………………見ろ!(ド直球)。
デュエルアカデミア本館の一室。俺はソファーに座り、その周囲でくるくるとヴェノミナーガさんが世話しなく動いていた。
『いやー、私が気づいて良かったですねー』
「そうだな」
『……まあ、今思えば相方ぐらい学校側で準備していてもおかしくありませんでしたがね…』
「ん? なんか言った?」
『いえいえなんでもありません! それよりタッグデュエルですよタッグデュエル! 久々ですねぇ!』
「まあ、こちらはあれだがな」
なんか露骨に話を逸らされた気がするがまあ、良いだろう。それよりデュエルだデュエル。
どのデッキにするか。とりあえずヴェノミナーガさんのは抜いてと……。
『おいやめろ』
ぶっちゃけトマトでも良いが流石にそれはなぁ…。
『そもそもどうして一度私のデッキケースも机に並べてから真っ先に戻すんですか!? ほんの少しだけ希望を持たせる真似をいつもいつもしなくても良いでしょう!?』
「精神攻撃は基本」
『チキショー!?』
長い尻尾をバタバタと振るわせ、地味に絡み付いてくるヴェノミナーガさんの尻尾をそれとなく押し退けて立ち上がると、屋内デュエル場へ向かう為に足を進めた。
◆◇◆◇◆◇
デュエルアカデミアの屋内デュエル場。最新の技術が盛り込まれたそこで二人のオシリスレッドの生徒がデュエルリングに上がっている。
観客席は超満員となり立っている者も出るほどだ。
これから行われるのはただの制裁デュエルにも関わらず、それだけの人が集まる理由は事前に知らされた情報によれば今日訪れるデュエリストがプロランカーだからである。
その道の学校の生徒に、その道の超一流のプロ。ここの学生なら足を運びたくなるのは自然的な事だろう。
尤も今日来るそのプロランカーの詳細も殆ど知られていないため、会場の生徒は誰が来るのかと言う話題で持ちきりのようだ。
「ではこれより対戦を行う。ライフポイントはそれぞれ二人で8000。0になった方がこのデュエルの敗者とする。一巡目のバトルは禁止。ルールはそれだけだ」
現在、デュエルアカデミア本校の教員であるプロフェッサー・コブラが遊城 十代と丸藤 翔の背に当たる場所に立ちながらそう宣言した。
レッド嫌いのクロノス・デ・メディチではなく、今回の制裁デュエルに最も消極的な姿勢を取っていた彼が立会人を勤めているのは妙な光景だが、それを疑問に思えど言葉に出すものはどこにも居なかった。
「でも先生。まだ、対戦相手が来てないぜ?」
「問題はない。ちなみに対戦相手は私の息子と、息子が選んだパートナーだ」
その言葉に会場は騒然となる。
「え? 先生の息子?」
「あ、アニキ! コブラ先生の息子と言えばあの…!」
すると会場の入り口から愉しそうな笑みを浮かべた青年と、赤い口しかないのっぺらぼうのような青い仮面を付けた女性がデュエルリングへと足を踏み入れた。
それによりざわついていた会場の騒音が止み静寂が広がる。会場の生徒の殆どは唖然とした表情で目を見開いているようだ。
「あれ? お前リックじゃんか?」
その静寂を愚かにも破ったのは制裁デュエルの対象である遊城 十代だ。
「よう遊城、対戦相手は俺だ。タッグもそれなりの奴を連れてきた。今日は楽しもうぜ?」
「おう、挑むところだ!」
そう言って遊城 十代はデュエルディスクにデッキを挿入したが、相方の丸藤 翔は驚いた表情のまま固まっているようだ。その顔は絶望したようにも見える。
「プロランク4位"ナイトメア"と、プロランク11位"ノーフェイス"…だと…?」
観客の中にいるこの学内でカイザーと呼ばれる青年がそう呟いた。
プロランク4位"ナイトメア"。本名はリック・ベネット。まだ、十代半ばにして不戦敗を除けば公式戦全勝の無敗神話を築くプロランカーである。その実力はDDに並ぶとさえ称され、世界最強の呼び声もあるプロデュエリストだ。尤もナイトメア等と異名が付く辺り、世界最強かは兎も角、世界最凶のデュエリストなら殆どが彼を推すであろう。
そして、プロランク11位"ノーフェイス"。本名はバルバロイ。男女比で言えば圧倒的に少ない女性プロランカーの中で最も高いランクにここ2~3年程留まるプロデュエリストである。言うなれば現在、世界最強の女性デュエリストと見て間違いはない。見た目はサファイアのような長い髪と、古風な舞踏ドレスを纏った長身の女性である。が、常に顔に付けているのっぺらぼうのように赤い口だけのある奇妙な藍色の仮面と、デュエル中一切の言葉を発さずにただ笑っている不気味さから付いたのが、とあるバニラカードからそのまま取ったノーフェイスという異名である。
つまりこれから遊城 十代と丸藤 翔が挑むのは最凶と最強のタッグということに他ならない。制裁なんて生温いものではなく、これは公開処刑に等しいだろう。
「お前プロデュエリストだったのか!?」
「ああ、そうだな。趣味でやっている」
「え? アニキ知り合いなんスか!?」
「ほら、2日ぐらい前に釣り道具借りに来た奴居ただろ? ソイツだよ」
「ああ!? あの時の!……ってええ!!!?」
「あの時は世話になったな。一応、俺はこの学校の一年に在籍しているんだ。別にどこにいても不思議はないだろう? まあ、本格的に通うのは明日からだがな」
「なんだ。それならそうと言ってくれればよかったのにな」
「まあ、なんだ。そろそろ始めようぜ? この前のデュエルが遊城の全力なんて事は無いだろう?」
「おう、望むところだ!」
会話を終え、丸藤を除いた三人は共にデュエル場の開始位置に移動し、丸藤はそれに遅れるように位置へと付いた。
ここに立ち、デュエルディスクを展開すればもう次に言う言葉はひとつだろう。
『デュエル!』
遊城 十代&丸藤 翔
LP8000
リック・ベネット&バルバロイ
LP8000
「ドロー!」
手札5→6
先攻を取ったのは遊城 十代だ。
「俺は"フェザーマン"を守備表示で召喚してターンエンドだ」
E・HERO フェザーマン
DEF1000
遊城 十代
LP8000
手札5
モンスター1
魔法・罠0
「くひひ……」
手札5→6
ノーフェイスはドローしてからモンスターを裏側守備表示でセット。さらに魔法・罠ゾーンにカードを3枚セットし、丸藤 翔に掌を返してターンの移行を促した。
ノーフェイス
LP8000
手札2
モンスター1
魔法・罠3
「僕のターンドロー。ジャイロイドを守備表示で召喚」
手札5→6
ジャイロイド
星3/風属性/機械族/攻1000/守1000
このカードは1ターンに1度だけ、戦闘によっては破壊されない。
アニメ風のヘリコプターの機械がフィールドに現れる。
ジャイロイド
DEF1000
「ターンエンド…です」
丸藤 翔
LP8000
手札5
モンスター1
魔法・罠0
「ドロー。俺は"融合"を発動。手札の"融合呪印生物-地"と"岩石の巨兵"を融合し、"砂の魔女"を特殊召喚」
手札5→6
星6/地属性/岩石族/攻2100/守1700
「岩石の巨兵」+「エンシェント・エルフ」
彼のフィールド場に岩石の巨兵と融合呪印生物―地が現れ、それらが砂嵐に飲み込まれるとその中から赤い魔女服の女性が姿を現した。
砂の魔女
ATK2100
「サンド・ウィッチっスか…?」
丸藤 翔が微妙な表情を浮かべる。会場の空気もそうだ。リック・ベネットと言えば仮面魔獣デス・ガーディウスや、ラーの翼神竜や、竜騎士ブラック・マジシャン・ガールと言った一般庶民には手が届くハズもない伝説級のレアカードを主軸に置いたデッキを主に使うことで知られている。当然、ハングリーバーガーや砂の魔女を使えば彼が本気でやっていないような気がするのは仕方のないことだろう。
まあ、当の遊城 十代は珍しいカードを使うなと言った言葉を呟いている辺り、特に気にしたような様子も無いらしい。
「更にフィールド魔法"岩投げエリア"を発動する」
それにより、フィールド全体に幾つかの投石機が建ち並んだ。
「モンスターカードを裏側守備表示でセットし、カードを1枚セット。ターンエンドだ」
リック
LP8000
手札0
モンスター2
魔法・罠2
「ドロー!」
手札5→6
「よし俺も"融合"発動するぜ! 手札の"バースト・レディ"とフィールドの"フェザーマン"を融合! "E・HEROフレイム・ウィングマン"を融合召喚!」
E・HEROフレイム・ウィングマン
星6/風属性/戦士族/攻2100/守1200
「E・HERO フェザーマン」+「E・HERO バーストレディ」
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。このカードが戦闘によってモンスターを破壊し墓地へ送った時、破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。
二体のヒーローが合わさり、一体の新たなヒーローが完成した。
E・HEROフレイム・ウィングマン
ATK2100
「バトルだ! リックの裏側守備表示モンスターに攻撃! フレイム・シュート!」
フレイム・ウィングマンの炎球が当たる前に裏側守備表示のモンスターが開き、小さな黒いゴーレムが姿を見せた。
「"岩投げエリア"の効果。1ターンに1度、自分フィールド上のモンスターが戦闘によって破壊される場合、代わりに自分のデッキから岩石族モンスター1体を墓地へ送る事ができる。これにより俺はデッキから岩石族モンスターを墓地へ送る」
彼はデッキから一枚のカードを取り出すと墓地へと送る。
粘土で出来た人のような巨人が小さな黒いゴーレムの前に現れ、その巨体でフレイム・シュートからゴーレムを守ると砂の城が崩れるように崩れ去ってしまった。
「この瞬間、墓地へ送った"リバイバルゴーレム"の効果発動。一番目の効果を選択し、墓地から守備表示で特殊召喚する」
リバイバルゴーレム
星4/地属性/岩石族/攻 100/守2100
このカードがデッキから墓地へ送られた時、以下の効果から1つを選択して発動する。"リバイバルゴーレム"の効果は1ターンに1度しか使用できない。
●このカードを墓地から特殊召喚する。
●このカードを墓地から手札に加える。
砂から再び人の形を形成し、粘土の巨体がその姿を現した。
リバイバルゴーレム
DEF2100
「更に"ダミー・ゴーレム"のリバース効果が発動。相手はコントロールしているモンスター1体を選択する。選択したモンスターとこのカードのコントロールを入れ替える」
「なんだって!?」
ダミー・ゴーレム
星2/地属性/岩石族/攻 800/守 800
リバース:相手はコントロールしているモンスター1体を選択する。選択したモンスターとこのカードのコントロールを入れ替える。
ダミー・ゴーレム
DEF800
「まあ、今回はタッグデュエルだ。"フレイム・ウィングマン"か"ジャイロイド"を選択出来る。好きな方を遊城が選ぶと良い」
「そんな…!?」
彼がそう言うと丸藤から悲鳴のような声が上がる。
普通に考えればジャイロイドを渡すのが得策だろう。だが、これはタッグデュエルだ。そうすれば次のターンで間違いなくがら空きの丸藤へと攻撃が行われ、遊城 十代と丸藤 翔との間に小さな亀裂が生まれる事は想像に難しくない。
「へへへ、やるな。俺は"フレイム・ウィングマン"を選択するぜ」
「……そうか」
それを知ってかどうかは不明だが、フレイム・ウィングマンを選択した十代に対し、彼は少しだけ残念そうな表情でそう呟くとダミー・ゴーレムの目が光り、フレイム・ウィングマンとダミー・ゴーレムの位置が入れ替わった。
「俺は"強欲な壺"を発動。効果で2枚カードをドローするぜ」
手札3→5
遊城 十代のフィールドに緑の壺が現れ、手札が2枚加わった。
「カードを2枚伏せてターンエンドだ」
遊城 十代
手札3
モンスター1
魔法・罠2
「………」
手札2→3
ノーフェイスはドローしてから裏側守備表示のモンスターを反転召喚した。
ファーニマル・ライオ
星4/地属性/天使族/攻1600/守1200
このカードの攻撃宣言時に発動する。このカードの攻撃力はバトルフェイズ終了時まで500アップする。
それは羽の生えたぬいぐるみのような愛らしさを持つライオンだ。
ファーニマル・ライオ
ATK1600
「………」
更にフィールドにパスタマシンとミンチマシンを合わせたようなモンスターが召喚される。
エッジインプ・ソウ
星3/闇属性/悪魔族/攻 500/守1000
"エッジインプ・ソウ"の効果は1ターンに1度しか使用できない。このカードが召喚に成功した時、手札の"ファーニマル"モンスター1体を墓地へ送って発動できる。自分はデッキから2枚ドローし、その後、手札を1枚選んでデッキの一番上または一番下に戻す。
エッジインプ・ソウ
ATK500
そして手札から融合を発動するとフィールドのファーニマル・ライオとエッジインプ・ソウが合わさり、刃物という刃物で出来たライオンの玩具のような何かが完成した。
デストーイ・ホイールソウ・ライオ
星7/闇属性/悪魔族/攻2400/守2000
「エッジインプ・ソウ」+「ファーニマルモンスター」このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。"デストーイ・ホイールソウ・ライオ"の効果は1ターンに1度しか使用できず、この効果を発動するターン、このカードは直接攻撃できない。相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを破壊し、破壊したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。
会場はその奇っ怪な見た目に恐怖を覚えるか、テレビの中のプロデュエリストのエースモンスターに歓喜するかのどちらかのようだ。
デストーイ・ホイールソウ・ライオ
ATK2400
「すげぇ! そんな融合モンスターもいるのか!?」
「くひひ…」
ノーフェイスは遊城 十代へと会釈の為か手を小さく振ると、デストーイ・ホイールソウ・ライオの効果を発動した。
「"デストーイ・ホイールソウ・ライオ"の効果は1ターンに1度しか使用できず、この効果を発動するターン、このカードは直接攻撃できない。相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを破壊し、破壊したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える」
彼の説明の直後、デストーイ・ホイールソウ・ライオがジャイロイドに抱き付き、文字通り解体するとその残骸を丸藤 翔へと投げ付けた。
「うわぁぁぁ!?」
翔
LP8000→7000
更に直接攻撃以外の攻撃権は残っているため、デストーイ・ホイールソウ・ライオはダミー・ゴーレムへ……ではなく彼のリバイバルゴーレムへと攻撃を仕掛けた。
「え!?」
「なんだ!?」
それに対戦相手の二人は特に驚いたであろう。だが、当の本人はノーフェイスに対してご苦労と言った視線を送るだけだ。
「"岩投げエリア"の効果発動。戦闘で破壊される代わりにデッキから岩石族モンスター1体を墓地へ送る」
それにより、二度粉々に砕けたリバイバルゴーレムは二度目の復活を遂げた。
バトルフェイズを終えたノーフェイスは掌を返し、丸藤 翔へとターンの移行を促した。
ノーフェイス
LP8000
手札1
モンスター1
魔法・罠3
「僕のターン…僕は"スチームロイド"を召喚」
手札5→6
スチームロイド
星4/地属性/機械族/攻1800/守1800
このカードは相手モンスターに攻撃する場合、ダメージステップの間攻撃力が500ポイントアップする。このカードは相手モンスターに攻撃された場合、ダメージステップの間攻撃力が500ポイントダウンする。
スチームロイド
ATK1800
「いいぞ翔! なら俺は永続罠カード"洗脳解除"を発動するぜ! これで"フレイム・ウィングマン"と"ダミー・ゴーレム"は元の持ち主に戻る」
「マジかよ…」
ピンポイントメタカードにより、彼の顔が多少引き吊り、フレイム・ウィングマンとダミー・ゴーレムが元のプレイヤーへと戻っていった。
「アニキ…なら僕はスチームロイドで砂の魔女を攻撃!」
スチームロイドが砂の魔女へと一直線に向かう。
「スチームロイドは相手モンスターに攻撃する間だけ攻撃力を500ポイントアップする!」
スチームロイド
ATK1800→2300
スチームロイドが砂の魔女を攻撃が当たる直前、砂の魔女が指を振るうと砂の魔女の前に岩壁が出現した。
「デッキから岩石族モンスターを墓地へ送り"岩投げエリア"の効果を発動」
「でも少しでもダメージは通るっスよ!」
岩壁が砕け、その破片が彼へ降り掛かる。
リック
LP8000→7800
「カードを三枚伏せてターンエンドっス」
丸藤 翔
手札2
モンスター1
魔法・罠3
「くはは…やはりデュエルとは殴り合いでなけりゃ面白くないな。どうも俺と戦う相手は守勢に回る奴が多くてつまらん」
手札0→1
戦闘ダメージを受けたことに対してか彼は機嫌の良い表情でそう呟いた。
「頼むぞバルバロイ」
「くひひっ」
彼がノーフェイスに対してそう言うと彼女は罠カード"強欲な贈り物"を発動した。
手札1→3
その効果により彼の手札が2枚増える。
「さらに手札から"強欲な壺"を発動。カードを2枚ドロー。さらに通常魔法"奇跡の穿孔"を発動。デッキから岩石族モンスター1体を選択して墓地に送る。その後デッキをシャッフルし、デッキからカードを1枚ドローする」
手札2→4
「そして俺は"ブロック・ゴーレム"を召喚」
ブロック・ゴーレム
星3/地属性/岩石族/攻1000/守1500
自分の墓地のモンスターが地属性のみの場合、このカードをリリースして発動できる。自分の墓地から"ブロック・ゴーレム"以外の岩石族・レベル4以下のモンスター2体を選択して特殊召喚する。このターンこの効果で特殊召喚したモンスターは、フィールド上で発動する効果を発動できない。
玩具のブロックで出来たゴーレムがフィールドに現れた。
ブロック・ゴーレム
ATK1000
「ブロック・ゴーレムの効果を発動。このカードを生け贄に捧げ墓地から"磁石の戦士α"と"磁石の戦士β"を特殊召喚する」
磁石の戦士α
星4/地属性/岩石族/攻1400/守1700
α、β、γで変形合体する。
磁石の戦士β
星4/地属性/岩石族/攻1700/守1600
α、β、γで変形合体する。
2体の磁石の戦士達がフィールドに並ぶ。
磁石の戦士α
ATK1400
磁石の戦士β
ATK1700
「
遊城 十代の目が子供のように輝いた。
「ご名答。フィールドの"磁石の戦士α"と"磁石の戦士β"そして手札の"磁石の戦士γ"を墓地へ送り手札から……」
三体の磁石の戦士が変形し、合体することで究極の磁石の戦士が降臨する。
「"
磁石の戦士マグネット・バルキリオン
星8/地属性/岩石族/攻3500/守3850
このカードは通常召喚できない。自分の手札・フィールド上から、「磁石の戦士α」「磁石の戦士β」「磁石の戦士γ」をそれぞれ1体ずつリリースした場合に特殊召喚できる。また、自分フィールド上のこのカードをリリースして発動できる。自分の墓地から「磁石の戦士α」「磁石の戦士β」「磁石の戦士γ」をそれぞれ1体ずつ選択して特殊召喚する。
武藤 遊戯の伝説のカードの一枚にして、幾度となく神と交戦したモンスターでもある。レプリカや、コピーではなく本物のそれが目の前にいるのだから驚きもするだろう。
磁石の戦士マグネット・バルキリオン
ATK3500
「さあ、二人共。もっと楽しもうぜ? このデュエルをよぉ」
三人称でタッグデュエルとか作者のキャパでは限界やわ(遠い目)。
…………おい誰だヴルキリオンさんの事、どうせ噛ませとか囮とか言った奴止めてさしあげろ。