真・女神転生オタクくんサマナー外伝 -ロストキリギリス- 作:名無しの骸骨
デヴァローガが介入を開始し、妖精郷中枢における戦いの趨勢は大きく動いた
状況を優位に動かしていたエデンは出鼻を挫かれつつも反抗を開始
現地勢力は二つの勢力の坂挟みに合い、防戦一方に
三つ巴への突入は全ての陣営を混沌へと引き込み、妖精郷を急速に崩壊させていく
\カカカッ/\カカカッ/
| 悪魔召喚士 | ベルント・バルツァー | Lv76 | 備考:<黄金の花園>に所属するサマナー |
| 導師 | ソラール | Lv83 | 備考:太陽万歳!な騎士 |
| ダナーンの騎士 | エクス・アルビオ(HN) | Lv78 | 備考:配信者やってる系騎士 |
「無事か、ソラール!」
「何とかと言いたい所だが、ギリギリだな……!」
「うちのユキジョロウ、余波で消し炭にされたんですけど!?」
合一神ギリメカラと配下である三魔将、軍勢
これらを潜り抜けたバルツァー達は<黄金の花園>の救援にギリギリの所で間に合った
襲撃者である
しかし、それも蛆のように溢れるヒュージと喰奴達、それらを統率する夜叉鬼の手によって打ち砕かれる
フェイからの通信によって最悪は免れたが、被害は甚大
同時にエターナル達の動きも大きく変貌する
より苛烈に、過激に……デヴァローガへの強い敵意を剝き出しにしながら彼らの行動が始まる
| 風殺のエターナル | Lv86 | 耐性不明 |
| アクセラレート*1 | 自身の行動回数を1つ増やす(適用済み) |
| Sデクンダ*2 | 味方全体の能力低下を解除する 自身の手番開始毎に発動 |
| 魔道の全除去*3 | 敵全体の能力上昇・反射効果・チャージ効果を打ち消す 魔道器を介しての発動 |
| はばたき*4 | 距離1(100M)以内の全ての敵に通常攻撃の4倍のダメージを与える (飛行している敵には通常攻撃の2倍に変更) 魔神2において種族間相性に関わらずダメージ量が変わらない事から これは『100%属性』としてう扱う(独自裁定) |
| 追撃の悟り・力*5 | 力の |
「這い蹲れ、ゴミ共」
システム的に展開される
見慣れない
次いで機械翼を大きく羽ばたかせ、発生した極大の風圧が化物も人間も大地へと縫い付けた
耐性を無視した純粋な圧力が半径100Mの円状へと降り注ぐ
デヴァローガの出現に伴って解禁されたコレは明確にデヴァローガへの殺意そのもの
巻き込まれる
「動け、GEHENAの遺物。奴らを殺すのがお前達の役目なのだろう?」
『ァ……あ゛……ぁ……』
<風殺>の呼び掛けに応じたのは竜の似姿を持つ大型の機械兵器
鋼の四肢を揺らし、似姿とは乖離した呻き声が駆動音と共に漏れる
| 超力機竜 | リリィ・ギーブル | Lv85 | 耐性不明 |
| ギアチェンジ*6 | 自身の行動回数を1つ増やす(適用済み) |
| マハジオンガ*7 | 距離1~3(300M以内)の全ての敵に電撃属性の大ダメージを与える |
| マハジオンガ・アクセラ*8 | マハジオンガの装填数に+1し、MP消費を+30%する |
| 電撃威力アップⅨ*9 | 電撃属性の威力が+70%される |
| 電撃貫通*10 | 電撃属性による攻撃が耐性・無効・吸収・反射を貫通する 結界による反射も貫通される これの搭載の為に多くの少女の命が消費された |
『ア゛ア゛ぁあ゛ぁァ゛あア゛ぁ゛あ゛ッ!!!』
紅く輝く宝石のような三ツ目が瞬き、甲高い幼い女の悲鳴が響き渡る
瞬間、先程の風圧をも越えた超範囲の電撃がギーブルより放射される
反射結界すら引き裂き、雷の檻として範囲内の全ての敵を焼き尽くす
「ヒュージ、喰奴、何でもいい肉盾にして防げ!
雷撃を掻い潜りながら、バルツァーは叫ぶ
手番を終えた筈のギーブルの影が揺らめき、一瞬だけギーブルの形を成して再度雷鳴を鳴らした
| 戦闘中、25%の確率で同じ行動を繰り返す 摩耗した少女より抽出したブーステッドスキル |
| 珠玉の瞳*12 | 火炎相性・電撃相性のスキル使用時にHP・MPコストが0になる 少女達の魂は凝縮され、狂おしい程に輝く宝石と化した |
リリィ・ギーブルはかつての周回に存在した『G.E.H.E.N.A.』による製作物である
無尽蔵に溢れるヒュージに対抗する為にリリィと呼ばれた戦士たる少女達を利用し、作り上げられた経緯を持つ
より効率的に、より持続的に、より機械らしく
全てを貫く稲妻を以て、無限にヒュージを屠り続ける最終兵器
ヒュージと共に世界を滅ぼさんとした竜の亡骸を土台として、もはや戦えなくなった少女達を捧げ続ける
体は鋼鉄に溶かし、心は恐化結晶へと加工して機械仕掛けの竜へと搭載した
こうして少女達は竜となって世界を守護し、狂気と祈りは報われないまま世界は滅んだ
皮肉にも
今は世界を滅ぼす兵器として消費されている
『ぁあァ…ぁアぁあぁ……』
嘆くように機械竜は鳴く
三つ目に宿った少女達の苦痛は未だに開放されないまま、ヒュージ達へ憎悪を吐き出した
| ナーストレンド*13 | 自身以外の味方が死亡する度に連動効果、発動 「自身のHPを大幅に回復する」 ニーズホッグが習得するスキル |
| 夜叉鬼 | ニーズホッグ | Lv84 | 耐性不明 |
多くの喰奴もヒュージも死に絶え、その骸をニーズホッグは貪り喰らう
人道を踏み外した機械戦士達の報復は終わり、宿業に囚われた獣共の逆襲が幕を開ける
| ギガバイオレンス*14 | 点滅プレスアイコンを4つ増やす プレスターン以外では4回行動に増加 |
| 突撃の狼煙*15 | 味方全体の全能力を上昇させる 積み重ねた思念融合によって単独での行使を可能としている |
| 増援*16 | 悪魔の増援を呼び出す ニーズホッグはこれで悪魔の軍勢を呼び出す |
| 淀んだ空気*17 | 敵味方全ての状態異常に掛かる確率を上昇させる(即死にも適用) ペルソナ使い達を貪って、手にした力 |
| 最後の晩餐*18 | 敵全体に高確率即死効果ハントを行う |
『いイなっ! いぃなぁッ! より取り見取りじゃナぃかぁ!』
異界壁を喰らって出来た穴から無数のヒュージ・喰奴を呼び込んで、吐息で周囲を酷く澱ませる
エターナルも現地民も構わずに貪り喰らい、ニーズホッグは本能のままに異形達を扇動する
狼に追い立てられる羊の如く、ヒュージも喰奴も全てがただ前に向かって逃げ出していく
風圧で肉が破裂しても、電撃で骨が焼き切られてもそれは変わらない
ニーズホッグだけではなく、悍ましい“恐怖”が背後から彼らを駆り立てた
| アルトラ・ディプレッション | Lv89 | 耐性不明 |
| 魂の絶叫*19 | 点滅プレスアイコンを4つ増やす プレスターン以外では4回行動に増加 |
| 咆哮*20 | 敵全体の全能力を2段階低下させる |
| 不安の霧*21 | 敵全体を確率で不安状態にする |
| 大鎌*22 | 敵全体に万能属性の特大ダメージを与える 不安状態の敵に対してはダメージが上昇 |
| 無尽蔵の不安*23 | 対象一体のHPを50%回復させる |
『Ooooooooooooooooooooooooooo』
全身をヘドロで塗り潰した巨人のような実体
此処に佇み、叫ぶだけで澱んだ空気を極大の負の感情で塗り潰されていく
現実に惑い、立ち止まった者達を鎌状の触腕が刈り取り、命を啜って吸収する
かつての世界に存在したリリィ達にとっての絶望、アルトラ級ヒュージ*24
これはその同種であり、デヴァローガによって
人々の不安を吸収し、半永久的に再生と攻撃を繰り返せるディプレッションはエデン陣営の猛攻を耐えきりながら反撃に転じている
「はてさて、これで終わりか? ならば……!」
両陣営の一連の行動が終了し、瀕死同然の体を酷使してバルツァーは立て直しを測る
同時に思考を回し、戦局の打開を……それよりまず生存の為の手を模索する
「(この様でも生き残れはするか。お互いに意識が向きすぎて、此方へのマークが薄くなってる。だからまだ我々は破綻はしないが、反抗する余力もないときた。なるほど、
戦況は最悪
多くの戦士達が足掻いたとしても大半が踏み止まれない現状があった
転機はデヴァローガの乱入であり、ニーズホッグ並びにアルトラ・ディプレッションの存在をエデン陣営が視認してから即座にギーブルを投入して殲滅を開始した
エデン陣営はギーブル・<風殺>による持続的な広範囲火力の展開
他のエターナル達は二体の隙をなくすように射撃・魔法による弾幕を張って、補助・回復・攻撃のサイクルをバランスよく回している
デヴァローガ陣営はニーズホッグよる物量のごり押し&全体即死&再生、ディプレッションによる状態異常&全体攻撃&再生
軍勢は二体に追い立てられるように前線を唯々突き進み、死に絶えながら確実にエデン陣営を貪り削っている
火力と物量という違いはあれど、明確な巨大兵器を用いた殲滅戦争にバルツァー達は成す術がない
ギーブルはリリィの魂と元からの存在意義故に、ヒュージに対して執拗な電撃を浴びせている
ヒュージと喰奴も自ら達を全滅させる勢いで殺し続けるエターナル達へ反抗を繰り返す
バルツァー達のヘイトは皆無であり、両陣営の動きを利用しつつ最低限の戦力を保っていた
逆を言えば、これ以上の好転は難しい
少なくともさらなる援軍がなければ不可能だ
「(恐らく援軍の到着より我々の破滅が早い。他の二つの陣営、どちらが優位かといえばデヴァローガだな。エデン側の損耗が無視できる範囲を超え始めた。物量が尽きないなら、消耗戦で奴らは勝つ)」
固定化された状況から末路もまた見え始めている
此処からどう対処するか、バルツァーは思索を重ねて……その時に
【 こっちで突破口は何とか開いてみせる。それまで生き残って 】
届く、再びのフェイからの秘匿通信
活路は開くと、そのような宣言をバルツァーは受け取った
彼らが戦うもう一つの戦場も地獄のような有様なのは確認が取れている
それでも何かしらの道筋は見出せたらしい
手立ては知り得ないが、もう能動的に動くことが出来ないバルツァーはこれに乗るしかない
「頼もしい事だが……助っ人に頼りっきりなのはな。気張れよ、
順当な負け戦に一筋の光が灯る
奮起する戦士達の瞳に絶望の色はなく、同時に心持ちによって戦況は打開されない
今は耐えながら来るべき時が訪れると信じて、人知を超えた怪物達の暴虐は依然として続けられた
『わぁ
「なるべく補助ばら撒いてから死んでね、カルティケーヤ」
『そんなに追い詰められてる???』
「追い詰められてる……」
カルティケーヤはいつも通りの生存優先で
<黒曜>は蘇生召喚、回復、能力上昇には該当しない火力強化を展開
……能力低下を解除しない?
今の奴らには雄叫び・ランダマイザ×2によって大幅な低下が掛けられている筈
解除しない挙動に妙な胸騒ぎと寒気を感じつつ、その答えは直ぐに示された
| 外法のいざない*27 | 味方全体の能力低下と能力上昇を反転させる |
「能力反転まで使えるのか……!?」
「備えは可能な限りしておくべきものでしょう?」
僕の驚愕に、<黒曜>はあっけらかんと言葉を返した
仲魔であるセトも使える<外法のいざない>は低下と上昇の入れ替えを行う
低下した状態で使うのであればデクンダの上位互換として力を発揮し、今回の発動はこれを最大限活かしている
「大方、火炎で攻めると考えていたのでしょうが……考えが甘かったですね」
積み上げた補助が一手で覆り、一瞬の優位は最悪へと裏返る
初見殺しは想定できないから仕方ない、切り替えて今後は対処するしかない
<蛇影>が
反射結界さえあればガードキルで耐性を打ち消そうと火炎は反射する
勿論、相手はそれを織り込み済みでエデン陣営は万能で攻めてくる
それは間違いない
| メシアライザー*32 | 味方全体のHPと状態異常を全て回復する ボス仕様なので味方全体を数千程度回復する |
『アハハッ、懲りもせずにまた反射結界! それしか能がないのかしら!』
『反射利用でダメージ回復してる貴方が言ってもしょうがないでしょう』
『うっさいわね』
前と同様に、地割れ上等の岩石濁流が全方位に降り注ぐ
そろそろ地面として形を成している場所の方が少なくなってきた
ダメージに関しては魔法反射で対処し、セトの<雄叫び>も滞りなく適用
エターナル達は回復した生命力で攻撃を受け切っている
『
「いい加減、目障りだ。これで奴らを黙らせるぞ、ビシャモンテン」
『委細承知』
そして、此処からが本番だ
ニュクスが魔法を封じ、ビシャモンテンと<業炎>が動く
今まで凌ぎ続けてきたが僕達もそろそろ限界が近い
これが終わればガネーシャも控えている
何処まで防御リソースを吐き出せば、耐えれるか……!
| 女教皇シリーズ | 女教皇のヴェール・衣・靴で構成される防具群 セット効果:仲魔のクリティカル率・リミットブレイク発生確率が上昇 <蛇影>が装備し、ビシャモンテンに付与 |
| デモナ・カッター*33 | 突撃属性の武器 仲魔の与ダメージ+50% さらにリミットブレイク威力に+30%する <蛇影>が装備し、ビシャモンテンに適用 |
ビシャモンテンの攻撃対象は前列を張る僕達と夜叉鬼
これ単体なら耐えきれる範疇だったが、なんかコイツの拳も殺傷性が跳ねている
魔法封印のせいで由奈のマントラも使えないし
何故敵が格上で手数でも火力でも負けてるのに初見殺しも僕達が受け続けなきゃならないんだ
いい加減イライラしてきた
ふざけるなよ、対処するけど
| 観音神符*35 | 受けるダメージがクリティカルだった場合に このアイテムを消費する事でそれを通常の成功に変更できる |
つまり、クリティカルへの対策がそのままこれの抑制に繋がる
僕と由奈は符で発動を封じ、マダはそもそもクリティカルへの耐性が高いから弾いていた
問題はこれで符が尽きたってこと
真澄が時間あれば刷ってくれる*37が、そんなに量産できるものじゃない
文字通りの切り札であり、リソースは確実に削られている
「
「もっとカッコいい通り名で呼んでほしいね!」
夜叉鬼や仲魔を吹き飛ばし、執拗に迫る<業炎>をマダを肉盾にして掻い潜る
PTの盾としてよく此処まで頑張ってくれた。ありがとう
カルティケーヤがワンパンされたが、これはどうしようもない
<マッスルドリンコ(PT)>*38は戦闘始まる前に居た面子のみ生命力が増強される
後から召喚された仲魔に素の状態のまま火力に晒されて、補助込みでワンパンも普通に圏内
でも、セトは<龍の反応>*39あるからドリンコ適用されてなくても生き延びてくれ……!
『……ほう、まだ耐えるか。竜殺しを果たしただけはある』
ラクシュミで回復を差し込み、ガネーシャの一撃が僕達もエターナル達も異界でさえ叩き壊す
前の
セトも避けていなければワンパンされていただろう
どうあれ、生き残れはしたが
| 悪魔召喚*43 | 手番を使用せず、契約している悪魔を召喚する 戦闘中1回のみ使用可能(本来は命運を支払って使用するスキルの為) |
| 宝玉*44 | 味方全体のHPを全回復させる |
\カカカッ/
| 堕天使 | ボティス | Lv85 | 電撃吸収。破魔に非常に強く、呪殺無効 魔力・金縛・神経・精神・突撃に強い*46 |
『また随分な戦場で戦っているな、サマナー』
「なに、いつも通りだよ……ああ、そうだ。君って時間に関する知識もってた*47よね?」
『ああ』
「僕っていつ終わると思う?」
『次だ』
「そっか、見解が一致したね……なら合わせられるかな」
召喚と回復を兼ねながら、問いかけた
返答は想定通り、“次”が“最後”
防御リソース的にも限界だし、エデンもデヴァローガも次で僕達が壊滅すると思ってそうだな
僕達の死は、この三つ巴の崩壊を意味する
エデンは僕達が邪魔で仕方ないのでさっさと潰し、成るべくリソースを残したままデヴァローガのみと殴り合いたい
デヴァローガは僕達をデコイにして、多くの損害を僕達に押し付けた上でエデンを削りたい
戦法は違うもののエデンもデヴァローガもより優位を獲得したいのは一緒だ
双方ともに複数体であらゆる要素を補完し合う万能型ボスPT
それ故にリソースに差がついたのなら、そのまま順当に優位な方が押し切る結末になる
だから、此処で全てが決まる
エデンとデヴァローガは温存していたあらゆる力を投入して以後の戦いの主導権を握ろうとするだろう
『“終わる”と理解して、諦める気はないか。では最後までその意志を尊重しよう』
『(`・ω・´)ゝ』
『私は言うまでもありませんね? 最期までお供させて頂きます』
ボティスは冷やかに追従を示した
セトは相変わらずよく分からないけど陽気に了解してくれている
ラクシュミは微笑んだまま僕の隣に居てくれた
「生き残ってください、フェイ。私はどのように使っても構いません」
「生き残るなら皆で、だよ」
「……はい。でも忘れないでくださいね」
由奈は僕の事を酷く案じながら、身を挺して僕を守り続けてくれる
「メアリさん」
「分かってるわ……それしか方法はないのね?」
「ないかな。其処に辿り着けるかも未知数だし」
「私達が頑張るわ。必ず貴方を導いてみせる……それに」
「それに?」
「私、きっと貴方の姉のようなものだからもう少し格好良い所みせなくちゃね」
「えー、なにそれ?」
メアリさんとは話をして、だけど唐突にそんな事を言われた
確かに割とそっくり*48だけど
僕が弟……弟……ね。思ったよりしっくりきちゃうのが、なんだか
見た目は完全に妹なのはおいておこう
「ふふっ、こんな時に何故かしらね」
「でも悪い気はしないよ」
「そう? ならよかったわ」
「うん……じゃ、終わらせようか」
「ええ」
回る、廻る、時が進んで、死の
<黒曜>は絶対零度の殺意を振り撒いて
ガネーシャは燃え滾る獣性を溜め込んでいる
僕はただ不安を噛み締め、勇気と覚悟を抱いた
| 獣の眼光*49 | このターン中、自身の行動回数を1つ増やす 1シナリオ1回まで |
堰を壊れて、全てが加速する
最低限の規則性を維持した
渦巻く戦いの狂気が化物共を駆り立てた
「幕を引きましょう、この混沌のね」
味方全ての傷を癒し、二段階の全能力上昇
<外法のいざない>のせいで補助は維持され、
一撃で僕達の生命力が半分近く削られる
最初の回復が攻撃であれば、ボティスとセトは堕ちていた
「生存が第一優先です!」
『あれが維持されていればそれも難しい。解除する』
反射結界にはもう頼れない
由奈のタイミングでの展開は<蛇影>で消される危険性がある
メアリさんのタイミングでの展開は<蛇影>を透かせるが、それまでに許容外の火力を注がれれば無意味
二陣営が本気になった以上、僕達はあらゆる全てにおいて奴らに劣っている
一手も無駄にできず、解除・弱体・上昇によるダメージ軽減に全回復連打という安牌な手を取り続けるしかない
| メギドファイア・Ⅱ*53 | 発動者の前面に居る敵全てに近接・射撃・魔法攻撃力の 全てを加味した万能属性の特大ダメージを与える 使用後に数ターンのクールタイム発生 |
「此処まで火力を集中すれば、お前達と言えど!」
『裁かれよ、メギドの焔にて!』
結界破壊、火力、火力
空間を満たして、炸裂する万滅光の二連射は<三分の活泉>*56を持つボティスを落とした
が、その程度に留まっている
<蛇影>の火力は想像以上だったが、ケルプの火力が大幅に落ちている
蘇生前の1/2程度のダメージ*57しか出せていないし、そのお陰で僕達の大半は生存できている
「際どいわね……!」
「大丈夫、まだ行けるよ」
ようやく運が回ってきたかな!?
メアリさんの回復もギリギリ間に合った!
| マインドチャージ*59 | 次の自身の魔法攻撃のダメージを大幅に上昇させる |
『状況は整いましたぞ。さぁ、どうぞ。存分に』
『アッハハハッ!全部ぐっちゃぐちゃにしてやりましょう!』
回復、全低下、魔法集中、地変大火力
2倍以上に膨れ上がったティタノマキアがついに地盤を崩壊させながら、大地そのものを粉々に撒き散らす
クレーター状に地面が陥没し、巨大な岩石に伴って幾つもの砂嵐が吹き荒れる
陣形は崩れて足元がおぼつかないが、やはりダメージが重すぎる
だが、まだ踏ん張れる
後一歩で死ぬが、後一歩で死んでいない
『。・゚ ꜀( ꜆>ᯅ<)꜆゚・。』
「踏ん張ったね、セト! 回復ありがとう!」
想定通り、敵の攻勢が一段と激しくなった
万全の
誰が倒れても必死に何度も回復を続けて、命のリレーを繋ぐ
『今度こそ堕ちなさい』
『滅却、消滅、全て潰せないなら一つずつ……』
牽制として飛ばされる
直後、金色に輝く灼熱の巨腕が叩きつけられる
また仲魔が倒れて、僕達も生命力を多く削られる
回復は間に合わないが……次に迫るソレを見てしまえば無意味だと悟ってしまう
「オ゛オオオオオッ!!!」
その名の如く、<業炎>の焔が著しく膨れ上がる
砂塵と化した大地、完全に崩壊した森林区画、残留する淡い光、多くを薪にしながら拡散する火が止まらない
一撃必殺なんて比じゃない、どんな状態でも触れれば終わりの一撃が迫っている
「――それが太陽であろうと、今この瞬間だけは通させない」
| ルーンの盾*74 | 同列の味方に対する火炎・氷結・疾風・電撃属性の攻撃を中確率で無効化する ティターニアが習得する |
「メアリさん!」
「言ったでしょう。格好いい所は見せるって」
僕達を燃やし尽くす筈の炎は寸前で、四色の障壁に阻まれる
炸裂した<業炎>は夜叉鬼達に直撃しつつ、プラズマを撒き散らして辺り一帯を灰塵に変えた
「腐れ夜叉共は吹き飛ばした。後はお前達を焼けばいい」
縦横無尽に、足跡全てを燃やして<業炎>の動きは止まらず
一撃目での燃焼量とは桁は落ちているものの、そもそも素で僕達の補助に関わらず叩き潰せる火力なのは変わらない
障壁の発動の余地もなく、幾度目かの死が訪れようとしている
「だから、後はお願い……」
「今の私にはこれ位しかできません。ですが、どうか生きて!」
「ありがとう。全部、任せて」
……由奈は僕を庇い、メアリさんは僕に微笑みながら炎の渦に消えた
想定はしていた過程だが、焼死体寸前の二人が酷く痛々しい。心が苦しい
抱えた動揺を、敵に対する赫怒へと変えて時を進める
『サマナー、回復を』
「最後まで宜しくね、ラクシュミ……後は君だけだから」
『きっと大丈夫ですよ、大丈夫!』
多くの犠牲を許容して此処まで辿り着けた
無為には、無駄にはさせない
残る関門は一つ、潜り抜ける死線は二つ、勝利の為の賭けは三つ
全てを踏み越えて僕は勝たなければならない
「妖精郷諸共、消えてなくなれ!」
太陽に身を焼かれようとも夜叉鬼達は未だ健在であった
その筆頭たるガネーシャは錫杖を掲げ、声高らかに弱体を解除しつつ逆襲を告げる
呵責も容赦もなく、破壊の権能を纏った世界を亡くす四連撃が押し寄せた
| 友愛の加護*81 | 忠誠度:5の性格:友愛における効果 サマナーの致死ダメージを受ける時にサマナーを庇って、身代わりとなる 単体攻撃ではほぼ発動し、範囲攻撃では確率 |
『貴方を一人っきりにさせてしまう事、お許しくださいサマナー』
一撃目、
二撃目、威力がクリティカルで跳ね上がって致死圏に届いた攻撃をラクシュミが庇って死んだ
三撃目、防具による万能耐性*82を元にダメージを凌ぐ
四撃目、防御リソースを使い果たして強引に喰いしばる。只管耐えて、凌ぐ
永遠にも感じられた数瞬の攻防は今ここに末路を示した
エターナル達は全員が相応の深手を受けながら、ニュクスとビシャモンテンが脱落
夜叉鬼達は脱落者こそ居ないものの<業炎>のダメージが肉体に色濃く残っている
そして、此方は
エデンもデヴァローガも僕の生存に驚愕はしているものの、三つ巴はこれにて崩壊
戦いは新たな局面を迎え、両陣営は僕を無視して“次”を見据えている
「与えた傷は私達が多い。このまま
『さて、
| ニンゲン | 漆黒のホモ・カスコ | Lv74 |
| ニンゲン | 漆黒のホモ・フィオス | Lv74 |
| ニンゲン | 漆黒のホモ・オッポ | Lv74 |
| ニンゲン | 漆黒のホモ・フルキロ | Lv74 |
ガネーシャの攻撃によって亀裂が入った異界壁をこじ開けて、戦場頭上より黒で統一された異形共が降り注ぐ
悍ましい絵画で見受けられる形容しがたい姿を保ちながら、家畜たるニンゲン達は飼い主である夜叉鬼に付き従う
エデン有利という盤面は数的有利の逆転によって裏返りつつあった
「……長かったな、此処まで」
これまで何とかなっていたから、今回も無意識にどうにか出来ると驕っていたのかもしれない
結果として僕は戦線を保ち切れずに全滅も間近に迫った
強大な敵の理不尽さを知っていた気で居たけど、まだ限度ではなかったという事なのだろう
もっともこの現状でさえ敵味方の思考が嚙み合って、推測と運が良かったからこそ保てただけに過ぎない
仲魔達は僕の命令に応えて、使い潰されて
メアリさんも由奈も僕を守って、死んでしまった
僕もそう遠からず二陣営の攻撃に巻き込まれて死体となる
それが僕達の“終わり”
「その結末を捻じ曲げる。僕達が終わるのではなく、僕達が終わりを告げる」
多くの絶望の先にけれど一握りの希望だけは残っている
彼らは死に絶えたが、僕が生きている事
エデンもデヴァローガも互いの大火力によって重傷を負っている事
隙のない両陣営が行動を終え、消耗を回復できないこの瞬間に僕のみが動ける現状!
これが僕達の唯一の勝機
狙いを悟らせないように消極的に耐え続けたのはこの為だった!
僕が唯一人残るように、他を切り捨てたのも全て!
故に僕には、全ての混沌に幕を引く義務がある
託されたソレを天高く掲げ、
「なぜ、貴方がそれを……!」
『貴様、ソレで何をしようとしている!?』
<黒曜>も、ガネーシャも激しい動揺と共に僕を見た
そうだろう、これはお前達が求めてやまない
メアリさんから譲渡され、僕の手に渡った最後の切り札
これが一連全ての原因なら、これで全てを終わらせたって良い筈だよね?
| マガツヒチャージ*83 | 悪魔がマガツヒスキルを使用する為に行う行動 ヤヒロノヒモロギからマガツヒを急速充填し 即時行動として行っている |
これは体内に蓄積したマガツヒを用いて莫大な効力を発揮しつつ、
通常の悪魔がこれを使おうとすれば、
だが、手元に莫大なマガツヒを蓄積して尚且つ放射可能な物体があればどうか?
それは
ぶっつけ本番の賭けとして示された答えは是であった
代償に神ではない僕の肉体が急速に全身に廻るマガツヒによって侵される
ただでさえ
筋肉が震え、骨が軋み、内臓が破裂するような感触を受けながら一つ目の切り札を解き放つ
| 禍時:会心*84 | ターン中、味方全体に全ての攻撃(魔法含む)がクリティカルになる効果を付与 |
禍々しく赤黒い力が全身に注がれる
やり方はダイテング*85とオベロンより倣ったもの、見様見真似で不細工だが効力は感じられる
意識が朦朧として、視界がおぼつかない
だが、こんなものではまだ届かない、足りない
「だから、力を貸してくれ! 君たちの世界を守る為に!」
手を伸ばした先に在ったのは壊れつつある
壊され尽くした木々や大地、ただ巻き添えで死んでいった妖精達
彼らの遺志と憤怒を借り受け、この肉体を思いの器とする
| 妖精王の宴*86 | 3ターンの間、味方全体の全能力を最大まで上昇させる |
「カ゛、っぐ……っぅ゛……ッ!」
妖精郷の祈りを受け、僕の力はさらに増幅される
ヤヒロノヒモロギのマガツヒは未だ尽きる気配を見せないが、僕の方がもう持たない
積み重なる負担は魂を深く傷つけて紫色の亀裂が全身に奔っている
心も体も破砕寸前のガラスのようになりつつあるが……ああ、よかった。まだ動ける
消えゆく意識、自壊する身体、僕が別のナニカに変貌するかのような恐怖
全てを光に変えて、征くんだ
| ワイルドハント*87 | 敵全体に運×2を参照した万能属性のダメージを与える フェイは運・魔に特化している為、メギドラオンを超える特大威力を放つ 妖精郷の支援を受け、威力・範囲が大幅に上昇している |
| 手番中、使用者は追加で1回の魔法攻撃か支援魔法を行える 但し、HPを回復する効果のあるスキルは使用できない 使用する度にコストとして現在HPの半分を消費する 1シナリオに3回まで使用できる もう制限は存在しない |
圧縮し、加速する思考
対外時間は緩やかに過ぎて、刹那が遠く感じられる
死に瀕した影響か、不完全な形でしか出来なかった<高速詠唱>は完成された
独力で放っていた<ワイルドハント>も今は妖精達の助力で全てが底上げされている
此処に
僕の全てを賭けて、お前達は道連れにする
「――ワイルド、ハント」
大空を、大気を、大地を、戦場全域を白夜の極光で満たして溢れさせる
真っ白の奔流は妖精郷の敵だけを選別し、異常な出力のまま四度解き放たれた
対処など出来ないまま機械仕掛けの
その他有象無象まで極光は届いて、事は全て終わった
「これで終幕だ、侵略者共……」
残留する白光の中、バルツァー先生達の安否を確認する
大半の敵は薙ぎ払った、生き残りが居るようだけど……彼らなら問題なく潰せるだろう
最後に残った彼らが由奈やメアリさんを蘇生してくれる
そう、信じられる
「は、はっ……ごめん、生き残るってのは嘘だね」
瀕死のまま体内にマガツヒを大量に充填し、あまつさえ生命力を削る業<高速詠唱>を三回発動させた
僕の魂は砕け、肉体は崩壊し、帰っては来られない
ボティスが提示した未来とはそういう物だった
状況が切羽詰まっている事を言い訳に、僕は二人に大雑把な突破法は伝えたが代償については伝えなかった
伝えれば、二人はきっと動揺するし勝機がなくなる。それじゃ伝えず知らないまま、僕だけが死んだ方がいい
だって僕だけ死ぬのと、僕含む皆が死ぬのとじゃ犠牲が僕だけで済む方が良いに決まっている
その筈、なんだ
「……ごめんね」
五感は最早感じ取れず、自身のあらゆる熱が消失する
こんな結末になってしまった懺悔も、残された愛する人達への後悔も残らないまま思考が溶けていく
エリヤは、真澄は……由奈は何処だろう
手を伸ばしても、分からないんだ
死んでほしい訳じゃないけど一人で死ぬのは嫌だな……
ただ手を握ってほしくって、でももう届かないまま死ぬんだって
ああ、寒いな、寂しい、辛い
苦しい
効果量は使用者の知力依存。
3ターン経過・死亡・COMPへの送還で効果消失
魔晶<補助効果延長Ⅱ>により経過ターンが+2されている(合計5ターン)
ランクⅢの為、1シナリオ3回まで使用可能
これで2回は使用。残り1回使用可能
火炎属性のダメージ+50%、クールタイム50%減少
近接戦での威力・装填数・クールダウン等を上昇させる
<業炎>の物はラッシュに特化している
(ラッシュの装填数+1.威力+20%。HPコスト軽減)
リミットブレイク発生確率・威力が20%上昇
レゾネーター・クロス・ハンド・シューズの防具群
装備効果で与ダメ上昇・被ダメ軽減・クリティカル率上昇
セット効果:クリティカル率上昇&リミットブレイク発生確率上昇
<業炎>が装備している
火炎相性の剣。火炎高揚+25%
Law属性への与魔法ダメージ+30%
Chaos属性への与魔法ダメージ-10%
装備者がChaos属性の場合、火炎高揚+20%
装備者に『魔剣』状態(与魔法ダメ+50%・常にHP減少)を付与する
火炎属性の魔依存大ダメージを与え、低確率で炎上させる
ラッシュに分類されるスキル
カルマリング強化によってさらに力は上昇
これは効果重複し、ガネーシャは3つ装備している
プレスターン以外では4回行動に増加
ガネーシャは素で2回行動なので5回行動に変化