最後に言い残す事は(第二部開始)   作:かりん2022

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73と72を行き来するお気に入りに皆様の葛藤を感じる……。
でも読み返ししてくれている以上、読者様はいらっしゃる……!

さあカモン、こっそりここ好きとこっそりお題感想……!

https://odaibako.net/u/karin2022v

感想来たら喜びのあまり今日また更新するかもしれません。(予定は未定)


尋問

どうやら、ヴィラン(呪力のない犯罪者だった)の情報は悟には伏せられていたらしい。

帰ってすぐ、抜け抜けと調べたら冤罪だったようだという情報が届けられた。

頭を必死で下げまくる伊地知。夜蛾と硝子も到着する。

 

「悟。傑は……なんだ、殺せなかったのか。いや、良かった。冤罪だったのだからな。その子達は美々子と菜々子……」

 

そこで、子供達の背後から出てきた子に、夜蛾学長は固まった。

 

「悟、その子はお前の子か? 子供がいたのか?」

「いや、僕もちょっと前まで知らなくてさー。喰らう空って書いて喰空(ククウ)っていう名前なんだって。しかもあり得ない二代続けての六眼! 術式は無下限呪霊操術! 笑っちゃうよねー。で、どういう事かな傑?」

 

 傑は悟の腕に確保され、目線を落としたまま、顔も上げられない状態で屈辱に震えていた。

 

「夏油様を笑うなぁ!」

「夏油様をいじめる奴は吊るす!」

 

 美々子と菜々子が猛抗議するにあたり、夜蛾は恐ろしい可能性に気づかざるを得なかった。

 

「ちょっと待て、お前らの子なの?」

 

 硝子はまさに恐れた事を聞いた。

 

「はいはい、ごめんね、もう笑わないよ。そもそも、笑い事じゃないしね」

「まさか呪霊を使って……!?」

「そうとしか考えられない。あの時、傑様子がおかしかったし、呪霊取り込むの失敗してたんじゃないのか?」

「そうなんじゃないか?」

 

 不貞腐れた様子で、傑が言った。

 

「傑。傑の口から、ちゃんとした話を聞きたい。そもそも傑、相談とか、中学校時代の友人ばっかりで、俺にはちゃんとしてくれた事ないだろ。匿ってたのもそいつ? 確か氷火ってあだ名だっけ」

「」

 

 そこで、黙っていた喰空が口を開いた。

 

「氷火さんは、本名だよ。ねえ、五条さん? あんた、俺の本当の父親なんだよな。俺の事邪魔? だよな」

「まさか! 呪術界はいつでも人手不足なんだ。それに何より、六眼の息子なんだ。五条家の当主として、また僕個人として、これ以上誇らしくて喜ばしい事はないよ。ただ、僕は君の名前を決めたかったし、君の教育をしたかったし、君の誕生を喜びたかった。君はそれだけ特別な存在で、君が当たり前に与えられるはずだった物が沢山あるんだよ。君は、僕のこと、嫌かな?」

 

 きちんとしゃがんで目線を合わせて、五条はそう子供に語りかける。

 

「……俺、傑の呪霊借りてばっかで、自分の呪霊が欲しかったんだ。本当に俺のこと大事なら、一緒に呪霊狩りしてくれんの?」

 

 疑うようにジト目で聞いてくる喰空。

 

「もちろん! これから、どうかな? 一級呪霊を取り込めるかどうか、挑戦してみない? 僕が守るから大丈夫」

「……本当にいいの? 一級ってすごく強いんでしょ?」

 

 険が取れた目で、呆気に取られて子供が問う。

 

「大丈夫。僕、最強だから。その後お買い物してご飯行こうね。予約しておくから。五条家……僕の家族にも紹介しないとだし」

「紹介してくれる? 俺の事、ちゃんと家族だって?」

「うん。だって家族だからね。今日の夜には京都に行こうね。実家がそこにあるから」

「悟! 勝手に……」

「傑は硝子に怪我を治してもらって、お風呂入って休んでおいて。夜に一緒に京都ね。僕怒ってるし、怒る権利あるから。散々心配掛けられたしね」

 

 抗議しようとした傑は、グッと黙る。そして、肩を落とした。

 五条家が名家なのは傑だって知っている。勝手に異世界人の遺伝子混ぜるのが良くないなんて、傑だって容易に察せられる。個性本能に負けましたなんて、言い訳にもならない。

 

 それに、喰空にはいっぱい我慢をさせて、これからも我慢させる事になることになる。そもそも、急に友達達からも引き離されてもう帰れないのだ。

 

「ごめんね、喰空。楽しんでおいで」

「うん!」

 

 戸惑いがちに五条に伸ばされた手を、五条はしっかりと握り返し。

 そうして親子は、呪霊退治へと出かけたのだった。

 伊地知の運転で、呪霊のいる場所まで向かう。

 

「異世界?」

「信じない? 携帯見る?」

「ううん、信じるよ。でも携帯は見せて欲しいかな。ありがとう。これ、幼稚園の先生?」

 

 携帯を操作して、動画を見る。

 携帯に呪術は見えないので、異能を携帯で見るというのは新鮮だ。

 画面の中では、暴れまくるチミっ子達に夏油が大苦戦していた。

 

「そう。傑は俺を育てながら幼稚園の先生の資格とって、呪霊操術もこっそり使ってたんだ。あれ、向こうの人間には見えないし」

「こっちの人の大多数にも見えないよ。でもすっごく苦戦してるね。子供達、凄いね。すごいなこれ、あ、これもしかして氷火? 半分燃えて半分凍ってる」

 

 笑って子供達をいなす、変わった服装の男。

 彼の介入で、大暴れしていた子供達は一気に笑顔になった。ほっとして夏油が礼を言っているのが写っている。

 

「そう。氷火さんヒーローなんだ。とっても有名なヒーローの子孫なんだよ」

「喰空も強い? 僕と傑の子供だから、弱いはずないか」

「わかんない。同年代の喧嘩では強い方だけど。あっ ヴィランを捕まえた事あるよ! 友達と!」

「凄いね。でも一番じゃないんだ? 無限で相手の攻撃とか、全部防げない?」

「洗脳系の友達もいるし……まだ力の使い方、上手くなくて」

「僕が全部教えてあげるよ。こっちの洗脳系術者への対処法もね」

 

 状況の聞き取りは、すこぶる上手く行っていた。

 何より、六眼の持ち主である喰空は五条に似て聡い。

 なので夏油、君が硝子をなんとか丸め込もうと嘘八百言おうと全て無駄である

 (後で硝子に〆られた)

 




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