「いっくよー! 順平を助けちゃおう大作戦!」
「はいはい」
順平が通っている高校で帳が降りるのを待つという頭の悪い方法で、子供達は原作に介入した。こいつら何ヶ月も野宿とかしているのに元気である。なお時期が来る前は呪霊狩りをしていた。そのバイタリティ、ナーロッパ転生志望だっただけはある。
「蜘蛛蜘蛛ヒーロー! アラクネ参上!」
「食いしん坊ヒーロー! イーター参上!」
順平の危機に現れた元気な子供二人の名乗りに、ぽかんとする虎杖と順平。
特にイーターの方は、翼の生えた派手な格好だった。
直、順平は糸で引き寄せられている。
「君らが眼空糸と喰霊か。一緒に来てもらうよ」
「一緒に来てもらう、NO! 貴方が私と一緒に来るのよ!」
喰霊の腕が肥大化して、ばかりと真っ二つに割れて巨大な口となる。
「うわぁ!?」
「大人しく喰われなさい、真人!」
「慌てんなって、喰霊。まずはおにーちゃんが食べやすい大きさに切ってやるから」
糸で張り巡らされた空間に、ぐいっと真人は引き込まれる。
張り巡らされた糸は真人を切り裂いた。
「可愛くなーい!」
「お、お前ら一体!?」
「「通りすがりのヒーローだよ!」」
そこに七海が駆けつける。
「見つけた! 五条さんの隠し子!!」
「ええ!? 五条先生に隠し子が!?」
「一緒に来てもらいますよ、お父さんも待ってます」
「私達、ハロウィンにやる事あるからいけなーい」
「私達、五条先生の封印を防いじゃうんだから!」
きゃっきゃとはしゃぐ子供達。
「なんでハロウィンの計画を知ってるのかな? それは逃す訳にはいかないなぁ!」
真人が子供達を襲う。
「虎杖くん! 子供達の保護を最優先でお願いします!」
「お、おお! ヒーロー達、俺の事助けてくんねー? 困ってるんだ」
虎杖は早速子供達を説得する。
「その手には乗らないから!」
「ヒーローが要救助者の言葉を疑うの?」
「う。言ってみなさいよ!」
「順平守ってくれないかな。俺は真人を倒さないと」
「いいよー!」
いいお返事の眼空糸くんである。
「虎杖くん、真人さんはいい人で」
「お母さん殺していても?」
「は?」
喰霊ちゃんの言葉に、順平は固まる。
「そんな事まで知ってるんだ。隠してた術式があったのかな? それとも呪霊の術式か」
「内緒なのだー!」
「内緒だよー!」
元気な返事の子供達。
「う……うわああああああ!!!」
順平が突撃するのを眼空糸が糸で抑える。
「放せ!」
「式神使いなよ。あいつに触れられたらそれで終わりなの知ってるでしょ」
「くっ 織月!!」
「私もとっつげきー」
「は、やめてな。ちゃんと順平守って」
「えー?」
「ヒーローは守るお仕事をえーっていうの?」
「言わない……」
「えらいぞ、ヒーロー」
七海は内心、虎杖を盛大に褒めた。
そうして戦いは続く。
結局、真人には逃げられてしまった。
「次は交流戦だね!」
「交流戦は僕ら学校入れてもらえないから、橋の下の戦いだよ」
「なんにせよ、バイバーイ」
お子様二人は空を飛ぶ。逃げる気満々だ。
「お待ちなさい!」
「そうだよ、君達は母さんの事を知ってたのか!?」
そこで初めて、眼空糸くんはばつの悪そうな顔をした。
「殺されるのは知ってたよ。ただ、止める方法は思い浮かばなかった。僕らができたのは、君が殺されるのを防ぐことだけ」
「そんな……! どうして」
「学校休んでたでしょ。警告しようにも見つけられなかったんだよ。この学校で騒ぎを起こさせる事は知ってたから、帳が降りるのを待ってたの」
「このままだと、順平くんは秘匿死刑ですね。非術師に手を出しましたから」
「えっ なんとかならねーの、ナナミン!」
「貴方達次第ですね。ヒーローは、自分のした事に責任を取らないとならないのでは? それに、止める方法が思い浮かばない悲劇も、相談してくれていたら防げていたと思いますよ。……五条さんが封印される計画があるとか。子供二人で動くよりは、防ぐ確率は上げられると思いますよ」
七海の説得に、もじもじする子供二人。
「僕達、格好よくババーンってお父さんを助けたくて」
「その為に危険に晒すのは、ヒーローですか?」
「……ちがーう」
そして、五条先生が呼ばれた。
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