アサリリ世界のモブに転生したので遠目にイノチ感じてようと思ったらチートオリ主(野郎)が乱入してきた件   作:氷華陸佐

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ふと思いついたので初投稿。
先に念の為弁明しておきますと、私自身はそういう作品が嫌いなわけじゃなく、むしろよく読みます。面白いですし。なのでネタとして書いてるつもりなのですが、不快に思われた方がいらっしゃいましたら申し訳ございません。私の文才不足です。その時点でブラウザバックして頂いて低評価の一つでも押して頂ければ幸いです。



BOUQUET編

 

 

人はいつ死ぬか分からない。具体的な出典は思い出せないが、そんな言葉がある。

でも自分がそうなるとは思わないじゃん?

ああ駄目だ。最後の記憶がフラッシュバックするが、どうにも現実感が湧かない。いや単に頭が追いついてないと言うべきか。

後ろから急ブレーキの音と共に迫るトラックに、走馬灯よりも先に浮かんできた言葉が『テンプレ☆異世界転生』だったのだ。死の間際の錯乱だったとしても割と笑えない。

 

「というかどこだここ」

 

思わず口についた言葉だったが、まず声が出ることに驚く。しかし視線や首、体を動かす感覚はあっても見えるのは一面の暗闇。

夢の中にしては意識が妙にはっきりしているし、人が生物学的に死ぬまでの猶予時間なのかはたまた実は生きてますなのか植物状態なのか。

 

『いえ、貴方は死にました』

 

「……? 誰?」

 

『わたしは俗に言う神、のようなものです』

 

あっ、なんだ神か。ってえ待って何俺死んだのやっぱり。

瞬間、不思議な事にそれが疑いようのない事実だというのを理解する。となるとまぁ、人並みの生活をしていた俺には普通に悲しく思えるわけで。

まず間違いなく届かないだろうが現世に向けて先立つ不幸を謝罪していると、構わず神と名乗る音声が流れる。

それとさっきから思ってたがこれ、恐らく感情を抑制されてるな? こんな状況になったら人は確実に発狂する。

 

『貴方には、最後に自分が見たアニメの世界に転生してもらいます』

 

えーっとちょっと待て、最後に見たのは……。

 

「アサルトリリィ? よりにもよって?」

 

ぶっちゃけよう、俺は百合厨だ。だからこそもっとあっただろ! なんでよりにもよってゴリゴリのバトル物なの!?

いやだー、痛いのヤダー! 死にたくなーい!

 

『あなたに選択権はありません。あなたは選ばれたのですから。それに伴い、三つまで希望を叶えます』

 

「性別を女の子にしてください」

 

おっと危ない脊髄反射で声が出ていた、今は脊髄無いけど。でも百合に挟まる男は世界の敵だからね、仕方ないね。

しかしあと二つ。……クソッ、自分の癖が恨めしい。そう、俺はチートが嫌いなのだ。

ん? ふと思ったが、別に主人公的なのわざわざやる事無くない?

よし決めた! 死なん程度にモブ役を適当やりつつ遠目にキマシタワー観察! これね!

 

「スキラー数値は最盛期で大体九十位で。それと反射神経をまぁ常識の範囲内で凄くしといて下さい」

 

『わかりました。それでは転送します』

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

人に自我が芽生えるのは、いつなのだろうか。いかんこういう時手元にスマホが欲しくなる。この世界多分ネット自体が無いけど。

えーっと、はい。こちら転生者改め現世の名を斯波悠里と申します。転生したというか前世を思い出したというか、つまり何が言いたいかというと、現在百合ケ丘の幼稚舎です。いや原作まで遠いな? まぁいきなり戦闘中に飛ばされたり百合ケ丘女学院行きの電車に乗ってたりするよりマシだけど。

というかこうして実際に転生すると思うんだけど、ああいうのって戸籍とか素性とかどうなってんだろうね。なんも分からん奴が戦いに参加してきて、なおかつしれっと仲間に加わってたら怖くない?

まぁんなこたどうでもいいや、今日も伍人組の皆がかあいいのでヨシ!

 

「あ、ゆーりちゃんだ! いっしょにあそぼー!」

 

「ミ°」

 

あっ、あーいけませんお客様! 素晴らしく尊い伍人組の中にわたくしなんぞという異物が挟まる資格なぞアーッいけませんお客様!

なんて、時は流れてあっという間に中等部。手加減ミスって神童なんて呼ばれたのは過去の話。不本意! 誠に不本意ながら樟美ちゃんと壱ちゃん、月詩ちゃん達の仲直りに一枚噛んでしまいました。自分なんぞいなくとも解決するのは分かってたけどさぁ……目の前で推しが喧嘩してんのは、やっぱ耐えらんねぇよ。

それともう一つ。その件を経て一つ決意した事がある。原作ブレイク? 上等だやってやんよ。この娘達は物語の登場人物じゃない、一人一人が生きてるんだ。

具体的に言うと甲州撤退戦なのだが、とはいえチートも持たぬ一般リリィ一人にできることなんてたかが知れてる。

前世の原作からしてそんなに情報がないので目下は初代アールヴヘイムの川添様救出。というかシュッツエンゲルのキマシタワーを間近に拝見させて頂いたのだが、アニメで見た以上にアレなお人だった。

レーベルがいけない方向でヤンヤンしているのだ。もし襲われたら首絞めながらナニとかしてきそう。失礼な偏見だけど。

とはいえその絆が尊いのは事実。さぁ私の決意の程を見てみよ!

 

『ダメです』

 

「知ってた」

 

隊長の竹腰様、更に上級生の林様、生徒会のお三方果てには理事長代行まで。頼み込んだ末の返事は一様だった。

その理由としてはまず学年。私まだ中二ですもんね分かります。来年高等部になる白井様達でさえ特例なのに、特に目立った成績でもない下級生なんぞ足手まといだということだろう。

ん? 私の成績? ヒュージのキルスコアならともかく座学は……中の、下くらいだよ! 悪いかこんちくしょう! おかげでついた二つ名が『過去の神童』だの『張子の虎』だぞ! 泣くぞ! 泣くわ。

ちなみに二つ目のあだ名がもう一つの理由にかかっており。……なんと私! 未だにレアスキルが発現しておりません! 誰がこのポンコツ仲間にしたいと思うよ。

今のスキラー数値は84。持ってるサブスキルがWhole order、インビジブルワン、狂乱の閾、あとなんか勝手に生えたステルス。

可能性としては、楽観的に見るならスキラー数値が85以上いるルナトラ。単にレアスキルの発現がまだなだけの可能性は捨てきれないけど。

とにかく参加できないのは死ぬほど悔しいが、私に出来るのはこうして見送る際にお声掛けをするくらいだ。

 

「くっ、アールヴヘイムの皆様方! 絶対、絶対に無事で帰ってきてくださいね!」

 

何度も頼み込んだ為かすっかり仲良くして頂いているアールヴヘイムの面々から、順に頭を撫でられつつ見送ったのだった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

まぁ、当然と言うべきか。

原作は、変えられなかった。外套を翻しながらガンシップより降りてくるアールヴヘイムの面々の表情は固く、何よりその中に、川添様の姿は無かった。

立ち尽くす私の頭を、向かった時と同じように撫でていきながら校舎へと戻っていく先輩方。しかし白井様だけがそのまま通り過ぎていくのを、私はただ見送る事しかできなかった。

その日から、私は学問にも真面目に取り組みつつ、まるで当たり散らすようにヒュージの殲滅に取り組んでいた。

三年に上がり、途中で御台場迎撃戦及び幕張奪還戦があったが前者は犠牲者ゼロが原作で語られてるし、後者についてはそもそも情報が無いため動きようがなく、雌伏の時だと言い聞かせて己を磨く事にした。

あれからずっと、悩んできた事がある。この世界に生まれつく前、チートを貰わなかった自分は間違っていたのでは無いのだろうか。

高等部一年椿組が壊滅した戦いの爪痕残るある日の事。かつては数日に一度の癖になっていた、リリィ達のお墓のある丘での考え事。こんな事してる時間が無いのは分かってる。もうすぐ再び、大きく事態が動き出すのだから。

 

「ごきげんよう、悠里」

 

……ん? ……ヴェッ!? その天使の編んだ絹が如き輝きをお持ちのふわっとした至高の金髪と地球上のどの宝石よりも美しい輝きを放つアメジスト色の瞳を持つ貴女様は──

 

「あ、天野様!? ごきげんようそしてお邪魔致しまし」

 

「いやいや大丈夫だって。隣いいかな」

 

「は、はいぃ……大変恐れ多くはございますが、私の隣でよろしければいつなんどきでも構いません……」

 

ヤッバ、ヤッバいって。かの天野天葉様が私の隣で座っているだと……っ!? うわぁ、スベスベそうなお肌に、微かにいい匂いもするぅ……はっ!? いかんいかん! 落ち着け私! 天野様の全ては未来のシルトである樟美様の物なのだから。

 

「ああ、そら×くすてぇてぇ……」

 

「……? なにそれ?」

 

「はっ!? なんでもありません! して天野様こそ、なにか御用があったのでは?」

 

「わたしは特に……単に悠里がここに向かうのが見えたから何してるのか気になって」

 

そう言いつつ天野様は私に顔を近付け──って近い近い近いッ!? あ、睫毛なっが〜いおめめぱっちりふつくしい……後光が差しておられる。あの、大変嬉しくはございますが、誠に勝手ながら困ってしまいます天野様!? そして大変申し訳ございません未来の樟美様この罪は今生で濯げるものではございませんがかくなるうえは腹を切ってお詫びする所存で──

 

「……やっぱり。あの時からだよね、悠里。ずっと気にしてる」

 

……ふぇあ? あ、天野様が離れてゆく……っていかんいかん名残惜しいとか思うなんて不遜が過ぎる。

 

「ずっと、不思議だったんだ。美鈴様の件にしても今回の件にしても、悠里は直接関係は無いのに。まるで、助けられたのに助けられなかったって言ってるように見えてさ」

 

ヴァー……さっすが次期アールヴヘイム主将。

見事に怪しまれてーら。さってどう言い訳したもんかな、推しに嘘つくとか地球終わるまで地獄行きでも生ぬるいのは分かってんですけど、信じて貰えないどころかコイツPTSDで頭おかしくなったかと思われるのがオチだしぃ……。

 

「え、えっと……天野様は……ものすごく強い力でヒュージを一掃できたら、なんて思った事はございますでしょうか……?」

 

「えっ、うーん。わたしこないだまでリリィ辞めようかなって思ってたし……」

 

えっ!? あっ!? 初耳──でもねぇわ! 電ホビで読んだ記憶があるし!

……いかん最近余裕無くなってたのもあるけどどうにも記憶が曖昧だ。マジで大まかな年表しか覚えてねぇ。

 

「でもそういうのって、考えたらキリが無いんじゃない? どんなに大きな力を持ってたとしても、それを操るのはわたし達リリィ、つまり人なんだよ。どうしたって手の届かない場所は、出てくると思う」

 

「ですがっ、私がもっと強ければ! 違った未来もあったのではと思うのは、烏滸がましい事なのでしょうか……」

 

「その心意気は否定しない。でも悠里は一人で抱えすぎなんだと思う。大きな力を持ってなくたって、皆で力を合わせればできないことなんてないんだから」

 

「皆……」

 

あ、そっか。

私の気持ちが、矛盾してたんだ。私は皆様の事を一人の人として見ているつもりだったけど、他ならぬ自分自身を、私は蚊帳の外に置いていた。

普段は雲の上の存在として扱ってた癖に、いざとなれば庇護の対象としてみる。よくよく思ったらソレって、とっても失礼な事だったのでは?

あー、穴があったらそこに入って生き埋めになって存分に苦しんでから死にたい。

 

「そうだもう一つ、下の名前でいいんだよ?なんで苗字なの?」

 

「ひえぇ……私のような木っ端のリリィが様付けとはいえ名前で呼ぶなど、烏滸がましいにも程がありますよぉ……」

 

「前々から思ってたけど、悠里は自分を卑下し過ぎ。年こそ違うけど、同じリリィ……仲間なんだからさ」

 

あ゛っ、天野様がお手を……!?

わぁ、おててやーらかいしあったかーい。これでご飯幾らでもいけるわ。

 

「ひゃい、しょらはさま」

 

「よろしい。もう大丈夫──だと思ったけど鼻血出でるよ!? ほんとに大丈夫!?」

 

「我が生涯に、一遍の悔いなし」

 

遂にキャパオーバー、これが尊死か。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

あれから、無駄に悩むのは辞めますた。

過ぎたことに悩んでも仕方ない。これからは転生者としてではなく、一人のリリィとして生きていこうと思う。

伴って無事レアスキルも開眼、汐里ちゃんや依奈様と同じ円環の御手だった。サブスキル未確認とはいえいきなり生えてきたのにはビビったけど。

ちなみに壱番隊へのお誘いは丁重にお断り致しました。それとこれとは話が別なんです、二代目アールヴヘイムはあの面々こそ最高に尊いのです。

そして今日は晴れて高等部の入学式。おっとあれは梨璃ちゃんと……トナリニイルドウミテモオトコノアレハダレ?

 

「○ねぇぇぇッ!」

 

「うわ危ねぇ! 誰君!?」

 

ちぃっ、不意打ちの初撃は防がれたかっ。つかあの刀は恐らく斬魄刀で腰のベルトは仮面ライダーの何か。ぺろっ、コイツは、チートオリ主! なるほど最悪だ!

 

「オレァクサムヲムッコロス!」

 

「……! なるほど君は」

 

更にギルティコイツも神様転生か。滅べばいいと思うがならば話は早い。

ってしまった! 止める人居なくて楓ちゃんと亜羅椰ちゃんが戦い出した!? という事はアッー! アラームがぁぁ!

 

「えっと梨璃さん、これは──って何処へ!?」

 

知るか唸れ私のインビジブルワン!

そうして爆速で梨璃ちゃんを夢結様へと押し付け──もとい預け、しれっと余裕そうな表情で着いてきていたチートオリ主を拉致、壁へと寄せつつ無駄とは思いつつもブルトガングで壁ドンする。

 

「……私は貴方が何処の誰とかまっっったくこれっぽっっっちも興味無いし知りたくもないんだけど。一つだけ確認、百合に挟まる気はおありで?」

 

「やっぱり、スレでも言ってたけど、百合アニメの世界なんだな? ここ」

 

「あるorない。さっさと答える」

 

脳内掲示板特典まで付いてんのかつくづくチート野郎だわクソが。荒らしはオートBANだわ都合のいいネタバレだけしてくるわ。邪悪のオンパレードだな。

 

「無いよ、スレの皆にも警告されたし。それに俺なんかを好きになってくれる女の子なんて──」

 

「聞いてないし興味無い。ならあなたは今日からヒュージを狩る為だけの存在。不必要にリリィ達に近づかないで」

 

最悪だわコイツ、自己評価低い朴念仁系チートオリ主だったか。とすると世界の方もヤバい気がしてきた。下手するとこいつと話しただけで『オラ! 催眠!』もびっくりな不自然さでリリィが恋に落ちる。

 

「そんな言い方は無いんじゃないか? 俺だって人間だ、そんな化け物みたいな扱いは」

 

「今すぐ去勢するなら話くらいは聞いてあげるけど。それと化け物じゃなくてケダモノの間違いでしょ?」

 

「うぐ……わかった、従う事にする。その代わり、案内とかは君にしてもらうよ」

 

…………ハァ!? ちょっと待てや何が悲しくてチートオリ主なんかと行動を共にせにゃならんのだ!

と、口に出そうとしてから気付く。チッ、監視の目は必要か。

 

「………………わかった。とりあえず今の状況としては捕縛してたヒュージが逃げたからその捜索任務が発令されたとこ。一応私も行かなきゃだからついてきて」

 

あー、すっごい吐き気する。

何が! 何が悲しくてチートオリ主に状況説明しつつついてきてなんて言う羽目になったのか。もう遠い記憶になりかけてるがあの神と名乗る人工音声の仕業だろうか、だとしたら罰が当たったなんてレベルじゃねぇ。

あれか、やはり伍人組の中に一時とはいえ混じってしまった事か!? もしくは天葉様とお近付きになってしまった事が原因か!?

TSしたとしても、振る舞ううちに心まで女の子になりかけてたとしても、やはり百合の間に挟まれる男は有罪ってか!? それは有罪だわ確実に。自惚れるな、私は百合の造花、イイネ? アッハイ。

でもじゃあどうしてチートオリ主の男を送り込んだんですか? 何を見てヨシって言ったんですか?

 

「──ってさっきから何!?」

 

「いやだから君の名を……」

 

「斯波悠里。斯波さん以外で呼んだらcharmの錆にするから」

 

てなワケで万が一にもコイツに夢結様梨璃ちゃん楓ちゃんを遭遇させるわけには行かないので、山とは真逆の方面に向かう。

念の為警戒していたが何故かヒュージが増えたり三人方かヒュージがこっちに来るということも無く、帰り次第入学式にぶち込んだ。

義理も権利も無いので理事長代行がオリ主に対し何をどう話をしたのかまでは知らないが、無事に奴が一年椿組に編入させられた時点でツッコミどころしかねぇ。

男なのにスキラー数値高くてレアスキルもあるしcharm使える、ならまだゲヘナの実験だの突然変異だので無量大数歩譲って理解はしよう。納得は絶対しないが。

しかしどう見てもこの世のものでは無い武器だの能力だの持っててホイ転入完了はヤベェだろ。ゲヘナに引き渡されて生きたまま解剖されてしまえクソが。

しかも嫌な予感は的中、オイオマエこの短期間で何人オトした壱ちゃんは依奈様のものだし神琳ちゃんは雨嘉ちゃんとイノチ感じるんだよ樟美ちゃんは天葉様のものだし聖様から汐里ちゃんを取るなその他諸々いい加減にしろ馬鹿ヤローッ!

 

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流石我らが梨璃ちゃん。チートオリ主の毒牙にかかることなく無事夢結様とシュッツエンゲルの契りを交わしていらした。拍手。これからは心の中で梨璃さんと呼ぼう。

 

「……で、なんであなたがここに? レギオンの誘いなんてどうせ沢山来てるでしょうに、それで同時加入の許可も貰ってんでしょ」

 

「え、何怖……どうしてそれを?」

 

は、カマかけただけなのにマジなのかよ。ハイハイワロスワロス。となると上級生も既に粉かけられてるなコレ?

もう、私の知ってる皆じゃないんだね……?

ちなみに今日はあの夢結様がルナトラする日では無く別日。最悪な事にコイツと出撃が被った。誠遺憾砲案件である。

今は、というよりずっと私はフリーランスでやっている。最初はてぇてぇ見る為に色んなレギオン回りたかったからだったのだが、今は狂った皆様を見たくないというのが一番の理由だったりする。全てコイツのせいだ。

 

「早く入ったら? レギオン」

 

「色んな人に勧誘されるから怖くてな。しばらくは一人でいたい」

 

「あっそう」

 

贅沢な悩みだな、是非とも惨たらしく死に晒せ。というか最後の砦たる一柳隊には触れてほしくないからさっさと入れや。いや同時加入の許可出てるって事は既に手遅れか? はークソゲー、詰んだわコレ。

近頃ヒュージが癒しになりつつある。ヒュージをころころしてる時だけ、この変わってしまった世界の事を考えずに済むから。

さーて、本日のヒュージさんは……レストア無し、ラージ多数にミドル級スモール級がよりどりみどりっと。

 

「あなたはデカブツを。中小は私がストレス発散に使うから」

 

「ストレス溜まってる? 大丈夫か?」

 

「今から発散するって言ってるでしょ」

 

つか誰のせいやと思うとるんや誰の。テメェがあちこちにフラグ立てまくるせいで皆キャラ崩壊しまくってんだよ。せめてタグ付けろいややっぱ付けりゃいいってもんじゃねぇわダボハゼが。

レアスキルに覚醒して以降、今までの二つ名を払拭する事には成功した。今の私のスタイルはブルトガングとティルフィング先行量産型の超攻撃的な二刀流を擬似的ゼノンパラドキサを添えて叩きつけるというものだ。

そしてついた渾名が『駆逐戦車(ヤークトパンツァー)』。攻撃こそ最大の防御を体現した名前、らしい。これ考えた人絶対ミリオタや。ドイツの科学は世界一ィィィ! ……はっ!? ドイツ=ぐろっぴの出身地、つまりこれはもゆ×ミリてぇてぇを表していた!?

後から聞いた話、夢結様のルナトラ案件にはしっかりとオリ主居たらしい。いいぞできることならそのまま過労死してしまえカスが。

 

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天葉様のお誘いで二代目アールヴヘイムに随伴させて頂き、電撃新潟奪還戦に参加。風舞姫パイセンマジカッケェだの瑚桃様と水晶様の雨降って地固まる関係てぇてぇとか。そして何よりもラストの天葉様! まさに天を裂く一条の流星、更には二つ名の表す通り蒼き月の如きそのフィニッシュショットは我々人類の操る言葉では到底表わしきれない美しさで私のスキラー数値も4くらい上昇しました。確実に未来ではガンどころか万病に効くようになっている。副作用として体質によっては鼻血と涙が止まらなくなるのが欠点だけど。

ところでカプ厨な所とかすっかり鼻血芸が板に付いてきた所とか、二水ちゃんや紅巴ちゃんとキャラが被ってる気がしないでもない。もしご同伴に預からせて頂いた際には苔に、苔にならなければ……。

で、えー、出来ればこのまま妄想世界に逃げてしまいたいのだが。いい加減この現実と向き合わなければばば。

【悲報】チートオリ主一柳隊に入る【知ってた】。どーせスレ民とやらか夢結様が先んじて警告して、原作通りのメンツが集まった後に入ったんだろう。ファンタズムどころか虹の軌跡持ってない私でも前々から予知できてたわ。

とまぁ遂に来たヤンデレ姉様の置き土産、ダインスレイフお披露目会。あの時期私もアンニュイになってせいで、気付いた時には夢結様は手遅れだった。許せサスケ、できる限りのフォローはしたんだ。でもただの下級生の私では天葉様や梅様の足下にも立てなかったんだ。やっぱ梨璃さんスゲェんだなって。あでもチートオリ主君は凄くないよ、あれこそ神の加護という名前かなんかのレアスキルだし。言うだけなら誰でも言える、パイ生地よりも薄っぺらい言葉で口説けるのはもう催眠能力か何かなの。

夢結様、カリスマなんかよりもあからさまに邪悪な催眠能力を使うブツがここにいます。さぁコイツにこそ言ってやってくだせぇ『あなたもレアスキルでわたしを操るの!?』と。

 

「で? 私の指示通りに動いた?」

 

「あ、ああ……ちゃんと白井さんには自動販売機を教えた上で、一緒に一柳さんの故郷に行ってあげたらって提案した」

 

「ならいいけど」

 

うむうむ、それはそれは楽しい誕生日デートができた事だろう。原作での熱いハグはしたのだろうか? そちらの展開も捨てがたかったが当人同士が幸せならそれでOKです。できることなら草葉の陰から直接見たかったが。

 

「あ、でもなぜか俺も甲州に連れていかれたな」

 

「前言撤回0点だよ」

 

F○ck、そこは何がなんでも断れや。もしくはその場で腹を切れ。

で、なんで私がこの場にいるのかと言うと、天葉様が何故か助っ人契約解除の紙を提出してくれないのです。

だからヘッドライナーの皆様が、ノインヴェルトの見本を見せる為とはいえこうして出撃しているので、未だスーパーサブ扱いの私も控えてなきゃいかんのです。どうして?

まぁどの道天葉様の無茶は超個人的に止めたかったしそれはそれで好都合なんだけど。っと今だ。

普段常用し過ぎて気配を消す事に関してはレアスキル並になってるステルスを発動。

 

「チェストー」

 

何気に久しぶりのダインスレイフ二刀流。普通のクロス斬りだが勿論注ぐマギは全力フルスロットル。

円環の御手の性質上、単純な攻撃力は一般リリィの二倍。それでも依奈様には遠く及ばないし、なんなら天葉様に至っては普通に拮抗してくる。才能に差があり過ぎるようですねぇ。

 

「おっ、ヤバ、普通に砕けた」

 

流石は天下のアールヴヘイム様が共同作業で育て上げた愛の結晶マギスフィア、一瞬ならいけるかと思ったが、私の器で受け止めるのはミジンコが大海を飲み干そうとしていたのと同義だったらしい。

不幸中の幸いはなんとかマギスフィアを押し込められた事だろうか、アッ思ったより爆風の威力強ッ! マギが削られるぅッ!

障壁でゴリっと削られ、着地するマギが残ってない。どうしたもんかと思っていると、不意に空中で体が止まった。

ああそんな!? このっ、世界に咲くどんな花々よりも高貴でいて優しいかほりの持ち主は!

 

「悠里、無茶し過ぎ!」

 

「天葉様!? ああいけません私の事はどうかお構いなく路傍の石コロ同然にその辺に打ち捨てていただければ十分にございま──」

 

あれちょっと待て? 今の私腹に手を回される形で抱き抱えられてるって事はこの背中にあたるやーらかいモノは……!

 

「ミ°」

 

「ちょっ!? ほんとに大丈夫なんだよねコレいつもの鼻血なんだよね!?」

 

今の私にできる償いは、せめて気絶して感覚を遮断することぐらいです。燃え尽きたぜ、真っ白にな。

 

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そこから五ヶ月間は、なんともまぁ平和な時間だった。東に天葉様が樟美ちゃんの手作り料理を頬張る姿あれば鼻血を流し、西に汐里ちゃんが聖様にシルト吸いされているのを見かければ歩きながら気絶し、南に梅様鶴紗ちゃん二水ちゃんの三人が猫と共に寝ていれば昇天し、北にミリアムちゃんと百由様のもどかしい関係あれば見てヤキモキし、日中はノルン間での尊いイノチを感じ、夜は同学年ならではの気安いやり取りに涙を流す。決して間に挟まることはなく、道端の雑草のように静かにそれを見守る、そんなリリィに私はなりたい。~完~

とはいかないんですよねぇ、これが。はい結梨ちゃん救出作戦、はーじまーるよー。用意するのはこちら、ヒュージへの火力と女の子に対する洗脳はお任せ! 我らがチートオリ主君!

……はぁ、マジで結梨ちゃんの代わりに尊い犠牲になってくんねぇかな。お墓は特別に由比ヶ浜の浜辺に打ち立ててやるからさ。材料はその辺から拾ってきたいい感じの木の棒を使ってやるよ。

ちなみに一柳隊の皆様が彼女を拾ってきた段階で釘刺すついでに顛末をオリ主には話してある。釘刺した筈なのに結梨ちゃんにお父さんと、ついでとばかりに梨璃ちゃんにお兄様と呼ばれてた事はマジで絶許。こうなるとメインヒロインは王道の夢結様か。

今更ながらの話題になるが私の推しは天葉様です。正確にはそら×くすです、よろしくお願いします。二人を包む空気になりたい。

はてさて競技会当日。午前中のクラス対抗戦の私のペアは、壱ちゃんに決まった。ヴェ!?

……まぁでもアニメで壱ちゃんのペアは明確に映ってなかったし誰かのを取ったわけじゃないしセーフ? アウトだったらごめんなさい介錯無しで腹を十字に切ります。

 

「さあ悠里! 頼んだわよ!」

 

「うん! 全力!」

 

我らが椿組の学級委員長お壱様のお力になるべく、持てる力を総動員。他の皆様は一振ですが、こちらは二本。輪を書く速度は単純計算で二分の一ですの。加えて壱ちゃんはかのアールヴヘイム、他のリリィちゃん達も充分凄いが勝てない道理はなくってよ?

 

「いっけーっ! お壱ちゃーん! あ゛っ!」

 

何気無しに見上げて叫んだ際、それは見えてしまった。絶対領域の、プラスウルトラ。しかもそれが計六人分。

それからしばらくの記憶は無い、無いったら無い。しかもそのおかげで午前中のエキシビション見逃したし。

で、さて。午後は混成レギオン対抗戦の為フリーランスの私には肩身の狭いものだった。だってどのチーム応援するかなんて決められないし、もう皆優勝でいいんじゃない?

次に件の結梨ちゃんエキシビション戦。午前中は出歯亀潰しに行かせていたオリ主を念の為遠ざけてはいたのだが、コイツチートで超感覚かなんか貰ってんのか、嫌な予感がするとか言って檻が閉まる直前に飛んでいきやがった。

マギ感じたからアレ縮地だな、どんだけチートてんこ盛りなんだアイツ、そんだけあったら能力の一個か二個内容被らない? その場合は効果が重複してよりチートになるだけですかそうですか、無用な心配でしたねクタバレ。

なんか得意げに前衛張ってますがソレ要らないんですよ、一人で勝てるんですよ彼女。結梨ちゃん感動の独り立ちを邪魔しときながら後方父親面すんな、事故ってキサマだけ半身不随になれ。

そして、呆れすぎて記憶から抹消していたのだが。最後のエキシビションは手加減チートオリ主VS百合ケ丘のリリィ希望者全員なようで。

これで全員ボコボコにする事で『強いオリ主君素敵! 抱いて!』になるわけですね、分かりたくもないです。

飛んで火に入る夏の虫になるつもりは無いのでスルー安定、しようと思ったけど合法的にオリ主に武器を向けられるなら上等! やってやるよ! あわよくば事故死だ! 〇に晒せぇぇぇぇっ!

なんて、思っていた時期もありました。

あ……ありのまま、今起こった事を話すぜ! 剣を交えたと思ったら、いつの間にか負けていた……な、何を言ってるのか分からねーと思うが、私も何をされたのかわからなかった、頭がどうにかなりそうだった。催眠術だとか超スピードだとか、そんなチャチなもんじゃあ、断じてねぇ……もっと恐ろしい、世界の都合ってもんを味わったぜ……。

……そのチートはお飾りかぁ? あぁん?

最後のコスプレ部門は特に無いよ。私が号泣しながら『誰か一人なんて……! 私に選ぶ権利はありませぇんッ!』って叫びつつ全員の名前を書いた紙を投票した所を周囲から『割といつも通りだな』という目で見られただけだよ。

無効票を覚悟していたものの、全員に一票ずつ入れてくれた史房様には誠に感謝し奉ります。

 

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屋上で散髪する結梨ちゃんと梨璃ちゃんを溶けながら観察していると、そこに現れたのは生徒会のお三方。でまぁその直後に死神みてぇな格好したオリ主が現れて梨璃ちゃんと結梨ちゃんをかっさらっていくと。

とりあえずできるのはこんなもんだろう。これで梨璃ちゃんはただの被害者、逮捕命令が出るのはオリ主。ザ・ハッピーエンド。

まぁもしイレギュラーが起こっても安心安全のチートオリ主なら何とかするだろ。口説き文句は『世界を敵に回しても君を守る(キリッ)』プラスお姫様抱っこか撫でぽで役満かな?

そのまま本当にオリ主だけが世界の敵に回って人類VSヒュージVSオリ主VSダークライになって真っ先に討滅されて欲しい。いつも何かと戦わされてるダークライ君可哀想。

さてあとはてきとーに捜索する振りして時間潰しますか。最初はあんなのじゃなくて私が拉致して謹慎を肩代わりして、かつ結梨ちゃんの突撃を止めようかと思っていたけど。そうすると順当にあのヒュージと戦う羽目になってただろうし、そこで死人でも出ようものなら最悪だ。

だからまぁそこは桶は桶屋ということで、不本意ながらチートオリ主に出張って貰うとしよう。死人が出ないならそれに超した事は無いし、背に腹はかえられぬ。あ、唯一の犠牲者がオリ主って展開でも一向にええんやで?

で、まぁはい、ヒュージ君出撃です。

文字通り大気を裂く一撃。怖ぇなぁ、リリィになって実際に見た事で初めて実感できる。あんなのに当たったら塵すら残らんだろうよ。ちょっとオリ主なんの能力も発動させずにアレ受けてみてくんない? 一回だけ、一回だけでいいから。先っちょだけだから。

原作だと結梨ちゃん、躊躇いなくあれに一人で凸ったんだよなぁ。……相当、焦ってたんだろうな、ほんとにこれは最悪なタイミングだ。まぁこれから時間をかけて一柳隊の皆様と交流して頂ければ、そのうち結梨ちゃんも自分を認められるようになると思うから。ファイト! 私はいつでも草葉の陰から見守っておりやすぜ。勿論この不肖わたくしめにできることがもしもではありますがございましたら、その時は身命を賭しても微力にしかならないでしょうが全力でお手伝いさせて頂きますとも!

 

「斯波さん! 結梨を預ける!」

 

「了解。とっとと片付けてきてよ」

 

「待って! お父さん!」

 

「大丈夫だ結梨、あのヒュージは俺がやっつけてくる」

 

「お父さーんっ!」

 

ハイハイあいつは世界でも滅ばない限り死なんから大人しく待ってましょーね。あ全然話聞かないなこの娘、しかも力強。最初は肩押さえるだけだったけど、今はもう羽交い締めですよ奥さん。

アイツは常にテスタメントでルナトラでも広域化してんの? アイツ関連だと皆様こうなるんですけど? なにそれ怖い。

 

「うおぉぉぉっ!」

 

そう叫んでなんか子機みたいな奴を仮面ライダーの能力で撃ち落としていくオリ主、ベルトからのガチャガチャ音と流れる音声が目まぐるしく変わって五月蝿い事この上ない。もっと静かに戦えんのかお主は。

そんでまぁ、よーわからん大技放ってヒュージは爆散しましたとさ、オリ主を巻き込んで。

……テメェ巫山戯んな!? 結梨ちゃん庇って負傷フラグもへし折ってあげたでしょーが!? 原作の詳細教えたのに二の足踏むとかナメてんの!? 作者の加護知らない他のリリィ達が勘違いすんでしょーがぁぁぁっ!

 

「悠里、どうして止めたの」

 

「えっ、いやその……ごめん。こうなるって思わなかった」

 

「結梨、そう悠里さんを責めないであげて。あの人が託したものを、彼女は守っただけ」

 

「そうだよ! もし悠里さんがいなかったら、結梨ちゃんまで危なかったんだよ!?」

 

ほーら私がオリ主を見捨てたから悪いみたいになって周囲が庇う形になってるー。傍から見ればその通りなんだろうけどマジで釈然としねぇ。ほんとにそのままくたばっといてくんない? なんなら第二部私主人公でほのぼの日常回にシフトしてもええんやで?

 

「……ほんとにごめん。私、探してくる」

 

アイツ関連で謝るとか憤死物だが、推しを悲しませた事は事実なのでしっかりと謝らせて頂きます。

あのクソ野郎一番に見つけて文句言ってやるから覚悟しろ。

……とは言ったが。ほんとに私が第一発見者なのは勘弁してくれ。

 

「ざまぁないね。それでもチート持ち?」

 

「……本当にな」

 

言葉を無くすのはやめろや半端者。今更耐久面で人間性見せたところで手遅れだよ。言葉も覚悟も薄っぺら過ぎてマイクロメーターでも測れんわ。

せめて無双するなら完璧に無双してくれ、あと態度もそれ相応に振る舞えや。子供に刃物持たせるなってのと同レベルの話なんよ。

 

「斯波さんは俺の事が嫌いなのでは……?」

 

「宇宙で一番嫌いだね。ここじゃ見ないけど台所に出るアレと同じくらい。触れるなんて以ての外」

 

「ならなんで手当を……?」

 

「私はね、あなたなんかよりよっぽど昔からこの世界にいるの。例えあなたに壊された世界だとしても、この世界が好きなの。あなたが死んだら推しが悲しむ。それだけ」

 

もしコイツとよーいドンで転生させられてたら、このタイミングで確実にトドメをさしていただろう。コイツといる時の皆様だけは解釈違いだし。

でもコイツを殺したとして万が一にも足が付けば、私は間違いなくこの世界の敵になってしまう。そんな事、私にはできない。この世界の天葉様が、夢結様が、梨璃ちゃんが敵に回るなんて想像したくもない。

なんせ私は、コイツが来る前の皆を知ってしまっているから。実際に生きたこの世界を前世よりも理解し、そしてより好きになってしまったから。

ほんとに皆様方いいお人なのですよ、コイツさえ関わらんどけばさぁ!

 

「それはすまない、でも俺はそんなつもりなくて……!」

 

「謝らないで聞きたくもない。この先許すつもりも無いし」

 

改めるつもりも無いくせに謝るなよ偽善者ですらない何かがよ。許して欲しけりゃオマエもTSするか嫌われ覚悟で冷たく突っぱねるか……本当にせめて誰か一人に絞って共に退学してくれ。もしくは単にこの世界から永久ログアウトでも可、むしろそうしてくれ。

ああそうそう、ほっといても死なないの分かってるのになんで手当してるかなんだけど。ぶっちゃけ手当しないでほっといたら皆様から恨まれそうだからでーす。誰が好き好んで嫌いな奴を手厚く手当するか。

あ、お客様? 傷口にはこの塩水がオススメですよ? 今ならカラシも無料サービス。ところでこの肩から先が無いなった傷口にカラシを塗ったくったらどんだけ苦痛なんでしょうかね。わたし、気になります!

 

「で、もう意識ぎりぎりなんでしょ。さっさと落ちれば? 運ぶのは私じゃないけど」

 

「……そうさせてもらう」

 

はいはいテンプレテンプレ。

で、何故か最終回のあの場面まで目覚めない展開でしょ知ってる。

計ったようなタイミングで聞こえてくる複数で駆けてくる音に、私は心底から呆れ果てるのだった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

というわけで避難もとい疎開終わり。

おうやっぱそこに立ってんのなオリ主、隣で戦うからには梨璃ちゃんに傷一つ負わせんなよ? アーッテメェ校舎くらい守れや窓ガラス代幾らすると思ってんねや! 避けるくらいなら身代わりになって○ねや木偶がァーッ! 校舎を庇って死んだらそれはそれでおもろい絵面になるけども。

なーんて野次ばっかり飛ばしてると思うじゃん? でも私からしたら別に犠牲者出る訳でもないのに介入する意味無くない? って思うわけで。わざわざこの後その為にあると言っても過言では無い横入りしても違和感ないシーンあるのにさ。

わざわざ無駄に突っ込んでんだから何とかして見せろやチートオリ主。いてもいなくても大して描写変わんねぇのを活躍とは言わんぞゴラ。

というか遠すぎて見えん。さっきの文句もヒュージの動きが原作通りだったから出たものだし。

よっしゃ来た結界中和! charm動いたこれで勝つる! でもさっきも言ったが一長一短だな実際に見るのも。取られたマギスフィアを取り返す際のあの……駄目だ語彙が足んねぇけどとにかく素ン晴らしく尊き痴話喧嘩、ほぼ何してっかわっかんねぇもん、声も聞こえないし。あー近くで見てぇ。今だけオリ主の人格か視界と聴覚乗っ取れねぇかな、オリ主ちょっと人格貸してよ自殺して死ぬ間際に返すからさあ。

っとそうしてる間にマギスフィア来たな。さーって景気良くcharmぶっ壊すか。

や、やっぱり欲出してもいいすか自分。本当に大変わたくし如きが出しゃばるのは罰当たりかと存じますが何卒、何卒一柳隊の皆様方にパスがしたいので最後尾でも構いませんかこの世界に転生してきた時から夢見てたんですどんな罰でも受けますのでいったれそりゃーっ!

 

「ナイス斯波さん!」

 

ハァ!? パスしたのテメェじゃねぇよすっこんでろスットコドッコイ! F○ck you b○tch!

Your sonofab○tch!

つかしれっと斬魄刀でマギスフィア受けとんなやクソが! どこでマギコントロールしとんねんソレ!

ま、じ、る、なァァァ! 神聖な姉妹披露宴のヒュージ入刀に映り込むんじゃねェェエエ工!

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

……流石に風呂には入ってこんよな?

しかし本当に眼福だわ、普段は同学年間でしか交流の無い裸の付き合い。それが! それが今目の前で繰り広げられている!

んんっ全員尊いのは宇宙の法則だとしてもやっぱ個人的にはそら×くすてぇてぇなんですよ。二人のあの位置関係! そして特に私が魅力に感じるのがその距離感! 具体的にその良さを語るには人間の言語では到底足りませぬが強いて言うなら、普段は空いてるんです! 常に密着はしてないんですよ! あんだけ仲良いのにですよ!? 逆に尊くありません!? わざわざ密着しなくても二人の間には宇宙上のどんな物質だろうと絶対神だろうと断つことの出来ない絆があるんですよというのをこれでもかと見せつけて来るんです! ほらあなたも二人の肩同士の隙間の空間になりたくなってきたでしょう? そんでそんでいつもしれっと少し離れた隣に陣取る、二重の意味で樟美ちゃんに食ってかかる亜羅椰ちゃん! そしてそれをピシャリと切る天葉様! そのやり取り自体がああもうプライスレス! あとあと忘れちゃいけないのが壱ちゃんと依奈様! この二人距離感自体は遠いんですよ! でもその間にある何物も阻むことの出来ない絆という名の赤い糸が伸びているのが! 私には確かに見えますとも! あと欠かせないのは樟美ちゃんと壱ちゃんの位置関係ね! 普段は何気に遠いんですよ! しかも樟美ちゃんからくっつく事はあっても壱ちゃんからってのは少ないの! もう完っ璧に仲直りはしてるんだけど、いつまでたっても素直になれない壱ちゃん! 可愛いが溢れすぎて宇宙上のブラックホール全部集めても余裕でパンクするのは火を見るより明らか! 嗚呼、この素晴らしきアールヴヘイムに祝福を!

そして普段見ることの叶わない上級生様方の髪を結い上げたそのお姿! 濡れて普段より艶のあるそれは天女にも勝る美しさ! 例えどんな有名な芸術家でもこの魅力の全てを後世に残す事はできないと言っても過言では無いでしょう!

 

「そうは思いませんか! そこのあなた!」

 

「えっ!? 何が!? ええとその……大丈夫か? 辺り一面血の海なんだが……」

 

ああお構いなくいつもの事ですので。血の代わりにマギ流しとけば死にはしませんし。

 

「──ホ?」

 

気のせいか? 今しがた男の声がしたのだが。うん幻覚だろう目の前に半裸のオリ主がいる気がするが気のせい──なわけねぇだろうがァァァ!

 

「わぁぁぁっ!? 変態! 出てって!」

 

乙女の花園に何土足で踏み込んどんじゃゴラァァァ! えっ、誘ったの梨璃ちゃんなの? 例えここが一貫の女子校だとしても、その前に梨璃ちゃん高等部セレクション組だよね!? 流石に警戒心無さ過ぎない? なんで他の人たちも歓迎ムードなん!? 恥ずかしがってんの私だけ!? ああそうだったここはこういう世界なんだったわこんちくしょうめェェェ!

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

モブとして生まれるのを希望した時から覚悟はしていたが、こっからは蚊帳の外だ。

でも作戦の要たる梨璃ちゃん、そのお姉様の夢結様、『その二人の子供』である結梨ちゃん、はまぁ分かるとして。共に理事長室に入ってったオリ主は一体どういう立場でそこにおるん? 後見人? だとしたら何様のつもりなん?

んで当然の如くついて行くのは許せないがどうにも出来ないので、せめて三人を無事に帰らせろよ? たとえその身に変えても。

んで九日後、当然の如く一緒にバルーンの中で過ごすなや。ただでさえ狭いのに。気絶してりゃいいってもんじゃねぇぞ、おいこら聞いてんのかオリ主ィ!

──百合の間に挟まる男は世界の敵ッ!





感想・評価の程よろしくお願いします。具体的なら批評もドシドシと。もしもご好評頂けるのでしたらラスバレ編も書くかもしれません。
最後にプロフィール投げときます。

斯波 悠里
誕生日:6月7日
血液型:AB
身長:157cm
体重:51kg
スリーサイズ:82ー58ー84
出身地:鎌倉府
ガーデン/学年:百合ケ丘女学院1年椿組
スキラー数値:90
レアスキル:円環の御手
サブスキル: Whole order、インビジブルワン、狂乱の閾、ステルス
使用チャーム:ブルトガング、ティルフィング先行量産型、ダインスレイフ
好きな食べ物:生姜焼きと白米のセット
苦手なもの:百合に挟まる男
趣味:イノチ感じてる瞬間をそっと観察する事
補足:実はオリ主君に関しては野郎であること以外はどうでもいいと思っている。言葉遣いが中性的の為掲示板内では前世から女性と思われており、オリヒロ扱いされている。恋愛対象は女性のままだが雌落ち済み。見た目に関しては皆さんのご想像にお任せしますが、作者としてのイメージは黒髪黒目、短めのポニテにややつり目のモブリリィ。戦い方が大体ブラキディオス。

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