キミガマリア   作:れいんいる

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(内緒の話)
初期のころから言っていたように本来とは違うちょっと特殊ルートに完全に入ってしまってます。決定打は005話ですかねー。
もちろん別に悪いことが起きるわけではないですし、原作的に見たらさほどおかしくないルートではあるんでちょっと好みによるとしかいえないんですけど。
発覚そのものはもうちょい先ですがよろしくです。
気づいても内緒ね。



009キミノライブチケット

 「はいかわりました。金田一です」

 「お時間取らせてしまい申し訳ありません。こちらとしてもどなたに話すべきかの判断がつきかねましたのでまずはあなたに話をと」

 「はい? 何の話です? あなたどなたです?」

 「いえ、すいません。私のことはきかないほうが良いかと思います。ちょっと、ですね。ララライの存続に問題が出そうな案件が発覚しまして」

 「はぁ!?」

 「今から言うことをよく聞いてください。そちらの、カミキヒカル君なのですが、姫川愛梨さんに肉体関係を強要され、関係を続けています」

 「は? ヒカ は?」

 「こちらとしてもどう問題を解決すればよいか判断しかねているためあなたに伝えさせていただきました。どうもカミキくん精神的にかなりやばそうなので、どうか、何とか手を差し伸べてあげてください。では、失礼します」

 

 ガチャ。

 

 

 

 「(良し。推しの子 完! ご愛読ありがとうございました!)」

 

 

 精神的な緊張が一気に抜けて、公衆電話の中でもたれかかり長い溜息をつく。

 これで大丈夫だろ。いや、これでどうもならんかったらもう知らんわ。

 何の関係もない中学生の行動力だとこれが限界。

 

 話がどう転がるかはわからないが、こっちにとっては原作以上に悪いことにはならんだろ。

 そもそも、事実を明るみに出しただけなんだ。

 それで人生くるっても、ララライがつぶれても責任もてんわ。

 

 いや、これ完全にブーメランだわ。

 アイも16で子供産むつもりだし。

 16までにアイドル引退するのが一番いいんだろうが、そこまでにドーム公演って行けるのか?

 壱護社長には恩義ができるからそこまで目指すってことになりそうだし……

 難しいと思うんだが、今のアイならそこまで引っ張っていけるかもと期待が持てなくもない。

 門外漢のオレには判断がつかん。

 そもそもこの方面で役に立てることが一つもない。

 

 引退後に子供産もうとそれはもう自由だろ。

 いや、すっぱ抜かれたら引退していようと産んだ年齢も相まって大炎上不可避だが。

 ばれなきゃアイドル以外なら芸能界復帰してもいいんだしな。

 引退してる間のことならばれても何とかなるものなのか?

 いや、それで復帰したらそのつもりで引退してたんだろって話になるか。

 でも、それって問題あるのか?

 いや、年齢的には問題あるんだが。 

 アイのキャラクターで語ったら案外お茶の間では賛同が得られるかもしれん。

 

 いや、もちろん復帰するかどうかもアイが望むならなんだが。

 アイだってその時にならないとわからないだろ。

 

 

 

 アイとカラオケで話し合った後、ネットでララライの所在地を調べあげ、時間に余裕がある時に網を張ったところ、カミキヒカルくんは実在した。薄幸の美少年だった。

 月野ヒカル=カミキヒカル説は消滅し安堵したものの、それはクレイジーサイコシリアルキラーが発生する可能性があるということでもあった。

 クレイジーサイコまではいいんだ。一度精神的にぶっ壊れた人間は復旧して外面は問題なくなったとしても内側では大なり小なりクレイジーサイコな面を持ってしまうものだからな。

 オレしかり、アイしかり。

 人に迷惑かけなきゃどんな趣味を持とうといいが、殺人は人間社会で生きるんなら我慢しろよ。

 いや、我慢ができるように復旧できなかったからそうなったんだろうが……

 

 「オレを転生させたやつ不安にさせるためだけにこの名前にさせたんじゃねーだろーな……」

 

 結局どうするかを悩んだ結果が先ほどの電話だ。

 

 やられてるのはほぼ確実。

 今も関係が続いてるかはわからんがやられてる事実があるんだから、どっちだろうとその辺はあっちだって深くは考えないだろ。

 

 あー、でもなー、もう子供出来てるだろうし、結構やばいよなぁ。

 原作みたいな人殺しにはならないでほしいんだけど。

 流石にカウンセラーにはかかるだろうけど、軌道修正がうまくいくとは限らないしなぁ。

 

 あ、でも大輝くんは転生者じゃないんだよなぁ。 

 てことは、カミキくんの子供が転生者になる説は外れか。

 んー、カミキくんが貪られた挙句捨てられたことで精神的にやられて、憑依転生された可能性がワンチャンあるか。

 だからミステリにオカルト混ぜんじゃねーよ。

 いくらでも後付けできるのは駄目だろ。

 

 ん? ここにもオレの名前が入ってるわ。

 なんだよ。どんだけ怪しいピースを繋げたいんだ。

 

 あーもう、やだやだ。

 この世界神様いるんだよなぁ愉悦系の。

 いや、人間を理解できてるかもわからんから、愉悦系に見えてるだけかもしれん。

 

 そもそもあんな行き当たりばったりの殺人がばれてない時点で明らかにオカルト的な何かが働いてるだろきっと。

 まあ、予防策としてはこれが最善。最善だと思いたい。

 どっちにしろオレの頭じゃこれが限界。

 カミキくんのこれからの幸せをお祈りいたします。

 

 

 

 「テルくん、何してるの?」

 

 ベンチによりかかっていると声がかかる。

 

 「世は全てこともなしとはいかないなと思って」

 「ふぅん。テルくんはさぁ、いつもおかしなこと言うよね」

 

 アイはそのまま隣に座った。

 

 「今度ライブがあるからさ、来てよ」

 「わかった。いつ?」

 「次の日曜」

 「……チケット余りあるの?」

 「はい。これ」

 「いくら? ああ、ここに書いてるな」

 「今回はいい。次からは買って見に来て」

 「ああ、そうだな。そうしよう。よし、落ち込むの終了。ありがとな、アイ」

 「ふふ、どういたしまして」

 

 アイは少しローテンションで話をしている。

 まわりに人がいないところでは素が出ているのかもしれない。それとも出しているのか。

 

 アイはまだデビューして間もない、いや実質これがデビューのようなもので、仕事はまだない。

 もちろんレッスンは多いのだが、アイはまだ中学一年生だからな。

 そこまで詰め込むこともできない。

 その間、ちょくちょく会っては話をしたり、時間は短いが遊んだりしている。

 まだ顔ばれを気にするような時期ではないが、変装には気を付けさせている。

 危険性は十分にわかってくれただろうから素直に身バレを気にしてくれている。

 

 「あー、アイさん今日はご予定は?」

 「ふふーん、残念。今日はこれからレッスンです」

 

 アイは先ほどまでとは打って変わった明るさで返事をする。

 

 「そっか。がんばれよー」

 「追い込みだからねー。日曜は最高のパフォーマンスを見せてあげる。楽しみにしててね」

 「ああ、必ず行く」

 

 「じゃあまた明日。テルくん」

 「ああ、また明日。アイ」

 




無意識にアイの子作り相手を頭から外しているため、ばれたら相手の方がまずいことに気づいてない系オリ主。
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