じゃしんに愛され過ぎて夜しか眠れない   作:ちゅーに菌

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大会ラストデュエル 後

「ドロー!」

 

手札5→6

 

しかし、どうするか…エグリスタの効果は1ターンに1度だけ特殊召喚を無効にし、破壊できる効果。任意効果なのがまたエグい。

 

ミドラーシュ出されたら詰みかねない。まあ、ヴェノミナーガさんならブラックホールなどを警戒して出して来ないとは思うが…。

 

「"高等儀式術"発動。デッキから"トライホーン・ドラゴン"を墓地へ送り、手札の"仮面魔獣マスクド・ヘルレイザー"を特殊召喚」

 

「"エルシャドール・エグリスタ"の効果。

相手がモンスターを特殊召喚する際に発動できます。その特殊召喚を無効にし、そのモンスターを破壊します。城之内ファイヤー!」

 

エグリスタの城之内ファイヤーによってマスクド・ヘルレイザーが消し炭にされた。

 

だが、これでエグリスタの効果はこのターン使えない。

 

「罠カード、"リビングデッドの呼び声"を発動。墓地の"仮面魔獣デス・ガーディウス"を特殊召喚」

 

床の闇を突き破り、デス・ガーディウスが現れた。

 

仮面魔獣デス・ガーディウス

ATK3300→3200

 

「"仮面呪術師カースド・ギュラ"を召喚」

 

仮面呪術師カースド・ギュラ

ATK1500→1400

 

「2体を生け贄に"仮面魔獣デス・ガーディウス"を特殊召喚」

 

仮面魔獣デス・ガーディウス

ATK3300→3200

 

さっきと同じデス・ガーディウスだが、1つ違うのは遺言の仮面を持っている事だ。

 

デス・ガーディウスは遺言の仮面をエグリスタへ、ぶん投げた。

 

「そうは行きません。 速攻魔法、神の写し身との接触(エルシャドール・フュージョン)"神の写し身との接触"は1ターンに1枚しか発動できません。自分の手札・フィールドから、"シャドール"融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体を融合カードゾーンから融合召喚します」

 

エグリスタが消えたことで対象を失った遺言の仮面が風を切り、消滅した。

 

「私はフィールドの"エルシャドール・エグリスタ"と、手札の"超電磁タートル"を墓地へ送り、"エルシャドール・ネフィリム"を特殊召喚します」

 

エルシャドール・ネフィリム

星8/光属性/天使族/攻2800/守2500

「シャドール」モンスター+光属性モンスター

このカードは融合召喚でのみエクストラデッキから特殊召喚できる。

(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「シャドール」カード1枚を墓地へ送る。

(2):このカードが特殊召喚されたモンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に発動する。そのモンスターを破壊する。

(3):このカードが墓地へ送られた場合、

自分の墓地の「シャドール」魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを手札に加える。

 

ヴェノミナーガさんのフィールドに、神を模した巨大な影人形が現れた。

 

エルシャドール・ネフィリム

ATK2800

 

「エグリスタが効果で墓地に送られたことにより、墓地の"影依融合"を回収します。さらに"影牢の呪縛"に魔石カウンターが1つ乗ります」

 

ヴェノミナーガ

手札1→2

 

影牢の呪縛1→2

 

「そして"エルシャドール・ネフィリム"の効果。特殊召喚に成功した時、デッキから"シャドール"と名の付いたモンスター1体を墓地へ送ります。私は"シャドール・ビースト"を墓地へ送ります。"シャドール・ビースト"の効果によりデッキからカードを1枚ドローします」

 

手札2→3

 

手札が減らねぇ…。

 

「そして"影牢の呪縛"に魔石カウンターがまた1つ乗ります。これで終わりです」

 

影牢の呪縛2→3

 

これで3番目の効果の発動条件を満たしたか…。

 

「ちなみに"エルシャドール・ネフィリム"は特殊召喚されたモンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に発動、そのモンスターを破壊します」

 

「手札から"マジック・プランター"を発動。残った"リビングデッドの呼び声"を墓地へ送り、カードを2枚ドロー」

 

手札1→3

 

「"至高の木の実"発動。俺のライフポイントを2000回復する」

 

白い小鳥が木の実を持ってくる。相変わらず可愛い。

 

「やっぱり美味しそうですね……」

 

止めい。

 

LP1550→3550

 

「"強欲な壺"発動。カードを2枚ドローする。さらに罠カード"無謀な欲張り"を発動。カードを2枚ドローし、次の自分のドローフェイズを2回スキップする」

 

手札1→3→5

 

これは……行けるか?

 

いや、待て。

 

ヴェノミナーガさんのフィールドには特殊召喚されたモンスターを強制的に破壊するネフィリムかいる。

 

俺のデッキには遺言の仮面がまだ1枚残っている。

 

よって例え、デス・ガーディウスで特攻を仕掛けて倒されてもネフィリムを奪い、大ダメージを与えられる。

 

だが、墓地には相手のバトルフェイズを終了させる超電磁タートル。

 

そして、影牢の呪縛の魔石カウンターが3つ溜まっていることで融合召喚に成功すれば相手のモンスター1体を融合の素材に出来る。

 

だが、デス・ガーディウスの効果上、素材にするのは悪手。

 

だったらまず、ヴェノミナーガさんのターンになればネフィリムでデス・ガーディウスを攻撃して来るだろう。

 

ヴェノミナーガさんにとってネフィリムを失ったところでプラスしかないので間違いなくやって来る。

 

それから融合召喚を行い、影牢の呪縛の効果で俺のフィールドに移ったネフィリムと手札のシャドールを使い、再びネフィリムを特殊召喚。

 

俺はヴェノミナーガさんの1枚の伏せカードを見た。

 

テーマデッキのため、伏せカードがカウンターの可能性は限りなく低い。

 

寧ろ攻撃反応系、或いは攻撃阻害系の線が濃厚か。

 

だが、次元幽閉などの出の遅いカードをヴェノミナーガさんが使っているとは思えない…。

 

とするとフリーチェーンの攻撃阻害or堕ち影の蠢きあたりが妥当か。

 

堕ち影の蠢きだったとしてヴェノミナーガさんのターンでドラゴン落とされたら俺は負けるが…この手札なら…やるしかないな。

 

ならば……賭けだなこれは1つでも繋がらなければ負ける。

 

だが、そもそもシャドール相手に長期戦は確実にこちらが負ける。

 

ならば……やるしかないな。

 

「"仮面魔獣デス・ガーディウス"で攻撃。ダーク・ディストラクション!」

 

幸いまだ、ヴェノミナーガさんの墓地に光は1体。

 

まず、タートルが入っている時点で100%入っているであろう開闢の特殊召喚を阻害するまでだ。

 

「私は墓地の"超電磁タートル"を除外することで相手のバトルフェイズを強制終了します」

 

どこからともなく現れた亀がフィールドに電撃をばらまくと全てのモンスターの動きが止められた。

 

「俺はカードを5枚伏せてターンエンド」

 

モンスター1

魔法・罠5

手札0

 

 

 

「私のターンドロー」

 

手札2→3

 

「私は"エルシャドール・ネフィリム"で"仮面魔獣デス・ガーディウス"を攻撃します」

 

エルシャドール・ネフィリムが動き、デス・ガーディウスに狙いを定めると口から波動砲のような光線をデス・ガーディウスへ、放った。

 

「罠カード発動! "ドゥーブルパッセ"! 相手モンスターの攻撃を直接攻撃に変更し、攻撃対象となった自分モンスターが同時に相手に直接攻撃する!」

 

『ゲッゲッゲ…』

 

波動砲は俺に向き、デス・ガーディウスはヴェノミナーガさんの目の前へ、数歩で移動し、腕を振り上げた。

 

「させません。罠カードオープン。"デモンズ・チェーン"。フィールド上の効果モンスター1体を選択して発動します。選択したモンスターは攻撃できず、効果は無効化されます」

 

『グゲッ!?』

 

デス・ガーディウスに黒い鎖が絡み付き、行動を完全に封じた。

 

「これにより"ドゥーブルパッセ"は不発となります」

 

「甘い! 速攻魔法"サイクロン"! "デモンズ・チェーン"を破壊!」

 

「くっ…!? やりますね」

 

鎖が破壊され、再び動き出したデス・ガーディウスのダーク・ディストラクションがヴェノミナーガさんを襲い。

 

シャドール・ネフィリムの波動砲が俺に降りかかった。

 

「速攻魔法、"禁じられた聖杯"発動! エンドフェイズ時まで、選択したモンスターの攻撃力は400ポイントアップし、効果は無効化される!」

 

「火力上げですか! ですがそれでも攻撃力3700にしかなりません」

 

聖杯は飛び、モンスターに張り付いた。

 

「選択するのは……"エルシャドール・ネフィリム"!」

 

エルシャドール・ネフィリム

ATK2800→3200

 

「なんですと?」

 

次の瞬間、お互いのエースモンスターがお互いを襲った。

 

リック

LP3550→350

 

ヴェノミナーガ

LP4000→700

 

「うぐっ…」

 

俺は波動砲に吹き飛ばされながらも、カードを発動した。

 

「速攻魔法発動! "ヘル・テンペスト"!」

 

「げ!? そいつは…聖杯はそれのために…」

 

「 3000ポイント以上の戦闘ダメージを受けた時に発動する事ができる!」

 

発動直後、天からフィールド全てを覆い尽くすほどの巨大な火球が落ちてきていた。

 

「お互いのデッキと墓地のモンスターを全てゲームから除外する!」

 

次の瞬間、フィールドと両者を火球が飲み込んだ。

 

「私のデッキが…」

 

一気に半分ほどに落ち込んでいた。まあ、俺もだが。

 

「デッキと墓地、全てのモンスターを除外されては最早、どうすることも出来まい」

 

「まだ…私のフィールドには"エルシャドール・ネフィリム"。そして手札には"シャドール"が…それに条件ならあなたも同じ、それどころかドローも出来ず、私より悪い状況…」

 

「最後の罠カード発動」

 

『タヒネ!』

 

その罠カードから実体化したソレをデス・ガーディウスは掴むと全力で振りかぶり、投げた。

 

「げっ!?」

 

それはヴェノミナーガさんの目の前まで飛び、チッチッチッ…と規則的に音を立てている。

 

「"D.D.ダイナマイト"……相手が除外しているカードの数×300ポイントダメージを相手ライフに与える…除外されているカード枚数は?」

 

「エグリスタ含め…20枚…」

 

俺は片手を銃のように例え、ヴェノミナーガさんへ向けた。

 

 

 

「ばーん」

 

 

 

次の瞬間、ヴェノミナーガさんのフィールドが再び消し飛んだ。

 

ヴェノミナーガ

LP1000→0

 

 

 

 




リック君のヘルコンボの成功率は現実でやったら2%ぐらいです。

なんで出来るかって? あっちとこっちの世界では運命力が違いますぞ。

一部、OCGでは無理な場所がありますが、まあ、遊戯王の世界自体蘇生制限が無かったりしますしこれぐらいいいですよね! というか…良くないと2話分の構成をやり直すことになるので勘弁してください。そのうちひっそりと修正しますが。

人に遊戯王wikiれとか言う割にこれじゃダメですねー。

毎日更新か……苦しいです評価して下さい。


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