最後に言い残す事は(第二部開始)   作:かりん2022

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みらいよち

先ほどまで泣いていた子供達は、アイスを食べてとってもご満悦である。

やはり甘味、甘味こそ最強であり、五条家を救う救世主なのだ。

 

冗談はさておき、当然問題になった。

 

最強の問題児二人(男)が子供を作っていた。

これで激震が走らなければ嘘である。

 

しかもストリートチルドレンをやっていたとか、呪詛師に育てられたとか、問題がありすぎる。

 

もちろん、面談は行われた。

 

ここでも問題は起こった。

 

二人はヒーローに憧れる、とっても無垢な一般的な小学生であったのである。

しかしバイタリティはある。

 

どこが問題なのかという人は、よく考えてほしい。

普通の子供に、核兵器を持たせたいと思うだろうか? 真っ平御免である。

 

呪術師は皆、苦労をしていたりして、精神年齢が高かったりする。

 

それがないというか、子供二人は力への引き金がとても軽い。

 

しかも、これからそれらを育てるのは五条である。ザ・問題児である。

不安な事この上なかった。

 

そのどさくさに紛れて順平は秘匿死刑を回避されたのだが。

 

「ねぇ、見て、パパ! タコタコ。タコタコ」

 

 タコ人間になった喰霊がきゃっきゃとはしゃぐ。

 

「伊地知、変なもん食わせた?」

「た、たこ焼きを食べさせました!! すみません!!!」

「植物しか食べさせないようにしてって言ったよな」

「すみません、すみません、すみません! 何か力になるものが食べたいと……!」

 

 そう、喰霊は分かりやすく非術師の目にも見える変化をするから大変なのだ。

 っていうかむしろ人間ですか?

 

「パパ、タコ嫌い……?」

 

 しゅんとした喰霊が元に戻る。

 

「自分の意思で戻せんの?」

「戻せるよー」

「そもそも変身しない事はできる?」

「できるけどつまんない」

「つまんないかー。よし、スパイごっこしよう、喰霊」

「スパイごっこ?」

「術師ってバレなければ勝ち」

「私出来るよ? 私出来るもん」

「ほんと? たこ焼き食べても変身しない?」

「しないもん」

 

 そうして、たこ焼きの残りを食べる。

 眼空糸? ベッタリと五条に張り付き、せっせと五条を糸で包んでいる。意味はない。恵とは明らかに違った子供達に、五条は困惑していた。

 自分とは違った意味で、力の引き金が羽のように軽いのだ。

 

「僕もたこ焼き食べる」

「あーん」

「はむっ」

 

 眼空糸に喰霊がたこ焼きを食べさせる。仲が良い。

 

「はいはい、二人とも、今日の午後は呪霊との戦闘訓練だよ」

 

 糸を切って眼空糸を下ろす。

 

「知ってる。伊地知さん、お弁当お願いね」

「はっ はい!」

 

 ということで戦闘訓練だ。

 

 まずは喰霊である。

 

 喰霊は、魚、鳥、牛、豚などのタンパク質マシマシのお弁当を腕を口にして一気に喰らう。

 そして、むくむくと変化して、呪霊に砲撃を放った。

 

「は?」

 

 壁に穴を開けて、喰霊はご満悦で元の姿に戻った。

 驚いた事に、それでもまだ生きていた呪霊をばくんと腕で喰らって、使役する。

 

「喰霊、さっきの砲撃、呪力以外の力が混じってなかった?」

「生き物の力!」

「??? そう、生き物の力?」

 

 次は眼空糸である。

 建物内なら、彼は無双だ。呪力の糸を建物に張り巡らせて、無限を使って嵐を作る。それだけで、張り巡らされた糸に呪霊はスライスされた。まるでミキサーだ。

 

「喰霊、どれくらい使役してる?」

「んとね。そんなにいない」

 

 言いながら、いくつかだす。その中には大物もいた。転移の術式の呪霊だ。

 

「そのこは特別なの」

「フゥン。そうだね。特別だ」

 

 何せ、母をとり殺した仇である。そして母の希望だった。

 他にも、夏油から譲渡された呪霊もいくらかあった。控えめにいって強い。

 

「うん、このまま実戦連れてっても大丈夫じゃないかな」

「やったー!」

「特級じゅれー!」

「それはまだね」

「まだっていつ?」

「ハロウィンまでに特級呪霊倒せるようにならなきゃ」

「なんで?」

「だってパパ、封印されちゃうじゃん」

「僕が? ハロウィンに?」

「うん」

 

 こっくり子供たちは頷く。

 

「そうだね。七海も気になる事を言っていたし、腰を据えて聞こうか。ハロウィンに何があるの?」

「「渋谷事変!!」」

「渋谷事変?」

 

 子供たちは一生懸命説明する。

 

「えとね。ななみん死んじゃうの」

「漏瑚にやられて!」

「野薔薇も倒れちゃうの」

「真人にやられて!」

「パパは封印されちゃうの」

「メロンパンにやられて!」

「虎杖はいっぱい殺しちゃうの」

「漏瑚に宿儺の指10本ぐらい丸呑みさせられて!」

「「とにかく大変なんだから!」」

 

 子供達を野薔薇と合わせた事はない。なので、真実味はあった。

 

「うーん、未来を見る呪霊とか捕まえたのかな?」

「ちがーう」

「ちがーう」

「とにかくね! 私達は、そこで皆を助けてヒーローになるの! でもそれには漏瑚とか倒せるようになっておかないと!」

「漏瑚がそもそも誰かな?」

「火山の呪霊!」

「じゃあ領域展開教えてよ」

「うーん、あれ、割と難しいのね。覚えられるかなぁ」

 

 子供達が教えて教えてとまとわりつく。

 

「交流戦、見学してみる?」

「交流戦! 襲撃されるやつだ!」

「えとね。生徒を襲うのが誘導でね。パパだけハブる帳があってね」

「宿儺の指と、くそうずが盗まれるの!」

「うーん、そのあたり、詳しく教えてもらえるかな?」

「あとは、東堂が虎杖にぃにブラザーってなる」

「でも本当の虎杖にぃの兄弟はくそーずだから!」

「悠仁の兄弟が呪胎九相図? どういうこと?」

「えとね。悠仁にぃはメロンパンの最高傑作でね」

「最高傑作?」

「宿儺の檻は自然には生まれないよってこと」

「それでね」

 

 辛抱強く詳細を聞き出した五条により、交流戦はうまく防衛できたのだった。

 それと同時に、未来を子供達が知っているということも知れ渡った。

 

 その上で、この爆弾発言である。

 

「あのね。渋谷事変の東京壊滅を防いでヒーローになるの!」

「僕達、次世代最強を示すんだー!」

「壊滅すんの? 東京」

「1000万くらい呪霊出る」

 

 呪術界は紛糾した。




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