あべこべ世界で性別隠しながら無双したかった   作:バグった魔法使い

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光と闇が合わさると最強には見えない

 

二人に連れて行かれた場所は、ごく普通の小屋だった。

 

「やっと落ち着ける場所に来たな。まず自己紹介だ。私は人間と魔族から『ダークドラゴン』と呼ばれてる竜だ。で、こっちが」

 

そう言ってダークドラゴンは隣の女性を指差す

 

「私は『ホーリードラゴン』です…いきなりこのような場所に連れてきて困惑していると思いますが、私達も少々混乱しています」

 

ホーリードラゴンはそう言って困ったように笑う

 

「私達は俗に言ってしまえば、世界の管理者みたいなもんだ。何かあればその都度動く」

 

「そして、今回は貴方の存在が色々とおかしかったというのもあったのですが…魔王と勇者の資格をその身に宿し、光と闇…本来は一人に収まってはいけない大精霊が一人に収まってしまったのがあって飛んで来たです」

 

その言葉に、ルインはジト目になって睨みながら言う

 

「そうなる前に来て欲しかったんですけど…」

 

「…こっちにも色々あるんだよ」

 

そう言ってダークドラゴンは溜息を吐く

 

「そうですね…本来なら貴方が生まれた瞬間から色々と策を講じる必要があったのですが…」

 

「…神に止められたんだよ、『魔法の素質を持つ人間と魔族のハーフなんて珍しい!しばらく観察しよう!』って言いやがって…」

 

思い出してイライラしてきたのか、乱暴に頭を掻いてダークドラゴンは溜息を吐く

 

「そういう事があって…やっと動けるようになった時には時すでに遅し…という訳なので、確認をした後に少しだけ加護の力を弱める措置を取ります…契約されている以上、弱めなければ貴方は力に振り回される形になるので」

 

「な、なるほど…因みに今の僕ってどんな感じなんですか?」

 

ルインがそう聞くと、二人は息を揃えて言った

 

「「まぁ、私に擦り傷を負わせる程度には強い(です)」」

 

「…それ強いんですか?」

 

その疑問にホーリードラゴンが答える

 

「はい、強いですよ。その証拠に貴方の母親…先代魔王の込めた魔力の攻撃を受けても、私達には擦り傷すらなかったでしょう?」

 

「…確かに」

 

あの時、ネックレスから放たれたビームを受けても二人は何もなかった。

 

「ですが、今の貴方の攻撃…そうですねぇ…《風刃(ウィンド)》を受ければ、鱗が一枚剥がれます」

 

ホーリードラゴンはそう言ってニコリと笑う

 

「私達の鱗はそこら辺のドラゴンより硬いからな、剥がれるのは精々脱皮の時だけだぞ」

 

ホーリードラゴンの言葉を補うようにダークドラゴンが付け足し、そのまま自らの鱗に覆われた腕を見せて軽く叩く

 

カンッと鋼鉄を叩いたような音が響いた。

 

「これが剥がれるほどの威力の魔法を放つ力をお前は持っている。故に弱体化させないとお前の戦闘の余波だろうが日常生活で使う生活魔法でも底上げされて周りの被害がシャレにならん」

 

そう言ってダークドラゴンはルインの外套に手をかける

 

「悪いがその外套剥がして服を脱いでもらうぞ」

 

そう言って抵抗する間もなく上半身裸にされたルインを、ホーリードラゴンとダークドラゴンはじーっと見る

 

「やっぱり契約は結ばれているか」

 

「ですね…」

 

そう言われて胸元を見たルインは驚いた

ルインの胸元に刻まれていたのは、白黒のハート柄の刺青のようなものだった。

 

「さて、出力を弱めるぞ」

 

「少し寒気がするかもですが、我慢して下さいね」

 

そう言って二人が胸元にそれぞれ手を当てる

 

すると、ルインの体を寒気が襲った。

 

「っ…!?」

 

ルインの身体はガクガク震え、それと同時に胸元のハートは小さくなって行く。

 

「これでいいだろう」

 

「幾ら弱めても元の強さよりは多少強い状態にはなってしまいますね…」

 

ダークドラゴンは面倒くさそうに欠伸をし、ホーリードラゴンは悲しい顔でルインを見ながら、服を着せる。

 

「まぁ、安心しろ。なんかあったら飛んで行ってやる」

 

「ルインさん、その力に溺れないようにして下さいね…それでは冒険者ギルドの方に返します」

 

ダークドラゴンはぶっきらぼうにそう言い、ホーリードラゴンはルインの頭を撫でながら微笑んだ。

 

ルインはホーリードラゴンが指を鳴らすと同時に、冒険者ギルドに転移した

 

「「「「……」」」」

 

「…ドウシテ?」

 

しかし、そんなルインの目の前に、ルインをガン見するリュール達が居た。

 

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