ヘルカイザー、エクシーズ次元に行く   作:交響魔人

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需要があれば続きを書きます。


ヘルカイザー、エクシーズ次元に。

 弟がデュエルアカデミアを卒業。それに伴い新しいリーグであるサイバー・リーグ。その運営は順調。

 丸藤亮はリハビリを完了。デュエルも出来るようになった。

 

 とはいえ、問題が無いわけでは無い。

 

 この日。丸藤亮は弟のサポーターを呼び出していた。

 

 

「…生蔵(なまくら)。お前はクビだ。」

「な、何でですか!」

「事務所内における窃盗行為。関係者と称してマスメディアに事務所内の情報を漏洩…それに加えて今回。翔のデッキになんのシナジーもないG・コザッキーを3枚いれたからだ。」

「そんな事はありえません!俺は丸藤様のサポーターですよ!」

「既に証拠も押さえた。試合直前に、翔が気づいていたから良かったが…。プロのデッキを勝手にいじるなど、サポーターとしても、否、デュエリストとしても許される事ではない。」

 

 もはや言い逃れはできないと悟り、生蔵は端正な顔をゆがめる。

 

 

「…デュエルだ!俺が勝てば、この話は無かった事にしてもらいます!」

「いいだろう。」

 

 互いに距離を取り、デュエルディスクを構える。

 

 

「先攻は譲るぜ!」

「俺の先攻、ドロー。サイバー・ヴァリーを召喚。魔法カード、機械複製術を発動。デッキからサイバー・ヴァリーを2体特殊召喚。この2体を除外して、カードを2枚ドロー。一枚カードを伏せて、ターンエンド」

 

 

「俺のターン、ドロー!俺は、重装武者-ベン・ケイを召喚!装備魔法、デーモンの斧を2枚装備!さらに魔導師の力も2枚装備!流星の弓-シールも装備!これで攻撃力は6000ポイントアップして6500!しかも6回のダイレクトアタックが可能!」

「ほぅ。」

「どうだ!俺は一撃必殺を得意とする薩摩次元流の使い手!今まで使っていたデッキを弟に譲ったお前など敵ではない!バトルだ!」

「罠発動、和睦の使者。このターン、俺は戦闘ダメージを受けない」

「くっ、ターンエンドだ」

 

 その通り。亮はサイバー流だけでなくサイバー・ダークも譲り…一からデュエルモンスターズを始めたが。どんなデッキを組んでもどれもしっくりこない。

 結局、サイバー・ドラゴンとプロト・サイバー・ドラゴン、それに加えて、最近手に入れた新規サイバー流モンスターを入れて【光属性機械族】を組んだ。

 

 その融合デッキに、サイバー・エンド・ドラゴンのカードは無い。代わりに、キメラテック・フォートレス・ドラゴン、キメラテック・オーバー・ドラゴン、サイバー・ツイン・ドラゴン。

 そして、光属性・機械族の融合モンスターくらいだ。

 

 

 

「俺のターン、ドロー。魔法カード、精神操作を発動。お前の重装武者-ベン・ケイのコントロールを得る」

「なっ?!」

「サイバー・ヴァリーの効果発動。このカードとベン・ケイを除外して2枚ドロー。魔法カード、予想GUYを発動!俺の場にモンスターが存在しない時、デッキからレベル4以下の通常モンスターを特殊召喚!現れろ、X-ヘッド・キャノン!」

「攻撃力1800…まだ、ライフは」

「永続魔法、前線基地を発動!前線基地の効果により、ユニオンモンスターを特殊召喚!現れろ、Y-ドラゴン・ヘッド!」

「攻撃力の合計は3300…。まだ、ライフは」

「永続魔法、X・Y・Zコンバインを発動。俺は場のX-ヘッド・キャノンとY-ドラゴン・ヘッドを除外し、XY-ドラゴン・キャノンを特殊召喚!」

「は?わざわざ攻撃力の合計を2200に下げただと?」

「永続魔法、X・Y・Zコンバインの効果発動。俺の機械族・光属性のユニオンモンスターが除外された場合、デッキからX-ヘッド・キャノン、Y-ドラゴン・ヘッド、Z-メタル・キャタピラーの内1体を特殊召喚する。現れろ、Z-メタル・キャタピラー!」

「攻撃力の合計が3700?!まだ、ライフは」

「X・Y・Zコンバインの第二の効果発動!俺の場の融合モンスターをデッキに戻し、除外されているモンスターの中から、X-ヘッド・キャノン、Y-ドラゴン・ヘッド、Z-メタル・キャタピラーを2体まで選んで特殊召喚する!XY-ドラゴン・キャノンを戻し、現れろ、X-ヘッド・キャノン!Y-ドラゴン・ヘッド!」

「馬鹿な?!」

「X-ヘッド・キャノン!Y-ドラゴン・ヘッド!Z-メタル・キャタピラー!プレイヤーにダイレクトアタック!!」

「うわああああああああああ!」ライフ0

 

 

 倒れた元サポーターに、丸藤亮は近づく。

 

 

「動機は何だ?」

「動機はアイツが…俺の幼馴染と交際を始めたからだ!」

 

 

 聞けば、生蔵には小学校の時まで一緒だった幼馴染が居た。

 だが、中学に進学した際に別れ…その後交流は途絶えた。

 最近アイドルデュエリストとしてデビューしており、再会した時に交際を持ち掛けるも断られたにもかかわらず、翔と交際した事に嫉妬。

 

 今回、翔の対戦相手である山崎。かつてバトルシティにおいてインセクター羽蛾のスパイとして城之内のデッキに「寄生虫パラサイド」のカードを仕込んだ卑劣な人物。

 その事務所から買収話を持ち掛けられ、デッキへの小細工を引き受けたという。

 

 内心あきれる亮。近々、吹雪と藤原と再会する際に相談しようと心できめた次の瞬間、亮は何かしらの気配を感じる。

 

 忘れもしない。これは、別の次元が開くとき特有のモノ。

 

 

「な、なんだ?何が起きているんだ?!」

 

 わめく生蔵を無視して、亮はその裂け目を見つめる。

 

 次の瞬間。丸藤亮は裂け目に飲まれ…その次元から消えた。

 

 

「へっ、ざまあみろ!天罰だ!」

 

 生蔵はその場から逃走する。行先は事務所だ。亮のパソコンを破壊して証拠を隠滅する。

 

 

―――――

 

「…ここは?」

 

 気が付くと、そこは廃墟だった。

 とはいえ、ユベルが引き起こした事件に巻き込まれた経験がある亮はさほど驚かない。

 

 

(生蔵は巻き込まれなかったか。この荒れよう、戦争か?デュエルモンスターズの精霊同士での争いなのだろう)

 

 

 耳が音を拾い、亮はそちらに向かって移動する。

 何かしらの情報を得ねばならない。

 

 

 

「ふん!アカデミア軍である俺から逃げ切れると思ったか!」

「…こんな時に。」

 

(アカデミア、だと?)

 

 軍とはいったいどういう事だ?

 混乱する亮の前で、青い服を着た少年が剣のようなデュエルディスクを構える。

 対峙するフードを被った少女は、打つ手がないらしい。

 

 

 物陰から飛び出し、亮はアカデミア軍を名乗る少年と対峙する。

 

 

「えっ?!」

「レジスタンスか!お前もカードにしてやる!」

 

 カードにしてやる、という発言に亮の目が鋭くなる。

 カミューラとのデュエル。弟を人質に取られ、人形に封印された忌まわしい闇のゲームの感覚は、一生忘れられない。

 

 

「「デュエルッ!!」」

 

ヘルカイザー ライフ4000

手5 フィールド 

    魔法・罠 

オベリスク・フォース ライフ4000

手5 フィールド 

    魔法・罠 

 

 

「先攻はやるよ。」

「ならば俺の先攻、ドロー」

 

 亮がカードを引こうとデッキの上に手を置いた次の瞬間、エラー音が鳴り響く!

 

「何?」

「ワッハハハハハ!おいおい、先攻はドローできないのは常識だぞ!」

「そう、なのか…?」

 

 後ろの少女も、びっくりした表情で自分を見ている。

 

 

「…そちらが先攻で構わない。」

「ククク、その方がいいだろうな。ド素人!俺の先攻!手札からフィールド魔法、歯車街を発動!」

 

 

 周囲が機械仕掛けの都市に変貌する。

 

「永続魔法、古代の機械要塞を発動!これにより、俺のフィールドの「アンティーク・ギア」モンスターは召喚・特殊召喚されたターンには相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない!しかも、お前は「アンティーク・ギア」カードの効果の発動に対して、魔法・罠・モンスターの効果を発動できない!」

「……念入りだな。」

 

 自分の場に伏せカードが大量にあるならまだしも、先攻で発動するとは。

 手札誘発モンスターなど、クリボーぐらいしかないだろうに。

 

「魔法カード、古代の機械射出機を発動!俺のフィールドにモンスターが存在しない場合、俺のフィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる!そのカードを破壊し、デッキから「アンティーク・ギア」モンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚!」

「まさか。自分のフィールド魔法を破壊するつもりか?!」

「当たり前だ!歯車街は破壊されるためにある!そしてデッキから現れろ、古代の機械巨人!」

 

 

 亮の目の前に、クロノス教諭が愛用していたエースモンスターが立ちはだかる。

 

 

「さらに、効果で破壊された歯車街の効果発動!古代の機械飛竜を特殊召喚!」

 

 今度は、機械仕掛けのワイバーンが現れて咆哮を上げる!

 

 

 

「このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動!デッキから「古代の機械飛竜」以外の「アンティーク・ギア」カード1枚を手札に加える…最も、この効果の発動後、ターン終了時まで自分はカードをセットできないが。というわけで、デッキから古代の機械箱を手札に加える。ここで古代の機械箱の効果発動!同名カード以外の攻撃力か守備力が500の地属性・機械族を手札に加える!守備力500の古代の機械素体を手札に加える!」

 

 次々と繰り返される怒涛のサーチ。

 その圧倒的なカード効果によるアドバンテージを、丸藤亮は見つめる。

 

 

「古代の機械素体を通常召喚!効果発動!手札を1枚捨てて発動!「古代の機械巨人」1体または「古代の機械巨人」のカード名が記された魔法・罠カード1枚をデッキから手札に加える!古代の機械箱を捨てて、デッキから古代の機械融合を手札に加えて発動!場の古代の機械巨人とデッキの古代の機械巨人-アルティメット・パウンド2体を墓地に送り、古代の機械超巨人を融合召喚!」

「古代の機械超巨人?!」

 

 未知の融合モンスターに、亮は警戒を強める。

 

 

「俺は永続魔法、一族の結束を2枚発動!俺の墓地の全てのモンスターの元々の種族が同じ場合、俺の場のその種族のモンスターの攻撃力は800ポイントアップ!それが2枚!よって1600ポイントアップ!」

 

 後輩の万丈目が使っていたおジャマ。それが手をつないでいるイラスト。

 これも未知のカードだ。だが、これで情報を得た。

 相手のデッキは全て機械族で構成されているのだろう。

 

「これで古代の機械素体は3200!古代の機械飛竜は3300!古代の機械超巨人は4900!ターンエンド!」

 

 

 

 

ヘルカイザー ライフ4000

手5 フィールド 

    魔法・罠 

オベリスク・フォース ライフ4000

手0 フィールド 古代の機械素体 古代の機械飛竜 古代の機械超巨人

    魔法・罠 古代の機械要塞 一族の結束 一族の結束 

 

 

 

 

「改めて俺のターンだ、ドロー!強化支援メカ・ヘビーウェポンを召喚。魔法カード、機械複製術を発動。デッキから強化支援メカ・ヘビーウェポン二体を特殊召喚。」

「ふん。馬鹿の一つ覚えのエクシーズ召喚か!」

「エクシーズ?なんだそれは?」

 

 

 聞きなれない言葉に、思わず問い直す亮。

 先攻ドローといい、エクシーズを知らない事といい。オベリスク・フォースと後ろの少女は思わず目を合わせてしまう。

 

「…俺は魔法カード、パワー・ボンドを発動!場の強化支援メカ・ヘビーウェポン3体と手札の魔界の機械兵、サイバー・ドラゴン、サイバー・ラーヴァを墓地に送り、キメラテック・オーバー・ドラゴンを融合召喚!」

「なにぃ?!お前っ!アカデミアからの脱走者か?!」

「…パワー・ボンドにより、元々の攻撃力は倍になる!ちなみにキメラテック・オーバー・ドラゴンは融合素材の数×800ポイント!融合素材は6体。よって攻撃力は9600ッ!」

「ば、馬鹿な…。」

「バトル!キメラテック・オーバー・ドラゴンで、古代の機械超巨人を攻撃!」

「馬鹿なぁああああ!」ライフ0

 

 

 派手にライフを失い、転倒する少年。

 

 

「さ、サイバー流め…一時撤退だ!」

 

 次の瞬間、少年はその場から消える。

 

 

 

―――――

 

「…助けていただき、ありがとうございます。」

「俺は、丸藤亮だ。聞きたいことがある。ここは何処だ?彼は何者だ?」

「…その前に貴方は。アカデミア軍の脱走者ではありませんね?」

「何故そう思う?」

「なぜなら、先攻ドローをしようとした事、さらにエクシーズ召喚を知らない事から別の次元出身だと推測できます。」

「確かに、俺はこの次元の出身ではない。」

「ですが、貴方は相当腕が立つデュエリストと見受けます。彼らについて説明します。彼らは…」

 

 亮が得た情報は

 

・ここはハートランドシティと呼ばれていた場所であること

・融合次元にアカデミアが存在し、そこにはオシリスレッド、ラーイエロー、オベリスクブルー、そしてオベリスク・フォースという階級制度がある事

・彼らは理想郷を建設する目的がある

 

 

「…俺が知っているアカデミアとはずいぶん違うな。」

「そうなんですか?」

「ああ。分校がいくつかある…。だが、どこの分校もこんな次元を超えた戦争が出来る技術は無いはず。」

「…そのデュエルディスクは限界のようですね。私達の物を差し上げましょう。」

 

 長らく使っていた代物だが…。次元移動は想像以上に負担なようだ。

 

 

「私は瑠那。今後とも、よろしく。丸藤。」

 

 桃を連想させる頬。純黒の長髪を靡かせながら、少女は亮にそう告げた。

 




 というわけで第一話でした。
 本編終了後の亮は、リハビリを終えてもデッキを弟に譲っているので、割と不満足な日々を送っている気がします。

 アークファイブの二次創作はあるのですが、エクシーズ次元編において漫画版ZEXALの瑠那さんが登場する二次創作が皆無です…。
 なので、こちらで出してみました。
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