く! この規模の敵だ。特殊な手札の一つや二つは必ずある!」
| 摩利支天咒法*1 | 摩利支天の加護を受け、2倍の行動が可能となる(<アクセラレート>と同等処理) |
| バイパースマッシュ*2 | 敵単体に100%属性のダメージを与える。このスキルを使用する度に威力が上昇する(最大でメギドラオン以上の特大) |
| ラスタキャンディ*3 | 味方全体の全能力を上昇させる |
「硬い。ヒットポイントは見た目通りですね、これは」
『いつも通りのラスタだぜーっと!』
| 色即是空*4 | 敵全体に万能属性の不特定状態異常を50%で与える(魅了/猛毒/混乱/魔封/睡眠) |
| ヘヴィソニックトリガー*5 | 敵単体に武器依存属性で14回のダメージを与える(火炎系弾丸を装備しているので火炎属性)。相手をノックバックさせやすく、全弾命中が難しい |
『魔封、有効ダ!』
「火炎チェックで弱点か。なら火炎中心に攻め……?」
ラハブが叫ぶ。自らの急所を突かれ、痛みを感じながらも逆襲の為に力を迸らせる。
「この挙動、
「低下系の付与じゃないわね。デカジャで解除する?」
「いや、マカラ……テトラ展開でお願い。セトは打点を下げて。僕は自衛する」
『(`・ω・´)b』
| テトラカーン*6 | 1ターンの間、敵の物理攻撃を反射する。角界魔法分類 |
| 雄叫び*7 | 敵全体の攻撃力を大幅に下げる(2段階) |
| 味方:補助状況 |
| 全能力+1・テトラカーン(味方全体)・バルーンシード(フェイ)・摩利支天(由奈) |
| ラハブ:補助状況 |
| 攻撃-1・防御+1・会心状態 |
強化・弱体を積みながら、手探りで敵の情報を集める。重要なのはフェイを含む人間を死亡させず、海に落とさない事。飛行する仲魔が居れば辛うじて死体の回収は間に合うが、フェイが死ねばそれも瓦解する。ラハブの注意を引きつけ、波の集合を止めながら打倒を目指す
本音を言えばより速やかな討伐を急ぎたい所だが易々と倒せる相手でもなく、場合によっては打倒に至らず全滅する可能性がある事を誰もが理解している。生存と戦闘状況の維持、余力で攻撃。情報の少ない現状における最善
『GYAOOOOOOOOOOO!!!』
だが、ラハブは当然のようにソレを許さない
「状態異常の自動解除……いや、それよりも何だこのデカジャは!?」
「<静寂の祈り>*9と同じようです。それに……」
「<
| デカジャ*11 | 敵味方全ての能力上昇・減少効果ならびに結界を破壊する |
フェイがCOMPを通して確認したスキル名は<デカジャ>。敵の能力上昇を解除するという効果が一般的であるもののラハブの持つ物はより範囲と対象を拡大させた物。作用範囲を敵味方全てに、解除対象に低下と結界を追加
例外は幾つかある物の絶対的な解除性能を誇るそれは1手でフェイ達の補助の大半を引き剥がす
| 討滅の咆哮*12 | 味方全体の攻撃力を上昇させ、敵全体の防御力を低下させる 補助の仕様はDDSAT2を参照 |
| 大瀑撃*13 | 敵全体に氷結属性の力依存大ダメージを与える(極めてクリティカル率が高い) このスキルによるダメージは、反撃効果・食いしばり効果を無視する |
咆哮を轟かせ、凍てつかせた津波の一部を幾多もの氷塊へと変換。流星群のように展開された氷塊の弾幕は回避の余地もなく、眼前の侵入者全てに命中した
| カバー*14 | 他者が失敗した際に判定を行い、カバーに入る。由奈は攻撃を庇う事にスキルを特化させている。●士の構えに通ずる力。1ターン中、2回まで使用可能(独自裁定) |
| 吉祥天咒法*15 | 防御スキル。自分への物理攻撃1回を副次効果も含めて無効化する |
| 引き*16 | 相手が防御した、自身が攻撃を防御した際に発動可能。判定成功でペナルティ修正なしで攻撃が可能。攻撃対象の回避/防御に大幅なマイナス修正を与える |
「氷結反射も貫通、しかしマントラは有効な物理攻撃ですね。私だけでも防げるのは良い事なのでしょうが」
『ヒヤヒヤもんだなぁ!? 顔面に氷塊当たりかけたんだけど!?』
「まだ来ます。集中してください、カルティケーヤ」
カルティケーヤを守護し、弾幕をマントラで防ぎ、怪物を
『UGYAAAAAAAAAAAA!!!』
| 海龍の猛威*17 |
| 敵単体に氷結属性の力依存特大ダメージを与える(極めてクリティカル率が高い)。 自身含む味方が能力強化するスキルを発動した回数によってダメージが強化される。 このスキルによるダメージは、反撃効果・食いしばり効果を無視する |
よって猛攻は止まらない。
『ヨ、ヨリニヨッテ氷結デシヌカ……!』【DEAD】
「ごめん、フレスベルグ! エリヤ、箒に乗って!」
「ああ!」
フレスベルグを肉盾に、フェイは生き長らえながら箒にて飛翔する。エリヤを回収して、後方へ。ラハブからの追撃はなく、これで打ち止めだった
| 味方:補助状況 | 防御-1・摩利支天(由奈) |
| ラハブ:補助状況 | 攻撃+1 |
「何とか凌いだな。どうする?」
「……ちょっと考える。ただ、戦闘を安定させる方法はないかもね」
攻防を終えての束の間の思考の時。フェイは敵の火力・性質から大まかにラハブの性能を割り出していく
| 氷結ハイブースタ*18 | 氷結属性の与ダメージ+25% |
| 水に流す*19 | 各ターンの開始時、敵味方全体の瀕死・死亡以外の全てのBSを回復 |
| 要撃の権化*20 | 命中率が15%増加し、最大HPが20%増加する |
| 神に仇成す者*21 |
| 氷結貫通を得る。自身が弱点で受けるダメージが25%減少。命中率が50%増加 自身が生存中、味方全体は次の効果を発揮 「味方全体の弱点1つにつき、弱点時に受けるダメージが8%減少(最大40%まで)」 自身を含む味方または敵が弱点をついた時、連動効果が発動 「1ターンの間、味方全体の攻撃力・防御力を上昇させ、自身を会心状態にする」 |
| ラハブ:思念融合*22 |
| 1,氷結属性の与ダメ+15%。最大HP+20% 2,自身が生存中、味方全体に次の効果を発揮 「弱点を突いた時のダメージ+15%。弱点を突かれた時のダメージ-15%」 3,氷結属性の与ダメ+20%。命中率+20% |
(
あまりに隙がない、フェイがラハブに感じた印象がそれである。貫通とブースタ・思念融合が乗った氷結は全体大火力・単発特大火力に割り振られ、両方に当たれば誰であっても死ぬだろう。補助・妨害もデカジャによって通じず、結界もまた破壊される。由奈の防御は通じる物のこの海上という場においてカバーが可能なのは傍に居るカルティケーヤのみ。セトの
攻撃を凌ぐので手一杯で、それもいずれ事故る未来がフェイには見えていた
(多分、高度な思考能力は保っていない。自分の
思考は巡り、手番も回る
「蘇生と物理チェック。全強化を」
| デッドリーブレイク*24 |
| 直線状の敵全てにLVと能力値の全てを加算した武器依存(物理)のダメージを与える。両手剣型武器COMP【アウトブレイク】に付加されたスキル。1ターン1回まで使用可能(裁定) |
| モムノフⅡ*25 | 物理属性のクリティカル率が上昇する |
| 物理貫通Ⅲ*26 | 物理属性の攻撃が耐性・無効・吸収を無視する |
「貫通で通しましたが、奴の耐性は物理無効です!」
『リピートだぜ!』
「了解。回復、次いで僕に風船を」
| メシアライザー*28 | 味方全体のHPと死亡以外の状態異常を全回復する |
「MPはまだ問題ない!」
「囮の展開完了したわ!」
「セト、雄叫びよろしく。僕は再召喚する」
『('◇')ゞ』
| 味方:補助状況 |
| 回避、命中、防御+1・バルーンシード(フェイ)・摩利支天(由奈) |
| ラハブ:補助状況 | 攻撃-1 |
淡々と盤面を回復し、維持する。
『Oooooooooooooo!!!』
「させません!」
ラハブが取った行動は先程の全く同じ。煩わしい補助・妨害を消し、火力を高め、凍てつく大爆撃を喰らわせた後に一体ずつ確実に水流にて撃ち落とす。結界を破壊する為に<炎の壁>*29も意味はなさない猛攻を由奈は捌き、反撃を繰り出す
「……今度は死者なしで凌げたか」
氷塊による爆撃は威力は高く、防ぐ手段はないものの一発であるならば補助ありでも全員が耐えられる。其処からの水流は耐えられず、由奈かカルティケーヤへと対象が向いたなら凌ぐ事は出来る
(フレスベルグが死んだ時、<電気ショック>*30を使ったけど貫通された。他食いしばり系列も通らないと考えるの妥当。由奈かカルティケーヤ、あるいは氷塊をバルーンで逸らせる僕なら水流は耐えられる。だけど、長丁場ば持たないか)
打開策は見つからないまま、手番は回る
| チャージ*31 | 自身の次の物理攻撃のダメージを2.5倍にする |
「ダメージを稼ぐ!」
| 韋駄天*32 | 自身が生存中、味方全体の物理命中率+10%・クリティカル率+20%する |
| 天覇の将*33 | 自身が物理攻撃で与えるダメージが味方全体の生存者数×12.5%上昇する |
| 銃ギガプレロマ*34 | 自身の銃撃属性の与ダメが大幅増加(50%) |
| 天扇弓*35 | 敵全体に銃撃属性の大ダメージを与える |
『銃撃、通ってくれたなぁ!』
| メディアラハン*36 | 味方全体のHPを全回復する |
『回復ヲ!』
| クイックロード*37 | 手番を消費せずに即座に銃弾を装填、弾倉の交換できる |
| 強魔の弾丸*38 | 攻撃力136の弾丸。銃撃属性 |
「こうもデカけりゃ
| 疲労缶*39 | 開けると倦怠感が強くなる煙が出る容器。3ターンの間、敵1体の攻撃力が低下する |
「拳を振えないのがこんな歯痒いなんてね!」
『( ゚Д゚) < OOOOOOOO!!!』
「火力補助はないけど、これなら攻撃面は大丈夫そうだね」
| 味方:補助状況 |
| 防御-1・バルーンシード(フェイ)・摩利支天(由奈) |
| ラハブ:補助状況 | 攻撃-2 |
補助は攻撃二段階低下のみ。デカジャに関してフェイは補助の種類は問わず2~3段階以上の強化・弱体がある場合に発動すると予測を立てている。デカジャは強力だが、その性質全てを上手く発揮できる程の知性をラハブは持っていない。
ラハブの手番を消費させる為にデカジャは発動させたい、しかし其処に此方の手番を割きたくない。境界線を見極める為に攻撃を二段階落とし、万が一<討滅の咆哮>が2回発動した際にも対応可能な状態へ落とし込んだ
根拠はあるものの、此処までの推論は確定ではない。もしラハブが高知能で駆け引きが出来る類の悪魔であれば、対処不能な案件として一時離脱をフェイは想定に入れている。自分達の生存を前提としなければ、戦う意味はない
そうして
『GAAAAAAAAAAAAAAAA!!!』
想いは届き、予測は正しく。ラハブは敵味方お構いなしに補助・妨害を破壊し尽くす
咆哮し、氷塊で薙ぎ払い、水流にて狙い撃つ。完成されているが故に変える必要のない動き。どちらのスキルも同じターンに複数回使わないのであれば許容範囲内であり、繰り返していけば必然的に相手はジリ貧となる
補助・妨害・結界は無意味で、耐性も貫通する。Wプレロマ級に火力は練り上げ、駄目押しとばかりに攻撃を上げ、防御を下げる。レベルで言うならほぼ同格のフェイ達でなければ氷塊だけで十分で、フェイ達であっても水流で潰せる。その筈だった
「ッッ……フレスベルグやった時よりも威力が上がってるね! 感触的に<バイパースマッシュ>と似た効果持ちかな!」
盤面全体としては確実に大ダメージを喰らいながらも由奈は切り返し、フェイは耐えている。後一歩の所で崩し切るに至らない
(あれの狙いが何処まで無作為かは分からないけど、次のターン辺りで誰か落ちる可能性が高い。エリヤなら、僕が代わりに受けれる*41。フレスベルグもさっきの再召喚の手順で問題ない。セトも同様だけど、真澄の回収が必須。真澄が倒れた際も海への落下を気を付けつつ対処する。一番の問題はエリヤの<幸運>*42で多少の誤魔化しが効くとは言え、水流の火力上昇次第で僕がワンパンされかねないって事か。MPも隙を見て、回復しなきゃならない)
状況は膠着している。不確定要素があるが故にフェイ側にも一切の余裕はない。しかし、対処法は確立した。ラハブ側の行動で崩される可能性は大いにあるものの、徐々に天秤は傾きかけている
勝利への光明が差した事による安堵と一度のミスも許されないという緊張感。ゴールが見えた戦いは決着に至るまで推移していく
『サマナー、上空カラ新手ダ!』
「異様な気配だ。ラハブ並みにヤバいのが来るぞ!」
<エネミーソナー>*43はこの
まず見えたのは大きな両翼。強靭な四足を持ち、凶悪な角を携えるそれは正しく伝説上のドラゴンそのもの。ドラゴンの悪魔は数多く存在するこそあれ、此処までオーソドックスな姿は持っていない。何よりフェイはこれを悪魔とすら認識できていなかった
「悪魔じゃない。種族がドラ、ゴン……?」
眩い程の紅の輝きを身に受けながら、
「私が一度引きつけます! 流石に両方の相手は出来ません! 何かあればフォローを!」
『おいおいおい、マジモンのドラゴンかぁ? ありゃ下手な世界は滅ぼせるクラスだぜ』
カルティケーヤを駆け、由奈はドラゴンに向けて急上昇する。未確認の超高レベルの敵、情報はあまりに少ない。実質的なラハブとの挟み打ち、両者を同時に相手取れる程の力はフェイ達にはない
もっとも耐久性に優れる由奈がまず
『オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛ッ』
ドラゴンは悉く想定を凌駕する。理不尽の権化であるが故に
| 大逆鱗*45 | 3ターンの間、自身の攻撃力を3段階上昇させる |
| オールリセット*46 | 敵全体の能力上昇、チャージ、反射状態を解除する |
| 咆哮*47 | 3ターンの間、敵全体の全能力を2段階低下させる |
| 極竜の大絶叫*48 | 自身のプレスアイコンを6つ増加する 敵に無効・吸収・反射の耐性を持つ或いは付与されている時に発動できる 文明を喰らい続けた竜は破壊できぬ全てを許さない |
響く絶叫。狂気に染まったかのような挙動でドラゴンの呼吸は乱れ、常軌を逸した急加速領域へと到達する
| ブラフマーストラ*49 | 敵全体に万能属性の特大ダメージを与える 羅刹神族には大幅な特攻が入る(独自効果) |
| 業炎の息*50 | 敵全体に火炎属性の大ダメージを当て、一定確率で火傷を付与する |
| 破砕の尾*51 | 敵全体に壊属性の大ダメージを与える |
| 氷華の息*52 | 敵全体に氷結属性の大ダメージを与え、一定確率で凍傷を付与する |
| 雷の連爪*53 | 敵単体に電撃属性の中ダメージを2~4回与える |
| 破滅の暴風*54 | 敵一列に疾風属性の特大ダメージを与える |
高位覚醒者でも視認するのもやっとの攻撃乱舞。最初に訪れた万魔の光が由奈とカルティケーヤを貫き、炎のブレスが放たれる。確認する間もなく、柱のような尾が振るわれる。氷の息吹が、目にもとまらぬ雷爪が、竜巻のような風圧が間髪入れずに襲い掛かる
『いやいやいやいや、無理無理無理無理!!!』【DEAD】
「イカレた速度とパワーしてますね……ッ!」
| 双鬼冠*55 | 頭防具。闇防具に分類され、様々な耐性が変化。火炎・氷結は反射となる |
| カラミティスーツ*56 | 体防具。全対応に分類され、凡その相性を半減させる。万能も該当する |
| 不屈の闘志*57 | 戦闘中1度だけ、HPが0になる攻撃を受けた時に耐え、HPが全回復する |
カルティケーヤは氷のブレスの時点で落ち、由奈は
「由奈、掴まりなさい!」
「私単騎では止められそうにないですね。すみません」
「奴の攻撃はこっちまで届いてなかった。それだけでも御の字よ」
カルティケーヤを失った事で由奈は堕ちていき、セトを駆る真澄が手を伸ばして回収する。奇襲を許さず先んじてドラゴンと衝突し、攻撃を由奈が引き受けた事によって全体攻撃もフェイ達に届いていない
「だが、どうするというんだ……こいつらを」
「戦闘を継続するならラハブの戦闘領域から離脱し、ドラゴンを先に叩くしかありません。あのドラゴンが乗ってくるかどうかは賭けですが……」
「かといってこれ以上のラハブも放置も危険過ぎるわ。離脱すれば、本土に最低でも数十mの津波が到達し兼ねない」
二体の竜の攻撃は凌いだが、現状は非常に厳しい。ドラゴンも、ラハブも無視はできないが単体しか相手できない。ラハブを相手取ろうとすればドラゴンが強襲し、ドラゴンを相手取ろうとすればラハブの巨大津波の生成を止められなくなる。対処するには絶望的に戦力が足りていない
「真澄は<招来石>*58でカルティケーヤを召喚し、由奈はそっちに乗って。エリヤもフレスベルグの方へ移動して<メシアライザー>。僕はタイミングを見て、<煙幕弾>*59使うよ」
「離脱するのか?」
「僕もさっきまで離脱か、ドラゴンを先やるかで考えてたけど……」
会話の最中でラハブより先んじてまたドラゴンが絶叫を上げる。隙も与えずに圧殺しようと巨腕を振り下ろし、加速する
「その必要はないみたい。シロエさんには後でお礼言わなきゃね」
| プルガトリウム*60 | 敵全体に相性を貫通する火炎属性の大ダメージを与える 失楽園の堕天使の如き煉獄の焔で敵を焼き尽くす |
| 殺風撃*61 | 敵単体に衝撃属性の特大ダメージを与える ニヤリ時、貫通効果が付与 |
| ヴァイパースコープ*62 | 武器依存属性(銃撃)で4回攻撃する 銃撃属性の耐性を1段階低下(1T持続) |
『ク゛カ゛ッ゛!?』
憎悪を燃やす飛竜を煉獄の焔、神速の衝撃、死神の弾丸が咎め押し留める。苦悶の声を漏らしながら、自分以外の乱入者の存在に狂おしい程の敵意を向ける
\カカカッ/\カカカッ/
| 神人/悪魔変身者 | カナエ・ハイライン | LV84 |
| 悪魔変身:プルートゥ | 火炎・核熱・銃撃吸収。破魔・呪殺無効。氷結弱点 |
| 鬼娘 | アトロポス | LV73 | 火炎弱点・破魔、氷結無効 |
「
\カカカッ/\カカカッ/
| デビルサマナー/ペルソナ使い/悪魔人間 | ムラカミ | LV82 |
| ペルソナ:マッハ | 全体的に強く、衝撃・破魔吸収。呪殺無効。一部の物理・ガン反射 |
| 龍神 | コウリュウ | LV80 | 四属性に強く、破魔・呪殺無効 |
「尋常ならざる海龍と飛竜か。はるばる太平洋に来た価値はあったらしい。ここらで限界突破させて貰う」
\カカカッ/\カカカッ/
| スタンド使い | リンゴォ・ロードアゲイン | LV65 |
| 全体的に強く、精神無効。破魔吸収。呪殺・魔力反射 |
| マンダム | LV65 | 本体と同一(裁定) |
「これは“決闘”ではない。だが、“神聖”な“修行”にはなるだろう」
漆黒の骸骨格を纏う煉獄の冥王、カナエ・ハイライン
人・悪魔・ペルソナを以て超加速する戦士、ムラカミ
リボルバーとスタンドを携える異端の求道者、リンゴォ・ロードアゲイン
シロエの呼びかけに応えたか、或いは各々の気まぐれでこの絶死の海上にやってきた援軍。フェイ達にとっては間違いなく現状を打破する救いの手に違いなかった
「よし、煙幕で仕切り直す! 全員集合!」
敵も膠着した瞬間にフェイは即座に<煙幕弾>を展開する。一時的な逃亡と離脱。最終目標はラハブとドラゴンの打倒であり、各討伐チームの選定を行う必要があった
「ドラゴンもラハブも適切なメンバーじゃないと打倒は難しい。勿論、三人にも協力して貰う。各敵の現状のデータはそれぞれの端末に送っておいた。後、三人と仲魔とかのスキルって前会った時から変わってない?」
「私のコウリュウは<咆哮>*63を覚えた。それ以外は同じだな」
「あ、ムラカミさん。ラハブ側ね。うん、絶対」
「何故……おい、貴様、まさか」
「こっちは変わってないが、ラハブが氷結主体ならドラゴンが良いか? いや、あの攻勢耐えられる自信ねぇけど」
「カナエさんもこっち。リンゴォもこっちだね。ドラゴン討伐はもう由奈と僕の仲魔でやるし、もうあいつ引き付けて距離離して貰ってるから」
「はえーよ、行動。いつ指示出したんだよ」
「リンゴォはコウリュウから降りて、僕の箒のって。二人乗りは可能なサイズだから大丈夫」
「……流石に女の後ろに乗るのは抵抗あるが」
「僕は男なんですけどー」
「……? まぁいい、了解した」
煙幕の中で行われる数瞬の会話の後に編成は成った。フェイの飛行仲魔を駆りながら由奈・真澄・エリヤはドラゴンを引きつけつつ一定の距離を離し、フェイと援軍組はラハブと相対する
「これより、荒ぶる海の化身を打倒する。総員生存重視で、死なないようにね」
「竜殺しは戦士の誉れとも言います。それを果たしに行きましょう」
かくして、戦いは次なるフェイズへと移行する。その結末はまだ誰も知る由がないまま、二つの戦場で衝突は再開された
<久遠 フェイ>
ラハブで滅茶苦茶しんどそうにしてたら、ドラゴンでお代わりドン!された男の娘
召喚できる面子が実質三体に限られたりもあって非常に苦しい表情を浮かべていたが援軍が来たので事なきを得た。コラボ勢とは多分なんか、紆余曲折あって知り合ったんじゃないかな(適当)
<ラハブ&アンジャリカストラ>
今日は俺とお前でダブルドラゴンだからな
ほびーさん製ボスが裏ボス行きとなった結果、作成してぶつけられる事となった大ボス2名
片やD2フルパワー&偽典デカジャ。片やメタファーの三ドラゴンの一角の魔改造
ついでに戦場が悪天候過ぎて死が見える。そんな環境にコラボ勢をぶち込むのは正気の沙汰ではないが、そもそもオタサマ時空が正気の沙汰ではないので何も問題はなかった
<カナエ&ムラカミ&リンゴォ>
ローグ5様『アナザーキリギリス』よりカナエ・ハイライン
気力♪様『姫の護衛は地底人《ケガレビト》』よりムラカミ
ジントニック123様『エピソードオブドリフターズ』よりリンゴォ・ロードアゲイン
を許可を頂き、お借りさせて頂いてます
本来は次章で頑張って貰う予定でしたが、作ったボス2名が普通に手に余りそうだったので参戦GOしました。悪天候なのでレベリングも捗るよ!やったね!