真・女神転生オタクくんサマナー外伝 -ロストキリギリス-   作:名無しの骸骨

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レルムでのとある休日

 天魔衆との戦い以後、暫く安静を言い渡された僕は結局暫く検証班の手伝いを行っていた。

 セキュリティガッチガチの専用のPCを用いて検証を進めているデータやらを送った上で協議。協議結果に乗っ取ってそれぞれの検証をそのままwikiへ載せるか或いはwikiはまだ載せずに検証続行という形で話を進めながら作業を進めていた。

 ただまぁ、実地での検証が行えない為に出来る事にも限りがあり、正直数日でやるべきことが終わったのと単純に飽きが来てしまってその結果

 

「気晴らしの為にお出掛けする事になったんだよね」

 

「誰に言ってるんです?」

 

「いや別に」

 

 安静といっても外出を禁止されている訳でもなく由奈も仕事がないという事で一緒に少し遠くのレルムで散策をしていた。

 エリヤはというと聖華学園が開催している第二回目の戦術検討会*1とやらに興味があるという事で此方の信用できるDBと共に泊り掛けで行くことになった。今いるレルムも其処からそう遠い場所ではなく、明日の昼頃に諸々他の用事も終わるという事で帰り際にエリヤを僕達で回収していくという流れだ。

 

「んーエリヤの方も順調そうだね。精神的にも安定してるし、戦力としても十分以上に頼れるようになってきた」

 

「前回は彼女が居なければ私はやられていたでしょうからね」

 

「気にしてる?」

 

「彼女を其方につける事が出来れば貴方に負担を掛け過ぎる事もなかった筈」

 

「サマナーとバスターはそもそも頭数が違うから仕方ないよ。それにエリヤは元々僕達が分かれて行動が必要な時に君につける為に雇った面も大きいんだからさ。それに今回はお互い相手が悪かっただけ」

 

「……ええ、そうですね」

 

 由奈は天魔衆との衝突における一件を結構気にしていた。自力では恐らくあの法華と呼ばれる奴に勝てなかった事や自惚れっぽくなってしまうが僕がラーヴァナとの戦いで無理をし過ぎたのを心配してる節もあるのだろう。

 

 ぶっちゃけ其処はお互い様だと思うし、lv80にもなってこっちを圧倒してくる敵が出てくるのが悪いっちゃ悪い。問題は悪いっていうだけでそういった化物は出てきてしまうもんだし、そういったトラブルや障害は逐次対応していくしかないのが現状だ。

 

 とはいえこのままではいずれ限界が来る、というのも分かり切っている。

 

 由奈は物理属性以外は<雲耀の剣>*2に頼りっきりになってしまっている現状を改善する為に新技の習得を。

 

 僕に関しては新しい魔法の習得……は中々難しい為に検証・知識の収集。仲魔の数は上限に近い為にこれ以上増やさず、仲魔を<ソウルリンクⅢ>*3によって成長させていくという方針を取っている。まだ異界に行けないからプラン立てしかしてないけど

 

「そういえば最近、随分と検証班の方々とやり取りをしていたようですが何か進展でもあったのですか?」

 

「ん、あぁ……まぁちょっと面白い仕組み?的なのを発見したらしくてね、その整理をしてたんだ。実地の検証が不足してるからまだ不確定って事で公表は出来ないらしいけどね」

 

「成程。まぁ役に立つのなら良いのですけれど」

 

 コツコツとレルム内を練り歩く事、数十分。特段用事があるという訳でもない為に買い食いをしたり、気になる装備屋があったらチェックしたり、マッスルドリンコ等の消耗品の買い出しを続けていた。

 

 本当は神符なんかも欲しかったが取引してくれる同業者に中々出会う事が出来ないでいる。根本的に符術師の数が足りていないというのも大きいが、機先の奪い合い(プレスターン)におけるクリティカル無効等による需要の増加や何より使う者を選ばないという特性から高値で取引されているか、そもそもコネクションがなければ購入自体が難しい。

 

「符に関してはまた真澄に強請るしかないか。暫く符は節約しないとね。何だかんだ使う事になるだろうけど」

 

「彼女に頼り続けるのは色々癪なんですが、まぁ利用できる間は利用してやってください」

 

「戦闘面以外でも仲良くしてもらいたいんだけどね、由奈には」

 

「仲良くできる要因がありませんよ。お互いに」

 

「うむむむむ……まぁそれは今はいいや。取り敢えず、買い出しに関してはこれで全部だね」

 

 メモ帳でそれぞれ買うべきものをチェックして、必需品の購入を全て終えている事を確認する。疲れた訳ではないがちょっと小腹が空いてきた。時刻に関してもお昼時である。

 

「うーん、どこか手頃なお店で御飯でも……お?」

 

 通りすがりに目に入った、中々洒落た雰囲気の喫茶店。こういう喫茶店は大体この時間帯だと混んでいる事が多いが、レルムだからなのか空いているように見える。

 

「由奈、由奈」

 

「ん……ああ、丁度良い時間ですしね。あそこでお昼にしましょうか」

 

「オッケー」

 

 承諾も得て、カランコロンと音を鳴らしながらそのまま入店。女の店員さんに案内されて、向かい合うようにテーブル席に座ってメニューを開く。

 

「私はあまりお腹空いてないので、お好きにどうぞ」

 

「うーん、じゃあ二人用のメニュ―頼んじゃってそれを分けっこして食べよっか」

 

「構いませんよ」

 

「よし。じゃあすみません店員さん、このDXカップリングパフェ-マスカットスイートを1つ御願いします」

 

「…………ん?」

 

 畏まりました!と満面の笑みで頷き、厨房へ赴く女の店員さん。ぎこちなく顔を固めた由奈。そのまま次のメニューの品定めする僕。三者三様にそのままに数分の時間が経過して

 

「お待たせしました!此方、DXカップリングパフェ-マスカットスイートになります!」

 

「おぉー凄い。メニュ―表より大分でかい。コメダみたいだ」

 

「……えっと、その」

 

 テーブルにドンと置かれるシャインマスカットが豊富に使われたパフェ。店のカウンターに下がる店員とその隣に並ぶ店員、カウンター奥から視線を向ける店主。パフェと一緒に配膳されたスプーンの一つでパフェを掬いあげて

 

「はい、由奈。あ~ん」

 

「フェイ」

 

「何?」

 

「これカップルメニューという奴では?」

 

「そうだよ?」

 

「……ちょっと、タイム。タイムです」

 

 由奈によって押し戻されるスプーンと僕達に向けられる店員達の鋭い視線。店主のウェイト、ウェイトという言葉が妙に空間に響いている。

 

「あの、その確かに二人用のメニューを分けっこして食べようとは言いました、言いましたよ。ですがその、貴方から私に食べさせる必要性はないのでは?」

 

「カップル利用なら半額になるんだって」

 

「3000円位なら私達余裕で払えるでしょう……!?」

 

「でもそれじゃ面白……お金が勿体ないじゃん?」

 

「今面白いって言いかけました?言いかけましたよね。……というかですね、そもそも私達はカップルではないでしょう」

 

「ふぅーん?……じゃあ審議してもらおっか」

 

 パンパンと手を叩く。瞬獄殺のようなスムーズな動きで現れる女の店員さん。静まり返るお店。というか他のお客さんも興味深々なのか視線を感じる。

 

「はい!カップルかどうかの審議ですね。まずは御二人のご関係性を御願いします!」

 

「数年以上、相棒以上恋人未満を続けてその間はずっと同棲してる関係なんだけど。どうかな」

 

「はい!2000%カップルです!ですが割引に関してはまた別の判定が必要になりますので、まずはどうぞお召し上がりになってください!」

 

「これ私詰んでません?ハメ技じゃないですか、これ。ねぇ」

 

 再び瞬獄殺の動きで戻っていく女の店員さんに再び静まり返るお店。『イケー!ヘタレルナー!』だったり『ドッチガカレカノカ!ワカラナイケドイケー!』だったり聞こえてくるが、それはいいとして由奈に再びスプーンを向ける。

 

「はい!あーん!」

 

「……この後、私の用事に付き合ってくださいね。フェイ」

 

「あ、あ~ん……」

 

 由奈から埋め合わせをしろと、圧を掛けられながら彼女はぱくっと一口でそれを頬張る。ざわめく周囲に店員さん達は一斉に店主に視線を向けた。

 

「店長!判定は!?」

 

『ウェイト…ウェイト……』

 

「有効ですが決定打に欠けるそうです!」

 

「判定、結構厳しんだn「ふん!」むぐぅっ!?」

 

 僕の口に差し込まれる大粒のマスカットと生クリーム。その先に色々身体を震えさせながらスプーンを突き出す由奈の姿。律儀に一度座ってからスタンドアップする店員さん達。

 

―――ご、強引な差し込み!照れ隠しで顔が赤いのはポイントが高いか!?

 

―――しかしこれだけでは左程変化はない!マスターの判定基準は以前にも増して高くなってい……

 

『マーベラス』

 

「な、なにぃ~っ!?な、なぜ……!」

 

「そうか…!照れはあの長身なお客様だけ感じていたと思っていたけれどそれは間違い!照れはあの小さな男……女……男の娘も感じていたのよ!その証拠に頬が若干赤い!」

 

「男装女子と女装男子のギャップ萌え!そして先程の供述から長年の相棒関係、しかしそれでもまだ互いに照れを感じさせる初々しさ!それらの相乗効果によってカップル強度を倍増させたのね!」

 

「それを一瞬で見抜くなんて……流石、店長だわ……!」

 

「ごめん、僕もちょっと恥ずかしくなってきたからもうちょっと声のボリューム下げてほしいかな……」

 

「何と戦ってるんでしょうか、この人達」

 

 ちょっと面白そうだと思って注文した物が偉い事になってしまった。とはいえ引き下がる訳にもいかないのでパフェをお互いに差し出しあって完食した後にいそいそと店を出ていった。尚、店員さん達はアルカイックスマイルを浮かべて僕らを見送った事を此処に明記しておく。

 

「いやー大変な目にあったね。パフェは美味しかったんだけど」

 

「そうですね」

 

「あの店、元々他のレルムにあったんらしんだけどそのレルムが例の怪物騒動*4で潰れちゃって二号店としてあのレルムに出来てたっぽいんだよね。いやー事前に調査しとけばよかったなー」

 

「そうですね」

 

「……怒ってる?」

 

「怒ってないですよ」

 

 僕を隣で見下ろす由奈は惚れ惚れする笑みを浮かべているけれど、なんだろう……戦闘の時と同じプレッシャーを向けられている気がする。

 

「あー、そのー埋め合わせはお手柔らかに御願いします」

 

「大丈夫、大丈夫ですよ。私は貴方と違って“優しい”ですから、事前に何処にいって何をするか伝えてあげましょう。ですから、そう怯えずについてきてください。」

 

 安易に悪戯なんかしてはいけないという教訓を胸に刻みながら心の中で十字を切って、僕は死を覚悟しながら由奈に引っ張られるがままに重い歩みを続けた。

 


 

「………あの」

 

「なんですか」

 

「流石にそのーゴスロリはーその「ゴスロリの前に提示したロリータファッション*5を着て、出歩きたいという事で宜しいでしょうか?」何でもないでーす……」

 

 僕は死んだ。主に男として。

 

 あの後、レルムにある防具の上から着る事が出来るタイプの洋服屋にて由奈が色々と物色。通常の洋服からロリータ・ゴスロリ・巫女服・メイド服etc……それらを僕という名の人形に着せ替えを続けた上で幾つかの洋服を購入。

 

 今はその服の一つである、帽子から靴下に至るまで真っ黒に染め上げられたゴシックロリータを着せられてレルム内を歩いている。

 

「似合ってますよ、ゴスロリ。私としては大いに眼福です」

 

「ゴシック服も普通にあったし、そっちでよかったんじゃない……?」

 

「駄目です。そっちだと今の防具を隠すには少々窮屈ですし……何より」

 

「何より?」

 

「その服の方が魔女っ子というかウィッチっぽかったので、そっちが私の推しです」

 

 彼女は笑みを浮かべて少し得意気にしていた。君が胸を張ってもしょうがないというか僕の男としての沽券にも関わってくるんだけど……まぁそれはそれとして

 

「少しは気分良くなったかな、由奈」

 

「そう、ですね。そこそこは楽になりました。貴方に気を遣わせるつもりはなかったのですが」

 

「長い付き合いなんだし、相方が沈んでたら僕も気を遣うさ。」

 

「すみませ……いえ、有難うございます」

 

「どういたしまして……そういう事だからもうこれ着替えてm「それは駄目です」駄目かぁ」

 

 空を見れば夕影が沈んでいき辺りも暗くなりつつある。散策や情報収集も終えている為にそのままレルムを立ち去り、事前に予約しておいた聖華学園付近に存在するホテルに向かうべく足を進めていた。

 

「失礼、少々宜しいでしょうか」

 

 薄暗い歓楽街を歩いている中で後ろから声を掛けられる。最近は声を掛けられてからのマンハントも多いが後ろの人物からは害意も感じず、何よりこの辺りは人通りも多い一般人の生活区域。何かあった際の対応を由奈に任せて、後ろを振り向いた。

 黒髪に眼鏡、スーツを身に纏った典型的なサラリーマンという風貌の男。覚醒者では恐らくない如何にも一般人ですといった雰囲気。

 

「ちょっと先急いでるんだけど何か用?」

 

「わたくし、ウィリアムと申しましてアイドル事務所のプロデューサーをやらせて頂いてます」

 

 ペコリと懇切丁寧に頭を下げながら男は僕に名刺を渡した。名刺が正しいのであれば目の前の男は僕が聞いた事がある位には大手の事務所に所属しており、不審な気配はやはり感じられない。周囲に違和感もなく取り敢えず話をと、男を睨みつけている由奈を手で制した。

 

「勧誘って事でいいのかな」

 

「ええ、貴方を見た時……私は心を奪われました。その美貌にその声!間違いなくトップに至る事の出来る!アイドルの素養!是非、うちでアイドルにスカウトをと!!!」

 

「僕、男だけどいいの?」

 

「え゛っ……ええっ?」

 

「2回言わなくてもいいじゃん」

 

「…………」

 

「…………」

 

 シーンとした居心地の悪い沈黙が出来てしまった。悪魔業界は悪魔混じりだったりMAGの影響か一般の人より男女問わずに美人が多く、こういった事自体はあまり珍しい事ではないらしい。僕もなんだかんだ経験がある。全部女アイドル勧誘というのが非常に、とても、すごく、不服ではある。納得いかない。

 そんな微妙な空気を食い破るかのように由奈が僕の前に庇うように出てくる。

 

「待ってください、この子をアイドルになど……認められません!」

 

「ああ失礼、お連れの方……そうですねぇ、男性でこの容姿となると中々ユニットが……とはいってもソロ……うーん、難しいか……?」

 

「なんだ貴様、うちのフェイに不服があると!?!?!?」

 

「君はどういう視点に立って物申してるの?……えーこほん。あー取り敢えず僕にそういう意思はないのでお断りさせて頂きます、ウィリアムさん」

 

 悪魔業界に居ながらアイドルなんて華々しい職にはつけない。というか今は世界があれやこれやでクッソ忙しいのでそれ以前の話である、後目立つの嫌いだし。視界の端で由奈が微妙にしょんぼりしている感じなのは見なかった事にしたい。

 

「そうですか、誠実なご返答有難うございます。私も貴女にその気があれば、というだけの勧誘でしたのでどうかご容赦を。御時間取らせて申し訳ありません」

 

「いえ、お構いなく。名刺はお返しした方が?」

 

「お持ちになってください。いつどこで縁があるか、分かりませんから」

 

 それでは、と最後に会釈をしてウィリアムと名乗った男は去っていった。

 

「いったね」

 

「いきましたね……随分とあの男の相手をしていましたが何か理由が?」

 

「んー……ま、ちょっと気になる事があってね。害意的なのはやっぱなかったんだけどさ」

 

 普段なら即興味ありません、で終わる話ではあった。今までは実際そうしてきたし。あの男の振る舞いにやはり違和感はなく、周囲を調べても変化はない。ぶっちゃけ此処までするのは神経質極まりないが最近の情勢を考えると白か黒か断定が可能なレベルで警戒はしておきたかった。

 

「感覚的な話になるんだけど……こう、凄い懐かしい人にあったみたいなそんな感じかな。生き別れた両親にあった、みたいな」

 

「……しかし、貴方の母親は」

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。母さんの同一の魂を持ったクローンとかならあり得るけど、それこそ0%に近いし」

 

 あの男に違和感を感じたのは物理的な物でも或いは魔術的な物でもなく、心にふと生まれたうっすらとした郷愁の念によるもの。もっと言えばそれを感じたのは僕自身ではなく、()()()()()()()()()()()()()()()によるものだった。

 

「ま、勘違いの可能性もあるというかそっちの方が高いけどね。神経質になり過ぎてる所もあるし」

 

「あの男の素性は最低限洗っておきましょうか。本当に一般人なら情報屋が洗えば直ぐ出てくるでしょうしね。ただ、貴方の感じた違和感の正体に関しては……」

 

「その時の実験責任者はもうこの世に居ないし、知っててスプーキーズのアイバさん位だろうけど知ってたら情報くれるだろうからね。それに負担も掛けたくない。あの男の人の素性を情報屋に洗わせて、裏に何かあったらまたその時判断って事で」

 

「分かりました」

 

 疑問を余所に僕達は夕日と入れ替わるように空を静かに照らす、満月の月光を浴びながら夜道を歩いていった。

 


 

「ふぅ~、危ない危ない。凄い警戒されてたな」

 

 月の光も届かない、漆黒に包まれた回廊。ウィリアムと名乗った男はその場所をただ一人歩いていた。

 

「ウィリアムは一昨日不運にも死んでしまった一般人でしかない。死体を確保した上で記憶を転写した上の変身術……あの傍に居た女は何とか誤魔化せてたが、あの子は俺の何かを感知していた。もうこの身分は使えない」

 

 男の身体は霧に包まれたかのように朧げに。それと同時に周囲の空間が黒から緑へ、光も通さぬ暗闇から木々と光に溢れる大森林へと塗り替えられていく。

 

「だが」

 

 霧が晴れ、男は美女に。髪は蜂蜜にも似た黄金へ、瞳は蒼く染まりゆき衣服は王族然とした赤い物へと彩られる。最後に蝶の羽を背に宿した存在へと変貌を果たす。

 

「ようやくだ……ようやく、ようやくようやくようやくようやくようやくようやくようやく、見つけた。()()()()()()()

 

 ティターニア或いは、オベロン。そう呼ばれる妖精に酷似した、しかし決定的に何かが違うそれは高笑いをあげながら狂喜に浸る。

 

「あの子が俺達の子供だったそれか判別する為に近づいたが……人間と妖精のデビルチルドレン、それに近しい存在である事しか分からなかった。あの子も過去は改めて調査する必要があるが、慎重にいかなくてはな。」

 

 なんか男になってるし、と零しながら女は大袈裟に悩むそぶりを見せた。

 

「ブリガンティア様の明確な指示はまだない。トール様は色々動いてるようだけど……なーんかややこしい事になってるみたいだし、現状は様子見」

 

進化する理想郷(エデン)はとっくのとっくに動いている。我らが新しき神話(テオゴニア)もまたそれぞれ動き始めた。選ばれし天道界(デヴァローカ)は知らんが、忌々しい“奴”が動いているのは確認したし、その牽制は最低限しておくか。何にせよこの世界に存在する他の勢力も含め、何が火種になるか分かったもんじゃない。」

 

\カカカッ/

Lv100合一神オベロン=ティターニア耐性:不明

 

 合一神(ナホビノ)。オベロンでもなくティターニアでもなくその融合体。女王や王を超えて、神へと至ったそれはその力に溺れるのでもなく、さらなる高みを目指すのでもなく、ただ淡々と己のやるべきことを見定める。

 

「法の神が定めたルールではなく、終わらぬ新世界でもなく、神なる世界に統べてを導く……それこそが新しき神話(テオゴニア)が目指す世界」

 

「ま、俺達とあの子には関係のない事だ。俺は、私は……俺達が望む、無限で永遠の夢をこの手に掴んでみせるぞ」

*1
オタク三次『Re;Start』『事例9.九頭竜技巧 戦術検討会』参照

*2
200X出典。敵前列に万能物理のダメージ。消費HP・MPがないのが嬉しい所

*3
200X出典。戦闘終了時に3体(ランク参照、Ⅲなので3体)までの戦闘参加した契約する悪魔を選び、契約者と同じだけの経験点を与える。これによって悪魔をレベルアップさせる事が出来る。本来はレベルアップに置いて追加スキルは獲得できず、レベルアップイベントは発生しないが、契約者の霊格上昇によって、それも撤廃されている。

*4
本家におけるレルム総力戦

*5
露出多め




・キャラ紹介
<久遠 フェイ>
ゴスロリで出歩いた結果、さらに女疑惑が広まった。残念でもなく当然。
その出生にガイア教が関わっている事。それで母親が死んでいる事が明らかになった。

<久遠 由奈>
家でべたべたするのは良いけど、外は恥ずかしいのでやめてほしいタイプ。パフェを食べ終わった後、フェイに向けていた笑顔は般若の如しだったとか。

<ウィリアム>
大手アイドル事務所所属のプロデューサー……の皮を被った何か。
ウィリアム本人は本編の通り、東京だとよくある悪魔事件に巻き込まれて死亡。その死体をオベロンによって回収・利用された形となっている。オベロン本人は色々思惑ありつつも何か動きがあるまで待機の構え。過去に関してはまた追々。
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