みなさま本当にありがとうございます!!
これからも是非よろしくお願いします!
「お疲れ様、エイト」
「おーう、何かと人を助けたから今回は本当に疲れた。⋯⋯早く帰ろうぜ」
俺はシノンが戦闘中に待機していたであろう場所に、カガナントカ・サムライロード戦の時の弾が飛んできた方角から推測して向かっていると、シノンもこっちに向かってきていて思ったより早く合流する。
きっと早く帰りたいのであろう。俺も早く帰りたいから共感するぜ!
「帰るのはちょっと待ってくれない?知り合いを見かけたから挨拶をしておきたいの」
「ん、そうなのか。じゃ俺はバイクの方に先行っとくから終わったら来てくれ」
そう言って俺はバイクの方に歩き出す。
⋯⋯てかシノンさん、ようスコープを覗きながらあの目まぐるしく戦況が動いていた戦場で知り合い見つけましたね。
まあ、そのぐらいの目をもってないと今までの正確な狙撃は出来ないか。
「待って。エイトも一緒に行くわよ」
ガシッと俺の手をつかまれる。
え、なぜ?シノンの知り合いなんだからシノンだけが行けばいいじゃん。知り合いの知り合いって会ったとしても一番会話が生まれない関係じゃん。
てか、手とはいえシノンにつかまれてるとなんかこう、背徳感があるというか、むずがゆくなるから離してくれません?
いやほんとに、小町に手つかまれた時とはまた違くてヤバい。⋯⋯これが久しく感じてなかった、女子の⋯⋯手。
ここまで破壊力があったとは⋯⋯。これは絶対男が狂ってしまう、封印指定しないと。
「なんでだよ、俺行ったとしても気まずくなるだけだろ」
「それは否定できないけど⋯⋯、それでも会って欲しいのよ」
「おい、なら別に会わなくても⋯⋯いや、まあシノンがそう言うんならいいが」
否定できないと言われてさらに行く気がなくなったが、よく考えると俺がマトモに初対面で話せる人なんていないことに気づいてそれは別に考えなくてもいいか、となった。⋯⋯悲しくなんてないよ!
それに、シノンが俺にわざわざ会って欲しいというくらいだ。
なら、会ってみる価値があるというものだろう。最近シノンにはさんざん助けられているし、断るのは悪いだろう。
「ありがとう。⋯⋯そんなに心配しなくても大丈夫よ、エイトも多分知らないことはないだろうし。なんなら、ドジしたときにエイトが助けた人よ」
ほー俺が知ってる奴か⋯⋯、俺の少ない人間関係の中、ここにいそうなやつといえば⋯⋯材木座?
え、シノン材木座知ってんの?納得いかねえ、アイツシバいていい?
てか材木座しか思いつかなかった俺って相当終わってんな。
⋯⋯ん?ドジしたときに俺が助けた奴?もしかして⋯⋯
「キリトのことか?」
俺がそう言うとシノンは「え!?」と、驚愕の表情を浮かべる。
「知ってるの?キリトのこと」
「ああ、あれ読んだからな、『SAO事件記録全集』。あと、ボス戦前にちょうど俺の隣で会話しててそれで分かった」
「ああ、あったわね、そんな本。⋯⋯全く、キリトも有名になったものね」
シノンがそう言った時の顔は、呆れながらもどこか誇らしげな顔をしていた。
⋯⋯きっとシノンはキリトとはそれなりの間柄なんだろう。その表情からそんな感じの情報は容易に感じ取れた。
「ともかく、エイトはキリトとは対面して会ったことないって事ね、ちょうどよかったわ。じゃあ早く行くわよ」
そしてシノンにつかまれたままだった手を引かれて歩く。
⋯⋯俺が英雄キリトと対面、か。どーなることやら。
ーーー
「変なとこに連れ込まれそうになったら呼びな、俺が助けに行くぜー?」
「はーい」
会いに来たが、SAO攻略組は話に花を咲かせてみんなで笑っていた。しかし、キリトがなんか複雑な顔をしているところを見ると話の種はキリトで、キリトのことをイジる話題だったのだろう。
クラインのセリフから考えるにろくな話題じゃないだろう、そりゃそんな顔にもなる。
てかアスナも元気に返事してやるなよ、彼氏の顔見てあげて?
そこにシノンが挨拶するために入っていく。もちろん、俺の手をつかみながら。
ねえ、もうよくない?俺別に逃げないからね?⋯⋯だからその封印指定を離してくれ。⋯⋯なんか病みつきになりそう、中毒になったらどうしてくれんの?⋯⋯せ、責任取ってよねっ!
⋯⋯きもいな。
「こんばんは、アスナ」
「あっ、シノのん!」
シノンに挨拶をされたアスナは、シノンがいたことに驚いた顔をする。
で、一瞬俺のことを見た後、視線を下ろし、まだ繋がれている手を見てさらにビックリする。いや繋がれてないんだけどね?つかまれてるんだけどね?
そしてシノンはその手に注がれた視線に気づき慌てて手を離す。⋯⋯そうね、俺の手シノンに掴まれてたことに緊張して手汗すごそうだもんね、ごめんね?
そしてアスナは聞きたい疑問が乱立するが、一つ一つクリアしていく。
「なーんだ、シノのんも来てたんだね、今回のイベント」
「ええ、SAOのボスが現れるっていうから、興味があってね」
「そっかあ、シノンはSAOのこと知らないもんね」
⋯⋯無難だ。すっごく無難に会話が始まった。すげえ⋯⋯。
「じゃあ、時々ボスに打ち込まれてたすっごく強い弾丸はシノのんの攻撃だったんだね。⋯⋯えーと、それで隣の男性は?」
「この人はエイト。まあ、ランキング画面開いてみて」
「ランキング画面に何かあるのか?シノン」
「まあまあ、一回開いてみて」
人を紹介してほしいのにシノンがいきなりランキング画面なんて言うから怪訝な顔をするキリトとアスナ、キリトに至っては理由を尋ねてしまっている。まあそうだよな、尋ねたことに関係ないこと答えられたら誰だって困惑する。俺だって「ソレ関係ある?」と思ってしまった。
ちなみに風林火山の人たちは自分たちは関係ないと思ったのか、風林火山だけで集まって順位が上がったことで得た特典のことを話し合っている。
「ランキングランキング⋯⋯ん?エイトマン⋯⋯?ねえシノのん、もしかしてエイトっていうその人、このランキング八位の⋯⋯」
「そ。その八位のエイトマン」
「ええ!?シノのんそんなすごい人と交流持ってたの!?⋯⋯あ、そういえばキリト君、この人に転けたとき助けられてなかった?」
そうそう、どうせ驚かれるなら俺が今まで経験してきたネガティブなやつじゃなくて、こういうポジティブなやつがいいよね。⋯⋯できればそれを戦場で俺が頑張ってた時に言ってほしかったなーって思ったり。
「うっ⋯⋯できればそれは触れてほしくなかった⋯⋯。えーっとエイトマンだっけ?あの時はほんとに助かった。助けてくれなかったら真っ二つになってた」
「おう、⋯⋯まさかSAOの英雄がドジかますとは思わなかったわ」
「⋯⋯俺のこと知ってるのか?」
自分のことをなぜ知ってるのかと不思議な顔をするキリト。
「ああ、メディアとかで結構紹介されてんのに隠す気もなく堂々と道でプレイヤーネームで呼び合ってるからすぐ分かった」
「あぁなるほど、そりゃバレるか。⋯⋯自分たちの認知度を見誤ってたかもな、じゃあ俺たちの自己紹介は必要なさそうだな」
「そうだねー。じゃあエイトマンさんのこと紹介してもらっていい?シノのんとどうやって知り合ったのか、とかね」
そう言ってアスナは俺に向かってめっちゃキラキラした目線を向けてくる。
⋯⋯やめて!影の存在の俺がそんな目線向けられたら光で消滅しちゃう!!
てか俺としたらなんでシノンがSAO攻略組と知り合ってるのか知りたいんだけどね。
「スナイパー1人だけじゃ困ってたシノンが、俺にコンビになるの頼んできたのがきっかけだな」
「あー確かにオーディナル・スケールでスナイパー1人は厳しいもんね」
「そうそう、だから今まで会った人で一番強かったエイトに頼んだのよ」
「8位だもんね、頼もしい人を見つけたねーシノのん」
「ええ、ほんとに頼りにさせてもらってるわ。ランキングも上がったし」
こ、ここまでよいしょされるとなんか恥ずかしい。
お、俺なんかがここまで高みにいていいんですか?
「なに!?シノンはランキング何位なんだ?」
「さっきのボス戦で上がって、えーっと⋯⋯118位ね」
「え、シノンそんなにランキング上がったの?なんで?俺また8位から動いてないんだけど」
キリトが盛大に驚いてるが、俺もびっくりするわ。そんなに今回のこのイベントってポイント貰えるの?
⋯⋯おかしいなあ?俺だけポイント貰えてないの?
「⋯⋯アナタはもう8位っていうランキングがあることでブランド力があるからいいんじゃない?エイトマンっていう名前とも合ってるし」
「いらねえよそんなブランド力⋯⋯」
そんな理由で8位に縛られたくねえ⋯⋯、何?もしかして俺がプレイヤーネームをエイトマンなんていう『8』が似合う名前にしたから8位から変わんねえの?
名前変えていい?
「⋯⋯シノのんとエイトマンさんって仲良いんだね。ほら、さっきも手つないでたし」
「そ、それは私がアスナたちに挨拶に行くって言ったらエイトが行きたくないって言うから⋯⋯!」
「ほんとにぃ?」
「ほんとに!」
「うっふふ」
「⋯⋯俺にもダメージ来るからやめてくんね?」
いやほんと、俺が手をつないでて、その上にその当事者と正面から「仲良いんだね」って言われるととてつもなく恥ずかしいというか居づらい。さっきまで繋がれてた手を意識してしまいなんとなくグッパグッパと動かしてしまう。
そこにキリトが話題を変えるために助け船を出してくれる。
「なあ、シノンはこれからもこのイベントに参加するのか?コンビ組んでる、えっと⋯⋯エイトマンって微妙に長いから俺もエイトって呼んでいいか?」
「ん、ああ、別にいいぞ。っていうかそっちの方がうれしい」
「分かった、ありがとう。⋯⋯で、シノンとエイトはこれからもイベントに参加するのか?するんだったら俺たちもこれから参加できるやつは参加するだろうから、どうせなら一緒にやらないか?」
「あ、そうだね!⋯⋯私もエイトって呼ぶね、8位のエイト君と一緒に戦えたらこっちも安心感が倍増するよ!」
お、おお。⋯⋯やっぱオーディナル・スケールっていいね。俺がこんなに頼りにされるんだから。
「顔、緩んでるわよ。⋯⋯よかったわね、人から頼られて」
「うっせ。⋯⋯あー、いいぞ、俺たちもどうせ参加するし。⋯⋯キリトのかっこいいところも見たいし」
「あ、あはは⋯⋯、VRだったらすぐ見せられるんだけどな。⋯⋯まあ、ありがとうな。エイトがいてくれたら頼もしいよ」
「よろしくねエイト君」
そう言って手を差し出してくるキリト。
それに俺も戸惑いながら手を出して握手する。⋯⋯随分と陽キャみたいな行動だな、キリトってソロじゃないんですか?
「じゃあ、みんな疲れてるだろうしそろそろ解散しよっか」
「そうだな、みんなお疲れ様。クラインたちも話し終わったから解散していいぞ」
「おっ、終わったか?⋯⋯アンタ、エイトって言ったか?俺たちもイベント参加するからこの風林火山ともどもよろしく頼むぜ!」
「ああ、こちらこそよろしく頼む」
俺たちの話を聞いてはいたのか、クラインが元気に言ってくる。
マジで言葉、表情、しぐさまで全部が全部元気だから俺まで見てて「元気にならないといけないのかな?」と思ってしまう。
「じゃ、帰るか。アスナ」
「うん、そうだねキリト君」
「じゃ、俺たちも帰るかー、仕事もあるしな」
と、ちょっと元気を絞り出していると、キリトが歩きだしてしまって努力むなしくすぐに帰る流れになってしまう。⋯⋯なんだよ、俺が元気絞り出すのにどんだけ労力がいるか知ってんの?⋯⋯元気出すのに労力がいるとはこれいかに。
「じゃあまたね、エイト君。シノのんは
「ええ、そうね。今日もインするつもり」
「おーう、またな。⋯⋯じゃあ行くかシノン」
「ええ」
俺たちも帰るためにバイクに向かって歩き出す。そしてふと前を歩いているシノンを見て「そういえばシノンはいつも後ろに控えてるから何気にシノンの後ろ姿見たことなかったなー」と思い見とれてしまって、無意識に足を止めてしまう。
そこにアスナが話しかけてくる。
「エイト君は、シノのんに惚れてるんだね」
「は?なんでそうなるんだ」
「だって、シノのんにそんな『目』を向けてるから、すぐ分かるよ」
「⋯⋯気のせいだろ」
アスナがどーも的外れなことを言ってくる。確かに俺はシノンに対し最初見惚れてしまったが、おそらくアスナが言うような、『惚れてる=恋してる』とは天と地ほど違う。
訓練されたボッチはちょっと女子と一緒にコンビ組んだくらいでは惚れたりしない。
「ううん、きっと気のせいじゃない。⋯⋯エイト君、シノのんのことよろしくね。きっとシノのんも、エイト君のこと悪く思ってないから」
「だから気のせいだっての。⋯⋯まあ安心しろ、ちゃんとランキングは上がらすから」
「もう、よろしくっていうのはそういうことじゃないよ~。⋯⋯ふふっ、エイト君は、そういう人なんだね。逆に任せられるかも」
そう言ってそっと微笑むアスナ。
⋯⋯だから、シノンとはそーゆーのじゃないってのに。シノンにも迷惑になっちゃうぞ。
⋯⋯はあ。
「俺は、まだ少ししか一緒に過ごしてないからシノンのことはちょっとしか知らない。全く知らないと言ってもいい。⋯⋯だからまあ、知りたいとは思ってる」
「うん、シノのんも言いにくい過去を持ってる。⋯⋯でもきっとエイト君にはいつか言ってくれるよ。それまで、一緒にいてあげてね」
「⋯⋯言ったろ、ランキングは上がらすって」
「全くひねくれてるなあ~。でも安心したよ。よろしくね」
俺はもう、シノンなしのボス戦は考えられない。シノンのあのアシストのスナイパーがなければ俺はもう安心してボスと戦えなくなってしまっている。
なら、任す任される関係なく、シノンと一緒にいるために最低限仲良くないといけない。
だから結果的にアスナの頼みを受けるのもやぶさかではない。
「ああ、分かってる。⋯⋯じゃあ俺はシノン送ってかないといけないから」
「ふふ、エイト君は優しいんだね。⋯⋯じゃあ私もキリト君に送ってもらわないといけないから。また今度」
「おう」
それで話かけてきたアスナとも別れ、止めていた足を動かしてシノンを追いかける。
ーーー
そして、俺とシノンが帰っているとき───
「なんだよ、アイテム狩りかよ。2位だからって偉そうにすんなよ」
その言葉に、相対する人はニヤリと笑う。
───風林火山のメンバーの一人が、高架下でランキング2位のプレイヤー『エイジ』によって非道な目に遭わされていた。
そして、不気味にもタイミングよく電車が通って、起こっている事象によって発せられる音をかき消した。
作者はなんかあらすじ考えるの苦手で、この作品を書き始めた当初にテキトーに考えたあらすじを今も使ってるんですが、いかんせん雑すぎるというか、心残りがあるので質問です。 あらすじを変えるべき?
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変えるべき
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そのままで