SQXの条件ドロップ素材の話   作:ドバト

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他の話と異なり、オリキャラは出ないです。
あと今回は素材名をタイトルにしてないです。


マスター、アクセラ1杯!

「ふっふーん♪

早くネイピアちゃんに()()を届けに行かないとなー♪」

 

……何かの見間違いだろうか?

君は大変珍しいことに、マギニアから降りていくクワシルの姿を見つける。

 

()()とは何のことだろう……。

君は状況を把握するためにも、ネイピアに

聞きに行くことにする。

 


 

「はあ……あそこのマスターは何を考えているのやら……」

 

店の中に入ると、独りでにぼやく店主の姿が見えた。

 

「……ん?おぬしか。独り言が聞こえとったか?

まあ、あそこのマスターにあることを頼んでしまったからの」

 

そう言いながら、彼女はある物を君に見せた。

 

「これは毒抜きの赤糖……のレプリカじゃ。

どうやらレムリアでは、コレがアクセラの材料に

なるようじゃがな……」

 

どうやら、一般人に採りに行かせるのは厳しいようだ。

 

「困ったことにモンスターの素材なのじゃよ。

そのモンスターの名は人食いサンゴ

斬属性なら狩りやすく、突属性だとやりにくい相手じゃ」

 

……君はある予感がよぎったので、彼女に聞く。

クワシルは、まさか人食いサンゴを狩りに行ったのだろうか?

 

「その通りじゃよ……まったく、

あの酒場のマスターは何がしたいのか……」

 

ため息をつく彼女の言う通りだ。

君は海嶺ノ水林へ向かい、クワシルを探すことにする。

 


 

君が海嶺ノ水林のB2Fへと降りた時、それは聞こえた。

どこからともなく、魔物の悲鳴が上がっている!

 

……クワシルが人食いサンゴを乱獲しているのだろうか?

真実を確かめるため、君はこのフロアを探索することにする。

 


 

君がクワシルを探すために部屋に入ると、そこには

巨大な水竜が。

しかし、それは君を認識するとある方向へと移動し、

君を誘導する。

 

誘導された場所を観察すると、人食いサンゴのものと思われる

赤いサンゴのようなかけらが落ちていた。

他にも、よく見たら砂のようなものが落ちている。

砂からは甘い匂いが漂うが……。

 

「あれぇ?君、もしかして僕を探しに来てくれたの?」

 

声のする方向を見ると、そこにはクワシルがいた。

だが……どう考えても、何かがおかしい。

何なら、F.O.Eであるはずの水竜がいつの間にか君の後ろに隠れている。

 

「あ、もしかして僕のこと疑っているかな?

まあしょうがないよねー」

 

君は彼に説明を求めると、彼は嬉しげに説明してくれた。

 

「最近ね、ネイピアちゃんがアクセラを作るための材料を

求めていたでしょ?

そこで僕が自ら取ってきて、喜んでもらおうかなーってね!」

 

他のモンスターもいないのは気のせいだろうか……。

などと考えたら、すぐに答えが飛んできた。

 

「因みに他のモンスターも巻き込んで倒しちゃったんだよ♪

おかげさまで僕もストレス発散になったけどね!」

 

つまり、F.O.Eも普通のモンスターも、クワシル一人が討伐してしまったらしい。

後ろの水竜はクワシルの難を逃れることができたのだろう。

 

……よく見たら、彼の両手に拳甲がはめられている。

クワシルはセスタスだったのだろうか……?

 

「これはクロウラーナックルって言うんだ。

アルカディアとかという異世界にいる、這い回る毒蟲っていう

F.O.Eの素材で出来ているそうだよ!

 

なんなら、流星毒牙っていう毒を与えられるスキルも使えるからね」

 

じゃあそのF.O.Eはどこか?と尋ねれば、「それはナイショ♡」と返ってきた。

……酒場のマスターとしての仕事はどこに行ったのだろうか。

それも質問してみると、こう返ってきた。

 

「酒場はね、今日はまだ休みだよ?

ホラ、長期休暇をとるって言ったよ!」

 

……最早訳がわからない。

君はこの状況にめまいを覚え、倒れてしまった……。

 


 

目を覚ませば、そこには毒で倒れた人食いサンゴがいた。

確か、「珊瑚の腕を3個持ってきてほしい」という依頼を受けて、遂行中に眠らされてしまったようだ。

 

暗殺者であろう者が不意を取られるとは、と君はため息をつく。

……腕に別のサンゴがひっついていたことに気付かず……。 

 

そして、君はサンゴの死骸から「甘い匂いのする砂」を発見する。

……まさか、さっきの夢は……。

ハッと後ろを振り返れば、同じく寝ていた水竜が……。

とりあえず依頼を達成しに、君は人食いサンゴを探す。

 


 

その後、無事に依頼を達成した君は、クワシルに夢のことを話す。

 

「え、僕がモンスターを乱獲する夢を見た?

やだなあ、冒険者たちがいるのにさ、

わざわざ僕がそんな面倒なことをすると思う?」

 

……なんというか、話して損をした気分だったが、

いつものクワシルだったことに安堵する気持ちもあった。

 

君は付いてきたその竜とサンゴと共に、酒場を後にした。




夢オチ……ではありますが、
クワシルさんが暴れているところを想像したくなったので。
もちろん原作ではモンスターを狩ることがないです。

ところでクワシルさんの名前の由来は、
古ノルド語で「Kvasir(クヴァシル)」という
北欧神話の神らしいです。性別が男なのは神話側と同じ。
答えられない質問がないほど賢かったそうな。
(……あれ?じゃあ世界樹のクワシルさんって……?)
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