SQXの条件ドロップ素材の話   作:ドバト

10 / 20
因みに「柄落とし」の元ネタはないです。
調べてみましたがSQX以外にありませぬな……。

今回は久方ぶりに垂水ノ樹海が舞台です。
あと登場する人間はオリキャラのみ。


木っ端微塵にしてくれる!!★

「キキョウ、大丈夫?」

「……気にしないで。それより、あの人は?」

「いったん、忍法 雲隠で撒けたけど……うーん」

 

垂水ノ樹海に入った途端、私達を狙うショーグンによって逃げる羽目になってしまった。

 

彼には歴戦の猛者といえる風格が備わっていた。

迷いのない剣筋に、爛々と標的を見据える双眸。

 

双眸爛々と、という言葉がよく似合うショーグンだった……」

「暴れん坊ショーグンの方がよっぽど似合う……けどねぇ!!」

 

飛び退いた瞬間、壁には一閃の跡が残り、襲撃者の姿も現れた。

 

「見つけたぞ……冒険者よ」

 

見つかってしまった。もう、背に腹は代えられない。

私達は刀と短剣をそれぞれ構え、走り出す―――はずだった。

 


 

冒険者の二人に逃げられ、私は追っていた。

目的は二つ。

 

一つは闘争心。

あの二人は最近、「冒険者」として名を挙げたという話があった。

何でも、「桜花天空楼」を攻略したそうだ。

その実力を知りたくて、会いに行った。……開幕は辻斬りだが。

 

もう一つは探し物。

今回は「微塵丸」を作るための素材を探しに来た。

それもあって垂水ノ樹海へと来たわけだが……好都合だった。

 

そして、やっと相まみえることが叶った―――瞬間。

扉から、「貪欲な毒蜥蜴」が現れた。もう一つの、目標の獲物だった。

 


 

「二人とも、行けるか?」

「まあこのぐらい、やっちゃいますよ!」

「……承知した」

「ならば任せるぞ……サクラ、キキョウ」

 

名前を知っているだなんて、予想外だけど言ってる場合じゃない。

あの毒トカゲを何とかしないと厄介だわ!

 

「じゃあ防御力を下げるよ!骨砕き!」

 

骨をも砕く勢いで頭に柄を当てにかかる。

しかし、怯むことなく貪欲な毒尾を当ててくる。

 

「ほいっと!身軽だもの、当たらないわよ!」

「切り崩すぞ!明星!」

逆袈裟っ!」

 

私が引きつけて回避し、二人で斬りつけるが……

毒トカゲが隙ありと凍てつく濁尾を打ち付けた。

そして、咆哮を上げ―――。

 

……更に、扉からもう一頭が登場してしまい、貪欲な毒尾で毒を受けてしまった。

 

「いったたた……毒が、回るっ……!」

「ううっ……全員当たった……」

「奴の尾は雑菌まみれだからな……ん?尾ならば……!」

 

そこで、ショーグンが何か閃き、私に耳を貸すように伝える。

聞けば、"尾"でしか攻撃してこないことを伝えられた。

ということはぁ……それか!

 

「ならばっ、忍法 分身!」「からのー……」

「「影縫!!」」

 

影に脚を縫い付けられ、まともに尾を振るうことも、そもそも動くことすら許されなかった。

そうなればもう、まな板の上の鯉だった。

 

「キキョウ!合わせるぞ!」

「分かった……!」

「「木っ端微塵にしてくれる!(する……)!」」

 

「「卸し焔!!」」

 

二人の叫びが共鳴した瞬間、双焔が迸り、巨体が沈んでいった……。

 


 

「はあ……毒が抜けたぁ……テリアカβ最高……」

「サクラ、その言い方は……」

「分かってるじゃないか、サクラ。

テリアカβをトーストに垂らしても美味いぞ!」

 

……それは最早、ハチミツなのでは……。 

呆れながらも話を聞いていると、突如彼は私にある物を渡した。

 

「初めの辻斬りはすまなかった……お前たちを見ると燃えてきてな」

「その気持ち、分かる。でも辻斬りはやめてほしい」

「ほんとそれ!ジ・エンドになるかと思ったよー!」

 

……でも、そんな事があった時に備えないとな、とも反省する機会だった。

もしも、そうなったとして、私は―――。

 

「さて……お前さんにコレをやろう。

蜥蜴から手に入った、燃え尽きた鼻先だ」

「もしや、微塵丸の……?」

「じゃあ貴方って、結構凄いショーグンさん?」

「そうだな……何ならついて行こうか?」

 

サクラの顔が青ざめているけど、私はお願いした。

 

「え゙っ……遠慮しま 「お願いします」 ちょっとキキョウ!?」

「じゃあ、これからよろしく頼む」

「き、キキョウ!何で頼んだの……?」

 

だって、彼の正体は……。

 

「ところでサクラ……私はお前たちの主君そのものだが。

お前にバレなかったのは意外だったな」

「……え゙え゙っ」

 

その後、若将軍だったことに驚いたサクラの大声が樹海内に広がった……。




微塵丸は木曽源氏に伝わる3種の宝の一つ。
他には「竜王作の長刀」「雲落とし」があります。

また、微塵丸は「何でも微塵に砕き、通らぬものはない」
という意味合いで名付けられたそうです。

SQXでも、「切る < 木っ端微塵に砕く」という
目的で作成されたことがフレーバーテキストで読み取れます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。