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一級呪霊の取り込みはとてもスムーズに進んだ。
五条が弱らせて、喰空が無限で吸い込んで、それで取り込めてしまうのだから楽なものだ。この無限が五条の上位互換かはまだわからないが、少なくとも間違いなく、夏油の上位互換ではある。
また、ここに来る途中の人混みで、喰空は上空に無限を設置して弱い呪霊を呪霊玉にして片っ端から吸い込むような芸等をしていた。「ちゃんとこっそり出来た?」なんて聞いてくる子供が愛しくて、五条はつい抱きしめて頬擦りしてしまった。自分の子有能可愛い。
「凄い! 術式のある呪霊は傑でもほとんど持ってないんだよ!」
「うん、スムーズに取り込めて良かったよ。思ったよりも早く済んだから、近場の呪霊も探して取り込んでいこうか」
「うん! お父さん! あ」
「パパでもいいよ」
「ん、お父さんって呼ぶ。呼んでいい?」
「喰空は可愛いね。もちろんだよ」
すっかり打ち解けて帰ると、夏油を回収してお買い物の時間である。
着の身着のままでこちらに放り出された形になるので、服から下着から、全部買わないとならない。
「誕生日いつ?」
「2008年7月7日」
「じゃあ今、9歳かぁ。小学二年生だな。友達と別れて寂しい?」
「うん。でも、いつかは帰ってこないとって話は聞いてたし。こっちの血が混じった子は呪霊を産むからね」
「そうだね」
服を当てながら、五条は優しく喰空に問いかける。
「悟。私はいいよ」
「お前も着の身着のままだろうが。お前が遠慮すると美々子と菜々子だって遠慮しちゃうだろ? その後は自分で稼ぐにしても、当面の服くらい用意させろ。それに挨拶の時くらいきちんとした服着ろよ。あと、流石に美々子と菜々子は二、三日、呪専に置いてくからね。今回の事で揉めるだろうから、流石に家には連れて行けない」
「う、わかった。それ、私も行かなきゃダメかい?」
「ダメに決まってるだろ、親の自覚もて」
親を初めて1日の五条に言われる親歴十年の夏油である。
「わかってる」
「大丈夫です、夏油様」
「「ご武運を……!」」
「本当にな」
その後、皆で食事をして、親子3人は新幹線の最終便に乗った。
「お話はわかりました。母として、夏油さんに言える事は一つです」
「は、はい」
「二人目を産んだら許します。3人目から夏油さんの事を身内として扱います」
「は?」
「でなくば、妾を認めてもらいます」
「あー、悟は好きに奥さんを迎えたらいいんじゃないかな」
「それは二人で話し合うとして。試すのは試したいかな」
「正気かい?」
「もう一人子供いるし、喰空みたいな強い子が生まれたら嬉しいじゃん。っていううか、ようはお前の個性? 強い子供産むって術式みたいなもんなんだろ? 試さないわけがないっていうか」
「そういう事です。産めるだけ産んでもらいます。悟様が相手出なくとも構いません」
「孕み袋は嫌だろ? 俺の奥さんやっとけ」
「ええ……」
そう、五条家にとってそれだけ二代続けて六眼が生まれるという事は大きいのだ。
それは男同士というインパクトをも飛び越える。
本来、不確定要素の血を入れるのは望ましくないのだが、もう入ってしまっている以上は毒をくらわば皿までだ。直、血の濃い分家の血の保存はそれとは別に当然する。
そんなわけで、その次の日の朝。
傑は顔を真っ赤にしながら、個性が発動したのでもう試さなくていい旨を告げたのだった。
そうして、急ピッチで準備してお正月にお披露目がされた。
呪術界に激震が走った。
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