文字数が足りなかったので2話分です。
長き時を遡り、
そこには翁(おきな)と婆(天老女)
がいらしたそうだ…
爺は天空山へ頂上にしか生えぬ天国芝(ヘヴンズ・ウィード)を残らず刈り取り、
婆は下民を三途の川で洗濯(ソウル・セント)に赴く…
その時
下民の血に身を穢した婆の元へ、三途の川の河上より
『DON BRA子ォォォ〜~ッ‼︎ 』
『オォォオ‼︎
DONッ‼︎ BRAッッ‼︎
子だぜぇ〜~〜ッッ‼︎』
と、スウィートフル・フルゥツ
〜甘美なる一雫〜
が流れ来る。それを婆は
『ほう…?
このような興味深い事があるだろうかな…
なぜ三途の川より生命の息吹を感じるか…
フフ…こいつは頂いておく』
と、徐に身体を捻り、見事に宙返りをする!
『このようなつまらぬ罠で‼︎
私を地獄へ戻せると思うなァ‼︎』
桃を抱えた伝説の老兵は、爆発的な跳躍により川面を蹴り、なんとーーー
足がついたのは、川辺。
現世へと、その名の通り冥土の土産を持ち帰った…
宮に戻り、爺と話し合う。
『これはこれは…
甘美なる果肉に大きく、丸いボディー…美しい‼︎
さぁ切ろうぜ‼︎切り刻んでやろうぜェ⁇婆さァん‼︎』
『そう焦るな…爺よ…
今、宝兆(ほうちょう)を持って来た…』
いくぞ…と婆は言うーーー
『失せろ‼︎醜き理(ことわり)の反逆者がァ‼︎
ピーチ・ディストラクション‼︎』
あまりの衝撃に地は揺れ、空は割れるように震える…
果実には、ひびがはいり…そして
赤子が飛び出した。
『オォォオッ‼︎
ンンンンン〜〜⁇ンン〜⁇
ギェェヤアアアッハァァ‼︎』
『生命の…具現化…』
『くっ…何が…
しかし、こいつは使える…
こいつはまだ戦闘力は我々より下だが…潜在能力を感じる』
それより、
桃源郷ノ焔・太刀ノ狼
もとい、桃太狼の名を授かり、
肉を、骨を、全てを喰らい、素晴らしき戦士へと姿を変えた。
突如爆音と殺気。
『ここがナメック星…
どうです?ザーボンさん
いい星だと思いませんか?』
その声の主は…
紫光を放つ身体、二本の角。
間違いなく、それは鬼だった…
『おいジジイ…婚約の言葉は何だ
この星のもと、好き勝手は二人のもとに許さぬと
二人こそ最強…これからも幸せすら永遠と言ったな?
ならば今、最強を揺らがす相手がいる…
やるぞ?相棒…』
『フン…違うだろMY LADY
君は僕の…否。
ただの僕さ…もう一人のね。
それに今回は、桃の狼も居るのだ、負けはしない…』
『おや?抵抗なさるおつもりですか?全く…』
『フリーザ様、ここは私に…
老兵からたっぷりと…』
『お待ちなさい!ザーボンさん!
まず始末するのは若いお1人にしなさい!』
紫鬼の号令とともに、桃太狼に飛びかかる醜鬼。
しかし次の瞬間ーーー
既に幾万もの攻防は行われていた
気付けば、爺と婆には各所に浅い傷、そして醜鬼には…
首を抉る傷を与えられた…
『フン…きたねぇ花火だ』
『さぁ、次は貴様の番だ…』
ーーーしかし、もう決着は分かっていた…
なぜなら、次の瞬間から
片腕片足を、それぞれ老兵は消失していたからであるーー
『今日のところは帰りますよ…この星の強い者をまず潰した方が楽しいですからね…
まぁいずれ破壊する星、多くの恐怖を与えましょう…』
去った。しかし桃の狼は何も出来なかった……
『おい貴様らァ‼︎
目を開けろ‼︎おい‼︎』
『…貴様に渡すものがある…
この7つの球だ…』
『これは、何だ…
粉を纏い…力を感じる…
それでいて柔らかい』
『これはな…忌避団子というものだ…我々の血肉で創り上げた産物…奴はこれを探していたようだったが…
必ず…これ…で…奴を…』
もう、桃太狼には桃のような甘い心は無かった…
その瞳は、飢えに達した…
獲物に飢えを覚えた狼だった
旅に出た狼…両親の死体を背に向け、彼は歩き出す…