真・女神転生オタクくんサマナー外伝 -ロストキリギリス- 作:名無しの骸骨
暗闇に満ちた大きな空洞、地を這いずりながら現れるは死人の群れ。それを己の業にて叩き伏せ、昇天させていく戦士達。
戦士達が居るその場所はダークサマナーによってマンハントの拠点とされていた異界跡地。過去に異界を総べていたネルガルもそれを使役していたダークサマナーもキリギリスの面々によって打倒され、異界も崩壊。それで事態は収拾される筈だった。
しかし、崩壊したネルガルのMAGが跡地に残留及び拡散された事で状況は一変してしまう。冥府の神である高レベルのネルガルと四国における根の国伝承、つまり冥界と関わりの深い土地であるという理由から異界跡地だけでなく土地の龍脈及び他の異界にまでネルガルのMAGは拡散され、それによって汚染された異界からは多数の屍鬼が出現するようになった。
これに対してヤタガラスは僧拳浄会を筆頭とする土着組織や一部のキリギリスメンバーに協力を要請。ネルガルの祟りとも言えるこの事態に対して協同で鎮圧を当たっていく事となり、現在に至っている。
\カカカッ/
| Lv83 | 導師 | 神城 真澄 | 耐性:凡そ全てに強く、火炎・氷結・ 破魔・呪殺・精神・神経・魔力・緊縛反射*1 |
「……ほんと埒が明かないわね」
黒髪を揺らしながら、ヤタガラスの巫女である神城 真澄は鎮圧を続けながらこの現状をぼやいていた。鎮圧自体は現在のGPにデビルバスター達が追い付いている事と事前に<施餓鬼米>等の破魔即死アイテムを貯蓄していた事から上手くはいっていたが如何せん数が多すぎた。
一度鎮圧した異界でさえ、時間経過により再度屍鬼が多数出現するというモグラ叩きのような様相。それでも尚、何とか増える数より殺す数の方が多い為に被害は抑えられているがこのままでは不味いと感じたヤタガラス上層部は鎮圧と共に屍鬼が溢れ続ける根源を特定すべく調査を開始。その結果としてネルガルがかつて居た異界跡地に何かしらの原因があると特定し、真澄を含む高レベルのデビルバスターを動員して調査に当たらせていた。
\カカカッ/
| Lv47 | 軍勢 | 死者の群れ | 耐性:呪殺無効。毒・混乱・睡眠・緊縛・風邪無効 |
立ち塞がるように現れた屍鬼の群れ。タイプ的に破魔が明確な弱点ではなく、破魔での昇天は決定打にならない可能性が高い。真澄は目視したそれらに瞬時に近づき
「先を急いでるの。どいて頂戴」
| 徹し | 覚醒篇・骨法出典。 敵前列1体に相性:-(万能相性裁定)で防御点を一切無効した格闘攻撃を行う。 この攻撃は拡散して、敵前列の他の対象には相性・防御点無視は同様にダメージ事態は半減した物を与える。威力は骨法の技能値×4を参照。真澄は60以上の技能値を持っている為に威力は240程度(特大ダメージ)となる |
骨法術の奥義、徹し。拳ではなく掌底を1体の屍鬼に捻じ込むようにして衝撃を与える。与えた衝撃は空間を伝って他の屍鬼にも拡散し、その一撃によって現れた屍鬼達を粉砕した。
「さて」
手を振り払いながら、真澄は一人で先に進む。
本来であれば真澄に同行していたデビルバスター達は道中における屍鬼達に足止めされていた。奥地に感じられ並々ならぬ気配が遠ざかっていっているという同行者の意見とそれとほぼ同時に、意図的に現れたとしか思えない複数の死者の群れ。時間を掛ければ奥地に居る何かを逃すと考えた面々はメンバーの中で一番単独での戦闘力が高い真澄に先行を依頼し、彼女もまたそれを受諾して淡々とその障害を排除していた。
異界跡地といっても異界そのものではなく、空洞事態も拡張されてない物理的な空間のみであり最奥はそう遠くはない。屍鬼達は散発的に襲い掛かってくるも最奥に近づきにつれてその数を減らしていき、大分歩みを進めた今は静寂とした不気味な空間が真澄の眼前に広がっているのみ。
そうして、最奥に到達した真澄は黒い粘体状の液体を纏う巨体の悪魔を目視した。
「ネルガルなのは間違いないけど、完全消滅はあの子が確認したのよね。こいつは一体……」
\カカカッ/
| Lv86 | 屍鬼 | ネルガル | 耐性:不明 |
簡易的なアナライズで判断する限り、奴はネルガルだが種族は屍鬼で耐性も見えない。その姿形さえ高密度のMAGによって複数の悪魔を繋ぎ合わせたかのような歪さが感じられる。
『O……Oooo』
ネルガルもまた真澄の存在を確認し、肉体より複数の黒い鞭のような触手を這い出して戦闘態勢に。
「ま、それは後でいいわ。私が最初に当たって情報を取得。可能であれば討伐、無理なら後続に情報を残す……どうあれ、お前を逃がすつもりはない」
互いに視線を交差させ、身構える。ネルガルに知性は感じられないものの、最初に感じた歪さも含めて普通の状態ではない事は真澄の目から見ても明らかだった。
『OOOOo!!!』
| 獣の眼光 | 200X出典。補助スキル。 このターン、追加の1アクションを得る。1ターンに1回しか使用できない。ボス専用スキル。 |
| ベノンザッパー | D2出典。敵全体にクリティカル率30%の物理属性の大ダメージを与え、 攻撃成功時、ヒットした敵を基礎確率30%で毒状態にする。 |
| デスバウンド | デビサマ出典。敵前列に2~7回の剣技属性のダメージを与える。 術者のHP最大値が大きいほどに威力増大。 |
先手を取ったのはネルガル。バネの要領で大きく身体を揺らしながら大地を蹴り飛ばし、毒を纏わせた両腕・鞭のように振われる多段の触手が振るわれ
| 五分の活泉 | デビサバ2出典。最大HPが50%増加する。 |
| 頑丈のピアス | 真4出典。毒・緊縛・風邪を無効化するアクセサリー |
| 掌握 | 覚醒篇・骨法出典。 相手の格闘攻撃に対する防御技。威力分(骨法技能値+5参照)だけ 相手の格闘攻撃によるダメージを軽減する。 この技に成功した場合、骨法の特技を使った攻撃を1回行う事が出来る。 |
「怪力乱神でも冥界破でもないのね。」
真澄はそれらを自身の鍛え上げた生命力で受け切って毒は屍鬼の状態異常対策につけていたアクセサリーで防御。振るわれる触手を両腕でガードしながら1本の触手を掴んでは引っ張り上げ、胴体に<徹し>を二連続で撃ち放つ。
毒が付与された全体物理に高多段の物理、反撃で万能物理の防御を無視した打撃が2回。ダメージ事態は後者の方が大きいがネルガルは元異界の主で耐久力も相応にある。深手を負ったのは間違いなく真澄の方で、後退しながら即座に<宝玉>*2で回復を行った。
「通常じゃあり得ないけど、余程此処との相性が良いみたいね。冥府の神なのに意外な程、生き汚い」
先程ネルガルが使用した技はネルガルを使役していたサマナーが使役していたグルルとチェルノボグのもの。ネルガルの今の身体もネルガルその物という訳ではなく、複数の悪魔を掛け合わせた物だと真澄は判断した。完全消滅しても尚残ってしまったネルガルの意識の残滓が周辺に残った屍鬼を中心とした悪魔の死体を吸収し、再構築。最早意識も残っておらずゾンビそのものといっても憚らない状態になったネルガルは屍鬼の本能のままにMAGを拡散、吸収を繰り返して現在のような状態になっている。
―――ネルガルや他の悪魔が用いるであろう毒や緊縛、風邪は封じている。順当に勝てばこのまま対応はできる
真澄はそう判断を下しながら思考を再び戦闘に切り替えた。
| バビロニアの疫病 | D2出典。敵全体のバリア状態を解除した後、敵全体を基礎確率100%で虚弱状態・毒状態にする。 |
ネルガルの口から放たれるガス状の
「毒はさっき無効化した上でこの技。虚弱は通るけど、まさか……!」
知能を最早持たないネルガルがニヤリと嗤った幻覚を見ながら放たれるのは睡眠の状態異常を与えるドルミナー*3。真澄はアクセサリー以外にも<精神耐性>*4にて状態異常の対策をしている。その為、高確率ではない状態異常は早々掛からないが……
| 虚弱状態 | D2・状態異常出典。虚弱状態の際に他の状態異常を受けると必ず状態異常になる |
「……ッ!」
虚弱により状態異常に極度に弱くなった身体に撃ち込まれた
| 不屈の闘志 | シリーズ共通。戦闘中1度だけ、HPが0になる攻撃を受けた時に耐え、HP全快の状態で復活する |
絶命に至る直前に何とか意識を取り戻してガードを固めながら後退。命を何とか繋ぐことに成功する。
「ぁー……しくったわね。お前も屍鬼達も
実際にグルルやチェルノボグ、ネルガル、屍鬼も基本的にそういった精神に干渉する魔法は覚えない。しかし、取り込んだ悪魔の中に偶然そういった悪魔が紛れ込んでいた事やネルガルとしての残滓がある種のメタとしてそういった魔法を習得したという可能性はあった。ガネーシャリングで属性による物は大抵防げるし、アクセサリーによる防御も毒が優先となる為に何が最善かまでは現状判断はつかないが予測はしておくべきだったと真澄は血反吐を吐きながら反省し、その次の対処を行うべく切り替える。
「対策はある。後は……奴次第ね」
防具に備え付けられた道具箱から1枚の札を取り出す。
「召喚、シキガミ」
| 式神召喚 | 200X出典(オリジナル要素含み)。 補助スキル。消費したカードの悪魔を召喚する。 真澄はこれを特殊な式神符によって発動する事ができ、 他の符と同様に自力での製作が可能。 但し、その制約によりこの式神符では シキガミ或いはシキオウジしか召喚できず1体までしか使役できない。 |
\カカカッ/
| Lv8 | 妖鬼 | シキガミ | 耐性:火炎耐性・電撃反射・魔力耐性*6 |
「
札……式神符より召喚されるのは低位の妖鬼であるシキガミ。真澄に言われるがままに虚弱を治す為のアイテムを使用*7し、その傍にふよふよと控える。
「ありがと……じゃ、やり返ししてやるわ」
| 構え | 誕生篇・骨法出典。 補助効果。骨法における防御の構えを取る。 この効果を宣言した場合、<構え>を継続する限り回避・物理防御値を上昇させる。 敵からスタンダメージを受けた時にスタンチェックの補正をかける。 <構え>は1度ダメージを受けたり、攻撃を行う、別の効果で姿勢を崩されると解除される。 |
詠唱と共に地面に対して光り輝く陣を敷くと骨法における防御に構えを真澄は取った。それで
| バビロニアの疫病 | D2出典。敵全体のバリア状態を解除した後、敵全体を基礎確率100%で虚弱状態・毒状態にする。 |
カウンターを狙うなら状態異常で固めてしまえば良い。悪魔らしい
「良かった。賭けでもあったから、これを知らなくて安心したわ」
それに反応するように陣が真澄とシキガミを守るように浮かび上がる、呪詛や毒に対して呪詛返しを行う為の破邪の結界。
| ステラカーン | 覚醒篇出典。このターンの間にバッドステータスが味方のいずれかに適用される場合に味方が受ける筈だったBSは相手に反射する。 |
即ち状態異常を撥ね返す結界であり、効果はそのままに弾かれたそれはネルガル自身に襲い掛かった。毒に対しては耐性があるようだが、虚弱に対しては真澄と同様に対策もなくそれによりネルガルの動きがやや鈍っている。
状態異常が駄目ならばとネルガルは再び複数の触手を真澄に殺到させる。
「それも想定内!」
事前にそうするだろうと受けの態勢*8を整えていた真澄は紙一重にそれらを避けて、捌き
| 回転打ち | 覚醒篇・骨法出典。 敵の格闘攻撃を回避した後で行う反撃技。剣相性。 威力は骨法技能値×3となり、特大ダメージ(180程度)。 掌打である為にこの攻撃は物理防御点を半分として扱う。 |
すれ違い様に回転により威力を増した掌底をネルガルの顔面に叩き付けながら距離を取る。
「シキガミ!」
| 道具の知恵・攻 | 真4出典。戦闘中に攻撃アイテムが使用可能になる。御魂合体で取得。 |
| デビルスリープ | 真4出典。敵1体に「睡眠」を付着する消費アイテム。 |
シキガミよってネルガルに投げられる睡眠を付与するアイテム。反撃と共に撃ち込まれたそれをネルガルは回避できないが、ネルガルの状態異常抵抗は相応に高い。素のままならば弾く事が出来る。
『Oooo……!?』
虚弱による確定した状態異常の付与。ネルガル自身が用いていた戦法が此処にきてそっくりそのまま返された。
「やり返すっていったでしょ。後、お前の弱点も分かったから」
| Lv86 | 屍鬼 | ネルガル | 耐性:精神・魔力・緊縛・精神・毒・麻痺・石化無効。 破魔弱点・呪殺反射 |
「典型的だけど破魔に弱い。その状態の不安定さで弱点が増えてしまった、という事かしらね」
| 武器の聖別 | 200X出典。 条件:習得の度に属性攻撃スキルを1つ選ぶ。使用時に選んだ属性攻撃スキルの中から1つを宣言する。 その属性に対応する相性に「弱い」状態では使用できない。支援魔法。 味方一人が所持する武器1つに指定した属性攻撃スキルを付加する。破魔属性を選択 ランク3である為に万能相性の属性攻撃を選択可能。属性攻撃がクリティカル可能に この効果は命運を消費しない代わりに戦闘中に3回まで使用できる。 |
両手に破魔の光を宿し、睡眠を解除しようとするネルガルは
「雷撃を!」
真澄の指示により、先んじて放たれるシキガミの
| SHOCK状態 | 真3・状態異常出典。相手のターン終了まで行動不能。反撃スキルは使用不可能で、自身が受けるクリティカルの確率を上昇させる |
『Oo……O……!』
雷撃から誘発される
そして―――
「極める!」
呼吸を整え、真澄は
| 格闘威力強化(体)Ⅲ | 200X出典。武器を用いない格闘攻撃の威力に「体能力値×3」する。 |
| アドバイス | P5R出典。クリティカルを与える確率が2倍に上昇する。 |
| フィジカル・エンハンスⅢ | 200X出典。補助効果。 剣またはガン相性の習得済みの攻撃スキルを3つまで指定する。 シーンまたは戦闘終了まで指定した攻撃スキルの相性は装備したアイテムの「属性攻撃」スキルに対応する相性に変更する。 破魔属性を選択 |
| 震脚Ⅲ | 200X出典。補助効果。 このターン、使用者が次に行う素手に格闘攻撃1回の威力に【力能力値×2】を、 素手以外の場合なら【力能力値】を加える。 ランクⅢの効果によりこのターンにおける全ての格闘攻撃に効果が及び、 格闘攻撃の判定値の1/5でクリティカルが発生する。 この効果においてクリティカルが発生した場合、200Xにおけるルールを参照してクリティカルは2倍として扱う。 |
| 舞踏 | 誕生篇・骨法出典。補助効果。 骨法の基本動作で、足捌きを中心とした身体の動きを指す。 すり足の迅速な移動とコンパクトな方向回転によって、 直後の格闘攻撃のダメージに+威力(骨法技能値参照)する。 |
| 手合い | 誕生篇・骨法出典。補助効果。 軽く曲げた両手が互いに触れ合うような骨法独特の間合い。 この効果を発動した場合、術者は<手合い>の距離に踏み込み、 相手の攻撃を封じ、骨法の力を最大限発揮する。 <手合い>の距離内に居る敵は命中・回避値を-威力(骨法技能値参照)。 <手合い>の距離から脱出するには<速さ>による競争チェックに勝つ必要がある。 |
震脚を踏み鳴らし、疾駆の如くその間合いに立ち入って
「二連掌!」
| 二連掌 | 2回攻撃の掌打を行う(剣相性)。剣相性→破魔相性。 この攻撃はそれぞれ別の対象を取ることが出来る。 また、掌打である為にこの攻撃は物理防御点を半分として扱う。 威力は骨法技能値×2を参照して、特大ダメージ(120程度)。 |
掌底による二連打が破邪の光と共に感電状態によってを喰らいやすくなったネルガルの急所を穿つ。
「もう一度!」
穿ち抜き、風穴が空いたネルガルの身体に続け様に放たれるは同様の二連掌。光はネルガルの纏う黒い粘液を焼いて、人体を繋ぎ合わせたかのような歪な身体を露わにする。
「これで終わり!」
計六発。最後に放たれた二連掌により肉体も魂も、残滓でさえ残らずにネルガルの肉体は崩壊。灰と化して、最後は塵も残さず消えていった。
「……はぁー、やっぱちゃんとしたサマナーでもないのに単独行動なんてするもんじゃないわね」
<宝玉>を使用しながら再復活や屍鬼達による奇襲がないか警戒はするものの露程の気配も感じられない。恐らく屍鬼の発生自体は暫く続くだろうが、その根源は此処で断った。そう時間は掛からずに今回の騒動は収束するだろう。そうでなければ困る、と真澄は苦笑いを零した
「後始末でどれだけ時間掛かるかだけど、もうちょっとであの子には会いに行けそうかな」
「東京もまた色々ありそうだし、急がないとね」
・キャラ紹介
<神城 真澄 Lv83>
ヤタガラスに所属する巫女。
出身は奈良のヤタガラス系列の神社であり、所属としても京都ヤタガラス寄りだったが、あんまりにもあんまりな環境だったので結構前に出奔。活動範囲を四国・中国・九州周辺に定めながら時折東京に赴くというもう大体フリーのデビルサマナーのように任務を熟している。そんな彼女の戦闘方式は骨法を中心とした格闘術に符術・カーン系を用いる結界術を加えた物。物理貫通等はないので基本は万能物理の徹しでそれで駄目なら聖別からのフィジカルエンハンスで、そうでも駄目なら結界術・符術でのサポートに回るというスタイルを取っている。そろそろ東京に行きたい
<屍鬼ネルガル Lv86>
レベルが高すぎたのと場所との相性が良すぎたせいでネルガル(故)の遺志と関わらずになんか復活しちゃった神。チェルノボグだったりグルルだったり他の屍鬼etc等の融合体で屍鬼の本能のままにとにかく屍鬼を増やそうと活動していた。その割に虚弱を用いた割と狡い手を使ってくる。まぁ返されたんだけど。恐らく見た目はバイオブロリーみたいな感じ。