ご都合主義はいってるし、筆の乗りが落ちるレベルで丁寧にやってたら時間無いし、体力も気力も持たないから是非もないんだよ。
代わりに各章(黄巾党編とか反董卓連合?編とか)の前後の日常編は頑張るから許してクレメンス……。
それではどうぞ。
――side ラインハルト
「「「…………」」」
私は今、栗毛色の腰まである髪と水色の髪の少女と机を挟んで対面していた。
何故かといえば、先日レナルルが言っていた『妹』と会うために、レナルルの家を訪れたからである。
ちなみに私に真名が無いことを伝えるようレナルルに予め伝えたところ、天の御遣いという認識で、私は既に認知されていたらしい。
「……あの、なんでふたりとも黙ってるの……?」
口を開いたのはお茶を持ってきたレナルルだった。
「いや、だって……前世で『帰れた』けど会えなかった人にようやく会えて……思った以上にその、眩しいしかっこよくて……まさか天の御遣い様になってたなんて……思わなかったから……」
もじもじとイオンがレナルルに理由を答える。
可愛らしい。
「……ジェノメトリクス*1で結婚し……あのとき彼の姿はアーシェス*2で、姿が分からなかったものね。……で、ラインハルト様はなぜ黙ってるのかしら」
こちらに矛先が向いたので、腹を括る。
「実は『かくかくしかじか』で転生したのはいいが、よもや卿がいるとは夢にも思わなんだのでな……この肉体と力取得のおりに追体験こそしたが、卿へ操立てていた」
転生云々はイオンという特異点みたいな例があるからか割りと2人は素直に受け入れていた。
「なら何で……」
レナルルの言葉に私は片手で顔を覆う。
「本人を前にしたら擦り切れていた記憶を思い出し、色々浮かんだことが多すぎて……言葉に詰まっている」
すると眼の前の娘……イオンが笑い出した。
「ふふふ、思うところあったり、言いたいこと多いと言葉が詰まっちゃうところ、私と居たときと変わってないね。……よかった、貴方は変わって無かったんだね……なんだか……とても安心した……」
「……イオン……」
私が目を丸くしてると、彼女は立ち上がり、私の隣にやってきた。
「それじゃ、質問にこたえてね、あなた」
「む?」
「――このときより、健やかなるときも、病める時も、私と一緒にいてくれますか?」
「――無論だ」
私は手を取り、頷いたあと、再び離す。
「卿にも問おう。――この戦乱の世界にて、時に修羅となり敵を屠り、時に悪魔のように敵対するものを冷酷に始末する私と……、血に塗れるであろう私と……共に生きる覚悟はあるかね?」
私は立ち上がり、手を差し出す。
同時に甘さを抜いて彼女を試すように睨みつける。
少し怯えた様子だったが、こちらを強い決意の光を宿した瞳で見返して、私の手を掴みながら――
「――覚悟、ある!」
まるで離すまいと手を握りしめるようにしながらイオンは言ってのけた。
「――ラインハルト・トリスタン・オイゲン・ハイドリヒは誓おう。袂を分かつまで、共に在ることを誓おう」
「私、
誓いの言葉と共に、私と彼女に見えない繋がりが生まれたのを実感する。
「……今回は再会を喜んだりするだけかと思ったけれど、まさか眼の前で婚姻宣言されるとは思わなかったわね」
「はっ!」
イオンが飛び跳ねて私から距離を取りながらレナルルに対して荒ぶる鷹のポーズをする。
「人生は長いようで短い。そして私とイオンは婚姻してもおかしくないだけの時を既に過ごし、精神世界とはいえ、婚姻してる身……再会とともに婚姻宣言してもありえんことではない」
私の言葉にどう返すか悩む素振り見せるレナルル。
「……事実は小説より奇なりってことで納得しておくとして……イオン」
「?」
「孫家、彼を囲い込んでて彼の血を孫家に入れたい。私孫家に務めてる。彼、孫家で内政官と武官してる。孫家、一夫多妻を正妻に求めたい。どうする?」
「レナルルさんすっごいカタコトだけど言いたいことなんとなくわかった!」
驚きながら冷静に答えられるのは一種の才能だなと思いつつ、イオンの回答を待つ。
場合によっては夜逃げで罪人の流刑地である交州あたりに3人?で逃げることになりそうだからだ。
「――私が一番で、あなたとその人が同意すること、私にもちゃんと話通して、私が必要だと思ったらその人が話し合いに応じること……それが約束できる人なら……いい、かな……」
「――だそうです、炎蓮様」
レナルルがおもむろに入口を向き、そう告げるや否や
「委細把握したぞ、嫁殿ォ! 側室候補の身元はオレやレナルルが責任持って調べるし、やらかしたときのケジメはしっかりつけさせるから安心しなァ!」
そういいながら扉を開けて入ってきた炎蓮。
「ヒエッ、どこから聞いて――」
「最初から最後まで一部始終しっかり全部!」
驚くイオンに語気強めに告げた炎蓮。
「気配消した明命に気がつく私が気が付かぬとは……!」
私が戦慄してると炎蓮は言い切った。
「――天の御遣いの血を孫家に入れるためならなんてことない!」
「もはや執念を超えたナニカだな……」
一周回って落ち着いた私は、とりあえずイオンに提案する。
「イオン」
「なに?あなた」
「――城に引っ越さないか? 通うのも悪くないが、側にいたほうがいざというとき、守れるのでな」
私の言葉に私キョトンとしていたが、意味を理解したのか、嬉しそうに笑みを浮かべる。
「うん!そうする!」
「よーし、なら引っ越しだな! レナルル、せっかくだし城のそばにある屋敷の一つ与えるからここから引っ越せ、命令だ。嫁殿か城の部屋に入れたい荷物は別途城に搬入な!必要なら人手はオレの名前でだしてやるからさ。ラインハルトも手伝え!」
「「話に聞いてた通り強引!」」
――こうして、炎蓮号令の元、是姉妹の引っ越しが行われ、同日に家臣団の前でお披露目が行われた。
これにより、彼は炎蓮公認で正妻と結ばれ、同時に素直に喜べない一夫多妻の許可を手にしたのであった……。
感想、評価があると頑張れるので……できたらよろしく!
そしてここまで読んでくれて感謝!