Side アーリア
「偵察?」
「ああ。次のグリフィンドール戦に向けて、ハッフルパフとグリフィンドールの試合を見ておきたいんだ」
談話室で寛いでいると、ドラコが話しかけてきた。どうやらクィディッチの試合のために偵察に行きたいらしい。
ただ今日は大雨が予想される。そんな中だと正直行きたくはないけど……
まあ、マリとは違ってクィディッチ見るのは好きだからいいんだけどね。ただ悪天候の中までは見に行きたくない。
「今日結構な大雨らしいじゃん?雷もって言ってたけど……」
「クィディッチやるのに天気なんて関係無いからね。それに大雨の悪い状況の中で無効がどのくらい動けるかは確認しておきたい」
「なるほど」
確かに、今までのスリザリンとグリフィンドールの戦いは天候には恵まれていた。風も穏やかで晴れており、悪環境での戦いは無かった。
「それと……」
「ん?」
「メンバーが4人程チェンジしたからハリーの恐ろしさを再確認してもらう為もある」
「半分以上入れ替わってるじゃねーか!」
ボロボロだった。
「そうだ。そしてなんか知らんが自分がやったわけでもないのに強くなったと勘違いしているアホどもを、何故か知らんが馬鹿にしているグリフィンドールの視察してもらうのに餌が必要だ」
「ああ、試合を見てもらうためにその気にさせる物が必要ってことか。美人局とはなかなか考えたなドラコ」
「美人局って……言い方はあまり好きじゃないけどそうかもね。普段あんまり皆観戦に来ないだろう?だから効果的だと思ってね」
「じゃあ俺が一緒に行くからとマリとかアイさんに頼むのか。でもたしか今日は……」
なんか予定が入っているとか言ってなかったっけ?難しいんじゃないか?
「いや、アーリア。君が餌だぞ?」
「そうか……ん?」
君が餌だぞ?俺が餌?何で?
「え?俺?」
こんなガサツな奴が餌になるわけが……
「そうだった。こんなんでも3大女神とか聖母とか言われてたわ……」
「いい加減自覚してくれよ……今日も1年生に勘違いしないように言うの大変だったんだぞ」
「それはごめん……」
胃痛仲間のドラコに負担をかけてしまっていたとは。申し訳ない。
「胃痛仲間の頼みだ。俺でよければ一緒に行くよ」
「ありがとう。でも胃痛仲間って、なにかこう、嫌だな」
ロリコン2人の面倒を見ているドラコは胃痛仲間である。いやまて、そうなると俺の父さんもロリコンに分類される……?あれ、あの年でロリコン?……控えめに言って普通に犯罪では?
「さて薬はっと……」
胃が痛くなってきた。忘れよう。
「あ、アーリア。行く前にこれ握ってくれる?」
マリ印の胃薬を飲んでいると、本人が出てきた。何やら棒状の物を持ってきている。
「いいけど……なにこれ?」
「まあまあ。はい、じゃあ魔力を流す……あー、呪文を使う感じでやってみて」
「こうか?」
守護霊の呪文を使うイメージで振ってみる。
「うお!」
なんか抜けてった感じがする。なにこれ?
「お、成功したみたいだ。よかった。僕らだけが使えてもしょうがないからね」
どうやらマリはこれを使えるらしい。
「運が良ければ明日の朝にでも、なにしたかは分かるからお楽しみにね」
「教える気はないってことね。悪い事じゃないんだよな?」
「それはもちろん。安心してほしい」
にっこりと笑うマリだが……
「なんかこう、最近胡散臭さが強くなってない?」
「失礼だね!?絶対いいことしてるのに!」
今の秘密にするところとか、自分だけ理解しているので満足して話さないとか、そういうとこだと思うぞ。
マリに何かされた後に
そして悪天候の中、クィディッチの試合が始まった。
「うお、マジか」
「あんなマークする?」
「うわ、ブラッジャー誘導してたよ……」
案の定、ハリーを見て新しくチームに入ったメンバーは驚いていた。
「連れてきてよかった。目も当てられない状況になるところだった……」
ドラコが隣で安堵しているが、こっちはそれどころではない。
思い出したのだがこの試合、吸魂鬼が乱入するのである。
「あの、そんなに抱きつかなくてもわたしこのくらいの嵐だったらなんともないですよ?むしろちょっと痛いです」
「ああ、ごめん。どうしても不安でさ」
なのでディーを装備してきている。アイさんの嫉妬がなんだ。命の方が大事なんだこっちは。
しかし、アーリアは1つ忘れていることがあった。
「何でここに!?……吸魂鬼だ!」
「ハリーが落ちてき……あの体制から自力で復帰を!?」
「逃げろー!」
「なんだあの銀色のやつ!?」
突如現れた吸魂鬼に混乱する中、ダンブルドア校長が現れた。
「あ」
アーリアは思い出す。そう。ダンブルドア校長が出てくるのだった。吸魂鬼を蹴散らすために。ちょうど今みたいに。
「しーずーまーれー!」
とてつもない大声を出すとともに、とてつもない衝撃と銀色の波動?のようなものがダンブルドア校長から放たれた。
「ちょ、これは無理いいいいい!」
あのダンブルドア校長の本気の魔法である。多分守護霊の魔法だろう。いくら修行していたとしてもディーでは耐えられるわけが無かった。
「俺の防壁いいいいい!!!」
手を延ばすも吹き飛ぶディーには届かない。何で忘れてたんだ俺の馬鹿!
「うおおおおおおおお!!」
「YESロリータ!NOタッチイイイイイイ!」
「乗るな!クラッブゴイル、戻れ!」
「いや何に乗ったの!?」
が、吹き飛ぶディーをクラッブとゴイルが手を掴み、引き戻そうとする。
「というかNOタッチって、がっつり触ってんじゃ……」
いや、よく見るとハンカチを接触面に入れて触っている。いや触っていないって言った方がいいのか?
「いやよくその一瞬でハンカチ出したな!?逆に怖いわ!その前に助けろよ!」
「不接触の誓いを」「破るわけにはいか」
「「「あああああああああああああああああ!!!???」」」
耐えられなくなったのか、ディーごとクラッブとゴイルは吹き飛んでいった。観戦してる場所は結構高いけどあいつら大丈夫だろうか?……まあ殺しても死ななそうだし、大丈夫か。
……ん?ディーが離れた?何か大事なことを忘れている気がする。
「うわぁあああぁぁぁぁぁあああ!!!!」
「なんだドラコそんな変な叫び声をうわぁあああぁぁぁぁぁあああ!!!!」
背中にメッチャ吸魂鬼が隠れ始めていた。俺にまとわりついて校長の呪文から逃れようと!?
「ドラコ!助けて!」
「エクスペクト・パトローナム!……いや多すぎ無理ポ」
「そんなキャラじゃないだろお前!エクスペクト・パトロー……アイさんヤメちぇ、股はそんなに開かにゃい……」
ドラコも応戦してくれたが数が無理だった。
Sideディー
「ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい……」
ディーはぷかぷかと浮かびながら両手にクラッブとゴイルをぶら下げながら、本人的には全力で競技場に戻ろうとしていた。
「絶対
ただでさえ興味津々だったのだ。絶対行く。そしてそれによってアーリアに何か起きた時に出てくるのは
「せめて実害は出さないで。軽く幸せを吸うくらいに……いや軽くでも吸った奴は処す。わたしが一番被害を受けるんだぞ!」
「下ろしてくれていいよ……」「俺たち結構重いから……」
体を鍛えて重くなったのは知ってる。というか話された。
「いやでもここ禁じられた森だし……」
さすがにこんなところに食事出してくれる常連を放りだすわけにはいかない。
「よし。森の入口なら大丈夫でしょ!」
「俺たちのことは大丈夫」「ここからなら安全に帰れるし」
そう聞くと、クィディッチの競技場まで急いだ。
「あああああああああああああああああ!!!???」
案の定、アーリアにまとわりついていた。ってかちょっと吸ってない?
「やっぱりスリザリンだから吸魂鬼に好かれてるんだ」
「スリザリンって怖い」
「あいつら学校から追い出した方がいいんじゃないか?」
なんか聞こえた気がするが、無視。助けるの優先。
「ええい散れ!ってか吸った奴誰だ!処すぞコラァ!」
一斉に1体へ指を指す。
「死ね」
マリ直伝、魂魄破壊の術だ。吸魂鬼は死ぬ。
「ハイ。解散。分かってるよね?」
にっこり笑う私に吸魂鬼共は方方に散っていく。笑顔の起源は威嚇である。お前らマジで許さんからな。
Sideアーリア
「ここは……」
目が覚めるとよく知っている天井だった。というか寮の談話室だった。
「っく、知らない天井だ、って言いたかったのに、無念だ」
「何にこだわっているんですか……」
「あ、リインさん」
ちょうどリインさんが気絶している俺の面倒を見ていたようで、少し呆れたような顔をしていた。
「なんというか、お約束って一回やってみたくならない?」
「えっと、少しは分かりますけど……意外と余裕そうですね」
確かに、ディメンターに纏わり着かれたにしては元気な気がする。もっとこう、不幸せー!って感じになるものだと思ったけど
「うーん。特に問題ない感じだな。しいて言えば去年の闇の魔術に対する防衛術の受業でディーに吸われた時の方が辛かった感じがする」
本人は知る由もないが、ちょっと味見したレベルだったため、影響はそんなに無かった。なんやかんやじゃれていただけではあるのだ。そのじゃれつきで普通に人が死ねてしまうのだが。
「……あれ?そういえばディーは?」
体を起こしてソファーに座ると談話室にいつもの位置にディーがいない。もはやスリザリンの守り神みたいになってたディーがいないことに少し恐怖を覚える。
「もしかして、
「何でマリお兄さんそんなに野蛮だと思われているんですか……いや、噂は聞いていますが、スリザリンを孤立させようとしているだけですし、信じているんですか?」
え、何それ知らない。
「その件に関してはマリお兄さんも珍しく対処する気もなさそうでしたし、……てそれは置いておいて、ディーならマリお兄さんとお使い中です」
置いておかないでほしいけど……後で相談してみるか。
「……お使いって、まあそうか。別にディーが悪いわけじゃないし、それくらいで済ませるよな」
あいつもちゃんと人の心持ってたんだな。荷物持ちとかそんな感じの罰ゲームというか、お手伝いで済ませるんだな。
そんなディーはハンガリーにいた。
「おいふざけんな!ちょっとしたトカゲだって言ったじゃん!聞いてないよ!」
「ただのトカゲじゃないか。大げさだなぁ」
「ドラゴンはトカゲって言わなあっつ!焦げた!折角ダフネに整えてもらった髪が!」
「ほら、ここで強くなればもうダンブルドア校長には吹っ飛ばされる事はないでしょ?」
そう。マリの言うお使いとはクエストのことであった。意外とゲーマーなのだ。
「理屈は分かるけど!人の心とか無いんか!」
必死に避けながらドラゴンの相手をするディー。意外と余裕そうであった。
「酷いなぁ。外にいかないだけいいと思うんだけど。ちょうど血が欲しくてねー。修行相手にもなるしちょうどよかったよ」
「大丈夫の基準を人のあっついなもう!人の基準にしてよ!」
ディーと対峙しているのはハンガリー・ホーンテイル種。ハリーポッターの世界の中では最も凶暴といわれるドラゴンである。
そう言いながらも片手間でドラゴンを対応しているディーもディーである。
「うーん。1匹だともう余裕か。……2,3匹連れてくるか?」
「それでよく人の心無いのかに対して反論できたよね!?」
あけましておめでとうございます。かなり遅れて申し訳ない。
年末年始はちょっと忙しかったのと(遅れた原因その1)、原神のフォンテーヌの魔人任務を一気に進めてストーリーを見て(遅れた原因その2)、その結果なぜかマルフォイが最高審判官の口調に引っ張られてしまったのを必死に修正してました。(遅れた原因その3)
感想も去年の12月下旬ごろからまだ全然見れてないので、この後時間を取って読ませていただきます!