Sideハリー
魔法生物学の受業のために、私たちは禁じられた森の近くの小屋に向かっていた。ロンもハーマイオニーもドリムも先に行った。理由は1つ。本が暴れるからだ。
多分まだ半分も進んでないんだろうな、と思いながら歩いているとスリザリン生を見つけた。
「今日はグリフィンドールと合同の魔法生物学か……問題しか起きなそうなんだけど」
「こんな本を教材に使っているくらいですからね」
アーリアと妹のリインが話しながら進んでいる。持っている本は全く暴れていない。
「慣れれば楽だと思うんだけどね。こんな風に勝手についてきてくれるし」
マリが言うように、ちゃんとしつければ従順になってくれた。勝手に浮いてページを開いて中を読ませてくれるのだ。僕は剣で脅して言うことを聞かせた。ロンは「君魔法使いだよね?」とか言っていたが気にしない。
「それができるのは私とマリとリインだけだよ。皆には背表紙撫でる方法教えてあげたけど」
「「「いや本当に助かってます」」」
背表紙撫でれば落ち着いたんだ。後で皆に教えてあげよう。
そのまま持っていくのであれば暴れる本で大変だっただろう……いや、そうでもないかもしれない。スリザリンの今の3年生は2年生の時、既にXXXと戦える者たちだ。面構えが違う。……マリも僕に闇の魔術に対する防衛術の受業を教えてくれればよかったのに。1年生の時みたいになぁ……そうしたら少なくとも1年間無駄な授業を受ける必要がなかったと思う。
最近はダンブルドア校長を頼るように言われたのと、師匠呼びは育ててくれる人に悪いからやめろと言われマリと呼ぶようになった。
2年生まで許してたんだからいいじゃないかと思ってしまう。
スリザリン生は全く暴れない本を持って小屋へ向かう。僕たちグリフィンドールの生徒は暴れる本に苦戦しながら小屋へ向かっているのが見えた。ハグリットが出迎える。
「なんだ。グリフィンドールの皆は落ち着かせる方法分かっちょらんかったのか」
「背表紙を撫でる、ですよね」
「おおハリー。お前さんは分かっちょったんだな。ほれ、背表紙を撫でれば一発じゃ」
それを聞いたロンとハーマイオニーも背表紙を撫でて落ち着かせる。……あれ?ドリムの本暴れてないけど、知ってた?
「さて、最初の授業ではちーとばかし面白いやつらを使う。こっちに来るんじゃ」
ハグリットの案内で湖に近い森の方へ進む。あれはなんだ?馬と鷲を合わせたような生き物が何頭かいた。
「なんだ。ヒッポグリフか」「マンティコアとか出てきたらどうしようかと思った」「グリフィン以下なら行けるな」「だが群れだぞ?」
スリザリン生は露骨に安心していた。そして会話からするにどうやらこの生き物はヒッポグリフ?というらしい。
「あいつら頭おかしいよ。明らかにヤバそうじゃん。見てよあの足の爪。引っかかれたらひとたまりもないぜ」
ロンの反応が正しい気がしてきた。
「ハリー。剣に手をかけるのはやめなさい。せめて杖にしなさい」
「ハーマイオニー……もう止めるのは諦めたのね……」
ハーマイオニーもドリムも酷くない?
「えーとこいつは……ヒッポグリフちゅーてな。」
「魔法生物の中では誇り高い生き物だね。敬意を示さなければ攻撃してくるよ。くちばしと鉤爪を持ち危険性が高い方、魔法省分類ではXXXだから有能な魔法使いのみが対処することを求められている分類だから指導者がいない状態では近づいちゃだめだよ」
マリさん?ハグリットの説明を盗らないであげて。
「グリフィンやらケルピーやら連れてきた人が言うのか」
「ドラコ。その話詳しく……というかズルいぞ。何で僕も参加させてくれなかったんだ」
「それをズルいと言えるのは君くらいだぞハリー」
解せない。
「うーん。儂が説明したかったんだが……あっちょるし、スムーズに進むからええか。さて、優秀な学生には点数を与えんとな。スリザリンに1点」
「「おー」」
ハグリットがマリに点数を与える。……なんかグリフィンドール空気悪くない?すごい嫉妬している感じがすごいんだけど。
「ほいじゃあ、こいつらと触れあってもらおうかな。お辞儀をして、相手もお辞儀をしたら触れあっても大丈夫だ」
とハグリットが続けるが、誰も行こうとしない。
「……なんじゃ。びびっちょるのか?じゃあハリー。お前さんが最初にやってみ」
「……分かった」
そう言い、ヒッポグリフの前に立ち、お辞儀をする。
「まだ頭をあげるんじゃないぞ。反応を見てからだからな」
ハグリットの指示に従い、頭を下げ続ける。すると、ヒッポグリフも頭を下げてくれた。
「初めてで成功させちょるのはなかなか見ないぞ。ハリー。撫でて大丈夫だ。近づいて撫でてみ」
そうハグリットに言われて嘴あたりを撫でてみる。おお。意外と可愛い。
「お前さん、懐かれとるの。この分なら背中に乗せても大丈夫そうじゃな。乗ってみるか?」
「うん。乗ってみたい!」
撫でて分かったけど、この子頭いいし、気性も荒くない。なんというか、馬と同じくらいの安心感だ。……いや、馬に乗ったこともないけど、ダドリーが乗っているのは見たことがあるからあながち間違っていないだろう。
「よし。こいつはバックビークっちゅう名前だ。じゃあ行ってこい!」
「おお!」
ヒッポグリフ、もといバックビークに乗っているとハグリットがバックビークのお尻あたりを叩く。すると、バックビークは駆け出し、空へ飛んだ。
「こんな大きいのに飛ぶのか!すごい!風が気持ちいい!」
バックビークは湖近くを飛び、ホグワーツ上を一周すると戻ってきた。
「よくやったぞハリー!」
ハグリッドが手を降っている。バックビークから降りるとハグリッドは次の生徒を呼ぶ。
「あー。じゃあ次はスリザリンから……」
その時事件が起きた。
「リイン!」
Sideアーリア
ハリーが降りてくるのを見て、乗ってみたいと少しうずうずしていたリインさんが手を上げようとしたその時だった。
一頭のヒッポグリフがリインさんに襲いかかった。
「リイン!」
ハリーが叫ぶが到底間に合わない。あの大きな鋭利な爪で引っ掻かれたら、ただでさえ小さいリインさんには致命傷だろう。
思わず目を瞑ってしまった。肉が引き裂かれる音がする。
悲鳴が上がり、温かい液体が顔にかかるのを感じる。リインさんの血だろうか。
恐る恐る目を開けると、多少分かってはいたが、目を覆いたくなるような光景があった。
「壊滅がご希望かな?」
マリさんブチ切れである。
全く目が笑っていない笑顔を浮かべながら、リインさんを襲ってきたヒッポグリフの首を斬っていた。当然リインさんには傷一つない。というか何なら迎撃できるように大きな杖を向けていた。
スリザリンは去年の授業で耐性がついていたが、グリフィンドールはさすがに何人か吐いていた。そりゃ、首から噴水のように血が出ている。
「スコージファイ」「インパービアス」
一方のスリザリンは慣れたように清めの呪文を唱え、吹き出る血を防水の呪文で避ける。ちょっとした魔法の応用である。去年の授業、たまに血の雨が降ったから慣れたもんだった。
ヒッポグリフがリインを襲った理由は結構単純だった。喧嘩を売ったのである。
元々平和に暮らしていたところに分けわからん力を持った世界の外の怪物が来て、群れ全体はパニックになっていたのだ。だが、飼いならされていたヒッポグリフの群れは冷静に敵対せずにやり過ごすように群れの中で意見を統一した。というか、無意味に関わるだけ死ぬと理解していた。一回ダンブルドア校長に〆られたボコボコにされた経験を持っていたからこその判断だった。
襲ってきた若い個体以外は。
若い個体には、リインは異常な雰囲気がするだけのただの人で、特に強そうな力を持っていないように見えた。群れの他の個体は雰囲気に恐れをなして日よっているが、俺は違う。こいつらくらい勝てる。人ごときが上に立つなと、そう驕っていた若い個体だった。
そして驕ったまま死んでいった。
「ピー!キュイーーー!」
「は?それが理由になると思ってるの?」
「キュキュイ!ピィ……」
「どうやってそれを信じろと?」
マリと会話しているハリーを乗せたバックビークが何やら話をしている。なんでこの人普通にヒッポグリフと会話できてるんだろう……
「リイン!大丈夫!?怪我はない!?」
「あ、はい大丈夫です。アイお姉ちゃん、そんなに必死にならなくても、迎撃できるの見えてたと思いますけど……」
「それとこれとは話が違うの!あぁ。よかったぁ……」
リインさんはアイさんに抱っこされて俺のすぐとなりまで運ばれていた。アイさんがペタペタとリインさんを触って怪我がないかを確認している。
だが問題はそれだけじゃなかった。リインガチ勢もまたブチギレていた。
「実家に連絡して滅ぼすわ。少なくとも群れの長は殺すわ」
「手伝おう」「スネイプ教授への連絡は任せてくれ」
ダフネは実家の伝手を元に危険生物処理委員会に掛け合うつもりだった。推しを傷つけようとした罪は重い。クラッブとゴイルも一応は貴族である。実家に掛け合って対処するとともにスネイプ教授という一番の
「結局原作通りに進むのかぁ……」
そうアーリアはぼやいた、そうすると、シリウス・ブラックに関してもきっと校内に侵入してパニックになったりするんだろうな、と思った。
グリフィンドールのスリザリンに対して向ける目に気が付かないまま。
いやハグリットのセリフ考えるのクッソ難しいんだけど!?(遅くなった一番の原因)
イントネーションとか分からん。自分で書いといてなんだけど違和感すごい。
年内更新はこれが最後になると思います。よいお年を!